官房長官の記者会見テキスト(2011年3月11日午後2=5分間)

【冒頭発言】

・首都圏の皆様への発表について

司会:お願いします。

官房長官:わたくしの方から、特に首都圏の皆さま向けに発表させていただきたい、お願いをさせていただきたいというふうに思っております。首都圏の鉄道等の交通機関が現在不通になっております。今国土交通省を通じて各交通機関と連絡を取っておりますが、現時点で復旧の目途は立っておりません。間もなく6時になりましてもう既に会社等から帰宅に向かってらっしゃる方もいるかもしれません。しかしながら交通機関が動いていない状況でございますと、場合によっては歩道が満員電車状態になる。当然のことながら自動車等は大変渋滞をしてしまって動かなくなります。それからもし歩いて等を考えられましたときには、途中で情報、食料、水、トイレ等に大変困惑をされるケースが想定をされます。したがいまして交通機関に関する情報をテレビ、ラジオ等でしっかりと把握をしていただきまして、こうしたものが動かないという状況では自宅ではなくて職場等で待機をして、安全な場所で待機をしていただきたいということをお願いを申し上げます。繰り返しお願いを申し上げます。現時点では首都圏の鉄道等の交通機関の回復の目途が立っておりません。この後夜を迎えます。もちろん近い方は別でありますけれども、例えば県外、県境を越えて等ですね遠距離の方、交通機関が動かない状況で徒歩等で無理に帰宅をされると、情報が無い中で帰宅をされるということになりますと、むしろ二次的な被害に遭われるということにもなりかねません。是非冷静に落ち着いていただきまして、遠距離の方、中遠距離の方についてはですね、無理にご帰宅をされないということをお願いを申し上げる次第であります。政府としても各交通機関、鉄道各社等と国土交通省が連絡を取って早期の復旧を要請しているところでございますが、余震等も生じている状況でございます。安全を確保できませんと交通機関、鉄道等も動かすことができませんので、こうした安全確保されるまで是非中遠距離の皆さんについては無理なご帰宅をされないよう、冷静な対応をわたくしの方からお願いを申し上げます。

【質疑応答】

記者:読売新聞のクリバヤシです。こういったそのいわゆる帰宅難民の事態に対しては、自治体でその食料とか毛布の支給を行っているように思いますが、そのへんの政府との連絡体制どのように対応されるのでしょうか。

官房長官:既にこうした事態の可能性がありましたので、第一回の対策本部の時点で総務省に対して自治体に対する要請、それから職場近辺とこの場合なりますが流通関係のところにもご協力等をお願いをするようにとの、指示おろしているところであります。

記者:流通関係の要請というのは具体的どういう。

官房長官:つまり食料、水等についてでございますね、ただしまさに徒歩で遠距離を歩いてその間になんとかしようというようなことは、現時点では今申しました、繰り返し申しました通り、かえって混乱に巻き込まれる可能性ありますので、落ち着いて交通機関等の情報をしっかり把握をして、それから対応をしていただきたいとお願いを申し上げます。

記者:NHKです。アオキです。現在ですね首都圏でラッシュ等起きていると確認はされているのですか。

官房長官:現時点でまだそういう情報は起きておりません。ですからできるだけ早く少なくとも交通機関の回復という情報が入るまでは、是非冷静に対応していただきたいということを、緊急にわたくしからこうしてお願いをしてるわけであります。

記者:今回の地震で災害救助法の適用を政府としては?災害救助法。

官房長官:まだそういう段階ではないと思っております。

官房長官:いいですか、はい、ありがとうございました。是非報道機関各位の皆さん今の点、是非首都圏に対する報道、ご協力をよろしくお願い申し上げます。