原子力安全保安院の記者会見テキスト(第12報)(2011年3月12日09時54分から41分間)

司会:それではですね、会見を始めさせて頂きます。それでは審議官よろしくお願いします。

中村審議官:原子力保安院の方から第12報について、午前9時30分現在の状況についてお話を申し上げます。まず福島第一原子力発電所の状況でございます。第1号機、第2号機、第3号機についてご説明申し上げます。

第1号機につきまして引き続き炉の中に水は注入されております。そういう状況のなかで、炉水位でございますけれども、先ほど6時47分の前回会見時の時の炉水位につきまして、燃料域A,Bについてそれぞれ120センチ、40センチということを申し上げましたけれども、9時15分現在ではありますけれども、それぞれの地域につきまして、Aの方でございますけれども、ちょっと幅がありますけれど、マイナス30からマイナス55。Bの方につきましては、マイナス65ということでございます。燃料よりもですね、水位が下の方にきているということでございます。それから先ほども、消防車を用いて圧力容器内に水を注入すると、しているということで申し上げましたけれども、前回2000リットルを注入完了したということでございますけれども、それからさらに合計で6000リットルを注入を完了したという状況でございます。それからベントの作業でございますけれども、東電の方から聞いているところでは、1号機の格納容器のベントのため、作業員が格納容器の中に入ってですね、弁が二つありまして、二つの弁の開始作業を実施をしているというところでございます。それで、二つの弁のうち一つの弁を、の、を開くことができたということでございます。今もう一つの弁の開始操作をしているということだと思います。

それから、2号機でございますけれども、これについては引き続き隔離時冷却系(RCIC)が動作をしております。水位につきましては、前回から6時47分のときは燃料頂部から360センチあったところが、現在変わらずで360ということでございます。それで2号機につきましては、電源車からケーブルを繋ぎこむ作業を引き続き十進をしているということでございます。それから3号機につきましても、隔離時冷却系が引き続き動作中ということでございます。水位につきましては改善をしているということでございます。

それで先ほどちょっと1号機のところで、前回まで申し上げていた格納容器内の圧力でありますけれども、6時47分の時が770キロパスカルであったのが、現在740キロパスカルといった状況でございます。1Fの状況につきましては、今申し上げた通りでございます。

2Fの状況でございますけれども、先ほど2Fにつきましては1Fと同じように15条事象該当ということで東電から報告がありまして、保安院としても緊急事態宣言を出したところでございますけれども。1号機、2号機、4号機の状況でございますけれども、今現在海水ポンプの復旧作業の実施をしているということでございます。それからあわせて、これ3号機も同様でございますけれども、1号、2号、3号、4号につきまして、格納容、ベントの準備をしているというところでございます。お手元の資料に、をご覧をいただきますと、2ページ目、先ほど以降の変更点、ポイントを申し上げたいと思います。

東京電力の女川原子力発電所、これまでも何回か話題にのぼっておりましたけれども、タービン建屋の地下1階、これ女川の1号機だったかと思いますが、11日の22時55分に消火を確認しております。

それから福島第一のですね、先ほどあれですね、第一原子力発電所につきましての(3)でありますけれども、1号機の格納容器内、圧力、内圧が上昇しているので、ベンティングのため、圧力減少のための蒸気の放出作業を実施をしているということでございます。

根井寿規総括・核燃料サイクル担当審議官:すみません。割り込みです。2Fの1から4、ベント作業準備に入ったということを9時50分に、本店と現地ですでに東京電力が記者発表を始めております。今ただちに取り寄せて、こちらでもただちにご説明申し上げます。いずれにせよ、東京電力として本店と現地ではすでに記者発表を始めているようですので、そちらの方で取材されている方々には伝わるかとは思いますが、いずれにせよ、ただちに準備を進めます。

保安院:あとでいいですか。とりあえずこっちさきにやって。

記者:いや、今のもう一回お願いします。

保安院:割り込みの方がいい?

記者:要するにまだ作業の開始に着手しているみたいな。

根井審議官:たぶん作業準備に入るという記者会見をしたんですね。

記者:さっきも作業準備入るって。

根井審議官:でしたよね。でもさっきのやつはだけど、一応1Fの場合は中に入ると。ちょっとそれじゃあ今、本店に確認させて、少し待っていただく感じになります。いいですか。

東電・武井一浩原子力燃料サイクル部長:ちょっと追加があったら教えてください。

武井部長:誠に申し訳ございません。私もちょっとただ今聞きまして。

根井審議官:ちょっと今これ。コピーは配らせますか。

武井部長:お願いいたします。

根井審議官:コピーは配らせますが、これが1枚なのかな。これ同じもの?

武井部長:はい。今もらいました。はい、はい。

根井審議官:じゃあ読み上げてもらいます。

武井部長:本日ですけれども、福島第二原子力発電所、原子炉格納容器内の圧力降下をさせる措置、放射性物質を含む空気の一部外部への放出についての準備についてでございます。福島第二でございます。平成23年3月11日、当社福島第二原子力発電所1から4号機、沸騰水型、定格出力110万キロワットは、定格出力一定運転中のところ、東北地方太平洋沖地震により、午後2時48分、原子炉が自動停止しました。お知らせ済みでございます。現時点において、安全を確保するため原子炉格納容器内の圧力を降下させる措置、放射性物質を含む空気の一部、外部への放出の準備を行うことといたしました。この措置は当初は1号機、2号機、3号機、4号機において、実施することを検討しており、関係行政機関へもその旨を通報、連絡しております。また、当社も広報車を巡回させ、この内容について地域住民の皆様へお知らせして参ります。プラント復旧に向け、全力を尽くして参るとともに、引き続き周辺環境のモニタリングを継続、監視して参ります、でございます。それで、こちらの福島第二の1から4号機の方のベントの準備でございますけれども、福島第二のから4号機につきましてはですね、今までちゃんと水がですね、原子炉の中に入っておりますので、そういう意味ではこちらのそのベントをたとえ実施をしたとしてもですね、現時点においてですね、有意な放射性物質がそれほど出るということはたぶんないというふうに考えております。

記者:放射性物質出ないでいいの。

武井部長:福島第二はですね。福島第一につきましてはですね、結構もうこれ原子炉の建屋の周りのですね、線量なんか上がっておりますけれども。

記者:あれは建屋がぶっ壊れてんでしょ。こっちは大丈夫ってこと?

武井部長:建屋というか中で、中にですね、ある程度の放射性、格納容器の中に、そのある程度の放射性物質が福島第一には出ているということが確認されておりますけども、福島第二につきましては、そのような放射線の線量の上昇等はございません。今のところ。したがいましてですね、これはそういう意味では福島第一のですね、1号機の格納容器ベントに比べますとですね、より準備の段階に近いものというふうに考えております。

記者:これ作業員がもう現場に入ってるんですか。

武井部長:すみません。ちょっと確認をさせて頂きます。

記者:東京電力さんからだいぶ前の段階で、保安院の方にベントの準備を行いたいという話は入っていたかと思うんですけど、その段階と何が違ったんですか。

武井部長:そういう意味ではですね、準備に入ったというふうに書いてありますのでですね、すみません。ちょっと確認しますけれども。申し訳ございません。

記者:すみません。それで今の確認ですけれども、1から4のベントを実施しても放射性物質が出る可能性はない、もうほとんどないと言っていいですか。

武井部長:えっとですね。

記者:可能性があるから3キロ圏内の人たちを退避させて、3キロ、10キロ圏内は屋内退避させてるんでしょ。なんか言ってることがちょっとわからない。

武井部長:すみません。そういう意味ではですね、実際今のプラントの状態から考えますと、福島第一の1号機に比べますとですね、遥かにですね、中に放射性物質があったとしても低い値であろうと考えております。

記者:でも出る可能性はあるんでしょ。

武井部長:微量はですね、普通の水であっても微量な放射性物質は含まれておりますので、普通の温水でありましてもですね。そういう意味では出るというわけではございますけれども、福島第一の1号機に比べればですね、遥かに少ないというふうに考えております。

記者:すみません。第二原発について、3キロ以内の避難と10キロ以内の屋内退避というのは、それはもう、まだ完了していない。

武井部長:福島第二につきましてはですね、こちらの方、お国の方からですね、3キロ以内には退避しろ、それから10キロ以内については、3キロ以内は避難、それから10キロ以内については屋内退避しろというですね、指示が出ております、すでに。こちらの方、実際の退避が確認できているかどうかということにつきましては、今私はちょっと情報を持ち合わせてございません。

中村審議官:その点につきましては政府の話でありますので、後ほど答えさせて頂きます。

記者:準備って具体的に何してる。

武井部長:こちらの準備でございますけれども、今ちょっと入ってきたメモによることなので、もしかしたら誤解があるかもしれませんので、間違っていたら修正させて頂きますけれども、ラインナップを開始しているということでございますのでですね、所謂そのバルブはですね、これ1Fの1号機のようにですね、もし放射性物質の濃度なんかが高くなってしまってからですね、ラインナップをするというとなると、非常に大変なことになりますのでですね、たぶんその、今全然福島第二につきましては放射線の濃度等も原子炉の建屋の中も高くございませんので、そういう状態のなかでですね、バルブだけはですね、開けた状態にしておくという状況にしているものと考えております。ただしこれバルブを開けましてもですね、ラプチャーディスクいうのが入っております。これはどんなものかと言いますと、格納容器の中の圧力が本当に上がった時にですね、機械的に破れる板みたいのを配管の間に挟んでおります。したがいまして、このラインナップを開始したとしても、福島第二原子力発電所の1から4号機につきましてはですね、ただちに格納容器の中に入っている気体がですね、外に出るということはなく、このラプチャーディスクというものがですね、破裂するというか、破る圧力毎ですね、格納容器が圧力上がった時にはですね、自動的に格納容器のベントができるという感じの準備をしているという形でございます。

記者:ということは、建屋の中にもう作業員が入っているということでいいですか。

武井部長:はい。建屋の中に作業員が入っているというふうに考えております。

10:08:22

17秒間記録なし

10:08:39

武井部長:につきましては、今申しましたラプチャーディスクというやつがですね、破れませんと出ませんので、その圧力には格納容器達しておりませんので、その圧力まで今後例えば水が入らなくなってですね、その圧力まで格納容器の圧力が上がってしまったような場合はですね、このラプチャーディスクというのが破れて、所謂事前の格納容器の中のベントができるということの準備を、手筈を整えているという形かというふうに考えております。それからラプチャーディスクの大体破れる圧力でございますけれども、5気圧くらいか。

:3、4気圧ですね。

武井部長:ゲージで4キロでしょ。

:ええ。

武井部長:ゲージで4キロでございますので、大体一般ではいう圧力といたしましては5気圧くらいという形になります。ちょっと私も情報、色んな情報がないなかで今ご説明しておりますんで、みなさんに十分なご説明ができたかどうか不安でございますけれども。

記者:第二原発については、電源が通ってるんだと思うんですけれども、そういうの作業って人手でやらない。

武井部長:第二原発につきましては電源は1ライン生きております。ただ、この、そうか、これ。バルブのラインは死んでるのかな。

:バルブを操作するIAが。

武井部長:そうか。すみません。電源は生きておりますけどね、バルブを操作するですね、これ、空気、空気で開けるようなバルブがありまして、その空気の圧力が足んないというような状態もたぶんあるんじゃないかと思います。そういう意味ではたぶん手動で開けてるというふうに認識しております。ここちょっと手動で開けているかどうかをもう一回確認させて頂きますけれども。あらかじめですね、そういう意味でバルブを開けといて、必要なときにはですね、ラプチャーディスクというものが破れて、事前にですね、格納容器の中の圧を抜けるというような準備を進めているというふうに考えております。

記者:すみません。確認なんですけれど、今のその話は何号機の話ですか。

武井部長:2Fの1から4号機と言っておりますんで、全プラントについてですね、そのような準備を今進めているということでございます。

記者:第二原発のところで従業員が心肺停止の状態で見つかったというのは福島県が発表していますが、それは把握していますか。

根井審議官:把握しています。僕らも知って。

記者:これって原因はなんですか。

根井審議官:えっと、いいですか。昨日の時点で私どもが承ったのは、詳細まだ、積み荷にあたってというふうな情報は得ております。どういう積み荷かとかそういうことは聞いておりませんが、1名の方が心肺停止状態で見つかってその後亡くなったというご連絡は受けておりますので、それについての事実関係を確認した時のご報告内容は、積み荷にあたってそういう事故にあったという連絡を昨日の時点では受けております。

記者:放射能とかそういったこととは関係ない。

根井審議官:またそこはですね、すみません。私どもは積み荷云々とは聞いておりますけども、現場のそういう放射性とか、その方のなんとかとかいうことを確認したかどうかまだやっておりませんので。少なくとも承ったのは、繰り返しになりますけども、積み荷にあたっての事故だというふうにとりあえず事実関係のご連絡を頂いております。

記者:死亡時間は何時なんですか。何時頃亡くなって。

根井審議官:それは、すみません。

保安院:申し訳ございません。ちょっと私どもの方では数字を申し合わせてございませんので、後ほど確認できる範囲内で、確認させて頂きたいと思います。

記者:すみません。福島第二の方に戻るんですけれども、ベントを開けといて勝手に気圧上げれば出るようになっているということなんですが、今は確かに第一の1号機よりも遥かに低いかもしんない可能性があるんですけれども、それがもし高くなる可能性とか、そういった恐れが考えられなくもないとは思うんですね。それなのに勝手に出るようなしくみにして大丈夫なんですか。

武井部長:そういう意味ではですね、先ほど申しましたように、大体これ5気圧くらいで出る形になっていますんで、所謂福島第二ですと、8気圧くらいが基準値だと思いますけども、5気圧というのはそれに対して十分な余裕をもったところだということで、そこまでですね、もし上がるようなことになればですね、事前にですね、ベントをした方がいいだろうというですね、判断だと考えております。

記者:放射性物質の話をしてるんですか。

武井部長:そういう意味では、放射性物質がですね、実際に外に出るというために格納容器の中に放射性物質が溜まるということが先でございます。格納容器の中に放射性物質が溜まるといいますのは、ある意味その水がなくなりまして、それによってですね、どんどんどんどん格納容器の中の圧力がですね、高くなってきたという段階でございます。5気圧くらいの気圧であればですね、逆に言えばですね、まだ放射性物質がですね、十分低い段階でですね、格納容器を保護するためのですね、ベントみたいのができるということがございますので、所謂プレベントとかというものもしておりますけども、そういうようなですね、取扱いの一つとしてですね、今回のような措置をとったものというふうに考えております。

記者:結局準備に着手したのは何時っていえばよろしいんですか。行うこととしましたって書いてありますけど、これ何時に決めたと解釈すればよろしいんでしょうか。

武井部長:申し訳ございません。ちょっと確認いたしまして、お知らせいたします。よろしいでしょうか。

10:14:36

14秒間記録なし

10:14:50

中村審議官:先ほど手元の資料の2ページ目のところでありますけれども、1Fにつきまして。1Fの1号について、ベントの作業を開始をしたということを申し上げました。3ページ目につきまして福島第二原子力発電所については今、東電から話があった通りでございます。それから産業保安の関係でございますけれども、変更点につきましては下線を引いた通りでございますけれども、ポイントだけご紹介しますが、電気の方では、東京電力の停電戸数が減ってきていると、約100万戸で停電中であるということでございます。北海道電力、それから、が550個。それから中部電力約400戸ということでございます。

:すみません。アップデートして。

中村審議官:はい。お願いします。

:電力安全課長でございますが、アップデートした情報がございます。まず東京電力は、9時39分現在、9時39分現在で

記者:もっと大きい声でお願いします。

中村審議官:こっちが。

:東京電力でございますが、9時39分現在で約101万戸、約101万戸になっています。続いて東北電力ですが、8時現在で430万戸でございます。それから北海道はこのままですが、中部電力は8時半現在、8時30分現在で約200戸という形になってございます。以上です。

中村審議官:ガスもアップデートしますか。ありませんか。ガスについてはここに記載の通りでございます。簡易ガスも含めてですよね、はい。熱供給もございますか、とくに。ありませんか。コンビナート関係は。とくに変更はないということでございます。それから6ページ目の保安院、それから政府の対応でございますけれども、先ほどの会見の通り7時45分に、第二原子力発電所についての指示を、半径3キロメートル圏内の住民に対する避難と、10キロメートル圏内の住民に対する屋内退避というものを指示をしたということでございます。それからその後に起こりました長野県北部で発生した地震について、ついては柏崎刈羽原子力発電所についての影響でございますけれども、運転中のものがその停止、運転継続中ということで、とくに前回以降の変更はございません。私の方からあれですけど、避難の場所。

:避難場所について大石課長の方からお願いします。

大石課長:基盤課長の大石でございます。避難の関係です。福島第二原子力発電所で3キロ圏内で避難指示が出されたというのはすでにご報告しているところですけれども、この 3キロ圏内というので人口がどれくらいということで申し上げますと、福島県の地域防災計画によりますと8049名、3キロ圏内で福島第二8049名。それで今その3キロ圏外の避難場所ですけれどもちょっと読み上げますと、楢葉町、楢葉町では、草野中学校、普通の草に野原の野ですね。草野中学校と、それから平第六小学校、平の真平の平ですね。平第六小学校。それから富岡町、富岡町は、川内村役場。川は三本川、内は内側の内、村は普通の村ですね。川内村役場。こちらが今の時点で避難場所に指定されております。それから、あとこの10キロ圏内、屋内退避、これの対象になる人数ですけれども、先ほどの3キロ圏内含んでおりますが、この福島第二の関係ですと3万2426名というふうに把握してございます。3万2426名です。それから福島第一原子力発電所の方も申し上げときますと、こちらにつきましては10キロ圏内についての避難指示が出てございます。こちらの10キロ圏内での対象の人数、人口は5万1207名、人です。ただこの人数ですけども、先ほど申し上げた福島第二と第一とでこの10キロの円をやった場合にオーバーラップするところありますので、ちょっとそこの人数の差っ引きまでできていないので、ちょっと単純に足すと重複が生じてしまうことをお許しください。それでこの福島第一の関係での避難場所です。大熊町、こちらは都路中学校、都は東京都の都で、路は道路の路ですね。それから双葉町ですと、川俣小学校、三本川に、俣はにんべんに口を書いて天と書くあの俣ですね、川俣中学校。それから富岡町、富岡町ですと川内村役場。これ実は先ほど申し上げた福島第二の関係での避難先と同じ場所でございます。それから浪江町、浪江町は津島活性化センター、あのさんずいの津と、島は普通の島ですね。津島活性化センター。それから津島支所。こちらが避難先ということで現在把握しているところでございます。私からは以上です。

中村審議官:私どもからの方からの説明は以上でございます。

司会:では、質疑応答に入らせて頂きます。ちょっと指しにくいですけれども、手を挙げて頂きますようお願いいたします。はい、じゃあお願いします。

記者:第一原発の1号機の水位の件ですけども、マイナス35から55というのがマイナス65ということで、燃料棒が露出しちゃってる状態だと考えていいんでしょうか。

中村審議官:はい、結構です。

記者:原子炉への影響というのはどういう状況ですか。

中村審議官:ちょっとあらかじめちょっと申し上げておきたいと思いますけれども、事業者の方からもですね、この数字自身が幅もあるように、結構その変動しているということは是非くみ置き頂きたいと思います。その上で燃料の一部がですね、この数字からすると露出をしているのでですね、被覆管がですね、一部融けていると、融け始めていると考えられます。はい。

記者:それは非常に由々しき事態だと思うんですけども、それに対する特別な対応というのはどういう。

中村審議官:山田課長ですか。山田課長。

山田課長:正確には実はわかってないというのが、正確なところでございまして。今マイナスになってますので、この数字そのまま理解をしますと、燃料が外に出ているということになりますが、先ほども中村審議官から申し上げましたけれども、水、消防車を使って水を注入するというのを先ほどご説明したところからまた再度何回かやっておりまして、今6000リットル入れております。したがって、冷却材はおそらく増えているはずでございます。しかしながら、水位の方は前回から比べると下がった表示になっているということで、おそらくこの表示については、今どうなって、実態上たぶん表していないんではないかと思います。したがって、燃料が出ているという表示ですが、出ている可能性がございますが、今本当に出ているかどうかということについてはおそらくはっきりとしたことは言えないという状況ではないかと思います。ただ、格納容器の中の放射能の、放射線のレベルは上がっておりますので、何らかのことが起きているのではないかというふうには推測はされます。

司会:はい、挙手お願いします。はい、お願いします。女性の方。

記者:炉心が露出し、燃料棒が露出しているということですけれども、うまくいかないければメルトダウンとかですね、分解とかっていうことになりかねないとは思うんですけれども、今の時点では、そういう可能性はどういうふうにご覧になっているのかな。露出しているとすれば、その根拠をもう一度確認させて頂けないでしょうか。

山田課長:今申し上げた通り、現時点状況がわかりません。ただスクラムはしっかりしたのは確認されておりますので、臨界状態にはおそらくないんだろうと思います。しかしながらもし、冷却材の水位が下がっているとすると、崩壊熱で燃料の温度が上がっているということは可能性としてあり得ると。ただどこまで温度が上がっているかとか、そのあたりの炉の中の状態については今わかっておりませんので、損傷状態その他についての今推測でこうなっているんじゃないかということは申し上げるところはちょっと難しいというところでございます。

記者:もし水を注入しても結局出続けているっていうようなことになれば、そこにいる水を注入している消防隊だって危ないことになると思うんですけども。

山田課長:ただ格納容器、今ベントをしようとしているわけですけれども、ベントを、でコントロールして出す前は、格納容器はありますので、そこの中にはあると、ただこれから今ベントをしてます、の作業をしてますので、そうなると一部外へ出るということになるかと思いますので、その場合には、おっしゃる通りその周辺の放射線のレベルは上がってくるということで、さらに注意をして作業をするんであれば作業をしなければいけなくなるということになると思います。

司会:ほか挙手をお願いいたします。はい、じゃあ2列目の男性の方お願いします。

記者:水位計の誤差がそれほど大きくなるというのはどういうことが考えられますか。

山田課長:申し訳ありません。今わかりません。

記者:すみません。

司会:はい、では4列目の女性の方お願いします。

記者:先ほどちょっと一部融け始めていると考えられるということは訂正してるんですか。

山田課長:融けているかもしれないし、融けていないかもしれないしという意味で、そういう意味ですという意味で若干

中村審議官:可能性、可能性。

山田課長:可能性という言葉に代えさせて頂いた方がいいかもしれません。

記者:一部、燃料の一部が融け始めている可能性がある?。

山田課長:可能性を否定できないということですね。

記者:否定できないというより、可能性はあるんですよね。

山田課長:否定はできないと思います。

記者:あるんですよね。でも。

山田課長:ゼロではない。

記者:融け始めているというのは燃料の一部というんですか。原子炉のなんですか。

山田課長:もし損傷しているとすると、崩壊熱で燃料の温度が上がるということですので、燃料のところが壊れるということになると思います。ですので、その周りは、燃料がもっと壊れてしまうとその周りに影響が及びますけれども、最初に壊れていくのは燃料のところということになります。

記者:表現としては燃料の一部が融け始めている可能性。

山田課長:融けているかどうかは。

記者:いや、可能性を言ってるんです。

山田課長:はい、はい。温度が上がると、まず最初に被覆管が壊れます。で、被覆管が壊れた後、さらに温度が上がると燃料のペレットが融け始めるということですので、段階を追って損傷は進んで参ります。

記者:もしも、本当に露出しているようならそういう反応が進むならどのくらいの時間で煤ものなんですか。

山田課長:ちょっとその正確な時間はちょっと今、今この状態ですので、はっきりしたことは申し上げられません。申し訳ありません。

記者:すみません。水位は下がっているんですけども、圧力はこれ落ち着いていると見て。

山田課長:はい、はい。圧力は安定をしています。

記者:だから何らかのその表示に問題がある可能性があると。

山田課長:もあります。はい。

記者:すみません。現時点で10キロの避難指示は拡大する予定はないんでしょうか。

中村審議官:現時点ではありません。

司会:はい、では奥の男性の方お願いします。

記者:先ほど、言葉の意味なんですけど、先ほどからベント、ベントって言ってるんですけど、それはどういう意味なのでしょうか。

山田課長:すみません。英語でベントって言いまして、先ほど向こうの方でご説明したときに、こういうラインがあってというのはあれをベントラインといって、あそこから外へ出すことをベントと呼んでおります。

司会:ほか、ございますでしょうか。はい、ではこちらからお願いします。

記者:東電がですね、2Fでベントの準備をかなり進めているということで、先ほどの避難の区域をね広げる必要があるんではないかと思うんですけれども。その点いかがですか。

山田課長:先ほど東京電力さんの方からご説明ありましたけれども、福島第二の方はまだ炉の方の状態が福島第一の1号機のような状態ではありませんので、もしベントをして格納容器の中にあるものを外へ出したとしてもその放射線のレベルはかなり低いと思われますので、ちょっと今後の様子を見ないとわかりませんが、現時点では福島第一ほどの影響には おそらくならないだろうと思います。

記者:3キロでも大丈夫だと。

山田課長:そこはまだ実際に外へ出すということを、評価をしている数字を、私自身聞いておりませんので、具体的な数字でどのくらいの影響があってというのはちょっと申し上げられませんけれども、今の状態であれば福島第一よりも影響は小さいということは言えると思います。

記者:ただその可能性として、安全を、より安全を考えたら避難させたほうがいいとかっていう判断にはならない。

山田課長:おそらくもし出たとしても、その水準はたぶん小さいと思いますので、福島第一よりも広い範囲で対応しなければいけないという状態では現時点ではないというふうに思います。

司会:はい、では1番前の男性の方。

記者:その3キロ、第二のその3キロ圏内の避難の状況、完了してるわけですか。

大石課長:避難の状況については現在確認をしてございます。すみません。この時点で今どれくらい進んでいるかというのは確認できてないです。

司会:3列目の男性の方お願いします。

記者:また第一原発の1号機のことですけれども、格納容器内の放射線量が上がってるというふうな言及がありましたけれども、これがどれくらい上がってるのかということと、それとその上がってるというのは要するに中の圧力容器から何かしら漏れ出しているみたいなそういう可能性を示唆するものだということで。

山田課長:現時点、発電所の正門ですとか、少し離れたところの線量が上がっていますので、格納容器の中から出てくる放射線でも当然放射線の水準は上がりますが、それ以外の可能性、これも言葉をまたちょっと言葉をまた持って回ったような言い方で申し訳ありませんけども、出ている可能性というのは否定できないと思います。

司会:よろしいですか。では奥の男性の方お願いします。

記者:停電の件なんですけども、東北電力のですね、停電の戸数が440万戸、これは東北電力全体の何パーセントで、どうしてこんなに停電が多いんです、多いんです。そしてまた数も丸一日近く経ってるのに、なぜこれは復旧しないんですか。

保安院:東北電力のどのくらいの割合かというのはちょっと数字持ち合わせてございませんが、お手元の資料に書いてございますように、青森県、秋田県、岩手県、宮城県は全域だということ、それから山形県もほぼ全域だということですので、相当な割合が落ちているということだというふうに理解しております。非常にその時間がかかっているという原因でございますけれども、東北電力から聞いているところによりますと、まず原子力発電所、火力発電所といった電源が今相当程度停止しているということで、供給力が落ちています。それから当然のことながら、落ちたところを自動停止とかしたところをですね、復旧させるためには安全を確認してということが必要になりますので、その作業にやっぱり手間取るのが一つ。それから発電所がレディーになったとしてもですね、そのあと送電をするためには、そっから先の送電線であるとか変電所であるとか、そこの安全確認も必要だということがありますので、その点検に相当時間がかかりますということでございます。昨日は発生後しばらくの間太陽が出ておりましたけれどもその間なかなか動きがとれなかったということもあって、朝になってから総動員かけてですね、東北電力が体制あげてその点検と復旧の作業にかかっているとこういうふうに聞いております。

司会:はい、じゃあ。

記者:それに関連して、東京電力の福島第一、第二が全部止まっているわけですよね。そしてまた柏崎の方もなんか停止していると聞きますけども、東京電力の電力の需給は大停電になるとかそういうことはないんでしょうか。

:はい、えっと。私どもの方からというより、資源エネルギー庁の方からご説明をして頂けるような話も聞いてございますが、私も先ほど確認したところによりますと、東京電力の、会社の方からですね、需給見通しについての発表がすでになされているというふうに聞いてございますし、どういう状況になっているかということについて、もしお問い合わせが必要でございましたら、電力、資源エネルギー庁の電力基盤整備課にお問い合わせくださいというふうに聞いてございます。

司会:じゃあよろしいでしょうか。それではですね、次回、11時45分から始めたいと思いますが、いかがですか。で、場所ですが、またもう一度別館の方に戻させて頂きますんで、すみませんけどもご足労お願いします。ありがとうございました。