東京電力本店の記者会見テキスト(2011年3月12日11時13分から38分間)

藤本副社長:それではお配りいたしました需給ひっ迫による停電の可能性と一層の節電のお願いについてということでご説明をさせて頂きたいと思います。私は副社長の藤本でございます。昨日3月の11日に発生いたしました、三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震の影響により福島第一及び第二原子力発電所が停止したことをはじめ、当社設備が大きな影響を受けております。また福島第一原子力発電所においては、原子炉は安全に停止したものの原子炉内の冷却水位の低下により、微量の放射能漏れが発生するなど、立地地域をはじめ社会の皆さまにご心配とご迷惑をおかけしております。心からお詫び申し上げます。また、各地において甚大な被害が発生しており、被災された方々には心からお見舞いを申し上げます。それでは大変失礼ではございますが、着席させて頂きましてご報告させて頂きます。私からは2点、ご説明を申し上げたいと思います。第1点目は、需給ひっ迫による停電の可能性と一層の節電のお願いでございます。2つ目は現状の設備状況についてということでございます。まず需給状況につきましては、これまで当社は新信濃変換所からの応援受電をはじめ、他の電力会社からの応援融通受電などによりまして、電力の安定供給確保に全力で取り組んでおります。またこれに加えて、あらかじめ操業の一部停止などのご契約をしているお客様に対しまして、電気の使用を抑制して頂くようお願いして参ります。しかしながら、今後予想されます電気の使用量に対し、供給力が大変厳しい状況にあることを踏まえますと、当社の供給区域の一部において停電する可能性があります。こうした状況を踏まえ、お客様を始め広く社会の皆さまには大変ご迷惑とご心配をおかけし、誠に申し訳ございませんが、引き続き、不要な照明や電気機器のご使用を控えて頂きますようお願い申し上げます。次に、現在の当社の設備への影響でございますが、これは別点資料を添付させて頂きました通りでございます。以上、ご説明させて頂きましたが、改めましてこの度の地震により立地地域の方々をはじめ社会の皆さまにはご心配とご迷惑をかけし、心よりお詫び申し上げますとともに、私どもといたしましては、電力の安定供給に向けた復旧に全力で取り組んで参る所存でございます。社会の皆さまにおかれましては、ご不便をおかけし大変申し訳なく思っておりますが、改めまして不要な照明や電気機器のご使用を控えて頂くなど引き続き節電にご協力頂きますようよろしくご理解をお願いいたします。私からは以上でございます。

東電:それでは引き続きまして、ご質問があれば承りたいと思います。挙手の上お願いしたいと思います。

記者:産経新聞のクメと言いますが、輪番停電っていうのはですね、具体的にどういうことを想定されているのかというのを教えてください。

藤本副社長:今日はですね、電力の供給力がですね、割とございます。と言いますのは、私ども原子力発電所、今これ柏崎が動いております。それから火力発電所がございます。被害にあって止まっているものもございますが、ペーパーにもございますようにですね。原子力とか火力とか、これ安定的にですね、ずっと供給しつづける発電設備と、それから揚水式発電所というのがございます。これは昼間、電気をですね、使いまして夜はですね、割と負荷が軽くなったときにですね、その発電機をポンプのようにいたしまして上に水を上げるわけです。で、上ダムと言うんですけど、上ダムに水を上げましてそれをですね、需給が厳しい昼間の時間帯に下へ落として発電すると、こういう揚水式発電所がございます。今日はですね、揚水式発電所の水が上にあがっておりますので、昼間の時間帯、今ちょうど使っているわけでございます。ところがですね、夕方になってきますと点灯いたしましてだんだんだんだん電気の使用量が増えて参りまして、もしかするとですね、その水が足りなくなる可能性がございます。そういたしますと全体のですね、電力の供給量と使う量のバランスが崩れましてですね、周波数が低下してくるということが起きて参ります。この周波数が低下して参りますとですね、ある部分、負荷を切らないと系統全体、東京電力全体の系統がですね、ブラックアウトするという危険もございますので、周波数が低下して、ある程度のエリアよりですね、値、閾値より低下いたしますとですね、これをリレーで切るという方法が1つございます。実は、これは輪番停電とは違います。これはあらかじめですね、セットしたしまして需給バランスとか周波数をみながらですね、切っていくというものでして、これは今日の夕方、もしくは需要の出方とそれから水の量ですね、バランスがとれなくなりますと、UFRと、Under Frequency Relayというものが働きまして、もしかしたら一部がですね、東京電力管内の一部が低下する可能性がございます。すみません、ちょっと話長くなりましたが、今ご質問にございました輪番停電というのはですね、これは明日以降考えられることでございます。今日、おそらく水全部使っちゃいます。今、電気を供給しているのがですね、先ほど言いました原子力、火力、それから揚水式発電所で今日電気を使います。そうしますとですね、明日ですね、揚水式発電所の水を上にあげる電気がございません。したがいまして、明日供給力として期待できるのは火力と原子力だけでございます。今日よりも厳しい状況になります。そういたしますとですね、需要と供給のバランスが今日よりもっと崩れます。周波数が低下して参りますと、東京電力全体がブラックアウトするという非常に危険がございますので、このときにですね、誠に申し訳ないんですけども、ある程度ですね、お客様の停電を当社の方からさせて頂くということが輪番停電でございまして、大体いま考えている時間はですね、1つのお客様に対して大体3時間ぐらい。それからその時間が終わりますとまた次のお客様を3時間くらい、それから次のお客様も3時間ぐらいと、こういう輪番停電をですね、明日以降。明日は日曜日でございますので、割と電気の使われ方は少ないのですが、月曜日はもっと厳しい状況になります。水溜まりません。全部使っちゃいますから。そういうことでですね、明日以降、あるいは平日でございますね、月曜日以降、これにつきましては非常に厳しい状況にございますので輪番停電をさせて頂く可能性が非常に強いということでございます。

記者:NHKのセキと申します。需給不足で3800万キロワット、供給能力が3700万キロワットということなのですけれども、全体的に標準の世帯で言うと、どれぐらいかということを改めておっしゃって頂けますか。

藤本副社長:私どもはですね、今は引き算しますと逆になっちゃいます。要するに発電する電気のほうが少ないわけですね。大体需要の5%ぐらい。最低このぐらいはいつも持ってオペレーションをしております。今回の場合は完全に逆になっておりますので、誠に申し訳ないんですけど、この不足分についてはですね、需要家さんの電気を切らせて頂いて発電能力にあわせるという方法をとりたいと思いますが、我々がいつも最低持ち耐えているのが5%ぐらい。ぎりぎりですね、我々が運用としてですね、警戒するのが3%ぐらいでございますので、今回はマイナスでございますので、大幅にですね、閾値を下回っているということになります。

記者:世帯で言うと、どれくらいの、何万世帯に、100万ワットっていうのは大体。

藤本副社長:今ですね、輪番停電の1つの固まりをですね、500万キロワットぐらいと考えています。と言いますのは、3000万キロワットですね。私どもが持っている今発電能力が。それに対してですね、需要がどれくらい出てくるか分からないんですが、かなり出てきた場合はですね、先ほども言いましたように全体が停電になってしまう危険性があるので、まず500万キロをですね、500万ですから大体150万軒くらいに該当いたしますが、この電気を切らせて頂きます。この方が最初に切った方が3時間近くになりますとですね、今度復旧いたします。次のですね、500万キロに該当するエリアをですね、切っていくということで、大体500万、あるいは1千万キロくらいはですね、我々の発電の能力と出てくる負荷の大きさによってですね、調整させて頂きたいというふうに思っております。

記者:共同通信のニシモトと申します。供給力3700万キロワットなんですけれども、朝方頂いたリリースだと確か3500の数字だったと思うのですが、その差はどうなっているんでしょうか。

藤本副社長:今日の発電力は3700万キロです。と言いますのはですね、先ほど言いましたように、揚水式発電所というのは昼間使っているわけですね。昼間の今のですね、電気の使われ方の量が我々が思っているより少ないんです。ということは、揚水の落とし方が少し少なくなっている。その分をですね、点灯ピークの方に回すということになりますので発電能力としては3700万キロくらい今はあるということです。これは電力の使われ方によってですね、揚水式発電所をどれだけ使うかということで、我々が最初評価した、予想した電力の低下というよりも少ないものですから、お水を少し後ろの方に持って行こうと。点灯ピークで電気をたくさん使いますのでですね、後ろの方に持っていくということで供給力が3700万キロくらいなるということでございます。

記者:揚水式の分が変わったので、3500が3700に増加したっていう理解でよろしいでしょうか。

藤本副社長:そうでございます。夕方にですね、働かせる用水路の量を少し増やすことができそうだということなんです。今の電気の使われ方ですとね。気温が少し高かったということもございます。そういうこともございまして、少し供給が増えたということなんですが、残念ながらこれは明日にはなくなってしまうと、そういうことです。

記者:日本経済新聞のタキと申しますけれども、今輪番停電のことなんですが、どうやってこれを需要家の方に知らせていくのですか。それからその地域の学校とか病院とかそういう公共的な施設も含めてすべて停電にするということですか。それから答えにくいと思いますけど、どれくらい長い間この輪番停電を続ける必要があると今お考えなのか。それから過去、輪番停電を実施したというのは戦後、何回くらいあるのでしょう?

藤本副社長:お知らせでございますが、今日の夕方までにですね、明日以降の需要の見方を見ましてですね、少なくとも明日輪番停電をやる必要があるかないか、それについては今日の夕方ですね、しかるべき時に発表させて頂きたいというふうに思っております。それから2つ目のご質問でございますが、これは残念ながらですね、かなり電圧を高いところで切ります。したがいまして、公共性とか緊急性のある需要家をですね、お客様を除いてですね、輪番停電するのというのは逆に非常に難しいということでございまして、今でも停電しているお客様につきましては、非常用発電機等のご要請を頂いている所については、配置しております。こういうことをできるだけやらせて頂くのですが、100%ご要望に応えることはちょっと難しいかと思います。したがって、そういうことについて区別するかしないかということになります。これは残念ながらテクニック的にできません。それからどのくらいの期間ということでございますが、期待できるのは火力発電所でございます。火力発電所がですね、今回の被災で大体850万キロくらい今落ちています。特に津波ですね、特に津波によりましてですね、モーターとかそういう補助系の機械がですね、ほとんど水をかぶっちゃっています。ところがこれはですね、割と早く直るんじゃないかということで、私どもとしましては、火力がですね、半分ぐらい立ち上がってくるのは1週間ぐらいじゃないかというふうに思っています。ただ残りのですね、400万キロあるいはそれ以上につきましては、1カ月くらいかかるかなということで、その需要をみながらですね、需要と供給のバランスを見ながら、どれぐらい輪番をやるのかということが決まってくるわけでございまして、今どれぐらいまでやるのかというのはちょっと残念ながら。ただ、短期ではないのではないかというふうに残念ながら想定しております。それから過去の輪番停電ということですが、私終戦直後はちょっとわからないのですが、少なくともここ、そうですね、20、30年の間に輪番停電はなかったのではないかと。私が会社に入ったのは40年前ですけれども、それ以降は輪番停電はなかったというふうに記憶しております。

記者:朝日新聞のタケナカですが、まず、明日以降の供給力は当初発表されていた3500万キロワットという予想でいいのかというのと、要は、今日は100落ちるだけだけれども明日は300落ちると、100、300足りないということでいいのかというのと。輪番停電っていうのは、経験がないのでわからないのですけれども、地域ごとに一斉にある何丁目は停電するっていうような感じでいくのか、そういうことでなんですか。それをお願いします。

藤本副社長:まず3500万キロですけれども、これは揚水式が入っています。明日はこれなくなっちゃいますから、明日はですね、3100万キロくらいだというふうに思っております。今日は3500あります。これは揚水を入れます。この3500が昼間の時間帯に少なかったので夕方に3700まで上げられるだろうということでございます。くどい様でございますが、水がないので明日はこの揚水の電源が期待できない。3100万ぐらいだというふうに思っております。

記者:ピーク時で言うと今日は3700だけれども、明日は3100に、夕方のピーク時はなると?

藤本副社長:ええ。お水がないですから、火力と原子力で頑張るだけのとこしかございませんので、3100万程度を想定しております。それから、地域ごとかということでございますが、15万4千とかですね、6万6千のところで切りますので、大体地域ごとになります。地域ごとにですね、そういう高い電圧で送っている変電所、あるいは大きなお客様ですね、大きなお客様を地域ごとに止めることになります。

記者:日刊工業新聞のイカリです。輪番停電なんですけど、確認ですけど、地域のところはもう一般のいわゆる電灯の契約であろうが大口だろうが、全部切るという形になるんですか。

藤本副社長:はい。例えばですね、15万ボルトで切りますと、そこにですね、今おっしゃいました小さなお客さん、失礼いたしました。低圧で送っているお客様ですね、100ボルトとか200ボルトで送っている低圧のお客様は、配電用変電所という所から電気を送らせて頂いています。その配電用変電所が全部止まります。したがいまして、配電用変電所でお送りしているお客様は、6千ボルト、俗に言う高圧でございますが、このお客様と、あと100ボルト、200ボルトでお送りしている一般のご家庭でございますね。こういう方も含まれますので、輪番停電というのは高い電圧のところで変電所を止めますので、高圧のお客様、特別高圧のお客様、加えまして100、200のですね、お客様が止まるということになります。

記者:●●したら、変電所単位でとめるということですか。

藤本副社長:変電所ではなくてですね、例えば15万ボルトの送電線がございます。この送電線にですね、変電所がぶら下がっているわけです。その15万ボルトで切りますから、ですから変電所がいくつかまとめてですね、切るということになりますので、先ほどご質問ございましたように、大体地域で止めることになります。

記者:ロイターのツキモリと申します。確認なんですけれども、明日の需給状況は需要想定、供給力とも3100万でよろしいんですか。

藤本副社長:供給力が3100万でございまして、明日の需要想定はですね、明日も今日と同じ3800万を見ています。

記者:700万足りないということですよね。

藤本副社長:700万足りないです。今日は先ほども申し上げた100万ぐらいでいけるんじゃないかと思うのですが、明日は700万、800万近く足りないですから、700万ですか。これはちょっとですね、冒頭申し上げましたですね、リレーで切っていくというやりかたでは間に合うようじゃございませんので、万が一3800万が出るということになりますと、輪番停電をさせて頂く可能性が非常に高いということで、誠に申し訳ないんですけども。引き続き節電等にご協力頂けますと大変ありがたいと思っております。

記者:毎日新聞のオオクボと言います。輪番停電をすればですね、一体どれくらい供給力が上がって、マックスでどれくらいまでに増えるのかっていうの。例えば、明日のケースで教えて頂けますか。

藤本副社長:例えばですと700万を絞るとですね、そうしますと700万キロ止めることがちょうどバランスが取れるんですが、需要というのは非常に変動します。したがいましてですね、1つのかたまりを500万キロと見ましてですね、500万キロで送電線で切っていくということで。1つで500万キロ、これを3時間。それからその次の500万キロを、場合によっては重ねましてね、需要がバランス取れなかったら500万切るということで、トータルで1千万キロですか。需要の出方を見てですね、戻していくというような形を取らせて頂きたいと思っています。

記者:だから需要との関係であって。

藤本副社長:おっしゃる通りです。

記者:マックスでどれぐらいになるかという話ではないんですね。

藤本副社長:ええ。電気の使われ方が少なければですね、その分お止める電気は少なくていいということでございます。

記者:朝日新聞のウエノと言います。実際にもし輪番停電となったとしたらですね、その地域に住んでいる例えば人工呼吸器を使っている人や酸素吸入器を使っている人や、いろんな在宅で自家発電のある病院じゃないところの人もいらっしゃると思うんですけれども、そういう人たちはどうしたらいいんでしょうか。

藤本副社長:私どもあらかじめお知らせするというのはですね、そういうことに対してできうれば、自衛措置をして頂きたいというふうに思うわけですございますが、先ほど申し上げましたように、我々が持っている小型発電機につきましてはですね、これ限界がございますので、できるだけご要望についてはお応えをしていくつもりでございます。ただ全部についてですね、ご要望通りいくかどうかということについてはですね、誠に申し訳ないんですけど、十分お答えできない可能性もあるということでございます。

記者:ということは、東京電力さんにどうしても電力が必要な人は申し込んでくださいということですか。

藤本副社長:言って頂いてですね、我々が手持ちの発電機を持っているかどうかですね。あるいは、近くからですね、持ってくることができるかとかいうことについては、できるだけ配慮したいというふうに思っております。

記者:関連で1件、神奈川だと思うんですけども、すでに停電によって死亡したんじゃないかと疑われるケースがあると聞いているんですけれども、これまでにそういうケースというのは何か入っていますか。

藤本副社長:すみません。確認しておりません。調べさせて頂きたいと思います。

記者:福島民友新聞のカンノと申します。2Fの件なのですが、格納容器の圧力効果の措置なんですけれども、これはまだ実施してないと理解してよろしいんでしょうか。すでに実施しているという報道もあるのですが。

東電:福島第二のいわゆるベントといわれる圧力降下の措置はまだ実施しておりません。その準備を完了をしたと、進めているところです。

記者:輪番停電の件に戻っちゃうんですけれども、この輪番停電を行う法的根拠というのはどこにあるんですか。

藤本副社長:私どもは供給約款ですね、非常災害の時にそういうことをやらせて頂くということが書きこまれていると。

記者:契約ということですね。

藤本副社長:ええ。そうでございます。

記者:時事通信社のタケウチと申します。明日、日曜日に比べて平日の方がより需給が厳しいという話でしたが、平日の需要の見通しというのはどれぐらいなのか。それによって輪番のやり方、内容がどのように変わるのかという点と、先ほどの医療関係などで要望があればというお話、具体的にどこにどういった行動を取ればいいのかということを教えてください。

藤本副社長:月曜以降ですと、産業とかそれから事務所とかこういうところが停電、今回してないところがございますが、そういうところが電気をお使い頂くわけですね。そうしますと、大体4100万キロくらい出るだろうと想定しております。私どもが持っている供給力が3100万ですから、約1千万キロ足りないということになりますので、これについてですね、輪番停電をさせて頂く可能性が●●ということになります。それからどこにということでございますが、東京電力にカスタマーセンターというところがございます。そちらの方にお申し込み頂ければですね、できるだけ努力するようにしたいというふうに思っております。

記者:ダウジョーンズのイワタと申しますけれども、同じようにですね、地震に見舞われている地域にある東北電力の女川原発ではあんまりいろんな問題が起こっていないようにみえるのですが、どうして福島第一と第二ではいろいろ問題が起きているのか、御社なりの考えをお教え頂けますか。見方っていうか、反省を聞かせろっていう意味ではなくて、分析を教えてください。

東電:女川さんとの比較はしておりませんが、私どもの方で被害を大きく被ったのは、地震の揺れとともに津波で電気機器が水を被ったと、そういったことが大きく起因しております。それだけは●●。

記者:すみません。フジテレビですが、一部報道によりますと福島原発の作業員の話として、第一原発の2号●●に2メートルのヒビが入っているという話が入っておりますが、これについて事実関係を確認されているのかとかと、今後の作業とか影響についてちょっとお伺いしたいのですが。

東電:その件については確認していないので、至急確認をいたします。

記者:まだ何も入ってきていない?

東電:いま確認します。

記者:それと先ほどの話なんですけれども、福島第一の方なのですけれども、圧力をリリース、逃す作業をしていてですね、バルブを開けるのにちょっと困難になっているという報道があるのですが、これは事実でしょうか。あともう1つだけですね。供給力の足らないということで、平日になるとですね、結構工場がたくさん動き出すと思うんですけれども、たくさんの工場が生産を中止しなくちゃいけないということになるというふうに見ていますでしょうか。

東電:まず福島第一のいわゆる格納容器の圧力を逃してやるために弁を開ける措置につきましては現在実施中であります。確かに非常に環境上、電気も全て消えているとかそういったところで難しいところはありますが、今現在作業は行っている途中でございます。その作業の実施した結果につきましては、今、原子炉格納容器の中のいわゆる圧力ですとかそういった情報を見て今監視しているところでございまして、まだ作業は実行中でございます。

藤本副社長:すみません。私の説明で先ほどちょっと誤りが1つございまして、輪番停電は5時間です。5時間で500万キロずつ。3時間と申し上げましたが、これは訂正させて頂きます。

東電:すみません。ちょっと訂正させて頂きます。3時間停止することになりますが、事前の段取りのところで若干遮断する、手続きのところもありますので、3時間程度ということでお考え頂ければと思います。

記者:どっち?

藤本副社長:3時間です。すみません。私が間違えました。それで先ほどの経済活動でございますが、3時間程度の停電が時間が大体わかるのですけど、それの期間がですね、残念ながら電気がないという状況になりますので、例えば非常にセンシティブなものを作っている工場とかにですね、大変ご迷惑をかけるということになると思います。

記者:先ほど保安院の会見の中で第一原発について、燃料棒が露出していると、これによって一部溶け始めているという可能性も否定できないという発言があったと聞いているんですが、これについてのご見解とご説明を頂けますか。

東電:福島第一の1号機でございますが、原子炉の中に燃料がございまして、それを水につかって冷却しているものです。それで現在、確認しているところでは、ちょうど原子炉の水位が燃料の頂部ギリギリのところから若干低め、50センチくらい、のような状況がございますので、水が50センチぐらいかかっていなくても若干冷却はするんですが、ある程度、過熱するおそれがありますので、燃料棒の頂部で若干燃料の損傷がある可能性は否定できないというふうには考えておりますが、周りの放射能レベルからいって、大きな損傷は生じていないと、そのように判断しております。

記者:大きな地震があってですね、朝日新聞のカトリと申します。大きな地震があって、それで燃料が損傷するような事故。これいわゆる日本ではわが国では到底起こり得ることのない事象ということでシビアアクシデントとして考えられているものだと思うのですが、それに近づいてしまった。しかも、それを止めるべき非常用の発電機がすべて潰れ、そして海水の冷却系も潰れていると。この状況に関してどのようにお考えでしょうか。

東電:きわめて残念なことだと思っております。これについては、今そういった状況に近づきつつありますので、できる限りの努力をして燃料の破損を食い止める、そういった算段をして、安全を確保するということを発電所で努力している最中ではございます。

記者:すみません、追加で。ということは、もうここまでの被害というのは到底想定しえなかったということでいいんでしょうか。

東電:はい、そうです。

記者:すみません。時事通信アマノですけれども、この燃料が出て破損している可能性があるというのは、どの号機のどにやつなのでしょうか。

同部長:福島第一の1号機です。

記者:福島第一の1号機のみ、燃料の上部50センチぐらい水から出ているということでよろしいですか。

東電:ええ。ただそれに付きましても、今、水を順次補給しておりますので小康状態を保っているところでございます。

記者:すみません。フジテレビですが。度々何度もすみません。今、想定していなかったというような話があったんですが、じゃあどこまで想定されていたんですか。マグニチュードでいったらいくつまで想定されていたんですか。そういう規模ですとか

記者:すみません、マグニチュードの値は今持ちあわせておりませんので、お示しできませんが、今回のような8を超える地震が規模で起こって、このような津波を与えるというところは想定していないと、そういうことでございます。想定マグニチュードは後で確認します。

記者:NHKのイナガキと言います。先ほどの福島、F1の1号機の話ですけれども、燃料の頂部から50センチ水位が低いというのは、これはどういう形でその水位を確認されているのでしょうか。

東電:原子炉の中の水位を測定する測定器がございます。要するに、原子炉の中に水が入っていて、その分水の重さがその測定器にかかりますので、その重さがどれくらいかによって水のあるレベル、水位、それがわかると、そういう測定器でございます。

記者:すみません度々。ダウジョーンズのイワタですけれども、2つ質問があります。1つはですね、1つは柏崎の時にやっぱり設計上の予想値を超えた強さの地震だったということで、それにも対応できるようにたぶん御社のすべての原発で耐震工事をなすったはずだと思うんですね。その耐震工事をしたはずの福島第一と福島第二で、ところがもっと大きなさらに想定外の地震が来たということなのかっていうことを確認させて頂きたい、それが1つですね。あともう1つは、日本が地震国で地震に強いということで、やっぱり地震国のトルコに原発技術を売るという意欲をですね、東京電力さんもお示しになっているというふうに理解しているのですけれども、今回の出来事がですね、トルコへの原発を何らかの形でビジネスを行うことに与える影響について何かご意見があったら教えてください。

東電:まず柏崎の時の設計の予想を超えるということですが、それに対して耐震工事を行い、福島第一、第二についても行っているわけですが、その想定をさらに超えていたということだと考えています。それから地震国に対して、トルコによるとかそういうことは、当然こういう経験を受けたわけですから、この経験を踏まえて検討すべき、そのように考えております。

東電:ではよろしゅうございますか。では以上をもちまして●●。

藤本副社長:誠にどうもありがとうございました。私ども一生懸命に復旧に努めます。できればですね、節電につきましてもですね、マスコミを通じましてご協力を頂けると大変ありがたいと思ってございまして、よろしくお願いしたいと思います。今日はどうもありがとうございました。