原子力安全・保安院の記者会見テキスト(2011年3月19日17時35分から37分間)

司会:それではお待たせいたしました。ただいまより記者会見の方始めさせて頂きます。よろしくお願いします。

西山審議官:どうもお待たせしました。よろしくお願いします。それではその後の進展とか、いくつかご質問頂いている点についてお話申し上げたいと思います。まず放水の状況ですけれども、これはもうだいぶ報道も出ておりますけれど、3号機につきましては東京の消防庁のハイパーレスキュー隊などによる放水が本日の14時10分から行われて、バッテリーの交換なども含めて、7時間、今日から明日にかけての午前0時まで続くというふうに聞いています。まだたぶんこのスケジュールについては少し動くところがあるかと思います。それから4号機につきましては基本的には自衛隊が担当されるということですけれども、実際にどういうタイミングでやるかということについてはまだこれから別途検討されるというふうに伺っております。

それから次に電源の系統ですけれども、まず1,2号機の方ですね、(図を指しながら)このいつも説明している、東電の原子力線から引き込んでいくところですけれども、これについては所内、発電所まで、プラントまでの受電が完了して、今放水が行われるので、その関係で水などがかからないように今一度シールドしてというか、塩水がかからないような形にしているということでありまして、これから一つ一つのですね、電気を通じた後のいくつかのところ、例えば最初に電気が入ってそこから発電所に回っていくような、所謂パワーセンターと言われるような場所とか、あるいはパワーセンターのような場所についての絶縁の状況、それからポンプとかバルブなどが正常に動くかどうか、これを確認していくということであります。確認の仕方は一気に電気を通すよりもテスターというような微弱な電流を流してみて、それによって電気が通ずるかどうかを見るものとか、あるいは手で回してみてどう動くか確認するとかそういったことだと聞いております。

作業の優先順位として今考えておりますのは、まずはパワーセンターの受電のところをしっかり確認するということと、それから計測系ですね、計測系の、何が起こっているかということについて目となる、人間の目のような働きをする様々な即敵機の類をしっかり回復させるということ、それから中央制御室の照明を整えるということ、さらには炉心の冷却、残留熱の除去系といわれるものですね。炉心は今海水は入っているわけで、そういう意味で一応安定した形にはなっておりますけど、これは本来の炉心冷却系に戻すということであります。それから5番目に使用済み燃料プールの冷却作業ということであります。これについて今からしっかり計画を練りまして順次先ほど申し上げた確認行為をしたうえで今のような優先順位のもとで作業を進めていくというふうに聞いております。今のは、そうですね、ということであります。

それから5号機6号機については全体としては3月20日を目途に、5号機6号機こちらですね、3月20日を目途に工事を行っていますけれども明日ですね、目途に工事を行っております。一つはさっきちょっと私が間違って申し上げたかもしれないんですけれども、この6号機の方の、元々一つの非常用ディーゼル発電機が生きていたわけで、これまでそれによって6号機と5号機は冷却作用も少し力は弱かったけれども、行ってきたわけです。今日になって6号機の方のポンプがもう一つ海水のポンプが回復したので、それによって水冷の、今まで動いていた空冷のディーゼルエンジン、ディーゼル発電機以外に水冷の発電機も動かすことができるようになったということがございました。ただ一つ訂正しておきたいのは、水冷の発電機を動かすためのポンプは新しく仮設として導入したものであると、今あるものを修繕して、すでに設置されたものを修繕して動かしたのではなくて、仮設的にあとから、地震のあとから取り付けたものであるということでございました。

それから3,4号機については引き続き今まで説明申し上げたような作業で3月20日を目途に電気をつなげていくということであります。それからあとは、その関係では仮設の海水ポンプについては、20台確保してあるということを前申し上げてましたけれども、本日19日の昼の12時現在ではこれが36台になっているというふうに聞いております。

次に先ほど午前中会見しましたときに福島第一原子力発電所周辺の福島県内におけるモニタリング結果、発電所構内のものとは別に福島第一原子力発電所周辺、福島県内を大体のカバレッジとするモニタリング結果をご紹介して、浪江町とか飯館村について少し高い数値が出ているということを報告いたしました。その時にその数値がどのくらいの意味を持つのかということ、それからそこにおられる方々の避難の状況についてご質問がありまして、そこでちょっと答えが不十分だったと思いますので、それについて少し説明したいと思います。まずそれらの中で、140マイクロシーベルトという値が浪江町で出ております。この値の解釈ですけれども、直ちに問題となる値ではないです。ただ長期間その中にずっといるというレベルの値でもないというふうに考えています。これは仮に一日そこにいたらということで、掛け算をいたしますと3360マイクロシーベルトというふうになるわけでして、これは一年間に日本人が受けている医療関係の被曝の数値の合計を少し上回るくらいのレベルになります。そういう意味で一時的には浴びても別に問題になる値ではありませんけれども、長期間そういうものを浴びるような値ではないということであります。ちなみに放射線の影響による急性の身体への障害の例を説明いたしますと、まず10万マイクロシーベルト以下、今の浪江町のやつは3360でしたけれども、10万マイクロシーベルト以下であれば、臨床症状は確認されておりません。症状が出たのは確認されていないということです。逆に高い方のレベルでいくと、100万マイクロシーベルトになると、10%くらいの方が吐き気をもよおすと。それから300万マイクロシーベルトになりますと、脱毛の症状が起きると。例をあげますとそのくらいの値を浴びると今のような症状があるということを参考までに申しますけれども、浪江町のケースはそれにははるかに及ばない、当然のことながら、値なわけです。浪江町の、及び飯館村の避難の状況ですけれども、浪江町は人口は2万661名で、災害対策本部が二本松市にあるということです。それで浪江町においては川俣町と二本松市などに避難済みであります。ただし一部の方が屋内の退避区域ということで残っておられる可能性がございます。この両者はいずれも川俣町、二本松市という今避難されているところは当然のことながら、当然とは言えないかもしれませんけれども、30キロ圏外でございます。飯館村につきましては、人口6189名で、今災害対策本部を飯館村役場に置いておられると聞いています。自主避難を国に支援してもらいたいというふうに福島県からご要請があった人数は最大2000人程度でありました。この村が把握しておられる最大2000人につきまして、19日本日から3日間で栃木県鹿沼市などに移送するという予定だと聞いております。第一陣は316名ということで、本日の午後から移送を開始されるということでございます。

少し話が前後いたしますが、時々ご質問を受ける東京電力の現在の発電所の中のですね、作業要員の、作業しておられる方の数をちょっと聞きましたので、それも報告しておきたいんですけれども。東京電力自身の社員の方が、大体出入りが色々ありますけれども、約500名前後ということでございます。それから協力企業の方が100名内外ということでありまして、この人数というのは緊急時対策室という放射線に対して防護された地域の中には700名の居住スペースがあるということで、それに大体沿った形で、範囲内で従業員を投入されているということであります。こういう方々への後方支援といたしましては、ルートは小名浜の港からJヴィレッジを経由して発電所に色々なものを運び込むということで、輸送の方法はトラックによるピストン輸送ということでございます。私から今の報告は以上です。

司会:それでは質問のある方は挙手の方をお願いします。一番後ろの男性の方。

記者:朝日新聞のフクシマと申します。まず電気のですね、復旧の手順の話なんですけれども、先ほどパワーセンターの受電からですね、冷却の話までご説明頂きましたけれども、ちょっと細かい話で計測系の測定器の話がありましたけれども、具体的にどういう測定器を復活させるのかといことが一点と、それから中央制御室の照明があってあと炉心の冷却というお話でしたけれども、この炉心の冷却について言いますと残留熱の除去系以外にですね、例えばホウ酸のですね、注入だとか、制御棒の駆動系だとかですね、その辺の系も使って例えば水を注入していくとかですね、その辺のこうもう少し細かい手順と言いますかですね、前後はあるかもしれませんけれども、流れがもしわかりましたら、細かいところですけれども教えて頂ければと思います。よろしくお願いします。

西山審議官:まず計測系のことですけれども、これは私の理解しているところでは、色々なものの中の水位であるとか圧力であるとか、それから放射線のレベルであるとかそういったものを把握することが主要なポイントだろうと考えています、それからいくつかある選択肢の中では当然メイン使える系統が使えないときには本来目的とする系統が使えないときには他の選択肢も探すというのは当然やられることになると理解しております。二番目のご質問ちょっと。

記者:先ほどおっしゃったのは残留熱除去系を一つ挙げられましたけど、それ以外にもそういう冷却水を注入するルートとかですね、そういったものなんかも使って冷温停止に持っていくのかというようなちょっと細かいところなんですけれども、その辺は。

西山審議官:私はそういうふうに、そうなると理解しています。色んな手段を使って今海水を入れちゃってるところなんですけれども、これを変えていけるようなシステムを作るということだと思います。

記者:今、海水を消防ポンプで注入しておりますけれども、そういう本来の冷却系、残留熱除去系とか、他のホウ酸だとか制御棒の駆動系だとかを使って循環、水を回していくというイメージでしょうか。

西山審議官:はい、そうでございます。

記者:それに関連してなんですけれども、今の消防ポンプを使って消化系を使って注入してますけれども、これはどっかの段階で本来の形に戻すということになるとこれは消防の方はお役御免と言いますか、一旦切り離すような感じになるんでしょうか。それとも並行していくんでしょうか。

西山審議官:実際の展開がどうなるかというのは今の代替的な、代わりのですね、システムがどの程度うまく機能するかということにもよるかと思いますけれども、ちゃんといけば、今のは異常な姿になっているわけですから、お役御免に然るべきだと思います。

記者:わかりました。ありがとうございました。

司会:では次壁際男性の方。

記者:毎日新聞のヤマダと言います。防衛省がですね、外から上空からの観測で建屋の外壁が100度以下に下がっているという数値を出しているんですけれども、これについての詳細と、どのようにこれを見てらっしゃるのかについてお聞きしたいです。

西山審議官:防衛省は色々そういうかなり遠くから熱を感知することができる非常に先端的なシステムを持っておられるということで、その技術を駆使してそういった調査をして頂いているということだと思います。それによって温度が下がっているということであれば、非常に今回のオペレーションの成果として期待できるんじゃないかと思っています。

記者:今、であればということだったんですけれども、数字とかその報告っていうのは受けてないんですか。

西山審議官:私は、すみません、まだ見ておりません。

司会:次ご質問の方いらっしゃいますか。では一番前の女性の方。

記者:時事通信のタニガワと申しますが、3ページ目に2号機の関係で本日の終了と書いてありますが、これは要するに外部電源が1,2号機にケーブルで接続されて終わったということなのか、つまり簡単な言葉で言えば電源は復旧され、1,2号機の電源っていうのは復旧されたと考えていいんでしょうか。

西山審議官:はい、復旧されたと。受電までは、1,2号機のところに電気が来るところまでは確認したということです。繋がることまで確認したと聞いております。ですからこれから先は1,2号機の中で、とくに2号機が優先と理解していますけれども、ちゃんと繋がるかどうかを一歩一歩確認していって、確認したところを電気を通していくというふうになるという理解です。

司会:次ご質問の方。3列目の女性の方。

記者:今の質問に関連してなんですが、電気が、2号機の電気は受電で繋がることを確認したということですけれども、これから一つ一つやっていく作業というのは実際にはどれくらいかかるものなのかというのわかりますでしょうか。

西山審議官:ちょっと今それはわかりません。なるべく早くというのみんな思っているわけですけど、はたしてどのように機器の状況などですね、なっているかというのを一歩一歩確認するので、ちょっと何日かというのは申し上げられません。

記者:確認なんですが、今先ほど放水作業しているので、シールドされてっていうようなお話があったんですけれども、もうあとはそうすると、屋内の作業になるので、別に放水の後に回さなくてももうあとは放水と並行して作業していけるということなんでしょうか。

西山審議官:私の理解では、今回の放水はですね、かなり代替的なものであることもあって、それによって、しかも海水ですよね、そういうことですから、その点で今はそれがあたらないように措置をしてあるというふうに聞いておりまして、その水をかける作業が終わったところで、電気の方の作業に取り掛かると聞いています。屋内のものもあると思いますけれども、まだやはり分電盤のところ、パワーセンターのところはじめとして水がかかることは必ずしも好ましくないということなんだろうと思います。

司会:次ご質問の方いらっしゃいますか。一番後ろ立っている女性の方。

記者:ダウジョーンズのイワタですけれども、今の先の二つのご質問に関連してなんですけれども、そうすると、1号機と2号機は電気が手前まできてますけど、手前というか1,2号機まで来たというふうに言って大丈夫だとさっきおっしゃいましたけど、要するにまだグリッドからの電気は入ってないんですね。

西山審議官:入口のパワーセンターのところまで来てるということは確認されたということは間違いないんですが、そのより先のところは一歩一歩確認するということですので、まだ入っていません。

記者:今日の作業を終了ということはですね、テスターとかを使って色々調べて電気を徐々に入れていくっていうのは明日の朝からということですか。

西山審議官:私の理解ではそうですね。よくこれから手順をしっかり相談するというふうに聞いています。

記者:少しずつ入れていっている段階で電気を1号機に入れ始めたっていうふうに理解していいんですね。

西山審議官:入れ始めたというのは、これから一つ一つ機器を点検して、使えるものは電気で動かして次のステップに行くということでございます。

記者:それが明日の朝から始まるということですね。ありがとうございます。

司会:次よろしいでしょうか。1番前の男性の方。

記者:言い方の確認なんですけど、電気を送れる状態になったという理解でよろしいんでしょうか。

西山審議官:そういうことでしょうね。発電所のところ、1号機2号機までは電気が繋がっていることは確認されたと。そこから先をこれから点検しながら進めていくと、そういう状況を表す言葉であれば結構でございます。

記者:3,4と5,6に関しても電気が送れる状態になるっていうのは今日中になるんでしょうか。

西山審議官:これは20日目途ですから、明日中ですね。

司会:次ご質問の方。では2列目男性の方どうぞ。

記者:読売新聞です。ちょっとまだ報道ベースなんですけど、情報としてドイツ製の、ドイツのメーカーの建設機器で50メートル以上のから本来はコンクリートを流し込むという機器らしいんですけど、それが水を出せるということで、持っている会社から福島の方に向かっているという情報があるんですけど、それは保安院としては確認されていますか。

西山審議官:確認していません。

記者:こういう話があるという情報自体は来てるんですか。

西山審議官:その同じケースだったかどうかわかりませんけれども、何かその種のことの申し出をされている方がいるというようなことを小耳に挟んだような気がしましたけれども、随分昔のことで、最近動きがあるというのは私は知りませんでした。

司会:次ご質問の方いらっしゃいますか。

記者:さっきの送電の部分また確認なんですが、これは1,2号機への送電が回復したっていう言い方で正しいですか。

西山審議官:そのことがもつ印象がプラントの中まで全部電気が通るようになったというふうにとられなければいいと思うんですね。この1,2号機の入り口のところまで来ましたということであれば結構だと思いますが。

記者:それが何時頃ですか。

西山審議官:今日の午後の早い時期だろうと思います。一応予定としては、2時半から、失礼、15時30分完了予定と聞いておりましたものが無事終わったというふうに聞いていますので大体その前後のことだと思います。

記者:電気が来ているのであとは機械が動けばもう復旧というか、どうでしょうかということになるという理解でいいんですか。

西山審議官:そういうことです。

司会:次のご質問の方。立っていらっしゃる男性の方どうぞ。

記者:●●の●●と申します。今朝の報道なんですけど、東電さんの地震直後の海水を注入するのに非常に時間がかかりましたっていう報道がありまして、その日の判断のスピードに関してはコメント頂けないでしょうか。

西山審議官:これを検証するのはもう少し時間がかかるだろうと思います。海水を注入するというのは非常に重要な決断ですから、それはなかなか難しいものであっただろうなと思いますけれども、果たしてそれまでの色んな手段を探ったのは妥当であったのかどうかというのはよく検証してみないと、今ここではちょっと答えが出せないと思います。

記者:直接の判断としてはマニュアル通りでしたかどうかということくらい確認できますか。

西山審議官:そこも含めてチェックする必要があります。

司会:それでは次ご質問の方。壁際座られている男性の方どうぞ。

記者:ニコニコニュースのマルヤマと申します。1号機2号機の入り口のところまで電気が来ているということですけれども、その後一番懸念されることがあるとしたらなんでしょうか。教えてください。

西山審議官:さっきちょっと申しましたけれども、一つは絶縁状態というのがうまく保たれてショートしたりしないかどうかということ、電気ですから当然それがあるのと。あとは揺れがどの程度でどういう傷み方をしているかということ、あるいはその中がもし熱をもった時期があったとすれば、そういうものがどう影響しているかとかそのあたりじゃないかと思います。

司会:次ご質問ありますか。前から2列目女性の方どうぞ。

記者:電気の話でまた。送電が入口まで来たということへの評価をお願いします。

西山審議官:これは是非とも必要なステップだと考えていまして、まず今まではとにかく燃料、使用済み燃料というものを1から4号機全体について言えば冷やして安定させるというところに第一の優先順位をおいて参りましたけれども、この後はそれを今非常手段でやってるわけでして、正常な体制に戻していくにはどうしても電気が戻り、そして普通に冷却できるシステムを回復させていくということが大事な手順になって参りますので、そのために非常に不可欠な一歩ができたということだと思います。これまでの異常な形での海水に頼った冷却の状況に比べるとそれを脱却できるどうしても必要なステップが出来たという、ステップに向けての最初の段階というんでしょうか、それが出来たということだと思います。

記者:今後への影響と言うんですかね。これの意義についてお願いします。

西山審議官:これが出来ればこの次もまだ色々実際に電気が通るかについて困難があるかもしれませんけれども、まずはここから先は困難がある分、電気が通らなかったりあるいは電気がショートしたりとかそういう部分を直しながら作り込んでいけばいいわけですから、そういう意味で次の展開がかなりたくさんの展開が出来るベースが出来たということではないかと思います。

司会:次ご質問の方。後ろに番目の女性の方。

記者:二つあって、一つは確認なんですけれども、そうすると2号機の通電は本日の作業完了と書いてあるのって明日からそういう通電をやるのかということと、あともう一つはこの6号機の、6号機じゃなくてすみません、5号機のプールなんですけれども、除熱機能が回復したということで、先ほどの資料よりも少し温度が下がっているようなんですが、これはきちんと動いているというふうに評価していらっしゃるという、評価していいということなんでしょうか。

西山審議官:前者の方については、先ほど申し上げたような優先順位をつけた形で今日中にしっかり作戦を立ててですね、それで明日から通電していくというふうに、点検しながら通電していくと聞いております。それから5号機のプールについてはおっしゃったような認識で、冷却機能が働き、うまく働いて温度が下がっているというふうに考えております。

司会:そろそろ残り3名の方でお願いします。1番前の女性の方1番最初で。

記者:度々申し訳ないんですが、電気の復旧の関係でもう一回確認させて頂きたいんですけれども、パワーセンターというのは、これは2号機のパワーセンターなんですか。それとも1号機と2号機のパワーセンターなんでしょうか。

西山審議官:2号機のパワーセンターです。

記者:それをもって1,2号機に外部電源のケーブルが繋がったというふうに理解してよろしいんですよね。

西山審議官:はい、そう理解して頂いて結構です。

記者:明日の朝以降、実際に機械に通電をしていくということですね。ありがとうございます。

司会:壁際の男性の方どうぞ。

記者:ちょっと二つあるんですけれども、一つ教えてもらいたいんですが、海水ポンプ、仮設の海水ポンプの使い方なんですけれども、これは既設電源の復水器の系が使えるということはあるんでしょうか。

青木審査官:おっしゃっているのは、タービンの下にある復水器のことですか。原子力発電所フルパワーで運転したときに、タービンを回して蒸気を海水で冷却するというので、大きな復水器というものがございますけれども、今原子炉が止まっておりますので、この系統は全く使えません。

記者:非常用電源の系だけということですね。

青木審査官:はい、停止した後の崩壊熱を除去するような、そういうものを除去するような冷却系統というのはまた別にございまして、そちらの方の系のこと。

記者:二つ目のことなんですが、モニタリングのことなんですけれども、線量の値を評価するときにある地点の観測値を累積して評価していくのか、それともあくまである地点での高い値が出たときにその地点の値を評価するんでしょうか。

西山審議官:基本的には変化の方を見ると考えています。つまり累積じゃなくて、あまり累積しすぎると今度変化があった時にそれが見れなくなってしまうので、その場合には少し地点をずらして次の何か起こった時の変化がしっかりわかるようにしていくというふうに考えています。

記者:ありがとうございました。

司会:それでは最後、1番前の男性の方どうぞ。

記者:モニタリングポストってそのものが壊れているんでしたっけ。

西山審議官:そうです。電気がないので使えないということです。

記者:ということは電気が通れば、使えるという認識でしょうか。

西山審議官:そうだと理解しています。

記者:2号機に電気が行けば、モニタリングポストは使えると。

西山審議官:そうですね。異常を起こしてなければ使えるということです。

記者:モニタリングポストが復活すればERSSですとかスピンとか色々、わかんないですけど使えるようになるかと思うんですけれども。これ今日やるっていうことはないんですかね。やっぱり明日以降になってくるんですかね。

西山審議官:さっきも申し上げたような7時間のですね、放水のオペレーションが続くのでその間は難しいというふうに私は聞いております。

記者:じゃあ明日以降ということで。

西山審議官:そうだと思います。

記者:最後もう一点聞きたいんですけれども、7時間放水ということなんですけれども、これは送電作業の妨げになっているような印象があるんですけれども、この辺どうなんでしょうか。

西山審議官:しかしまずは安定させてからでないと、冷やして安定させてからでないと安心してその作業が出来ないというところがありますから、やむを得ない措置だと私は思います。

記者:じゃあ7時間という時間も適切であったという認識でよろしいでしょうか。

西山審議官:私はベストな対応だと思います。

司会:それでは会見の方終了させて頂きます。どうもありがとうございました。