原子力安全・保安院の記者会見テキスト(2011年3月16日21時33分から61分間)

司会:すみません。お待たせしました。9時35分よりですね、会見を始めさせて頂きます。それでは審議官お願いします。

西山審議官:ではどうも今晩もまたお待たせしまして申し訳ございませんでした。それでは今日の時点で皆様にお知らせすべきことについてこれから説明して参りたいと思います。まず、今朝ほどからの3号機周辺での白煙の関係でございます。これについては今日情報がかなり二転三転と言いますか、いたしましてちょっと皆様にも混乱を与えてしまったわけですけれども。まず最初の段階では白い、3号機の辺りで白い煙があがったというところで、これは格納容器の、3号機のですね、格納容器という、格納容器というのは、(図を指しながら)これが原子炉ですけれども、原子炉のこの周りの部分ですね。この真ん中にあるのは圧力容器といいますので、その周りを包んでる格納容器のどこかに棄損があるのではないかというのが午前中にあった、これは事業者から頂いた連絡だったわけで、そういう可能性があるという連絡がありました。官房長官の最初の会見のときにはこれが官房長官としては情報としてお話になっていたわけであります。その後事業者の方からどうもそれではなくてむしろもう格納容器の、この圧力抑制室のところにすでに穴があいている可能性があるといわれている2号機の方の要因があるんじゃないかというかその原因があるかもしれないという話がありまして、私の同僚がお昼頃ここで会見をさせて頂きました。それを基に彼はお話をいたしました。しかしここでお配りしております放射線のモニタリングポストのですね、値を見ますと、確かに一時、12時30分、3月16日のモニタリングカーという表の方の下から二つ目の枠を見て頂きますと、枠の塊ですね、そこを見て頂きますと、12時30分に1万850マイクロシーベルト毎時という非常に大きな、数字としては大きな値が出ております。そういうことがあるんですけれども、しかしその後ご覧頂きますと、段々とその1万が8000になり2000になり、あと1800とか1700、一番、この紙の一番最新の時点で16時20分、本日の16時20分では1472ということになっています。マイクロシーベルト毎時です。一番大きなときが1万850、現時点に一番近いところでは1472ということであります。ということはもし今午前中から言われてたような二つの要因のどちらかだとすればそのくらいの値では済まない可能性も高いんじゃないかというふうに考えられます。そしてもう一つの可能性としては3号機の使用済み燃料プールの、使用済み燃料プールにおいて水がはってあって、本当は使用済み燃料の10メートルくらい上まで入っている、10メートルくらい上まで水がいってるべきものがまずはその熱によって沸騰して湯気が出てきて水の量も段々と減っているというような現象も考えられるというわけですが、これについても仮にもし水が減り過ぎて使用済み燃料が露出してくるようなことがあれば、放射線の値はですね、高いまま保たれるような結果になってしまうはずで、今のような高い値が一度は出るけれども段々段々と小さくなってくるという、10分の1にも小さくなってくるというような現象はいずれにしても説明がつかないというのが実態なんです。そういう意味で、現時点ではこの今回1万850のシーベルトの値を一回出した、マイクロシーベルトの値を一回出した要因がなんであったかということははっきりしないというのが現時点での状況です。ちなみに今の、一番高いというですね、1万850という、マイクロシーベルトという値は別の言い方をしますと、約11とか10ミリシーベルトという値になるわけです。これも最初100という数字が出ましたけれども、それを10というふうに訂正させて頂いて、10ミリシーベルトが正しいわけなんですね。10ミリシーベルトというのはどのくらいの値かと言うと、(図を指しながら)これが同じミリシーベルトの単位で書いてありますけれども、前に私に言わせたことのある世界全体で一人当たりの自然からの放射線というのは2.4、これは年間ですね。今まで私が申し上げてたのは毎時ですから、そういう意味では全然その長さは違うんですけれども、年間で2.4。それからこの10と書いてあるのはブラジルのある地域での、これは自然からの放射線、人間もいるところの自然からの放射線が10ということですから、値としてはこの10と同じで、これは年間浴びる放射線、年間そこにいて浴びる放射線、それから今私が申し上げた10というのはその場所にいて1時間にいて浴びる放射線のことですから、確かにこの今日の福島第一原子力発電所で経験した値の方が圧倒的に大きいんですけれども、しかしその一回分のレベルとしてはそのくらいのものだということはわかって頂きたいと思います。それがさらに減ったというのが現状です。そういう意味で、この原因についてははっきりしないというところがあります。次に。

記者:ちょっと、そうすると午前中に2号機かもしれないとおっしゃったのは、それはなしということですね。

西山審議官:今のところなしということですね。

記者:3号機といったのは、それは枝野さんが言ったのはないと。

西山審議官:それも枝野さんが考えたというよりも、そういう情報を私どもからあげたことによってそういうふうになったんですけれども。

記者:それもない。みなさんが2号機と言ったのもない。

西山審議官:ない。

記者:今はちょっとよくわからないということですね。

西山審議官:わからない、はい。もう一つその種のことを起こす要因としてあるのは使用済み燃料のプールの問題があって、そこに強い発熱があるわけ、強い発熱といいますか、それが沸騰して、使用済み燃料のプールの水が沸騰して湯気がたつと水蒸気がたつということは十分あるわけで、その白い煙ということを考えてみるとその疑いを考えるべきだというふうに思うわけですね。それで3号機の使用済み燃料プールと、それから4号機の方はかねてから議論しているその使用済み燃料プールの問題がある、4号機の方はどういう問題があるかというと、4号機はシュラウドという、シュラウドというこの燃料の炉心のところを囲む桶みたいなものが、水の流れを整えるためにシュラウドという大きな桶みたいなものが入ってるんですけれども、そのものが取り換える時期にあたっているので、この燃料を全部出す時期だったということなんです。それで普通の燃料だと大体3分の1とか4分の1を取り換えていくということなので、使用済み燃料のプールには3分の1とか4分の1の燃料しか、使用済み燃料しか入らないわけですけれども、たまたまこの4号機については全部の燃料が入ってるということで、その冷却することが難しくなってきた段階では問題を起こしやすい条件にあるわけですね。そういう意味で、3号機、今現に白煙をあげた3号機とそれから問題が起こりそうな4号機と、この二つについて手当をする必要があるというのが現状の認識なんです。この使用済み燃料プールに関しては。そこで今よくみなさんもご存じのどうやってそこに水を追加するのかというのが次の課題でして、現時点では陸上からヘリが行くとかいうこともありますけれども、現時点では陸上からそのポンプによって水を入れていく方法をとろうということを考えて、なるべくこれを早くやってもらいたいといいうことで。昨晩も申し上げましたけれども、昨晩は4号機については海江田経済産業大臣が速やかにこの使用済み、この4号機の使用済み燃料プールに水を満たせということを事業者に、東京電力に対して措置命令をかけたわけですね。それはそれなんですが、まだなかなか瓦礫があったりして条件が整わないところ、今日もその作業をしてまだそれが実行されてないと。そういう中で3号機の使用済み燃料についても白煙が上がって手当する必要があるということなので、今はその3号機、4号機についてそれぞれ基本的には陸上を中心にポンプによって水をかけると、中に入れていくという方法をとろうということで、今懸命な努力が行われているということで。これがいつ行われるかというのは昨日の大臣の命令もこれ4号機についてですけども、出てるということですから、なるべく早くやってもらいたいということを政府全体として東京電力に指示しているところでございます。以上で3号機、4号機の話をとりあえず終わりまして、次に、あともう一つちょっと注釈的に付け加えておきますと、4号機についてですね、一体どういう、この間損傷があると、パネル、外壁のところに、格納容器のさらにその外側にある建屋のところに損傷があるというお話がありまして、それで皆様からもどういう連絡を受けているんだというご質問を頂きましたけれども、我々の方からは8メートル×8メートルの穴が2か所開いているとかっていうようなことを申し上げて、これは確かに事業者からの報告によってそういうことを見てるわけですけれども、実はこれは事業者の側は陸側から見ている画で、陸側から見てる画だとそういうふうに見えるわけなんですが、実は海側から衛星写真、海側からも見える衛星写真で見ると、海側の方が非常にもっと大きなダメージがあるということでして、そういう意味で、穴が二つ開いているというものではなくて、かなりの程度上の方は傷んでるというか剥がれちゃっているというような状況が実態です。私どもの方からそういった説明を申し上げていたのは今のような情報のソースにおける限界があったためだということでございます。次に5号、6号の話を説明いたします。5号、6号の中では6号機の方で唯一非常用の電源が生きてる状況にあります。この5号機の非常用の電源は6号機の方にも使うことができるということで、今5号機、6号機の水の補給についてこの6号機の方に生き残っている非常用電源でもって保っていくという方法をとっております。水の使い方というのは一つは原子炉の方の水についてまだ一部の燃料は、一部使用済み燃料プールにあって、多くの部分が原子炉の中に残っているわけですけれども、これは地震のときには止まってた基なんですね、二つとも。それでこの二つの基についてはまず原子炉の方の温度をしっかりあまり高くならないように保つということが一つと、それからこの使用済み燃料プールの方も同じようにしっかり使用済み燃料の上まで水が被った状態にして、その状態を保つために温度が高くなりすぎないようにするということが必要になってくるわけです。それで今やっておりますことと、あるいは私が前に一度皆様にも申し上げたこととしては、5号機についてそういう6号機からの応援を得て、その電気で今申し上げた二つの作業をしてるんですけれども、若干その、まず原子炉のほうについて水の量を保ち、その保っている間はその使用済み燃料プールについては少し保つための、なんていいますか、水のリソースが少なくなるということがあるので、そういう意味でこの間ちょっと水位が減少してるとか報告申し上げました。ただこれについてはこうやって1号機から4号機まで次々と問題が生じてきたことから、5号、6号については非常によく将来を見通して対応しなければいけないと思っておりますけれども、現時点ではこの水のプールである復水の貯蔵槽というところにも相当な水があるようですし、今のところ近い将来に何か問題が起こるという感じはいたしませんけれども、引き続きこれについては情報を入れて、取り入れてですね、なんていうか、これまでの他の1号機から4号機のような形にならないようにしっかりやりたいと考えております。それから次に放射線のモニタリング値のことですけれども、モニタリングについては先ほど3号機、4号機の関係で一つ申し上げました。こういう1万850マイクロシーベルト、10ミリシーベルトといった値が出たというのがありますし、それから文部科学省が行われた福島第一原子力発電所から20キロのところでのモニタリングの値として0.33、0.33ミリシーベルト毎時というデータが公表されていると思います。これは0.33というのは3時間いると、1ミリシーベルトという公衆の、一般公衆の方々の年間に浴びて全く問題のない限度というものになるわけです。3時間そこの場所にいると今の年間に、許容されるというほどそれを超えたら大変だというわけではありませんけれども、一応このくらいが最も望ましいとされる水準にあたるということになるわけなんです。したがって、今この範囲の方々には屋内退避をお願いしているということでございまして、ですから、3時間が一つの目安になりますけれども、外に出たからといってすぐに何か体調に異常きたすということは全くあり得ないわけでして、今そういう危険をさらに小さくするためにも屋内退避をお願いしているわけであります。その他に説明申し上げたいこととして、住民の避難、住民の方々の避難の状況ですけれども、今20キロ、福島第一原子力発電所から20キロ圏内、それから第二原子力発電所からは10キロ圏内の皆様におかれては大変なご苦痛ではありますけれども、このような原子力発電所の状況に鑑みてその圏外への退避をお願いしているところでございます。これまで20キロ圏内に留まっておられた方々も自発的、自主的に、例えばそこで生き物を扱って農業をやっておられるような方ですね、そういった方を含めて順次移動中だというふうに伺っておりまして、あります。それから福島第一原子力発電所の方、第一原子力発電所の方につきましては20キロメートルから30キロメートル圏内について屋内退避もお願いしております。先ほど申し上げたようなことです。この件についても徹底して頂くようにお願いしているところであります。最後に一点、これまで私が申し上げてきたことの一つ訂正なんですけれども、原子力保安検査官、私どもの検査官はどういうふうにこの今の事態を見ているのかというご質問を頂いて、私4名のものが駐在してやっているというふうに申し上げましたけれども、実際はよく確認してみたところ2名でありまして、2名が福島第二原子力発電所の方の緊急時対策室に駐在して現時点の情報収集を行っております。私の説明は以上でございます。

司会:それでは質疑応答に入らせて頂きます。それでは一番前の女性の方からどうぞ。

記者:何点かお伺いしたいのですが、まず5号機についてなんですけれども、昨日の、今朝方、2時ごろ、2時半ごろの出ていたときに、5号機の水位は40センチほど下がっているというようなお話があったと思うんですが、5号機の水位についてはこれは回復傾向にあるんでしょうか。今の現時点で。

西山審議官:現時点ではですね、回復とはちょっと言えなくて、対比で申しますと3月15日、昨日ですね、21時5分現在で燃料の頭の部分から2010ミリメートル、2メートル1センチ。原子炉の水位ということ、まず私が説明したのは確か原子炉の水位については2メートル1センチ、2010ミリメートルというのが昨日の9時の数字でしたけれども、今日の2時現在、3月16日14時現在だと1906ミリメートルとなっています。それから原子力の圧力については、昨日の方は少し上がっているという状況で3月15日21時5分の方は0.817メガパスカルゲージだったんですけれども、今もう一回繰り返しますと3月15日21時5分においては0.817メガパスカルゲージ。3月16日14時現在では1.700メガパスカルゲージ、3月16日14時現在では1.7メガパスカルゲージとなっております。ですから少し水位は下がり、圧力は高まっているという状況です。しっかり注意していかなきゃいけないと思っております。

記者:そういう状況というのはどう捉えればいいんですか。先ほど今のところ5号、6号については近く問題が起きるとは思っていないということをおっしゃっていたんですが。

西山審議官:今、私ども見る限りこの使用済み燃料、まず原子炉の方について使用済み燃料が入っている、失礼、まだこれから使う燃料が入ってるわけなので、制御棒が入って核分裂反応は起こってないんですけれども、今1号から3号で問題になっているような崩壊熱はあるわけですね。それを、それがあるんで黙っていても原子炉の水は熱くなってきて、圧力が高くなってくるので、それを弁を開いて逃がしてやる形にするんです。これはなんていうか、水を通した形ですので、放射性物質はあまり出ないやり方ですけれども、そのやり方によって圧力を逃がしてやるわけですが、その逃がしてやった分、やっぱり水も蒸発していくということがあって、それに先ほど申し上げたプールから6号機の方のディーゼル発電機で補充することをするわけです。それで原子炉の水位を正常に保つと、片や、使用済み燃料の方のプールにも水を注いでいくということであります。

記者:今のところ近く5号、6号では問題は起きないだろうとみていらっしゃるのは、それはどうして。

西山審議官:今のところは特に今申し上げたような作業についてですね、何かここがボトルネックになるというような現象を見出してないからということなんですが、ただ私がこうやって数字の変化について報告申し上げているのはそういうこともあるので、よく急に圧力上がりましたとか、水位がぐっと下がりましたとかということがないようにですね、しっかり監視してかなきゃいけないなというふうに思ってるということでございます。

記者:西山さんがさっきおっしゃった水位の低下とかっていうのはとくに大きな問題ではないと。

西山審議官:ないとみております、はい。

司会:では一番前の男性の方どうぞ。

記者:テレビ東京のイシダと申します。4号機の使用済み燃料貯蔵プールの水温と水位、14日午前4時84℃で、10メートルの燃料の10メートルまでは確認というお話あったと思うんですけど、それ以降確認出来ている数字等何かありますか。

西山審議官:それが最後です。ですから今それ以上新しい値がないんです。

記者:現段階でモニタリングポストなどから推察して4号機のまさに水をですね、注入しようとしている4号機の使用済み燃料貯蔵プールというのはどういう状態になっているかを少し。例えば燃料が露出しているであるとか、そのあたりどういう。

西山審議官:露出していればもう少しその放射性あるいはモニタリングポストの値にですね、強く出てくるんじゃないかと考えておりますので、まだ沸騰している可能性というのはありますけれども、頭が出てるとかそういうことは考えにくいのではないかと思っています。それは3号機の方についても同じです。ただ3号機の方からは白煙が上がっていることで、これは使用済み燃料プールが沸騰して白煙が上がっている可能性も高いので、そういう意味でこの両者については大臣から指示を出してでも、出てるのは4号機の方ですけれども、指示を出してでもとにかく水を早く入れてもらおうということで今そのオペレーションを、さっき申し上げた、基本的には地上からのやり方をとろうとしているわけですね。

記者:観測値から推測するに、今水が完全に例えばかなり減ってしまって燃料が露出している可能性は低いと考えていらっしゃいますか。

西山審議官:放射線の関係からは低いとみられます。

記者:3号機の値はない。3号機の値も現段階で新しい数字もない。

司会:2番目の男性の方どうぞ。

記者:TBSのワタナベと申します。確認なんですが、今日自衛隊のヘリを飛ばしたのは3号機の消火活動のためなのか、使用済み燃料プールに水を注ぐためなのか、もしくは4号機に行ったのか、その辺を確認したいんですけど。

西山審議官:基本的には3号機の使用済み燃料プールだと思います。

記者:に水を注ぐために。

西山審議官:はい。注ぐことができるかどうかを確認しに行ったということだと思うんですね。

司会:4列目の男性の方どうぞ。

記者:朝日新聞のコボリです。その3号機のことでお伺いしたいんですけれども、今その白煙あがっているのは3号機の使用済み燃料が沸騰して白煙があがっている可能性が高いとおっしゃっていましたけど、その白煙っていうのは午前中の段階ではまだあがっていましたけれども、今の段階でもまだあがっているんでしょうか。それとその3号機に今ヘリを飛ばしたとおっしゃっていましたけど、基本的には地上からの注水考えているということなんですが、ヘリコプターの注水というのはもう止めてしまうんでしょうか。それともまた何か事態が変わったらやることも考えられてらっしゃるんでしょうか。

西山審議官:これは私が全貌を知っていない可能性もあるんですけれども、私の断片的かもしれないその知識に基づいて申しますと、後者の方からまずお答えするとですね、基本的には陸上からのやり方を考えると、ただ陸上にも今までにも瓦礫をどかしたりとか、それからやはり相当強力なポンプでやらなきゃいけないので、そういう点で難しさもあったりとか色々な、どの道を行くにしても難しいところはあるので、ヘリコプターの選択肢についてもここでもう止めてしまうということではなくて、条件が整えばまた考えるということもあるのではないかというふうに私は思いますが、直接の当事者の方がどういうふうに思っておられるかはちょっと定かではありません。それから、白煙は…白煙の点、現在も出てるかどうか今確認いたします。

司会:じゃあ1列目の右側の男性の方。

記者:共同通信のヤマモトですけれども、4号機がですね、昨日なんか8×8のパネルが二枚飛んだというお話でしたけれども、先ほどおっしゃったのは右側から見るとかなり破損しているような状況。あの建屋がですね、あの程度のかなり破損、これは何が起きたというふうに保安院として考えているんでしょうか。

西山審議官:これは基本的には水素爆発だと思います。

記者:水素爆発はそうすると、使用済み燃料のプールから水素が発生して水素爆発を起こしたのか、それとも原子炉に由来するような水素が出て水素爆発が起きたと考えるのか、どちらなんですか。

青木審査官:4号機の原子炉は今もう空っぽになってございますので、使用済み燃料はすべて使用済み燃料プールの方にきております。

記者:そうすると、使用済み燃料プールの方で水が減って、それでそうすると燃料が露出してるような状態で水素が発生したと考えてる。

青木審査官:もし水素が発生するとすると、相当過熱した状態にならないと発生いたしませんので、そういうことは考えられます。

司会:一番前の男性の方どうぞ。

記者:二点確認したいんですけれども2号機、高い放射線源が2号機があるというふうに朝ご説明をされたんですけれども、それまでで根拠って、その通りで間違いないかということを一つ聞きたいんですが。あと保安検査官なんですけれども、4人のはずが2人で、2Fという話だったんですけれども、1Fには通常何人いて現在いない理由は何なのかというのを。

吉澤班長:すみません。2号機からじゃないかっていう話、私先ほどさせて頂けましたけれども、西山の方の説明からさせて頂きました通り、その後事業者の方からですね、放射線が高くなった理由については2号機なのか3号機なのかわからないというふうに改めて話がございました。したがってその点は訂正をさせて頂くということになります。

西山審議官:二つ目の質問につきましては、保安検査官事務所には7名の、1Fと言いますか福島第一原子力発電所については7名の保安検査官を、厳密に言うと、7名の保安検査官を常駐させておりますけれども、今回の場合には3月14日まで保安検査官は福島第一原子力発電所の緊急時対策室で監視活動を続けておりました。その後、オフサイトセンターに移動して、オフサイトセンターから、オフサイトセンターにありました現地の対策本部が福島県庁に移動したわけですけれども、それに伴いまして福島県庁の方に移動しております。それから先ほど申し上げた現時点では福島にある原子力発電所を監督する現地勢としては、福島第二原子力保安検査官事務所の方の2名が福島第二原子力発電所の緊急時対策室にいて情報収集を行っております。

司会:2列目の男性の方どうぞ。

記者:すみません。先ほど西山さんが3号機の燃料プールのですね、燃料がプールから出ていることは考えにくいとおっしゃってたんですが、その後で今水素爆発の可能性があるという中で、もし水素が発生しているなら、過熱した状態で燃料の露出も考えられるというようなこともおっしゃってたと思うんですけれども、燃料が露出しているのかしていないのかとか、要するにどちらとしてみてらっしゃるのかというのが一つ、まず一つなんです。あともう一個は、燃料の貯蔵プールなんですけど、1号機と2号機について全く言及はないんですけど、1号機と2号機にあるのかないのかというのと、あった場合に屋根がないような1号機に何らかの対処が必要になってくると思うんですが、それはどうしているんでしょうかというのが二つ目なんですが。

西山審議官:3号機については私さっき説明したのも、白煙があがってるわけですから、蒸気が出るというのはその水を被っているということ、冠水して水が使用済み燃料の上までちゃんと被っているということだろうと思います。ただ温度は高い沸騰して蒸気になってしまっているという、上の方がですね、蒸気になってしまっているということじゃないかと思われます。それから使用済み燃料プールについては各号機にあります。確かに1号の方は上がなくなってしまっているので、今はあれ上がない状態にあるわけですね。

記者:1号機と2号機のプールにも燃料は貯蔵してあるんですか。

西山審議官:入ってあります。

記者:その状態っていうのは確認はしてるんですか。

西山審議官:例えば屋根が飛んじゃってる部分については、衛星写真で見るとかですね、そういう形で確認するかどうかということだと思います。

記者:じゃあ温度とか本数が何本とか、そういうのはどうです、確認。

西山審議官:そこはちょっと今確認できておりません。

司会:じゃあ、1列目の真ん中の男性の方。

記者:共同通信です。昼過ぎの会見で伺った10時40分の10ミリシーベルトのデータがですね、頂いたこのモニタリングポスト、正門付近前のデータには入っていないんですが、これはデータとしては存在したということでよいでしょうか。

吉田班長:すみません。表にありますのは、ある意味常設しているポストで、ずっと定点的に観測しているものでございます。そこの表には10時40分という数字はないかと思います。それは説明させて頂いたかと思うんですけど、移動して測定して、巡回して測定しているものがございまして、そこの付近でとった、その10時40分にとった数字で、そういうものがあったということでございます。

記者:確認ですが、10時40分と12時半と二回10ミリシーベルト以上を計測しているということでよろしい。

吉田班長:そうなりますね。

記者:正確な数値わかりますか。10時半の方は10850.0と出てますが、10時40分はぴったり。

吉田班長:今手元に数字がないんで、確認をします。

記者:わかりました。

記者:すみません、確認なんですが、整理しますと、燃料が露出している可能性があるのは4号機の燃料プール。3号機の燃料プールは水が被っていると見ていますが、4号機に関しては水素爆発が起こったので露出している可能性があるということでいいんでしょうか。

西山審議官:それで結構だと思います。

司会:2列目の男性の方どうぞ。

記者:先ほどの自衛隊のヘリなんですけれども、4号機に対してはホウ酸を撒く準備があるという報道もあったんですけれども、その準備が今まで続いているのかということ。それから3号機についてヘリが撤退したときのそのマイクロシーベルトと言うか、その圧ですね、どれくらいだったのかというのがおわかりでしょうか。

西山審議官:まずちょっとこれも私も詳細がわからないところがありますけれども、ホウ酸についてはそういうアイディアはあると思いますので、条件が整うのかどうかはこれからですけれども、手法としてはもっていくべきもんじゃないかと思いますが、実際にやる方々がそれをさらにやろうという気持ちがあるのかどうかはちょっと私としては今確認ができません。それからヘリが撤退したときのシーベルト数というのは誰かわかるかな。ちょっとそこは我々でわかるものかどうか確認してきます。

司会:4列目の男性の方どうぞ。

記者:昼の会見のときに吉田班長が最優先課題は今何だと考えるかというふうに聞かれて、後でお答えしますということだったんですけれども、西山さんとしては今やっぱり2号機と3、使用済み燃料プールへの、3号機と4号機への使用済み燃料プールへ水を入れたりホウ酸を入れたりするのが一番最優先課題というふうにお考えなんでしょうか。

西山審議官:そうですね。使用済み燃料プールについて今日白煙をあげた3号機が最初で、次が4号機、この二つをきちんと手当するということが最優先事項であります。

記者:関連なんですけれども、使用済み燃料というのは各号機の使用済み燃料プールに保管されていると思うんですけれども、福島第一は確か共用プールというのが施設の外にあるのと、あとドライキャスクもあると思うんですけれども、ドライキャスクは安全性はそれほど緊急ではないと思うんですけど、そちらの方も電源が切れていると思うので、そちらの方の状況はどうなっているのか、把握されていたら教えて頂けますか。

西山審議官:今おっしゃったような状況にあります。共用プールというものが1号機の裏側にあるというふうに聞いております。それからドライキャスクといって水の中に入れない方法で保管するやり方も確かとってたと思います。それらについて今ちょっと確認しておりません。

記者:まだそんな緊急に温度が上がったりとかそういうことではない。

西山審議官:そういうふうに認識はしておりませんけれども、ちゃんとしとかなきゃいけないと思います。

司会:1列目の男性の方。

記者:2号機なんですけども、サプレッションチェンバーが破損したんじゃないかというふうに見られていて、その後破損の箇所が確定できたのかということと、格納容器の圧とですね、サプレッションチェンバーの圧が今どうなっているのかという情報はありますか。

西山審議官:今日プラント関連パラメーターという紙お配りしてありますね、これの2U、セカンドユニットですか、この左から三つ目の枠を見て頂いて、この内の上から項目の中で五つ目ですね、サプレッションチェンバー、SCというのがあれですね、圧力抑制室のことです。そこについてはDSと書いてありますけれども、これはなんだっけ、ダウンスケール、ダウンスケールということで、ですから値がとれてないということですね。

記者:すみません。値がとれてないというのは、昨日のお話だと3気圧から1気圧に上がって、大気圧と同じくらいになったって言ってますけれども、それと同じくらいなのか、それ以下なのか、そういう状況である。

西山審議官:そういう状況である。下に振り切れてるという意味だということです。

司会:では女性の方どうぞ。

記者:西山さん先ほど最優先課題について3号機と4号機の使用済み燃料プールの水位を保つことであるとおっしゃいましたが、どのくらいの時間がかかる?。

西山審議官:これは本当にはっきりしたことはわかりませんけれども、大体何日かのオーダーっていうじゃないかと思います。オーダーとしては。

記者:何日かの。

西山審議官:要するに数日とかそのくらいで本当に困った事態に陥ると。このまま放っておけばということだとではないかと思います。

記者:困ったことというのは、燃料が露出する。

西山審議官:燃料が露出してしまって燃料が周りのジルコニウムの管が破壊されて中が段々高熱になって損傷されてしまうということですね。

司会:では1列目の男性。

記者:それで言うと、今4号プールとかでヨウ素とかセシウムみたいなものっていわゆる壊れてる証拠みたいなもの。

西山審議官:それは我々としては把握できてません。把握できてないというのは、今まで我々の手に入ったデータからは出てません。

司会:では2列目の男性からお願いします。

記者:3号機なんですけれども、写真を見るとですね、非常にバラバラになっているような感じがするんですけれども、これプールが破壊されているというか見当たらない気がするんですけれども、そういう可能性はあるんですか。

西山審議官:それはわからないんですけれども、構造上プールというのはプールのある部分よりも上の方が軽く弱い形になってますから、ああいう飛び方をするときには基本的にはその上の方で、プールに自体にはあまり、なんていいますか、影響は多少及ぶでしょうけれども、そこを破壊するようなことなく、上の方が飛んでいくという形ではないかというふうに想像されますけれども、最終的な確認はちょっと出来てないと思います。

記者:もしかしたら、もう燃料棒も弾け飛んでる可能性は。

西山審議官:そういうことは、そうだとするとまたやっぱりモニタリングの数値に反映されてくるんでしょうから、そういうことはないんじゃないかと。さっき申し上げたように、プールというのはかなり深いところの一番下部に下のところに使用済み燃料が置いてあって、その上に10メートルくらいの水が被っているという構造ですから、それからしてそういったことは考えにくいという感じをもってますけれども。

記者:水位はわからないけども、モニタリングの値からして飛び散っているということはないと。

西山審議官:と思います。

司会:では男性の方どうぞ。

記者:すみません、ちょっと話戻りますけれども、白煙の関係なんですけれど、審議官は三つの仮説について考えて、その結果モニタリングポストの結果からそれはないだろうという推論に至ったということですよね。

西山審議官:そうです。

記者:そうしますとね、二つ目の2号機なんですけれど、これは格納容器の機密性というのはまだ残っているというふうに考えた方がいいんでしょうか。失われてないんでしょうか。

西山審議官:失われてる可能性は最初に私がここで説明申し上げたように爆発音がして、どうも棄損されたらしいという、どっかに穴が開いている可能性があるという状態は今も変わってないですね。

記者:それは従前、前の話ですよね。

西山審議官:そうですね。放射性物質の濃度からいきますと、真ん中にある圧力容器が一番濃くてその周りが格納容器になっていて、格納容器の中は圧力容器の蒸気を逃がすときに通るということですね。そういう意味で格納容器の中にもある程度の放射性物質があると考えた方がいいと思いますので、格納容器に穴が開いていれば外、外界へのそのモニタリングポストについても一定の影響力はあると思うんですけどもね。ですから、ちょっとその爆発音がして破損した棄損した模様であるというところ報告いたしましたけれども、それが必ずしもモニタリングにも影響するような強い放射線、放射性物質、強いと言いますか、多くの量の放射性物質の漏洩には結びついていないというのが現状ですね。

司会:壁際の男性の方。

記者:もう聞かれたかもしれないですけど、各使用、各号機の使用済み燃料プールには温度計、水位計というのはないんでしょうか。

西山審議官:それはあるんですけれども、電気系統が断たれているための測れないということです。

記者:確認なんですけれども、白煙についてはそれは3号機の燃料プールからで、それで沸騰しているだろうというふうに考えられていると。

西山審議官:そうです。

記者:それで高い線量についてはこれは原因がわからないということですか。

西山審議官:そういうことです。

司会:1列目の女性の方どうぞ。

記者:すみません。確認ですけれども、その3号機の白煙については3号機の格納容器には損傷はないと考えられているということでいいんですよね。

西山審議官:そうですね。今日午前中にさっき申し上げたように、一時格納容器に棄損されてるんじゃないかと、格納容器が棄損されてるんじゃないかということがありましたけれども、事業者からも、それから周りのモニタリングポストの値をとってもそれだとするともう少し変化があってもいいかなというところです。別の資料に変化があってもいいかなと思いますが、それがないのでまだそんなに、なんていうか、棄損というほどのことはないのかというふうに一応思います。

記者:すみません。確認ですが、4号機の水素爆発でいいっていうことですよね。

西山審議官:はい、そうですね。水素爆発で何とおっしゃいました。

記者:水素爆発という認識でいいということなんですか。

西山審議官:そうですね。水素爆発の可能性が高いというふうに思ってます。

司会:では1列目の男性の方。

記者:すみません、ちょっと今の話の関連なんですけれども、3号機のサプレッションチェンバーのダウンスケールというのは、いわゆる2号機と同じようにどっか故障しているというような計器が故障しているようなことでこうダウンスケールになっている?

青木審査官:サプレッションチェンバーのダウンスケールは実際に針がゼロの方を指しているのかですね、故障して振り切れているのか、どちらかかと思うんですけれども。ドライウェルの方が230という数字出してまして、これで本当であればサプレッションチェンバーの方に本来なら圧力が、もしこれがゼロだとするとですね、禁圧しなきゃいけないので、ちょっと論理的には起こらないようなことになってしまいますので、メーターが壊れている可能性もあるかなというふうには思います。

記者:今のところはそちらの可能性が高いと。

青木審査官:ドライウェルの数字が230という数字出ておりますので、その可能性もあるかなというふうに思います。

西山審議官:少しさっきいくつかお尋ねの点でレポートがあったことがありますので報告しますと、まず3号機のですね、白煙は今はどうなのかということですけれども、17時時点では自衛隊のヘリが確認していると、出ていると、今でも17時時点は煙が出ているということを自衛隊のヘリが確認しているということで、それ以降は確認できておりません。それから10時40分の10ミリシーベルトの単位、単位といいますか、桁の下の方の数字ということで、これはちょっと申し訳ないんですけれども、これはちょっと確認できておりません。それからさっき私がお答え申し上げた1,2号機ですね、1号機及び2号機の使用済み燃料プールについての異常がないかどうか確認しているのかということについては、これは東京電力が他のデータを取りに行くときに煙が出たりしていないことは確認しているというふうに聞いております。

司会:では次の方。

記者:4号機、4号機なんですが、4号機の使用済み燃料プールなんですが、とりあえず露出して、燃料棒が露出していないという認識の一方で、水素爆発が起きているという認識をしているのは、水素はじゃあ一体どこから出てきてるというふうに考えているんでしょうか。

西山審議官:ちょっとそこについては全部完全にストーリーとして理解できないところがあるというのが現実ですけれどもね。水素が使用済み燃料の水、水位、使用済み燃料プールの水位が下がって、使用済み燃料が頭を出すことによって水素が発生するんですね。これは使用済み燃料の水位が下がることによって、裸になった使用済み燃料が高熱を発して、表面の金属が融けて、ジルコニウムの金属が融ける、水と反応して高温になるんで、水と反応することによって水素ができると、金属と置き換えるかなんかで、水素ができるということなので、そういう意味では頭を出すくらいにならないと水素が出ないんですけれども、頭を出すようになっているんであれば、もう少しモニタリングポストの値に反映したらいいんじゃないかな、いいんじゃないかというか、反映する、反映される現象が起きてもいいのかなと思うんですけれども、そこのところはいつもご報告申し上げているように、少し上がってもまた落ち着いていくということがあるんで、ちょっと全体を整合的に説明し切れるところまでまだたどり着いてないというのが現実です。

記者:でも水に、でも爆発の大きさを見るともう水素爆発以外はちょっと考えていないという。

西山審議官:そうですね。それももう一つは水素爆発だと1号機のような上に、水素は軽いですから、ご案内のように、上にいって上で爆発するというのが典型的なパターンでしょうから、ちょっとそれにしては4号機の方は壊れ方がですね、もっと違うところが壊れてるような感じがあるんで、これについてもはたして水素だけなのかどうかというのはちょっと難しいんですが、ただそこに爆発するような他のものが要因が容易に考えられるものがないので、基本的には水素かなというふうに思っているという段階です。

記者:あともう一つ、全然別件なんですが、アメリカの原子力規制委員会、今日来日したと思うんですが、何か意見交換等は今日のところは何かなさったんでしょうか。

西山審議官:私の知る限りはまだできてないと。私自身はやってませんし、やってないんですけれども、基本的に今回のアメリカのNRCというその規制委員会の来日の目的は自分たちでもってデータをとっていくことに基本的に意味があるので、もちろん、意見交換はするとは思いますけれども、まだちょっと私が知らないだけかもしれませんが、始まったばかりで今日特に何かあったというふうには聞いておりません。

記者:いつぐらいに西山さんが直接お話になって。

西山審議官:する可能性もあると思います。

司会:2列目の男性の方どうぞ。

記者:すみません。先ほどから、もし4号と3号のプールが燃料が露出していればモニタリングポストの値がもっと強い値が出るとかおっしゃってたんですが、数字の今後の見方も参考にさせてほしいんですけれども、どれくらいの数字が出るものなのでしょうか。これくらいでないということはどれくらいを想定すればいいのでしょうか。

西山審議官:この高さもそうだし、それから続く、やっぱり続くことが、非常に不幸な、そうなったら不幸な事態ですけれども、高い値がかなりの時間続くということじゃないかと思います。

記者:そうなったらもう1万とかそういうのが持続していたらという。数千とかだったらまだだけどっていう。

西山審議官:基本的にはそうだと思います。

司会:1列目の男性の方どうぞ。

記者:その数字の件で、モニタリングポストの値からもうほとんど推測されてると思うんですが、12時半に1万850を記録してからは大体西の風になっていて、モニタリングポストというのは正面、正門の西南西にあるということで、風向きが、つまり右側に風が吹いているからモニタリングポストの値が減ってるという可能性はないんですか。

西山審議官:それはあると思うんですね。あると思うんですけれども、ただ本当にもし放射性物質が大量にあると言いますか、1万850をずっと維持するくらいの量があるのであればそれはどっかに現れると思うんです。海の方に全部必ず海の方に行ってしまって、全然反応しないということ、そういう偶然が重なればそうでしょうけど、それが必ずしもそういうふうになるとは限らないというか、ならない方の可能性がそういう状態になっているのであれば、もっと他にも色んなところに現象が出てくると思うんですね。そういうことがないと、こう順調にと言いますか、一つの傾向をもって下がってきているということから見ると、今おっしゃったような風向きだけの影響ということじゃないんじゃないかというふうに思っております。

司会:1時間くらい経ちましたので、お二人で最後でよろしいですかね。では女性からどうぞ。

記者:すみません。作業員の、現地のですね、作業員の方がどうなっているのかということと、明日の陸上からの注水は3号機、4号機両方するのか、誰が、警察なのか自衛隊なのかどっちがいつ頃からやるのか。あとそういう判断というのは保安院の方で例えばヘリからやった方がいいとか下からやった方がいいとか、どういう条件だったら安全なのかとか、作業員が入ったら、なんですかね、かなり短時間でないと、もしやるにしても大変だと思うんですが、そこらへんの条件とかはどういうふうに検討されているのか、誰がどういうふうに検討してどういう条件でやろうとしているのか知りたいです。

西山審議官:これは基本的には現場にいる方々、東京電力及びその関連の方々ですね、がその現場の状況を見ながらその瓦礫を片付け、それから壊れている建物の壁面なんかも考えながらやり方を決めていくということだと思います。もちろんそれについてはこの間総理が発表された官邸の合同本部なんかとは密接な連携をとってやるということでありまして、それでその高性能のなんていうか、送水ポンプですね、ポンプなんかを使うとすると、そのための専門の運転技量をもった方も必要となると思うんで、そういった方々の組み合わせで、繰り返しになりますけれども、現場の方々とそれから保安院もその一部に含まれる、東京電力の本社に設置された合同本部との連携で行われるということだと思います。

記者:今現場に人っていうのはいない、現在。

西山審議官:いや、そうじゃなくてですね、昨日の夜確か説明したと思う。確か百数十人は現場にいらっしゃるんですよね。

記者:それ今日の段階で、今の段階で。

西山審議官:一時今日屋内退避ですから、時間帯があったと思いますけど。基本的に変わってないと思います。

司会:一番前の男性の方。

記者:今まで放射線の毎時データはその都度頂いてるんですけども、震災発生から現時点までに何ベクレルの放射能が流出したというふうに保安院は考えてらっしゃるんでしょうか。このデータまだ出て、出てたら恐縮なんですけれども、それぞれ放射性元素別に収益率、還元率の長いものから短いものまで、とくにヨウ素131がどのくらい出たのか、現時点でスリーマイルの時がちょっとよくわかんないですけど、30ペタベクレルくらいの数字、それを超えた量がもう出ているのか、そのデータは現在各モニタリングポストのデータとですね、気象データとかで出されると思うんですけれども、それは算出していらっしゃるんでしょうか。

西山審議官:現時点までにその作業行われてないと思いますけれども。やっぱり振り返ってというか、後で評価するっていうことになるんじゃないかと思われますね。

記者:数日中にはこういったデータは出せない。

西山審議官:と思います。

記者:どのくらいの期間がかかるのでしょうか。

西山審議官:ちょっと今何とも言えないですね。

司会:それではですね、会見を終わらせて頂きたいと思います。次回はまだ時間を申し上げられないのですが、新しい情報が入りましたらできるだけ早くお伝えしてですね、いきたいと思いますので引き続きよろしくお願いします。ありがとうございました。