原子力安全・保安院の記者会見テキスト(2011年3月17日06時28分から19分間)

司会:ちょっとモニタリングポストの位置の変更した理由をですね、ちょっと簡単に説明させて頂きたいと思いますんで。では、よろしくお願いします。

大村:放射線班の大村です。それではモニタリングポストの位置が変更されたということで説明いたします。従前、ここ数日MPの6、二枚目に地図が付いてますけれども、MP6というのは正門と書いてあるそこのポイントで、ずっと定期的に計測をしておりました。それで昨日のプールへの注入の作業があるということで、その作業場のですね、線量を測っておく必要があるということで、一旦リアクターの近くのところのですね、数値を計測に行ったようですけれども、その作業が終わってですね、そのあとひょっとして、また支援をしなくちゃいけないかもしれないということで、そこの体育館と書いてある地図のところだと四角の黒いところですけれども、そこで一旦待機をして、そこでしばらく計測をしたということです。それが一枚目の一番上の欄の体育館付近と、MP5東側と書いてあるところで、1ほど計測をしたということです。その後ですね、また敷地周辺のところへ戻ろうということだったんですが、正門のところがですね、ご存じの通り少し線量が高くなってきてまして、被曝線量も少し多くなるということで、リスクが高くなることから、この西門のところですね、ここのところで計測をすることにしたということでございます。モニタリングそのものはですね、発電所からどういうものが出てるのかというのを計測するのが目的ですので、変動を基本的には見るということですので、とくにそういうチェック、監視をするという意味では支障がないかというふうに考え、思っております。ちょっとそういう形で、従前ちょっと計測しましたMP6というところからですね、場所がちょっと移動になっているということで、ご説明をしたいということでございます。以上です。

記者:正門付近が高リスクというのは、正門リスクは今までとったデータよりも高くなっているということになるんですか。

大村:最新のところはですね、データはこれ昨日の17時03分というのが体育館付近で、その直前、16時20分、昨日のですね、16時20分のときの数値がMP6の一番最後です。そのときの数値が1472ということで、そういう意味ではずっと安定して少し下がってきてたという状況のところでした。ですから急に高くなったので、変わったとかそういうことではありません。

記者:もうじゃあ1472がすでに高い数値だったらそれはもうリスクが高いからやめようと。

大村:そうですね。作業員の累積、何名かでですね、ずっと交代できてますので、そういう意味では被曝線量もですね、累積してずっと上がってきますので、そういった意味で他のところにですね、変更した方がいいだろうと、こういう判断でやったということです。

保安院:少し補足しますと、ご覧のとおり、作業員の方っていうのは年間に受けることのできる被曝量っていうのは全部カウントしています。一人ひとり全部記録をしてあって、その線量下でどれくらい作業をしたのかというのを全部チェックをすることになってます。したがってそれを超えるとそういう場所で作業ができなくなってしまうわけです。今現場では本当作業員の方それぞれ苦労されてチェックされているわけですけれども、比較的高いところでずっととっていると、それだけ累積された線量が多くなってしまうんで、そこで作業できる人がどんどん減ってってしまうわけですね、その分他の人が必要になる、そうなってくるわけですけれども。今大村の方から説明させて頂きました通り、このモニタリングの一番の目的というのは変動を見るということになります。変動を見るんであれば、比較的線量の少ないところで見た方が継続してその人ですね、作業員の方から見た場合、蓄積が少なくなりますから、見ることができると、ということで、もうすでに比較的線量が高くなっている、先ほど申しました、前のところで言うと終わった値が1472で、その前も1500から2000程度のところだったと思うんですけど、たぶんそこは同じような値で推移しているだろうというふうに思ってます。そこで推移をずっと見るよりも今の時点で別の場所に移してそこで水位を見た方が作業員の負担という意味で言ってもですね、軽減されるのではないかという判断をしたんです。

記者:モニタリングカーで計測するときに、作業員というのは何人でやってるんですか。

大村:最終的なちょっと確認は、数名だと思います。その方はですね、車の中に2名でですね、待機をして定期的に測っていると。おそらく一定期間経つとですね、交代という形で順繰りに回っているという状況だというふうに思います。

記者:数人で2人の枠を回しているということですか。

大村:そうですね、数人で2人で巡回しているということです。

記者:車の中は基本的には遮蔽っていうか、放射線から防げるというようなしくみにはなっているんですか。

大村:それ、なってないですね。もちろん外気は入らないようにですね。これは外に出る必要はないということなんですけど、やはり中にいてもですね、やはり放射線は浴びることは浴びる。

記者:今これMP5の付近では比較的数字が変動が少なくて安定しているように見えますけれども。16時20分までMP6というのも1500から1400くらいで比較的安定しているということですけれども、5と6の位置の違いで、数字に違いが約1500くらいある、そこからわかるというんでしょうか、そこから分析できることっていうのは何かありますか。

大村:今まですね、放射線物質が何回か放出されていますが、おそらくMP6のところにですね、風向きとかなんか色んな気象条件がありますので、何回かその上を通ったんだと思います。したがって降下物があってですね、そのあたりの付近の線量が高くなっているということではないかと思います。

記者:各号機との位置関係とかなんか、若干違うかな、そういうこともあるのかなと。

大村:むしろ位置関係というよりは風向きとかそっちの気象条件の方が大きいのかなというふうに思います。

記者:すみません、これサイトからはそれぞれ何メートルくらい。

大村:1キロちょいくらいだと思います。サイトというか、発電所のですね、リアクターの方から。

記者:これはMP6も5もいずれもという理解でよろしいですか。

大村:そうですね、そんなに大きく差はないと思います。

記者:今のお話、ちょっと確認なんですけども、要はMP6の方が、条件的にはそんなに変わらないんですけれども、MP6の方が若干、ちょっと言葉が適切かどうかあれですけれども、汚染が進んでいるみたいなそういうイメージでよろしいですかね。

大村:そうですね、先ほど言いましたように何回かあって、そのときの風向きの問題でそこに少し降下物が蓄積したと。

記者:そうやって作業しているときの線量が6で作業した時の方が高くなる。

大村:そうですね、累積は高くなると。今後ともずっと高くなってきますね。

記者:変化を見たいというのは昨日おっしゃってたように、高い値がこう来る、例えば来たとしたら、それがどれだけ続くかというのを見ていきたいという理解で。

大村:そうです。出てくるものをですね、計測するわけですので、変動をですね、どれだけ高くなるのかというところを中心に見てますので。

記者:なるべく現時点で汚染の少ないところで見た方がいいでしょうと、そういうイメージなんですね。

大村:はい、はい。

記者:さっき一番最初におっしゃったなかで、今日からプールへの注入が始まるので、リアクター近くで計測したとおっしゃっていましたけど、その数値というのはこの今頂いた資料の中に入っているんですか。

大村:いや、とくにはこちらの方では。作業の環境がどうかっていうことだけを測定しに行ったというふうに聞いていますので、そこはちょっと我々。

記者:その数字も保安院としてはご存じないんですか。

大村:はい、すみません。

記者:ちなみにこのMP5の東側、この上に書いてあるやつ、5時3分からのデータですけど、これはちょっと遡っても同じくらいの数値で推移しているんですか。

大村:ここはですね、一台で見てますので、ここの数値のこれ以前のデータはありません。

司会:では、4列目の男性の方。

記者:これちなみにまたこの正門付近でリスクが高まってくれば、線量が上がってきてしまえば、また移動されるっていうこともあり得る。

大村:西門のところですね、今いるところで。それは状況を見ながら考えるとまた思いますけれども。やはり今いったような理由でですね、どんどん累積はものすごく高まるというようなことであればですね、またもう少し場所を考えなくちゃいけないんじゃないかとは思います。

記者:大体目安としてはどれくらいのマイクロシーベルト。

大村:目安というのは難しいと思いますね。

記者:1000とか。

大村:おそらくそれは作業の滞在の時間であるとか、色んな条件がありますので。一概にいくらの場合だったらいいとか悪いとかってことではないと思います。

司会:一番前の男性の方。

記者:MP6で、これいつから測ってたんですか。

大村:すみません、ちょっと過去のデータがあれですが、最初のうちですね、いろんな場所を少し行ったり来たりはしてたと思います。それで確かここ3日くらいはMP6というところでは、出来るだけ定点でですね、とった方がいいだろうという判断で、ずっとそこでとっていたんです。

司会:では4列目の男性の方。

記者:降下物とおっしゃっているのは、どういう漢字を書くのかということと、これが蓄積するというのはどういうことなのかということ。

大村:降下物、降下ですね。例えば埃だとかですね、色んなものに付着しますので、それがですね、地面の上に落ちるわけですね。そうすると、そこが放射線物質なので、そこから出てくる放射線を拾ってしまうということです。ですから本来であれば向かってきたものですね、流れてきたものを測るのが要するに状況が一番わかるわけなんですが、下からの放射線を全部拾いますので、そういう意味で線量が上がるということになります。

記者:2名で1チームで回ってあたるということでしたけど、全体は何人いらっしゃるのかということと、それは東電の社員だということでよろしいでしょうか。

保安院:すみません、今日は、今の段階、モニタリングの数値を説明しているので、また別にして頂けますか。すみません。

記者:全体の人数を、わからないですか。

保安院:すみません、今日この説明に来ているもので、そのデータを持ってきてないです。

記者:これモニタリングについての話なんですけど。

:モニタリングの話。

大村:3名ですね。ちょっと、数名だと思うんですけれども。確認をします。

記者:東電の方かっていうのは。

保安院:それも確認させてください。

司会:では最後2人で終わらせて頂きます。では前の男性からどうぞ。

記者:相対的な変化を見るということなんですけども、逆に絶対的な変化を見るためにもずっと一つのところで見る必要もあると思うんですけれども、そういう場所はあるんですか。

大村:今回一点だけですので、なんていうんですか、MP6以外ではずっと継続的には今これから見れないですね。したがって、やっぱりその一点で出来るんならばずっと同じ場所でやるほうが望ましいことは望ましいと思います。

司会:では最後、一番前の男性の方。

記者:同じような質問になってしまうですけれども、すみません。一からMP1から8の黒い丸の部分についてはもう機能していないという。

大村:そうですね。はい。

記者:電源が落ちてしまって。

大村:そうです、はい。

記者:すみません、これ無人で測るってことはそもそもできないんですか。

大村:現在は、電源来てればですね、自動的に測ってということでしょうけど。今は車に乗ってですね、車載の形でですね、人がやっぱり運転して持っていかないとできないというシステムです。

記者:でも電源ぐらい別に伸ばしてできないんですかね。そんな長い距離では、距離が長いからそこまで。

保安院:まず発電所そのものがダウンしているという、電源が来てない状況で、電源車を持ち込むとかっていうことになってますので、急にモニタリングポストのために電源を供給できる状況には今ないということでございます。それからあと、一度バッテリーを接続して使ってた時期があったんですが、そのバッテリーももう確か消耗してしまって、今このモニタリングカーしか残っていないという状況でございます。

記者:それで今日こうやって資料配布を頂いたんですけれども、これ毎日して頂けるという理解でよろしいんですね。

保安院:これは昨日もご要望頂きましたんで、出来るだけ定期的にお届けしようというふうに思っています。

記者:一応毎日。

保安院:毎日はしますよ、これは。

記者:が原則ですよね。

保安院:はい。

記者:すみません、ちょっと確認。

司会:どうぞ、じゃあ最後2名で終わらせて頂きます。

記者:この一枚目の資料だと、この体育館付近から、5時3分から始まって、17時3分から始まってますけれども、これはリアクター付近に行ってそのあと体育館付近に戻ってきて測りはじめたのが17時3分だという。

大村:はい、そういうことです。

記者:それで、西門の方に来たのが19時で。

大村:そうですね、はい。そういう理解です。

記者:その前にMP6、正門で測っててその後リアクターの近くに行きましたよね。そのMP6で測って最後の時間というのは頂いた資料だと書いてない。

大村:16時20分。その前の、16時20分では最後のMP6の。

:昨日の夜。

記者:それが最後。

大村:最後です。

司会:じゃあ女性の方、最後どうぞ。

記者:累積の、累積された数値がちょっと高くなったので、作業員の方っていうか、その場所を変えたっていうことなんですか。それとも作業員の方に何らかの健康状態の変化とかそういうものがあったからということですか。

大村:健康状態の変化があったとは聞いてません。やはり累積がですね、多くなって負担がやっぱり大きくなるということと、ある程度線量を超えてしまうとなかなか作業できなくなりますので、そういうことで変えたというふうに聞いています。

記者:最後、累積の線量って、基準値ってどのくらいになるんですか。それと基準値と、今大体一番高い人でどのくらいまで累積してきたか。

大村:今250ミリシーベルトだと思いますが、ちょっとどこら辺まで行ったかはちょっと。100ミリシーベルトというのはもともと必要な基準という形でつけてますので、ちょっと今の、数名の方がですね、どの辺までいってるのかはちょっと数値としてはもらってないというか、わからないという状況ですね。

記者:それは今お手持ちじゃない。

大村:ではない、はい。ちょっと確認できるかどうか、そこは管理してるはずですけれども、今のところちょっと持ってはいない。

記者:管理しないとだめですよね。

大村:そうですね。

司会:では。

記者:今ですね。定点カメラの方で3号機からモクモク煙が出ているそうなんですが、何か把握してらっしゃいますか。6時18分頃から煙が出ているそうなんです、3号機で。何か連絡を受けてらっしゃいますか。

:その時にこっちも向かってたんで。

記者:じゃあ今の時点で連絡を受けては。

保安院:また確認はしてみますけど。

司会:プラント状況に関してはですね、またこれとはまた別で後ほど会見しますので。とりあえず今はモニタリングポイントのですね、ポストの数字をですね、お持ちしただけですので、とりあえずこれで説明を終了させて頂きます。

:最終的にはここに置いとけばいいと言われたものなんですけれども、ちょっと場所を変えたとかあるんで、ご説明させて頂かないと誤解と言いますか。生じる可能性があるので、あえて。