東京電力本店の記者会見テキスト(2011年3月30日14時59分から127分間)

東電:ただいまから記者会見始めさせて頂きます。まず会見者をご紹介申し上げます。皆様から向かって中央、会長の勝俣恒久でございます。その左が副社長、電力流通本部長の藤本孝でございます。勝俣の右が副社長、原子力立地本部長の武藤栄でございます。申し遅れましたが、私広報部の吉田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。はじめに勝俣より発言をさせて頂きまして、その後皆様からご質問を頂戴したいと存じます。それではよろしくお願いいたします。

勝俣会長:●●の勝俣でございます。本来、年度末までに社長からご説明させて頂くことを考えておりましたが、社長の清水が体調を崩し、昨晩入院いたしましたことから、急遽社長に代わりましてお話させて頂くことになりました。●●して3月13日に社長が会見をして以降、今日の会見まで時間が経ってしまいました。大変申し訳なく思っております。まずはこの度の大震災に被災された方々に衷心よりお見舞い申し上げます。また福島第一原子力発電所に建屋の爆発や放射性物質の外部への放出という重大な事故。これによる大気や水質への拡散や作物、飲料水にも影響の拡大など広く社会の皆様に大変なご不安、ご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対して、心から深くお詫び申し上げます。特に発電所を立地させて頂いております大熊町、双葉町、富岡町、楢葉町の皆様、周辺にお住いの皆様にこの度の大地震とその余震へのご不安に加え、放射性物質の放出により長距離の移動を伴う●●、屋内退避、あるいは避難所生活など大変過酷な状況を強いることになり、心身両面で大変なご苦労とご不便をおかけしていることにつきまして本当に申し訳なく思っております。また佐藤雄平知事をはじめ、福島県の皆様におかれましては、大震災からの復興や救援活動などにご注力頂けなければならない状況の中で、加えてこのような事態を引き起こしてしまったことにより、大変なご迷惑、ご心配をおかけしていることに対し、重ねてお詫びを申し上げます。福島第一原子力発電所の状況につきましては、副社長の武藤が毎日会見を開いてご説明させて頂いておりますが、1、6号機まで一応の安定を見ることができ、尚1,4号機については残留熱除去など最終冷却を実現できていない状況にあります。こうした中で現在、政府、関係各省庁、自治体、自衛隊、東京消防庁並びに日本各地から終結された緊急消防隊、消防救助隊の皆様、警察の皆様、加えてアメリカ、フランスをはじめ海外諸国からの物資や技術的支援、そしてメーカーさんやゼネコンさん、協力企業の皆様に多方面の方々からのご支援とご協力を仰ぎながら、事故の拡大防止、事態の収束に向け、全力を挙げて取り組んでいるところであります。このような状況にあって、当社といたしましては、少しでも被災された地域の皆様のお役に立ちたいという思いで、避難開始直後より発電所員が避難所へ常駐し、生活必需品等をお届けしたり、当社全域から社員多数派遣し、避難所での物資の積み下ろし、食事の配膳等のお手伝いに可能な限りお力になれるよう●●ところであります。尚、昨日原子力安全保安院より、原子力被災者生活支援チームの設置が発表されました。当社といたしましても、本支援チームと緊密に連携を図り、被災された皆様の生活支援に取り組んでいくために、福島地域支援室を新たに設けることといたします。また今回の事故は、この度の震災に起因するものですが、放射性物質の放出によって生じた様々な原子力損害に対しましては、国支援を頂きながら、原子力損害賠償制度に基づき、誠意をもって補償に向けた準備を進めております。一方、今回の大震災に起因して当社の発電設備にも大きな被害を受けたため、日によって電気を安定的にお送りすることが困難な状況となっております。そのためより深刻な広域停電を回避するために、やむなく3月14日より計画的な停電を実施させて頂いております。これにより、当社のサービス区域にお住いの皆様には大変なご不便とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお祈り申し上げます。これまで皆様のご理解と鉄道の運行や工場等における操業の調整、オフィスやご家庭における節電など幅広いご協力、関係大臣やメディアの皆様による計画停電に関する適切な情報の発信など様々なご協力を頂いていることにより、不測の広域停電といった事態を回避することができております。当社といたしましては、現在供給力の確保に全力を挙げてるところであり、冷房需要が急増するこの夏、7月末には4650万キロワットまで供給力を回復させる考えであります。今後、●●の主力としてさらなる大幅な供給力の上積みを目指し、全力を挙げて取り組んで参る所存でございます。一方、需要面では政府におきまして総合的な需要抑制のための政策をご検討頂いておりますが、私どもといたしましても、政府と緊密に連携させて頂き、国民の皆様、産業界の皆様の節電へのご理解、ご協力を広く賜りながら、夏の計画停電は最小限に留め、さらに回避すべく、あらゆる努力をして参りたいと存じます。何卒よろしく申し上げます。最後に、繰り返しになりますが、私どもといたしましては引き続き、政府、自治体と緊密に連携を図りつつ、電力各社からの応援を頂きながら、これ以上の事態の悪化を防ぐとともに事態の収束に向けて全力を傾けて参る所存であります。私からは以上でございます。

吉田:それでは皆様からご質問を頂戴したいと存じます。誠に恐れ入りますが、ご質問の際には挙手の上、社名とお名前をご発言の上、お願い申し上げます。係の者がマイクをお持ちいたしますので、それまでお待ち頂きたいと思います。尚、会見者これ以降着席をさせて頂きたいと思います。それではよろしくお願いいたします。こちらの一番前の記者さんお願いいたします。

記者:日経新聞の●●と申します。3点あるんですけれども、1つは今日清水社長が出て来られなかったということで、これまでのですね、勝俣会長にお伺いしたいんですけれども、勝俣会長の役割がですね、今までとこれからどう変わってくるのか。あとは清水社長、復帰がですね、いつ頃あるのか。勝俣会長にお伺いしたいこと、それが1つと。あともう1つはですね、原発の復旧の見通しについてやはりちょっと長期化しつつあると思うんですけれども、勝俣会長ご自身はどういうふうに見てらっしゃるのかっていうのを●●ます。あと3点目最後なんですけれども、東電さんとしてですね、60年の会社としての歴史がありますけれども、この問題、日本の問題と言ってもいいと思うんですが、勝俣会長自身は今回の事故についてどういうふうに考えてらっしゃるか。どういう位置づけでですね、捉えてらっしゃるか。それをお伺いしたいです。

勝俣会長:お答え申し上げます。まず私がどういう役割をしたのか。どういう●●かと存じますが、私自身今統合本部の毎日の会議に出席いたしております。特に清水社長が16日から●●不在だとこういうことも踏まえまして、海江田大臣●●、官邸等々との、時にはお話をさせて頂いているということでいたしております。これは次の質問とも絡むわけですけれど、社長は私自身としては大変●●そういうことで考えておりますが、その間、今まで通りの役割を果たすということかと。それから原発の復旧の見通しで●●、正直まだ言ってみれば冷温を保つという最終冷却がまだできていない状況にあります。最近は少し安定してきてはおりますが、やはりそこの冷温が、冷却ができるようにならないと、言ってみれば、私ども●●ない。そこで最大限そこに注力を●●あります。その次以降、色々な課題がありますので、こうした点については、今後しっかりどういうステップで、どういう形というのをつめていきたい、こういう段階であります。

吉田:他の質問いかがでしょうか。それでは、私の目がカメラの後ろ側いきにくいところがございますが、係の者がおりますので、係の者から指名をさせて頂きたいと思います。それでは次のご質問ですけれども、前から2番目の。

記者:読売新聞のクリハラです。2点伺います。まず1点目は、海水の注入した1から4号機なんですけれども、今後廃炉にするという認識はおありになりますでしょうかというのが1つです。2つ目はですね、耐震設計や津波の対応など政府の原子力安全保安院等の認可を受けている事業だと思うんですけれども、改めてその中でですね、東京電力として今回の責任についてどのように認識してらっしゃいますでしょうか。

勝俣会長:まず海水の注入、これも大きな問題でございますけれど、1,4号機、今の状況を端的に見ますと、おそらく廃止せざるをえない、こういうことで考えております。それかれら耐震設計に関わる当社の問題、それにつきましては、今後今回の地震、津波がどういうものであったのか、それに対してのこれまでの対応はどうであったか。今後の事故調査委員会等もしっかりと設け、着実にここのところ決定をいたしていきたいと考えています。

吉田:その他いかがでしょうか。それではこの列の一番後ろのどうぞ。

記者:日本経済新聞のウエマツと申します。2点お伺いしたんですが、分けて応対してください。まず1点ですが、今回の事故の発生および事態収束へなかなか長引いておりますけれども、そういった状況について政府等で含めてですね、オペレーションの、対応のまずさから来る人災の側面があるんではないかという指摘がありますが、そういった指摘について勝俣会長どのように受けとめてらっしゃいますでしょうか。まずお答えください。

勝俣会長:私自身はまずさというものは感じられませんでした。ただ非常に現場が電気も消えてる、それから通信も非常にできないような状況とか、そういう中で色々作業をしなければならなかったということで色んな作業が予定より長くかかっている。これまで言ってみれば、ボタン1つ押せば動いたものがまさに手動で現場に行って、手動でしなくてはいけない。そういう状況があって、意図せざる遅れというか、そういうものがあるということかと。

記者:2点目。これで最後です。今後の事態収束に向けてですね、完全な燃料棒の冷却に受けて、最大のポイントとなるのは、今大量に溜まっているですね、放射能に汚染された水の廃水処理のところが一番のポイントだと思うんですけれども、そのことについて今色々な政府の方からタンカーの使用も含めてですね、色々な案が出てると思いますが、現在ですね、東京電力さんではタンカーと言いますか、自前の船を持ってらっしゃると思いますけれども、今後政府の方からタンカーの使用、タンカーに一時保管してくれというような要望があった場合に、そういった要望を受け入れる準備というか心づもりはおありなのかどうか。その点について聞かせてください。

勝俣会長:今の段階で申し上げれば、非常にいわば海水に寄与すると、こういうことであれば何でも色々活用していきたいと。ただ今のタンカーですと、ちょっとあそこにつけること自身が難しいという立坑もありますので、そうした色々な条件も考えながら、いいものは積極的に取り入れていくということであります。

吉田:その他いかがでしょうか。カメラさんの後ろ側の方から手が挙がってるようでございますので、係の方お願いいたします。

記者:週刊ダイヤモンドのコジマと申します。先ほど勝俣会長誠意をもって補償に向けた準備をされているというご発言ございましたけれども、今回の事故の補償を受けてですね、剰余金または株主資本まで吐き出す覚悟はおありですか。もし被害総額の計算ができてるんであれば、どのくらいか、合わせてお教えください。

勝俣会長:これまで非常に●●2週間くらい毎日毎日色んな事が起こって、それを一応復旧して多少は安定してきたのはこの1週間くらい。こういうことでございます。今最終冷却を含めてより積極的な安定ということを求めて、先ほどご質問も出ました高レベルの廃水の処理とあるいは海水を投入いたしておるんで、その●●とか、色んな課題があります。そうした状況の中でまだまだそうした●●面の影響とかそういうことを考える余裕はないんですが、大変厳しい状況になると思います。

吉田:その他いかがでしょうか。もう1問くらいカメラさんの後ろ側お手挙がってらっしゃいますでしょうか。

記者:赤旗のホソカワと申します。今回の重大事故は津波によって原発の冷却機能が失われてしまったというところ、この津波対策をなぜ行わなかったのかというところが中心問題だと思います。御社は今回の津波を想定外だとされていますけれども、この津波によって冷却機能喪失するっていう危険性はこれまで指摘されていました。例えば国会では2006年、今から5年前に共産党の吉井英勝衆院議員が津波の押し波で設備などが水没すれば冷却機能が失われてしまう恐れがある。こうなったら炉心溶融は過酷事故に至るというふうに質問をしてたんです。2007年には福島の地元の住民運動の方々、原発の安全性を求める福島県連絡会っていう方々や共産党の福島県議団が当時勝俣会長ご自身が社長だったときにですね、やはり同じように要請をされていて、冷却材の津波によって冷却材が喪失するようなことになれば、炉心溶融などの過酷事故に至ると、こういうふうにすでに指摘されていたことでした。ですから、想定外という言い訳は通用しないと思うんですけれども、なぜこういう津波を想定した対策を怠ったのか。この津波対策を怠ったということの責任を受け止めになるのかどうか。会長ご自身からはっきりとお答え頂きたいと思います。

勝俣会長:それまで地震、津波においては、最大限の過去の発生を設計指針に入れて、それへの対応を図ってきたつもりであります。しかしながら今回こういう事態が到来したということは、真摯に受け止めて、よく、どうしてこういうふうになったということも含めて、十分に調査、分析をいたしていきたいと。

記者:津波を想定できなかったということに対して、責任は感じてますか。

勝俣会長:こうした事態になりましたことは、本当に大変申し訳なく、真摯に受け止めて●●。

吉田:それでは次いかがでしょうか。それでは一番壁側の。

記者:朝日新聞のタケナカと申しますが、先ほど福島第一の1から4号機については廃炉という考えを示されましたけれども、それ以外の福島第一の5,6あるいは福島第二については、現時点でどういうふうにお考えかというのを聞きたいのと。あと先ほどの津波を想定してたかどうかっていう要点に絡むんですけれども、同じ太平洋側の原発でも東北電力の女川にあるとか、東海であるとか、日本原燃の東海であるとかは、今回のような甚大な被害は免れています。東電に何か欠けていたことがあったのではないか。備えが何か足りなかったことがあるのではないか。その辺どういうふうにお考えかをお聞きしたいのと。あともう1点。それに関連して、先ほど損害賠償を●●に基づいてっていうお話されましたけれども、東電が負担しきれない分については国が支援するという制度にもなっております。あるいは地震自体が尋常でない非常に大きな天災である場合には、免責されるというような規定もあるかと思うんですけれども、その辺東電だけで賠償についてはお考えか。それとも国の支援を求める考えか。あと多くなってすみません。あと1点。柏崎刈羽についてはですね、想定される地震に対する対策はもちろんとられていると思うんですけれども、今回のように想定外の地震が起きたときに、今現在稼働中ですけれども、絶対に安全だと言い切れるのかどうか、会長にお聞きしたいんですが。

勝俣会長:まず1、4号と第二ですが、これはもう少し総点検してみないと、どういう状況かというのは不明でありますが、基本的な機能は維持してると、こういうことで考えています。しかしながら今回大変な社会的ご心配、ご迷惑をおかけしてる。こういう状況の中で同対応するかというのは、まさに国とまた地域の皆様方との色んなご意見等を伺いながらのことであると考えています。それから2番目の他の太平洋岸の原子力発電所に比べてという問題でありますが、これは私正直あまりあれなんですが、どちらかと言うと、下に来るほど津波も小さかったんではないかと。そんなことで考えておりますが、こうした点も今後よく検討して明らかにしていきたいと考えております。それから原子力損害賠償法でございますが、それにつきましては、特にその免責のことについても資金をはっきりしていない法律であります。したがいまして、政府がこれからどういうような、言ってみれば、具体的な法律を制定するか。これによるところ大だと考えているところであります。

吉田:よろしいでしょうか。他いかがでしょうか。

記者:柏崎刈羽のこと。

勝俣会長:失礼しました。柏崎でございますが、柏崎も余裕のある、津波に対しても余裕のある設計になっておりますが、また改めて本日原子力安全保安院よりも色々なチェック事項ということが出まして、例えば電源車をしっかりとすると。冷却ポンプ自体をはかるといったことについて、こうした点チェックをかけて足りないところはきちっと収束させることが大事と考えています。

吉田:その他いかがでしょうか。それではまた後ろの方からもしお手が挙がってらっしゃいますので、どうぞ。

記者:テレビ朝日経済部のヨシノと申します。再三に渡ってお伺いしてるんですけれども、現在の炉の健全性について、圧力容器、炉の健全性についてですね、格納容器も含めまして、どのようにお考えなのか。ちょっとお聞かせください。

勝俣会長:正直に申し上げまして、原子炉の状況、あるいは格納容器の状況、あるいはプールの中に入っている燃料棒の状況、これを正確に把握することが非常に難しい状況にあります。今例えば水温とか圧力とかそういうことでとれるもので、いわば、その安定性を●●こういうところであります。したがって、今後冷却を含めて安定させるということも急務だと思っています。と同時に、そこの炉の状況等々をいかに詳細に把握するかということに専心したいところありますが、非常に線量が高いとか色んな課題があるので、こうしたところもまた把握できる●●課題があると考えています。

吉田:それでは一番壁際の列の1番前の記者さんどうぞ。

記者:AERA編集部のオオシカです。勝俣会長にお伺いいたします。最初は、先ほど自分たちの対処の方向についてはですね、人災じゃないかという質問に対して、まずさっていうものは感じられませんでしたということがお答えになってますけれどもですね、まずさっていうものは感じられませんですというお答えになっておられますが、今回の福島原発1号機から4号機まで含めてですね、もっと早く海水注入を決断できなかったか。あるいはもっと早く自衛隊や米軍に救済を依頼できなかったか。そういう意思決定が非常に遅かったんじゃないか。そういうの思いあるんですけど、その点についてあなたどうお考えですか。

勝俣会長:基本的にそういった遅さというものは、私自身は感じておりませんが、客観的に今後そうしたところもしっかりと調査して、悪いところは悪いところできちっといたしたいと思っております。

記者:1号に海水注入した段階で、2号、3号へも同様なことを措置を講じていればですね、相次ぐ爆発は妨げられたんじゃないんですか。

勝俣会長:そういうお考えもありましょうけれど、私どもとしてはこの●●についてベストを尽くしたということであろうかと考えております。

記者:次いで、16日に社長清水さんが倒れられていますけれどもですね、その段階で対策本部長代わるっていうお考えはなかったんでしょうか。今回入院されてですね、その間要するに東電のトップがですね、不在という状態非常に異常な状態ですよ、この間。それをなぜあなたはその時に代わって指揮をとることをしなかったんでしょうか。

勝俣会長:基本的には清水は社内におりまして、そうしたことも踏まえて、ありましたけれども、私も常時統合本部の席におりまして、発電所、それからJビレッジのオフサイトセンター等々とのやり取り、あるいは官邸等々のやり取り、こういうことに関わっておりました。

吉田:よろしいでしょうか。

記者:あと損害賠償で個人としてですね、財産を含めて弁済する、回すお考えはありますか。お考えとして。四谷の左門町では大体1億数千万くらいの不動産をお持ちだと思うんですが、そうしたこともお考えですか。

勝俣会長:詳細、プライベートに関わる問題なので、お答えは控えさせて頂きます。

吉田:それでは他の質問おありの方お願いいたします。それではこの列に3番目に手を挙げてらっしゃる。

記者:毎日新聞のヤマモトです。3つありますので、端的にお答え頂ければと思います。1つはですね、事故の発生まもなくですね、東電の方から官邸に原発、発電所から撤退というふうに申し出があったというふうな情報がありますが、これが正確なのかどうかというのを教えてください。もう1つですね、海水、今の質問にもあったんですが、海水注入について東電は当初ですね、海水注入なんですが、東電は当初設備に棄損を与えかねないということで、反対したという問題、お話もありますが、それはどうなのかというのが2つ目です。そして3つ目ですね、発電所のですね、環境なんですけど、今劣悪な環境の中で作業員の方がですね、非常に厳しい環境の中で作業をやっていらっしゃると。その辺を改善するようなお考えがあるのかどうか。その3点を教えてください。

勝俣会長:まず撤退の件でございますが、当時800人を超える人たちが第一の発電所におりました。そのうち当然のことながら、直接の運用等々に関わらない方々もいましたので、そうした半分くらいの人員は撤退することを考えましたけれど、全体として発電所の運営に関わる人たちは決してそんなことはありませんということでありましたので、そこはちょっと若干の誤解が入っているであろうと思います。それから海水投入ですが、これも私もその当時、席上におりましたけれども、1号機に入れること、あるいは3号機に入れることに全く躊躇、ためらいはありませんでした。それから発電所の環境ですが、非常に毎日毎日2週間くらい非常に厳しい状況の●●まさに本店とのやり取り等も含め、極めて緊迫した状況が続いています。そうしたことも含めて●●と申しますか、その免震棟のところの環境までちょっと私どもが配慮する余裕がなかったのは、これは大変そこで働いていた方々に申し訳思っております。現時点ではかなりそこは改善してきております。29日からはこれまで500人、600人がその部屋で泊まり、言ってみれば、ごろ寝的にあったということも含めて、また線量も多少はあったということでしたが、その辺は鉛で遮蔽するとか、防護着を脱ぐときに前室で脱げるように処置をするとか、あるいは人数を減らしまして、今のところ29日からは大体200名くらいにそこを、次の基地というものを第二発電所の体育館に設置いたしまして、そこから必要な作業があれば出て行く。しかし最高首領部は第一発電所に今まで通りに残すと。こんなことを入れて今改善を図りました。尚、これから●●方々の情報等々を踏まえて、できる限りのことはいたしたいと思います。

吉田:他いかがでしょうか。カメラさんの後ろ側からお手がもし挙がって、よろしいですか。それではこちらの前から2番目の記者さんどうぞ。

記者:TBSのヨネダと申します。2つお伺いします。最初の方で一応の安定を見たと、炉の状態について会長●●されたと思ってるんですけれども、今も避難されてる方が大量にいらっしゃるような状態で、これは本当に安定してる状態だとは思えないんですけれども、この状態がどのくらいまでに、避難していなければいけないような状態がどのくらいまでに解決するかという見通しについて、ある程度具体的な言及を頂きたいということが1つです。それからもう1つは、清水社長が戻ってきたらまたバトン渡されるということだったんですけれども、この大変な時期に度々倒れられるというような方に再び責任を委ねるということでいいのかどうか。勝俣会長が事態収束まで最高の指揮をとるというお考えはないのでしょうかということをお伺いします。

勝俣会長:まず一応の安定というのは、炉が変なふうにならないというような意味合いで、とりあえずの安定ということでありまして、最終的には残留熱の除去といったことで、冷却がうまく進むと、これが今喫緊の課題と。こういうことであります。その後も所謂今、多少こういうふうに現状がよくなって、放射能が出てるとかそういう状況もありませんので、そうしたことへの対応、あるいは燃料プールの中でどういうふうな結果はわからない、ちょっと不透明な燃料の●●、あるいは遮蔽といった問題。こうしたことがありますので、かなり長期に、言ってみれば、最終的な安定化をするには時間がかかると考えております。そうした中で非難されてる方々、これも私どもの今後、そうしたことに、地域の影響評価をきちっといたしまして、どの段階でということは大変今になったところで申し上げるのは、難しいということで考えているところであります。

記者:最低数カ月とかそういうことですかね。

勝俣会長:いやー、何とも申し上げられない。今もうありとあらゆる色んな手段、考えられる手段を講じながら、とにかく今の私の申し上げたことを何とか。

記者:避難してる人にとっては、数週間で戻れるのか、4月に渡るのかでえらい違いだと思うんですね。だからそこら辺、数週間で戻れる可能性もあるのか。少なくとも数カ月は避難生活を続けなければいけないのか。その辺りを。

勝俣会長:私自身の見解で言えば、なかなか数週間というのは厳しいんではないかということで、大変申し訳ないと思っております。

吉田:他いかがでしょうか。

記者:すみません。もう1つすみません。

勝俣会長:社長の?社長が今入院しているわけですけれど、どのくらい入院するのか。これは医師の診断にもよりけりなので、そこがどうなるかによって、●●の対応になっているんなら、こういうことでございますが、それまでと申しますか、それはいろんな意味でこの肩書きは何もないんですけれど、私が全体を●●。

記者:最高責任者は勝俣会長だという、現時点で。

勝俣会長:いや、そういう名称があるわけではないんですけれど、実質的にはそういう●●で行かざるを得ないかなと。

吉田:よろしいんでしょうか。それでは一番壁際の前から2列目の記者さんどうぞ。

記者:読売新聞のトヨダです。勝俣会長は今日記者会見の冒頭で4回頭を下げてですね、お詫びの言葉を述べられましたけれども、改めて勝俣会長と清水社長の経営責任についてどのようにお考えでしょうか。

勝俣会長:●●思うところはありますが、当面とにかく今の事態をいかに収束させ、安定させていくかということが大変大事でございます。そこに全力を投入することが私の最大の経営責任と考えております。

吉田:他いかがでしょうか。それではこちらの列の後ろから3番目の記者さん。

記者:読売新聞のマキタと言います。昨晩清水社長が倒れられたということですけれども、公表まで半日かかっています。それとこれまで東電の方で発表された内容で、データが1日遅れていたりとか、その後に訂正があったとかですね、結構わんさか続いているんですけれども、情報伝達の姿勢とかタイミングについてどういうふうに認識されてるものでしょうか。

勝俣会長:こうした色々なリスクが生じたり、タイミングの遅れがあるということは大変申し訳なく思います。基本的に今のところで申しますと、私どもの情報を隠すといったことは全くありません。システム的にも今言わば、官邸、消防庁、経産省、保安院、自衛隊等々も一緒になったところですべて報告、会議をいたしております。これは第一発電所、第二発電所、オフサイトセンター等々も含めてテレビ会議で行うということで進めております。問題は例えば、それ以前官邸に1号の爆発が上がるのが遅かったというようなご指摘を頂きました。これもある意味で大変その当時の状況で言えば、現場に人が見に行きましたけれど、その時にも通信手段が全く途絶えてたと。こういったことも含めての遅れ等々もあって、そういう時間を遅れたというようなことになったわけでございます。したがいまして、こうしたこと、あるいはその情報の発表のミス、こういったところはこの全体会議の中できちっと議論しながら、今後こうしようとか、もう少しきちんと強化しようとか、そうした対策を講じるところでございます。

吉田:カメラさんの後ろの方からお手が挙がってらっしゃるようでございます。お願いいたします。

記者:ロイター通信のフセと申しますけれども、東京電力の今後について会長、どういうふうにお考えになってるのかお知らせください。債務超過にですね、陥る可能性はあるとお考えなのかどうかということです。東京電力は、現在の東京電力の姿で存続できるかどうか。どういうふうにお考えになってるのか。それとですね、合わせてですね、原子力発電というものをですね、引き続き民間でそのリスクを追い続けることが可能なのかどうなのか。今回の事故を踏まえてこの点について、今どういうふうにお考えでしょうか。

勝俣会長:まず東京電力の今後ですが、まず1つ重要な●●に●●の部分が多いと。つまり今の原子力の1号から4号の収束を含めて、どういう格好でつくのかといったようなものになります。それから損害賠償についても言ってみれば、原子力損害賠償法がどういう格好で具体的な法律になって、例えば我々がどの程度救済されるかと。そういったところの要素も非常に●●でございますので、なかなか難しいんですが、一言で言えば、大変厳しい状況です。こういうことかと思います。それから原子力発電が今後どうなるかというのは、私の立場から言うような状況には今ないので、控えさせて頂きますが、今他の各社に●●原子力等々についても非常に影響してるっていうことは大変申し訳なく思ってる次第であります。

吉田:他いかがでしょうか。それではこちらの列の一番後ろのカメラさんの前の記者さんどうぞ。

記者:NHKのセキと申します。2点お伺いします。1点、計画停電に関してなんですが、夏あきらかにピークの時には、需要はあきらかに供給を上回るということなんですが、それまでに供給力の増加の見通し、具体的には例えば、ガスタービンで何万キロワットとか、具体的な積み上げを教えて頂きたいのが1点と。あと2つ目、経営問題に関してなんですけれども、株価の落下に歯止めがかかっていないという状況ですが、あくまでその今後、補償などで資金が不足するんではないかっていう懸念があると思うんですが、それに対する見解をお聞かせください。

勝俣会長:計画停電の問題に対して、先ほど私から4760万、4650万、7月末までにっていうお話をしましたが、今種々のそういう新しいガスタービン等々のかき集めとか、あるいは今補償しているものはどういう復旧見通しでできるか。こうしたことを踏まえて検討しておりますが、今後さらに詰めてですね、最大限確保したいということと考えております。そうした中で皆様方に節電ということで色々な手段を講じてお願いしておりますんですが、そうしたことも踏まえつつ、何とか夏場には計画停電をしないようにいきたいということで電源供給をしているところでございます。それから資金の問題、これは私どもとしましては、お蔭さまで金融業界等々からとりあえず2兆円を超える資金というものの担保をいたしております。ただし、その分というのは例えば、原油100ドルになると当然のことながら●●も含めて上がると。燃料代にかかると。それから●●の場合の復旧費等に非常にかかる。こういったことでいわば、いくらあっても足りないというこういう状況ありますんで、こうした点もいわば、政府と色々協議をしながら何とか資金不足に陥らないよう、努力いたしたいと思っております。

吉田:他いかがでしょうか。それでは一番前の真ん中の記者さんどうぞ。

記者:お疲れ様でございます。フリーランスの上杉と申します。2点質問させて頂きます。1点は昨日の夜にですね、武藤さんの方にも質問したんですが、清水社長が出てきていないことで国民も不安になり、そして世界中も心配してるということはありました。そして統合本部含めて執務を元気にやってると、昨日の夕方おっしゃっていましたが、元気にやっているというから急転して、今回入院となったということを今日の昼の説明だとどうしても納得できないんですが、これは予めもうすでに入院する、計画入院か何か考えていらっしゃったのか。その辺の清水さんのご病状をもうちょっと詳しく、血圧も含めてお答えください。2点目がプルトニウムに関してなんですが、3号炉から出たというプルトニウム。4日前、私の方が質問した時はプルトニウムの検出をしてないどころか、測定もしていない、機器もまだ外部から借りてないとおっしゃっていたんですが、その後に21、22に検査をして発表していると、結果が出ていると言ってるですが、どうしても矛盾をすると思います。この辺りの整合性、そしてこのプルトニウムが検出、並びに検査に関しては、政府にいつ報告したのか。この点、政府にいつ報告したのか。この2点をお聞かせください。

勝俣会長:それではまず清水社長の件でございますが、清水社長、昼間は統合本部の会議にずっと出てました。したがって、私自身も急にちょっと体調が悪くなっていうことを聞いてびっくりした次第ですけれども、基本的には、何度も申しましたように、これまでの状況の心労、過労上と、こういったところが溜まって、●●。そんな状況で医師の診断を受けた結果、そういうことであります。本当に昼間出てました。それからプルトニウムは武藤からお答えいたします。

武藤副社長:プルトニウムの検出についてご質問でございますけれども、検出をされましたプルトニウムの試料につきましては、3月21日と22日の日に採取をいたしまして、社外の関係機関に測定をお願いをしていたものであります。それで、これまでご説明をしてきたのは、この結果が出るまでの間、プルトニウムの測定結果については、まだ測定結果が出ていないということを申し上げて参りました。毎日の会見の中であと数日で結果が出る見込みであるということもご説明をしたというふうな発表をいたしております。その結果が出て参りましたのは、3月の28日でございまして、この3月の28日に結果が出て、国にも測定結果につきましてご報告をして、夜分に公表させて頂いたというのが経緯です。

記者:26日の武藤さんが会見する27日の前の日の会見では、1階の会見では、測定をしていない、そしてその機器を外部にこれから借りますとはっきり明言されていました。その発言との矛盾があると思いますが、いかがでしょうか。

武藤副社長:その前からあと数日で結果が出るというふうに私はご説明をしてきたつもりでございます。

記者:プルトニウムの検出に関しては、通常依頼されている2か所の機関、それは22時間で結果が出ると出ておりますが、なぜこのような形で1週間も結果も結果がかかったのか。これをお聞かせ頂けますか。

武藤副社長:アルファ線を出す核種の分析っていうのは、一般にベータ線が●●よりも時間がかかるということでございます。我々自身も測定機器がございませんでしたので、社外の機関に委託をして、21日、22日のサンプルを先方に持っていったりするのに時間がかかりますので、その後先方に測定を開始をして、28日に結果を頂いたといことです。

吉田:よろしいでしょうか。

記者:もう1点。最後ですけど、そもそもプルトニウム、これは3号炉の爆発の時に、ヨウ素、セシウムが検出されたときに同時に検査をするというのは国際機関、IAEA含めての指針だと思いますが、なぜ3号機の爆発の直後にプルトニウムの検出、検査を行わなかったのか。その間どうして●●いたのかここをもう一度お知らせください。

武藤副社長:プルトニウムの測定というのは、時間がかかります。全体の放射能の傾向あるいは放射線領域については、ベータ線、ガンマ線を測定する方がはるかに早く結果が得られるわけでありまして、そのベータ線、ガンマ線の状況をみて、その後プルトニウムにつきましては分析をすることが決まってまして、外部の機関にお願いをしたということであります。

吉田:その他いかがでしょうか。では後ろの方から手が挙がっていらっしゃいますので。

記者:新聞赤旗のオギノと申します。よろしくお願いします。原子炉の状況や格納容器の状況について、まだ正確に把握することは難しいとおっしゃっていましたけれども、原子炉から漏れているわけですよね。その漏れているのを止めないと、事態はよくなっていかないんじゃないかと思うんですけれども、その辺の見通しというのがあるのか、ないのか。それから事態を悪化することを防ぐとおっしゃっていましたけれども、悪化するというのはどういうことになるのかと。心配されることはどういうことで、それに対してどういう手立てをしていくのかという当たりをお答え頂きたいんです。

武藤副社長:原子炉の中から放射能が出てきているという可能性っていうのは、おっしゃる通りだと思っています。漏洩してくる放射能の量をこれ以上増やさないようにするためには、原子炉をしっかりと冷やすということが大変重要だというふうに思っています。そのために原子炉に注水を継続して行っていくというわけであります。それからこの原子炉がうまく冷えなくなれば、出てくる放射能の量が増える可能性があるということでありますけれども、そうならないように色々な方法でもって原子炉の中に注水を継続して、その状況につきましては、●●勝俣からご説明をいたしましたように、ここ1週間ほどは非常に限られたパラメーターではありますけれども、原子炉圧力容器の温度であるとか、あるいは水位であるとか、圧力であるとかいったようなものは、ほぼ安定的に変化をしているというふうには思っております。

吉田:その他いかがでしょうか。ではそちらの前の真ん中の記者さんどうぞ。

記者:日経新聞●●と申します。3点お伺いします。今政府の中でも膨大な賠償を背負う東電が純粋な民間企業として存続できるのか、危ぶむ声が出てます。国有化すべくという意見もありますけれども、勝俣会長、このまま東電が純粋な民間企業として存続できるというふうにお考えでしょうか。これが1点です。2点目は、福島第一の1から4号機、これは廃炉やむなしというふうに先ほど●●されましたが、この廃炉の費用というのはどのくらい見積もっていらっしゃるんでしょうか。3点目がですね、この原発事故の後はですね、日本のエネルギー政策は大きく変わらざるを得ないと考えますが、東電は今原発をですね、福島第一の7,8、それから東通に今4基の計画がありますが、これはもう完全に白紙に戻すと、そういうことになるんでしょうか。その辺の見通しを。

勝俣会長:まず国有化の議論というのは、これ色々なご意見あろうかと思いますが、私どもとしては民営化でありたいと、そういうことで最大限の努力をということで考えております。それから1,4号の廃炉の費用、これの廃炉、どこまでのびるかっていうことにもよりますが、当面はまず放射能を閉じ込め、炉を安定させる、遮蔽くらいまでの費用ということになろうかと思いますが、その辺はまだまだとても試算するような状況にないということで。と申しますのは、まだまだ色んな手段を検討し、ありとあらゆることを考えながら早期にできる限り、何らかの手段で実現したい。こういう状況にありますので、まだ●●にはいきません。それからエネルギー政策の話として、例えば私ども今増設を計画しているところ、これは今後の日本のエネルギー政策をどういうふうに考えるかと。そして原子力を、これからも拡大することも認めて頂けるのかどうか。こうした問題のいわば、1つの焦点ということになろうかと思いまして、これも今私どもがなかなか考えにくい●●。

吉田:よろしいでしょうか。他いかがでしょうか。じゃあこちらの列の後ろから2番目の。

記者:東京新聞のハナイと申します。勝俣会長にお尋ねします。まず津波対策なんですが、今回の事故の要因として、清水社長はですね、津波のレベルが想定外だったっていうふうにおっしゃってるんです。これ今から振り返ると、津波対策やっぱり東電さんとしてちょっと足りなかったところがあるかなと、そういったご反省はお持ちですか。というのは、菅総理もおっしゃってますが、津波の見通しがそもそも甘かったんだっていうような総理の発言もございますし、この点についてまずお聞かせください。

勝俣会長:いわば、今回の津波によりまして、いわば大惨事を引き起こしたわけで、そういった意味合いにおいては、対策が不十分であると、こういうことかと思います。したがいまして、今後これまでの経緯等々も踏まえて、津波対策が十分であったのか。足りなかったところがあったのか。こうしたことについては、今後も十分につめていきたいということです。

記者:すみません。あと1点だけお願いします。経営責任については今後この事故が収束するまで、陣頭指揮をとられるのが経営責任の取り方だっておっしゃいましたが、経団連の副会長も清水さん務められてます。あと電事連の会長もやられてます。これらの兼務っていうんでしょうか、トップはどういうお考えでしょうか。

勝俣会長:いずれこれもまた連動していくというか、どういうふうに整理をするかというのは、●●。

吉田:それではカメラさんの後ろ側の記者さんどうぞ。

記者:ITメディアの●●と申します。統合対策本部の会議では、議事録は取られているのでしょうか。もし取られていたら、その公開を考えられているのかどうか。

吉田:恐れ入ります。もう一度ご質問頂戴してよろしいでしょうか。

記者:ITメディアの●●と申します。統合対策本部の会議は、議事録は取られているのでしょうか。もし取られていたら、それを公開されるお考えはあるのでしょうか。

勝俣会長:はい。これは記録的なものはあります。それについては、今後私どもとしてもしっかりと検証していくということになりますが、まずは私どものものだけではなくて、いわば経産省、官邸と共同の場というか、そういう●●ことなので、こうした状況●●と思います。

吉田:他いかがでしょうか。

記者:勝俣会長がおっしゃる●●だとお考えでしょうか。

勝俣会長:どういうふうに議事録をとられているかっていうのは、ちょっと私自身まだ実物を見てないんですが、非常に細かなものもあるし、それぞれがメモでとっているものもあるので、こうしたものをどうやって集約していくかっていうのを今後の1つの私どもの責務であると思っております。

吉田:次のご質問お願いします。

記者:関連してです。

吉田:ちょっとお待ちください。白い上着をお召の記者さんどうぞ。

記者:ネイビー通信のタシロと申しますけれども、2点お聞きしたいことがありまして、1点目は、福島県民への謝罪と福島県知事の対応と、もう1点が融資の信金中央金庫の件についてなんですけれども。まず第1点目お聞きしたいんですけれども、佐藤雄平知事、福島県の佐藤雄平知事は所謂原発推進派の知事としてですね、今回の福島第一原発についてのプルサーマルの受け入れの段階で、安全を承認し、耐震についても津波についても安全を承認している人間であるのにかかわらずですね、東電からの清水社長の謝罪を受けないとかですね、自衛隊は激励するが、東電の方は差別的に扱っていると。このようなことについて何か不満とか憤りっていうことはございますか。

勝俣会長:私どもですか。

記者:はい。

勝俣会長:いや、それはもうそんなことを言える立ち場ではなくて、謝罪の方お伺いしたいっていうところ、まさに全体の、言ってみれば、安定の収束へ全力を尽くしてほしいということで知事側からお聞きしたということで、私ども聞いております。

記者:知事は自分のね、責任っていうものを逃れられると思って、ただパフォーマンスをしてるだけだと国民の皆さんは思ってると思うんですけれども、問題はですね、東電さんはそう言われますが、その謝罪するのは県知事じゃないですよね。謝罪するのは福島県民の方ですよね。

勝俣会長:はい。

記者:ということは、現地に社長が、最近まで元気だったということだったですね。なぜ現地で県民に対して謝罪をしていないのか。これからするのか。知事がいるからと言って、それは関係ないことであって、福島県民に対する直接の謝罪を現地でやる予定があるのかということをお聞かせ頂きたいんですけれども。

勝俣会長:福島県民といったときに何をもって福島県民への謝罪になるのかということも、大体今までもお詫び等々も含めて、知事さんあるいは関係市町村等々にお伺いして、あるいは議会でといったところでいたして●●でございますが、今回また別の方法があればそれはそれで考えていきたいと。

記者:妥当な方法っていうのは現地に行ってですね、とにかく現地で県民に対して謝罪をすることだと思います。2点目お聞きしたいことはですね、取締役会の議決事項ですね、金融機関へのですね、支援要請が行われたと。その中に信金中央金庫が入っているのかということをお聞きしたいんですけれども。

勝俣会長:ちょっと私もそこまで確認してないんですが、これは後ほど調べて。

吉田:調べて後ほど●●。

記者:でですね、国民の意見としてですね、当然他のメガバンクならいいんですけれども、信金中央金庫の場合、信用金庫の中央金庫なわけで、今現在被災しているところとかですね、信用金庫自体が被災していたり、お客さん自体被災している中でね、もし信金中央金庫入ってるとしたら、ちょっとそれはやめて頂きたいなと思うんですけれども、それはどうですか。

吉田:個別のご契約の内容ですとか、融資というふうな内容にもよりますので。

記者:じゃあ後ほど●●。

吉田:●●したいと思います。申し訳ございません。それでは次のご質問。あちらの6列目くらいのお座りになっていらっしゃる。

記者:朝日新聞のニシムラと言います。1点目ですけれども、組織としてですね、先ほど勝俣さん、会長、肩書き的には●●だとおっしゃいましたけれども、組織として社長というポジションがいないということのデメリットをどう捉えてらっしゃるのかと。これが特に長期化した場合、どういう困った点が出てくるのか。もし全くないとすると、何のためにいらっしゃったのかということになると思うので、整理させてください。2点目ですけれども、勝俣会長が今実質の最高責任者と先ほどおっしゃったので、伺いたいんですが、先ほど県民の皆さんだということお話ありましたけれども、東電の社員の皆さん、あるいはその家族の皆さん、あるいは協力会社の皆さん、あるいはその家族の皆さんに対して、最高責任者としてどういうメッセージをお持ちなのかということを伺いたいと思います。給料払ってるからちゃんと働いてくれということなのか。あるいは契約があるから働いてくれということなのか。それ以外の何かメッセージがあるということなのか。ぜひお聞かせください。

勝俣会長:まず社長が長期に渡って不在ということにどうなるのかというご質問かと思いますが、基本的には社長は業務執行の最高経営責任者であります。したがいまして、そうした意味合いにおいて、●●がスムーズにいかないといったような問題も含めて、種々障害が出てくるものと考えております。それから2点目の社員、協力会社等々に含めてどういうメッセージをかということですが、これは社長からすでに出しております。それは大変厳しい状況の中でみなさん、またご家族も心配でしょうけれど、一生懸命、●●一生懸命励んで頂くようにしておりますというような趣旨を、他にも色々ございますが、そういったことであります。

吉田:他いかがでしょうか。

記者:海外メディアの●●。

記者:すみません。海外メディアの方もですね、チャンスくださいよ。

吉田:はい。じゃあ赤いお召の記者さんどうぞ。

記者:CNNのワカツキと申します。今回の事故につきましては、日本の国内の皆様をはじめ、世界各国が非常に心配してるんですね。今国内の皆様方にお詫びということでおっしゃっていましたけれども、世界に向けてのメッセージっていうのはあるんでしょうか。それから今現在のところでですね、被害いろんな形で出ているんですが、他の国、他の国への影響ということについて、今現在の段階でどういうものがあるのかっていうことを●●。

勝俣会長:大変諸外国にご心配、またご迷惑をおかけしたこと、これ大変申し訳なく思います。そうしたことにつきましても種々の手段をとりまして、当社からも発信し、また今の現状等々できる限り、海外の皆様方にも知って頂くような努力は進めております。そうした中で、この現状論で言いますと、直接的な意味合い、放射能汚染とそういった意味合いではほとんど現時点ではないと思っております。しかし色々な、言ってみれば、農産物の輸出入等々含めて、不安を大きく与えているということも含めて大変申し訳ないということで考えております。

吉田:よろしいでしょうか。それではこちらの黒いジャケットの記者さんどうぞ。

記者:日本インターネット新聞社の田中龍作と申します。2点だけ勝俣会長にお伺いいたします。事故当時、会長はマスコミ幹部を引き連れて、中国旅行に出かけていたと。与党の国会議員が言っております。この旅行は東電もちだったのでしょうか。これが1つ。もう1つ。先ほど会長はこの記者会見で避難所に職員を出しているとおっしゃっていましたが、南相馬市、今メディアから注目を浴びてる南相馬市には電話1つ来てないそうです。東電さんから。もちろん職員も来てないと。これは事実関係、この2つについて、東電は、マスコミ幹部を引き連れての旅行は東電もちだったのかというのが1つ。もう1つ、南相馬市への職員を出してるのか。事実関係をお話しください。

勝俣会長:私どもも当然のことながらと言いますか、自分たちの分、それから一部の負担ということをしておりますが、全額を負担ということではない。

記者:じゃあ一部もったということですね。

勝俣会長:はい?

記者:一部もったということですね。マスコミ幹部への旅費は一部東電さんがもったということですね、では。

勝俣会長:私ども詳細はちょっとよくわからないんですが、たぶん多めには出してると。自分たちの分よりも少し●●と。

記者:これはあれですよ。今マスコミと東電の癒着が随分国民の間に不信感がられてますが、これじゃあお認めになるわけですね、癒着を。

勝俣会長:東電幹部、マスコミ幹部ということは若干ちょっと違いまして。

記者:あれですか。編集委員ですか。論説委員ですか。

勝俣会長:いやいや。もうみんなOBの方々の、どちらかって言うと、研究会、勉強会の方々ということであります。

記者:じゃあこれ具体的に名前明かして頂けませんか。何々テレビの何とかさんとか。

勝俣会長:これはもう私のプライベートに関わる問題であり、私から出すわけにはいけません。

記者:これはプライベートではありません。マスコミは役所だとか公共施設に記者室の広いところをただで入ってるんです。税金も払わず、ただで入ってるんです。これはプライベートじゃないんです。

記者:何人くらいでどこの社ですか。明らかにしなさいよ。

勝俣会長:それは私から申し上げわけにいきません。

記者:なんでですか。

記者:公共的責任をじゃあ放棄してるんですか。

勝俣会長:そこの言ってみれば、責任者の方によく確認してどうするかというのを対応を考えさせて。

記者:じゃあいつ明らかにして頂けるんですか。

勝俣会長:これは2,3日中にちょっとこういうようなお話があったけど、どうかということで、紹介して。

記者:2,3日中に隠蔽工作やるんじゃないんでしょうね。

記者:いくらくらい負担してるんですか。

勝俣会長:ちょっと。

記者:明らかにしなさいよ。

勝俣会長:その辺よくわかってないんですが、そこはちょっとよく調べて。

記者:いや、そういう旅行があったから、原発はクリーンでエコなエネルギーというふうにテレビがずっと国民に刷り込んできたんですよ。それはどうお考えですか。

勝俣会長:そういうふうには全然思っておりません。

吉田:申し訳ありませんが、確認させて頂いて、次のご質問をお願いいたします。

記者:●●質問は。

吉田:次のご質問お願いいたします。

記者:相馬市に電話、再度送ってるっていう話答えてないじゃないですか。

勝俣会長:この辺はちょっと私も今、私どもとしては南相馬市にどうしてるかっていうのちょっと把握しておりませんので。

記者:じゃあ把握してないのにどうして職員を送ってるっていうんですか、避難所に。

勝俣会長:だから。

記者:嘘ついてるんですか、じゃあ。

勝俣会長:ほとんどのところで出して、今行っているということでございます。

記者:じゃあ国会議員が嘘をついてるんですか。

勝俣会長:はい?

記者:行ってないって国会議員言ってました。その国会議員は南相馬市訪ねて、市長から直接聞いたんですよ。じゃあ嘘をついてるんですね。南相馬市長と国会議員が。

勝俣会長:嘘をついてるかどうかはそれは知らなかったということもあります。誤解ということもありますし、色んな表現はあると思います。

吉田:市長さんとお話して、行っているというふうなことを今確認をいたしているところでございます。それではよろしければ、次のご質問頂戴したいと思います。どうぞこちらの壁際から2列目の。

記者:毎日新聞のエグチと申します。少しベントのことで確認したいんですが、当初ですね、菅首相が現場を視察するということで、ベントが遅れたのではないかというようなお話が出ていますが、その辺の事実関係を教えて頂けないでしょうか。

武藤副社長:ベントにつきましては、ベントを早くするようにというご指示を頂きまして、現場でその後準備にかかったわけでありましたけれども、電源がない中で中央操作室の照明もございませんですし、通常であればスイッチを動かせばできる操作ですけれども、これにつきまして、現場へ行って操作をする、あるいは電源を繋ぎこむといったような作業を手作業でやる必要がございました。大変に悪い環境の中で我々としては最善を尽くしたつもりでありますけれども、結果としてみると、ベントを行うまでに少し時間を要したということで、ご指摘のようなご意見を頂いているということだと思います。経緯につきましては、しっかりとこれから検証していく中で評価をしていくということだと思っております。

吉田:他いかがでしょう。では一番前の真ん中の記者さんどうぞ。

記者:朝日新聞の奥山と申します。今のお話と若干関連するんですけれども、1号機、3号機、4号機、建屋の天井に穴を開けて水素ガスを逃がすっていうことは検討されたのか。なぜそれをしなかったのか。5号機、6号機では結構早い段階でそれをやっておられると思いますので、その点を伺いたいと思います。

武藤副社長:水素が建屋の中に出てきますと、水素軽いので建屋の上の方に溜まる。それが何らかの原因で爆発を起こして、1号機の建屋などを破損させたということだというふうに思います。したがいまして、その経験を踏まえて、5号機、6号機につきましては、万が一そういうことになった時にも水素が抜けるようにということで、建屋の上に穴を開けるということをいたしました。

記者:水素ガスの発生については、専門家の方ならばすぐにわかるような知識であるというふうに聞いてるんですけれども。

武藤副社長:水素爆発であろうということは、早い段階で我々推定をいたしましたけれども、天井に穴を開けるっていうのはそれなりの準備、普段やらない当然ことでありますので、道具の準備などを行いまして、できたところから実施をしたということです。

記者:3号機についてもやはりそれは間に合わなかったんでしょうか。

武藤副社長:結果としてはそこまで手がつかなかったということでございます。

記者:あと1点だけなんですが、清水社長からは特に社長の辞意、辞任するご意向というのは示されているのか、いないのか。あるいは取締役会において清水社長の代わりを選任するっていうことは考えておられないのかどうか、伺いたいと思います。

勝俣会長:社長からの辞意は出ておりま。

記者:せん?取締役会では。

勝俣会長:取締役会でもまだそういう議論は今ありません。

吉田:その後ろの記者さんどうぞ。

記者:読売新聞のイマヅと申します。私は燃料のことでお伺いしたいのですが、大きく2つに分かれます。1つ目は、現在残っている核燃料についてです。プールと炉心とありますが、先ほど勝俣会長さんはプールの燃料をどうするかと、ちょっと触れられましたが、具体的にどうする。つまりあそこは野ざらしになるわけですから、どけないといけないと思います。しかし上には燃料を動かすクレーンと言いますか、あの施設がぶっ飛んで亡くなってしまっています。具体的にどういうことをお考えかということ。炉の中のはじゃあどうするのか。炉のものを封じ込める方法があるとすれば、どういうことを検討なるかということ。こうしたことをするには、どれくらいの時間がかかるのかとお考えか。またこういう作業をする間、周辺住民の方々はやはり避難生活を続けないといけないのだろうかといった見通しをまず1点目です。2点目は、これは代替の燃料、つまり火力のことです。火力は今ガスタービンをご検討だということですが、ガスタービンのメリットは都市型であって、非常に柔軟に色んなスペースで作ることができる。その代わりあまり長距離を送電するのには向いていないと思います。そうすると土地代がかかる、また燃料代も高い。そうすると立地の場所が考えないといけませんから、具体的な計画がおありなのかということ。また燃料代が高いというんでは、安い燃料も当然あると思いますが、15年前にベストミックスというものが議論よくされたころに、オリマルジョンという燃料が俎上に上がったことがあります。これは非常に安いんですが、扱いが難しいと。このオリマルジョンを導入するというご検討はされているかどうか。以上2点と言いますか、についてお伺いしたいんですが、よろしくお願いします。

武藤副社長:燃料をこれからどうするんだっていうご質問ですけど、燃料、ご指摘のように、燃料プールにあるものと原子炉の中に入ってるものとがあります。燃料プールの方は、水の中に浸かっているわけでありますけれども、ご指摘の通り屋根がない部分もあります。これをどういう形で取り出せるのかということにつきましては、通常の燃料取り換え器あるいは●●を使ったやり方というのは当然できないわけでありまして、それに代わる方法に何があるのかということを考えています。ただこれは建物そのものの健全性がどうかとか、どういうそもそも設備を設計をして、燃料を出していくのかといったようなことで色んなこと検討しないといけないので、今まだその概念について色んなアイデアを出し合いながら、検討を進めているところです。ただ燃料プールそのものは水が入ってさえいれば、冷却はできるということでありますので、時間がまだ少し、原子炉側よりも冷やすということについての考えは小さいだろうと思ってます。一方、原子炉側につきましては、先ほどご質問があったように原子炉の中にしっかり水を入れていかないと冷えませんので、まずはここをしっかり冷やして安定な状態にもっていくことが先決だと思ってます。その見通しにつきましては、先ほどご説明しました通り、今ともかく原子炉を冷やすということに全力を注ぎこんでいるところでありまして、いつまでっていうのは難しい状況であります。

記者:そうした作業の際は、やはり避難ということも考えられますか。また再びみたいな。

武藤副社長:現在の状況、現在の原子炉の状況がそういう、例えば燃料プールから燃料を出すといったようなこと、何らかのやり方でやるとしたときに、今より条件が悪くなるということは考えにくいんではないかなと思います。具体的なやり方を決めるときには当然そういうことも評価した上で方法を選んでということになると思います。

藤本副社長:ガスタービンについてご質問ございましたけれども、今ガスタービンの設置場所はですね、現在の火力発電所の中、だいぶ敷地が空いているところがございますので、もちろんそこには送電線も来ているわけでございまして、そこでどういうふうに設置していくかということを考えています。それからオリマルジョンについてはですね、まだ市場性のないのでですね、ちょっと夏ということを考えますと、到底立ち上げるの無理だと思いますので、今の既存のですね、LNG、もしくは軽油でですねガスタービンを立ち上げていくっていうことを考えております。

記者:1つだけ追加で。火力でそうやって補った場合、これによってそれまでの状態から、火力で補った分、CO2の排出量はどれくらい試算されていらっしゃいますか。

藤本副社長:CO2の排出量は、当然増えることになります。これはまた別の段階でですね、環境問題については考えてさせて頂きたいと思いますが、とりあえず今とにかくお客様にですね、停電ということで大変ご迷惑をおかけしますのでですね。

記者:その数字はまだないですか。

藤本副社長:ええ。すみません。まだ。どれだけガスタービンが設置できるかもまだちょっと、かき集めてるところでございまして、その段階で数字は明確になってくると思います。

吉田:他いかがでしょうか。ではそちらの記者さん。

記者:すみません。会長聞かせてください。

吉田:社名とお名前をお願いいたします。

記者:週刊現代ナカホドと言いますが、資金調達にも関わってくる株価がですね、急落しておるんですが、これにコメント頂けますでしょうか。もう1つですね、計画停電にはどうしても不公平感が漂うこと多いんですけれども、総量規制はお考えになってないんでしょうかね。

勝俣会長:それではまず株価の件、これも大変市場の厳しさと申しますか、これを私どもとしては厳粛に受け止めております。そうした中で株価回復等々につきましては、●●というのはやはり原子力において今の状況を何とか安定的に収束させるというのがスタートだということで考えております。

藤本副社長:総量規制につきましてはですね、これから夏場でございますと、13時から14時くらいにですね、電力の使用量が最も高いピークがあります。総量規制という考え方は全体的な電気の使い方を減少させるということでございまして、必ずしもそこがですね、ピークを押し下げるということと一致しない場合もございます。私どもとしてはですね、できるだけ総量規制、大変節電という意味で感謝申し上げておりますけれども、そのピークをクリアするということについてですね、ご協力頂くということについてぜひお願いしたいというふうに考えております。

吉田:よろしいでしょうか。その他。では3列目の女性の記者さん。

記者:共同通信のフカヤと申します。先ほど第一の1から4号機について、廃炉をせざるを得ないと会長がおっしゃっていましたけれども、廃炉に伴う困難、予想される困難なことと、あとスケジュールについてお伺いしたいんですけれども。

勝俣会長:困難さはですね、まず当面第一はとにかく冷却して、冷温にするということが1つあります。このステップの絡みとしては、今炉の中に海水を注入したために海水がかなり入っていると。塩分がそれで●●されて入ってると。こうしたことをどうやって除去すればいいのかと。これは海水、塩分がそれだけ入るということは、配管等を含めて腐食が早くなるということに繋がりますので、その対策も講じることになります。それからもう1つは、今出ている例えば建屋からの漏れ、あるいは格納容器からの漏れ等々もあるかもしれませんけれども、そうしたことで放射能が出ている、これをどうやって封じ込めるというか、コントロールするかという問題があります。それから最終的にと申しますか、遮蔽するということ、これも含めて並行的に検討していく。それからもう1つは、プールなり炉に入ってる燃料をどうやって取り出して保管するというようなことも場合によっては課題になってくるということであります。こうした方法みんなそれぞれ非常に大きな課題でありまして、これは今アメリカ等々も含めて色んな諸技術等々が使えるか否かということに、総力を挙げて検討をいたしているところでございます。したがいまして、なかなかそのスケジュールあるいはいつまでっていうことも今申し上げにくいということです。

吉田:よろしいでしょうか。それでは後ろからお手が挙がってらっしゃるようですので、お願いいたします。

記者:●●新聞の●●と申します。●●お願いいたします。東京電力さんは自分の営業エリア内に原発がないというふうに伺っております。これは地方にリスクを押し付けて首都圏、自社の繁栄を図っているということにならないでしょうか。これは恥ずべきことではないでしょうか。お願いします。

勝俣会長:ご指摘のようなお考えもある。私どもとしても何とか首都圏にということも色々検討はしたんですが、立地上等々含めてなかなか難しいというのが現状でございました。そうしたことから福島県、新潟県、さらには青森県にお願いして、●●ということになったわけでございますが、そうした中で今回のような事故を起こしましたことは、大変申し訳なく思っております。

吉田:よろしいでしょうか。それではまた後ろの方からお手が挙がってるようでございますので、お願いいたします。

記者:フリーライターのムラカミタクトと申します。会長の答えがちょっと歯切れが悪くてよくわからないんですけれども、私の質問はすごく簡単なので、イエスかノーかで答えて頂ければと思います。今回の事故で被害に遭われた方には、東電を潰してでも補償を優先させるというお気持ちなのでしょうか。

勝俣会長:最大限の補償というか、お詫び等も含めていたしたいと考えておりますが、これは全体としては原子力損害賠償法の枠組みの中で政府のご意見どうなるかということも含めて、考えていきたいということであります。

吉田:他いかがでしょうか。では前の。

記者:IWJのイワカミと申しますけれども、3点お伺いしたいと思います。廃炉に向けて歩みを進めるという方針を示されたわけですけれども、このゴールがどのような形なのかということが示されないとその姿は見えてきません。ロードマップもそうですけれども。具体的な最終形というのはどのようなものになるんでしょうか。チェルノブイリでは石棺、コンクリートで固めるような最終的な封じ込めというのがありましたけど、そういうものを想定してらっしゃるのか。あるいはですね、そうした何らかの形での最終的なゴールによってですね、放射性物質の放散、飛散という被害というのは完全に食い止めることができるのか。また最終最後には周囲に何十キロも人が住めない立ち入り禁止区域ができるようになってしまうのか。こうしたこれから廃炉に向けて進むそのゴール、最後の姿というものをですね、わからない、わからないとおっしゃっています。ですが、お示しを頂きたいと思います。それからどのくらいかかるのか。これは何年間かかかるようなものなのか。2点目、冷却システムについて、この復旧についてですが、電源の繋ぎこみ作業が成功したと報じられ、非常に安堵感が漂っているんですけれども、電源が通電したというだけではですね、冷却システムが動くかどうかわからないはずです。地震、津波等々ですね、によって機械系が故障してしまっていた場合、それはどのように手立てを打てるのか。これ私会見で何度か質問させて頂いてるんですけれども、最悪の場合、例えば補修修理で間に合わないようなことがあった場合、外から、外部からポンプを持ってくるのかと。その巨大なポンプを持ってきて、調達とか検討というのはどういうふうになってるのか。このご回答がですね、失礼ながら、曖昧なままです。どのように、万が一、機械系の故障があった時に冷却システムを復旧させるのかについてどのようにご検討なのか。この点明確にお示し頂きたいと思います。第3番目、モニタリングポイントについて、これがあまりにも、放射性物質のモニタリングについてですね、このポイントの数が少なすぎるのではないか。また核種検査の分類も数が少なすぎるのではないか。国民の不安は放射性物質の飛散、それによる被害というところに関心が移っております。東電は自らの責任でですね、敷地内などと言うだけでなく、想定できるかなり広範な地域にですね、独自に自らの責任を持ってですね、この放射性物質の、あるいは放射線量の測定を行うべきなんではないか。これを積極的でないというのは、先ほどからずっとおっしゃられっています原子力損害賠償法に基づくですね、賠償をする側のこの当事者であるということから、自らの与えた加害責任について必ずしも積極的にですね、情報を調べ、開示するということに消極的ということなのであろうか。このようにも思われるわけで、当事者性をはらんでるところで、非常に難しいところではあると思いますけれども、そうした考えはお持ちではないのか。この3点お伺いしたいと思います。

勝俣会長:まず廃炉のゴールどういうふうにするかと、こういうお話を頂いたんですが、先ほどご説明いたしましたように、まずは冷却から始まって色々な課題を、放射能漏れみたいなものを防げるのか、防げないのか。あるいはそして最終的に遮蔽みたいなことをどうやってやるか。そこがある意味のステップであろうと。

記者:遮蔽というのは具体的に。私質問してるようにですね、チェルノブイリのようにコンクリートで固めてしまうようなことを指すんでしょうか。具体的なイメージをお示し頂きたいんですが。

勝俣会長:そういうのも1つの方策でありますし、他の方法も今種々検討をしているところでございます。まだこれだというような方法で確定しているものはありません。それから冷却システムはご指摘の通り、電源がいっても、言ってみれば、パワーセンターあるいはポンプ等々が水に浸かってるとか、そういうこともありまして、なかなかそこのところがうまく対応するのが難しい。あるいは1つ11つ点検していかないと、稼働するのかしないのかも難しいと。しかしそこが今タービン建屋の、言ってみれば、地下に高レベルの廃水が入ってるということで、この点につきましては、まず排水をすると。そしてそれをその後、クリーンにして1つ1つ点検していくと。まず言ってみれば、一番基本の線はそういったことで冷却を考えております。と同時に他の方法でも冷却をすることができないかということの種々の検討は進めております。

記者:もし機械的な故障が回復不能のレベルまであった場合の代替手段というのは、何かご用意があるんでしょうか。これは調達をしていると答えられたことも、検討してないと答えられたこともありますし、ちょっと混乱をしてるんですけれど。

勝俣会長:基本的に今そういったポンプ、まさに大変大きなポンプというよりも、むしろそれ以下のものでも色んな対応方法があるんではないかということを含めて、ポンプ類あるいはそういった類のものは色々多種多様なものを、特に用途がこれだということではなくても調達をしております。それから3番目のモニタリング、ご指摘の通り、これまである意味で少なかったということもございますんですが、今●●辺りだったかな、30か所で組織的に、これも当然のことながら、保安院さんともよくすり合わせをしながら、●●するというところを開始する、開始いたしました。

記者:その検出方法や、あるいは数値の信頼性についてどのように担保できるんでしょうか。

勝俣会長:これは基本的には、国の保安院がしっかりと見るということであろうかと思います。

記者:最初の質問にお答え頂いてないんですけれども、もし遮蔽が完全に行われるような最終ゴールの形、それができたときに放射性物質の流出や飛散というのは、完全に食い止めることができて、その周囲はどのようになるのか。その周囲に人が戻れるのか。あるいはその周囲はですね、チェルノブイリのように半径30キロ、40キロ、そういった広さでですね、人がほぼ永久的に入れないような土地になるのか。そうしたゴールについてご見解をお示しください。

勝俣会長:そこはまだこれからのことでありまして、そういったことの影響、つまり地域への影響等々もよく考慮しながら、どうしていくかっていうことを色んな手段を今検討しているところでございます。したがいまして、時期等々について申し上げる●●ではないと。

吉田:他いかがでしょうか。それでは2列目の記者さんどうぞ。

記者:東洋経済のクラサワと申します。先ほど今後賠償なども含めて、支援がいくらあっても足りないという中で、民間企業としてできれば生き残っていきたいというふうにおっしゃられました。その場合、銀行団などから資金を調達する以外にどういう手段があるのかどうか。つまりは組織をスリム化するなりですね、何か出資しているものを見直す等々、そういう考えがあるのかどうか。仮に国有化されて、公的資金が注入ということになれば、税金が使われるということにもなるかと思うんですけれども、そういうことに対するお考えを教えてください。それからもう1つ。今後火力なども使ってですね、できるだけ発電量を増やすということなんですけれども、これが今後、今この原油高が進んでいる中で、電気料金に跳ね返ってくる可能性があるのかというところも含めて教えてください。

勝俣会長:まず1点目のところでございますが、今どのくらい資金調達できて、どのくらい必要かということも定かでありません。それは1つには復旧費の問題、あるいは原賠法がどういうことになるのかと、こういったところによるものですから、なかなか見通しができない状況になります。そうしたことを今後踏まえつつ、対応を図っていきますが、1つの民間企業として最大限のやり取り、言ってみれば、手段、スリム化等々の努力等を図っていく所存であります。それから火力が原油高になった時に、それじゃあそれは、電気料金の跳ね返るのかということもありますが、これもなかなか難しいところでありまして、例えば燃料調整条項みたいなものをどういうふうに考えていくんだとか、それじゃあ他のものはどうするんだとか、色んな問題があるので、この辺も今後の色々なケースを作って、言ってみれば、対応をどうするかということであろうかと思っております。

吉田:よろしいでしょうか。他いかがでしょう。一番壁際のそちらの記者さんどうぞ。

記者:朝日新聞社のカナイと申します。先ほど勝俣会長、福島第一の7号8号、もしくは東通の話について、国がこのまま原子力を認めてくれるのあれば、まだ先に判断をするっていう話がありましたが、福島第一も東通もかなり先の計画だと思うんですが、それを火力に代えようとかですね、その辺の考えは今持っていらっしゃらないのか。それとあともう1つですね、柏崎刈羽なんですけれども、これまで運転を続けておりますが、我々ある意味、たぶん東電さんは夏のですね、計画停電も視野に入れてですね、この運転を続けていると思いますが、普通の方からとると、ある意味、計画停電という人質をとられた状態で、原発をこのまま運転しますか。それとも計画停電をとりますかという状態だと思うんですが、この点について、会長今どのようにお考えか。ちょっとお考えを聞かせてください。

勝俣会長:柏崎刈羽の点は大変また色々それなりに地元の人にご心配を頂いておりまして、当社といたしましては、色々ご説明、そして対応策として電源車の拡充あるいは冷却をさらに二重三重に担保するにはどうすべきかとかいった対応を図りながら、できる限り地元の方々のご理解を頂ければということで、●●を行っているところであります。

吉田:よろしいでしょうか。ではどうぞ。

記者:フリーランスの畠山理仁と申します。廃炉のゴールについてお伺いします。チェルノブイリの原発事故では、事故処理にリクイダートと呼ばれる80万人もの人員が従事しました。今回の事態では、何人くらいの人員が見込まれるのか。また人員を確保できるのか。それとも直ちにそこまでの人員は必要ないレベルとお考えなのか。これが1点。もう1つが放射性物質だけではなくて、PCBなどの他の有害物質についての調査も行う予定があるのかどうか。この2点、お考えをお聞かせください。

武藤副社長:廃炉につきましては、具体的にどういったようなやり方でやるのかということについてまだ検討を、これから検討をする段階でありますので、色んなやり方があるかと思いますけれども、色んなステップを経て、最終的にどういう形に持っていくかいったようなことも含めて、色んな選択肢があるので、それにつきまして現時点でどのくらいの手間がかかるのかということを申し上げるのはまだ難しいと思います。それから●●の中のPCBにつきましては、どこにどういう機器があるのかということは把握をいたしております。その状況につきましては、確認をしていきたいと思います。

記者:すみません。先ほど7,8は火力に代える方法を自分から代えるのかって回答頂いてませんが。

勝俣会長:はい、すみません。7,8号をどうするか等々は、国もあるんですが、やはり県、地元の方々のご理解ということが大変重要な要素になってきます。現時点では、とてもとてもということであろうかと思いますので、そうしたことを含めて今後どうしていくかっていうのはつめていくということになろうかと思っておりますので、今直ちに回復等々というような計画はいたしておりません。

吉田:それでは後ろの方からまたお手が挙がってらっしゃいますので、お願いいたします。

記者:日本経済新聞のゴトウです。2つ質問があります。最初はですね、今回の事故によって国内のプルサーマル計画というのを当然頓挫するというおそれがありますけれども、同時に六ケ所村の再処理工場ですね、トラブル続きでまだ運転できてない状況ということで、このサイクル路線そのものはこれからどうなるというふうにお考えでしょうか。第2点がですね、ちょっと抽象的になりますけれども、原子力が日本で再生するためには、どういうことが必要、何が必要かということ、お答え頂きたいと思います。例えばですね、原子力発電の部門だけ民間の電力会社が切り離して国有化すると、そういったことまで必要なのかどうか。それを聞かせてください。

勝俣会長:まずサイクル路線がどうなるのか。そういうお話でございますが、私から申し上げるような話というよりも、国全体の政策の話だと思っております。ただ言えますことは、おそらくプルサーマル計画、あるいは六ケ所の再処理の処理が廃止されるということもおそらく今回の踏まえて遅れていく。その中で種々議論をされるんであろうと思っております。それから原子力再生がいったいどんな形でということでありますけれども、大変申し訳ないんですが、今私はまだ再生、国ベースでの再生というようなことを含めて、そこまでちょっと頭を及んでいないんで、今後の大きな課題として受け止めさせて頂きます。

吉田:よろしいでしょうか。それではまたさらに後ろ方からお手が挙がってらっしゃいますので、お願いいたします。

記者:ロイター通信のタケナカです。勝俣さんに2つお伺いしたいんですが、まず1つ目が原子力●●というのは、今の国のインフラ輸出、社会インフラの輸出の柱。鉄道システムと並んでの柱になるはずだったと思うんですが、それが今回のことでどういったような影響が出そうなのか。その辺りの見通しを教えて頂きたい。それが1つです。もう1つ。今回影響受けられた方への補償、最大限に行うつもりだということですが、その範囲についてなんですが、住むところ変わったとか、漁業できなくなった、農業できないといったそういった明らかな方を別にして、例えば東京でも普段買わない水を買ってる方とか、春休みは東京にいるはずだったのに、もう海外に出てしまった、この事故の影響を受けてですね。そういった方もいらっしゃる。色んな形での色んな程度の影響が出てると思うんですが、どういったところまでの補償ということを考えてらっしゃるのか。今の時点で言えることで結構です。教えて頂きたいと思います。

勝俣会長:まずインフラ輸出の点ですが、これは今まで海外でもある意味で、原子力ルネサンスというようなことで、計画していたものがおそらくかなりシュリンクしていくのであろうと思います。日本としてどうするかっていうのは、1つは象徴的なのはベトナムですけれど、今後どういうふうになっていくかっていうのは、ちょっと私自身●●段階にありません。それから補償の問題ですが、これも先ほどから申し上げておりますように、原子力損害賠償法がどういうふうに適用されるか。そうしたこととよく政府と協議いたしながら、どういう格好になるのかっていうのが決まってくるということで考えております。

吉田:よろしいでしょうか。ではこちらの記者さんどうぞ。

記者:日本経済新聞の●●です。よろしくお願いします。3点教えてください。今日ですね、菅総理大臣がエネルギー政策の見直しも必要であろうというような認識を示したというような報道がございます。今までの原子力中心のですね、エネルギー政策が変更されること、こういったことは一種やむを得ないことなんでしょうか。その辺について会長のご見解をお知らせください。2つ目です。会長様、社長のご在任中からですね、3つのEというのをですね、よくおっしゃられていてですね、それを環境性と供給安定性と、それから経済性という意味では、原子力をですね、推進していくということも必要であるというふうにおっしゃっておりましたが、これは現在でもそのようにお考えかというのを2つ目にお聞かせください。3つ目にですね、社長様、社長、会長としてですね、東京電力のトップになられていらっしゃるわけですが、その間にですね、こういった事故が起こらないためにですね、今思えばこういうことをやっておけばよかったと反省する点とか後悔する点、そういったものはございませんでしたでしょうか。以上3つお願いいたします。

勝俣会長:まずエネルギー政策の見直しでございますが、●●の原子力をどう位置づけるかというのが大変難しい、今の時点で申し上げるのは大変難しいことかと思います。要するに環境の問題、あるいは安定供給性の問題、それから効率性の問題。やはりここをどういうふうに理解して、例えば自然エネルギーに転換できるのかどうか。火力に頼ってるとどういうことになるのか。そういったことを踏まえながら、さりとて今回のようなものは大変問題なので、●●そういうことがやはりしっかりと議論されるということであろうかと思っております。それから3つの意義、これ自身は資源に乏しい我が国において、●●というのは基本的にうまくバランスをとれる市場として、私自身としては必要なものではないかと考えております。それからこういったことが起こらないためにどうするか。これはもう本当に私どもの反省材料と申しますけれども、申し訳ないことで、今後事故調査委員会等々に続いて、どこに問題があったのか。どういうことであったのか。しっかりと通じて今後の対策に生かしていきたいと思います

吉田:よろしいでしょうか。それでは後ろの方からまたお手が挙がってらっしゃいますので、お願いします。

記者:●●●●です。今回の事故については、すでに多額の税金も投入されていますし、他方で多くの国民が自分たちができることがあれば何とかしてでもこの危機を脱したいと、●●たいと、そういうふうに考えていると思います。そういう意味では、工程表、日々更新されている工程表、ここでいったいどのような問題があって、どのようなことを改善していかなければならないのかということを国民が共通して認識をもって、●●にあたる必要があると思うんですけれども、この工程表、もちろん細かいものは別にして、概要で結構ですが、そういうものを発表して、国民の見取り図というのをですね、解決に向けた見取り図というものを公開される予定はありますか。会長にお答え頂きたいんですけど、会長に。

勝俣会長:こういったことを出していきたいと思います。ただ今のところ、いわば確定してる手段、スケジュール等々が非常に不透明なところがありますので、できる限り早く、国民の皆様、そして避難をされている皆様には見通しに寄与するようなものができれば、大変幸せと思っておりますが、今の段階でそれがいつと言ったことを、誠に申し訳ないんですが、申し上げる段階に来てないということでございます。

記者:現段階でわからないことはわからないで構わないと思うんです。そのわからないという要素が重要な情報になるわけですから、現時点で大まかにこういうことが見取り図として、できてるんだということをできるだけ早く提示することが、我々国民にですね、安心感を与える一番重要なことであるというふうに考えるんですけれども、これはあれですか。公開してはいけないというふうに政府から言われてるんですか。

勝俣会長:いえ、そんなことはないんですが、今の、先ほどから私が申し上げてる色んな諸課題、これが言ってみれば、いかにまたいつ克服されるかっていうのは大変不透明になっているので、まだ国民の皆様あるいは、地元の皆様にご説明できるような段階になっていない。

記者:さっき言ったように、何がわかるわかんないだけじゃなくて、あるいは課題、こういう課題があるのでっていう課題だけでもいいんです。この課題についてはまだわかりませんとか。それでいいと思うんですけど。何が課題かすら我々にはわからないんですよ。何を東電さんが問題として抱えられている状況すらわからないわけじゃないですか。それは本当に不安を募らせるばっかり。

勝俣会長:はい。それは先ほどから申し上げておりますように、まず冷温状態に原子炉をするということで、これが今、言ってみれば、タービン建屋の地下に高線量の廃水が入ってきているので、そこが1つのネックになってる。あるいはそれによってパワーセンターとか、併用のポンプ等が水に浸かってるといったここを何とか、別の方法でもいいんですが、クリアして冷温にすることを早くしなければいけないということが第一であります。それから第二は、炉の中に、言ってみれば、煮沸されて塩がたくさん入ってます。この塩というのは、ある意味で腐食を早める、配管等々でも、と言ったことなので、それをどうやって実行するかといった問題。それから今格納容器か建屋かプールか、それぞれ出てる放射能等をどうやって少なくしてそれをまた、言ってみれば、吸入するかと、外に出さないようにしていくかといった問題。それから最終的にと申しますか、途中の段階でもいいんですが、遮蔽といったことを考えなきゃいかん。それと一方で地域における影響評価というのを蓄積しながら、いわばどういう状況にあるかということを●●つつ、これは私ども決定するというよりも政府の決定事項ですが、帰れる帰れない●●やっていければ一番幸いなんですよ。そこに、今言ったような問題をいつどのような方法でクリアして、非常に難しい。もう1つでございますが、炉の中に入ってる、あるいはプールの中にある燃料をどうやって取り出すか。これも1つの●●。そうしたことをそれぞれ取り掛かっております。これは色んな学者さん、政府あるいはアメリカ、フランス等々も含めて、どうすべきかっていうことを色々検討いたしておるところでありますけれど、いついつまでにどの方法でいこうというところまでなかなか結論にいけてないというのが今の状況であります。

吉田:よろしいでしょうか。じゃあ次のご質問お願いしたいと思います。それではこの列の、どうぞ。

記者:NHKのハナダと申します。先ほど核燃料サイクルの関係で、今回会長から、今回のことを踏まえて、遅れていくというご発言ありましたが、これどのような、必要性とか安全性とかどのような点を捉えて、今回のことを踏まえて遅れていくとおっしゃっているのか。ちょっと具体的にお聞かせください。

勝俣会長:プルサーマル、かなりご理解、ご了解を頂いた地点、発電所もあるわけですけれども、まだ残っている地点もございます。それを踏まえると、そうしたところでまた新たな説明をしたときにご理解を頂けるのかどうかという難しい課題が、一方であります。それから六ケ所の再処理というのも今回今青森県としてとりあえず停止と申しますか、中止と申しますか、そうした方向で動いておりますので、こうした点を考えると、物理的にも●●かと思います。そうしたことを踏まえて、ございますが、この核燃料サイクルをどういうふうにしていくかっていうのは、原子力委員会が今開催してる原子力政策大綱の委員会で今後議論されていくことではないかと考えております。

吉田:他いかがでしょうか。ではこの列の記者さんどうぞ。

記者:レスポンスのナカジマです。計画停電に絡んで、お尋ねします。今後の電気料金の値上げの予定を教えてください。

勝俣会長:今後の電気料金の値上げの動向、見通しということですね。

記者:そうです。

勝俣会長:これは今後どういうふうになるか、正直言いまして、スケジュールはありません。と申しますのは、いわばどういう費用がどういうふうになっていくかっていう原子力絡みのところが今のところ不透明であると。原賠法の状況も不透明であります。等々踏まえまして、今いつからの値上げだとかそういうことは今のところ考えているわけではありません。

吉田:それでは。

記者:ただ値上げは不可避なわけですよね。

勝俣会長:これも今後どういうふうにしていくかっていうのは、よくつめて考えていきたいと思います。

吉田:それでは黄色いシャツの記者さんの。

記者:値上げはしないというふうには今断言できないですか。

勝俣会長:これはなかなか難しいところですね、これからどういう費用がどういうふうに発生するか。それが自力吸収できるものであるかどうか。そこにかかってくるということになろうかと思います。

吉田:それでは黄色いシャツの記者さん。

記者:ブルムバーグのナカノと申しますけれども、2点勝俣会長にお伺いします。1点目ですけれども、今御社が海外で進めてるアメリカで進めてる原子力発電所の開発計画ですが、これは継続するんでしょうか。それとも一旦見送りというか、見直しするのか。アメリカ含めて他国にも今原発の売り込みを、御社が独自でやってるものがあると思うんですが、そちらの計画もどうなのかというのがまず第1点。それから2点目ですけれども、今回の事故によって欧米それから新興国の原子力発電所の開発計画に対しての議論が、要するに手戻りするんではないかという議論が出てるんですけれども、今回の事故の当事者としてそういった諸外国のですね。原子力発電所の今後の開発に携わっている方々に対してのメッセージをお願いいたします。以上です。

勝俣会長:まず第1点目は、サウステキサスプロジェクトのことをおっしゃってるんだろうかと思います。これにつきましては、おそらく先方のアメリカの方でも、何と申しましょうか。それを推進するの、そのまま継続するかっていうことを●●し、私どもとしてもこれからなかなか資金的にも非常に難しくなる中で、それを計画いていくっていうのは、難しいというようなことであろうかと思っております。それから2点目、欧米、新興諸国の問題、それは今回の問題は、言ってみれば、国内の原子力発電事業者にも色々大変なご迷惑、ご心配をおかけしたわけですが、やはり欧米、新興国にも大変影響の大きかった問題だと自覚しております。したがいまして、こうしたところでまさに申し訳なかったということと、今後どういうことでどういうふうになって生じたといったようなことを●●、世界原子力発電事業者の総会、協会なんですが、そうしたところ、あるいはIAEA等々通じて明らかにしていきたいということで考えております。

吉田:今ご質問の記者さんの2列、3列後ろの記者さんどうぞ。

記者:●●新聞のヤマモト言います。2点ほどお尋ねさせてください。1点目は勝俣会長にお尋ねします。今回は作業員の方、協力会社の作業員の方の被曝があったりとかですね、昨日は結果的に汚染はなかったとはいえ、水を被られた作業員の方がおられたりしています。さらに言えば、排気筒から事故直後のですね、放射性物質の放出を測れないなど、原子炉に対する安全設計に比べてですね、どういう影響が広がっていくか。事故時にどういう影響が広がり、被曝というのがどういう状況で起こるのかということへの備えがあまりにも薄かったように思います。会長自身の今まで電力マンとしてされてきた経験の中で、人が被曝をするということへの想像力が電力会社の中で欠けていたのではないかという質問に対して、どう受け止められるかというのが1点。2点目はですね、1つ象徴的な例としてのプルトニウムなんですが、今回検出の遅れが指摘をされていますけれども、元々そちらで設定をされていた防災事業計画、またはアクシデントマネジメント、または事故操作手順書の中に有事の際にですね、プルトニウムを検出するという項目はそもそも設定をされていたのかどうか。それについてお尋ねします。

勝俣会長:第1点目でございますけれど、いわば今回非常に悪コンディションの中で複層する色々な作業がありました。そうしたことの中で、3人の被曝といったようなことも生じましたし、あるいは発表ミス等々もありました。こうしたことは大変な反省事項であり、いわば統合本部の会議においても色々な議論がありました。そして今後こうしたことを踏まえつつ、確かに色々難しいことはあるんだけれど、我々の東京電力からの指示あるいは、こういう条件のもとで仕事をするんだとか、そういったことをもっともっと明確にすることをはじめ、種々方策を講じることをいたしております。そうしたことで、ご指摘のようなお話、謙虚に受け止め、反省材料といたしたいと思います。

武藤副社長:こういった緊急時の時のプルトニウムの計測についてでありますけれども、プルトニウムの測定っていうのは、先ほど申し上げました通り、時間がかかりますので、速報性という観点からいくと、事故が特に進展をしていく当初はプルトニウムを測りながら何かを判断するというよりは、すぐに測れるガンマ線あるいはベータ線を測って判断をしていく方が実際的だというふうに思います。プルトニウムにつきましては、燃料が損傷して大変厳しい条件になって初めて放出の可能性が考えられるものですので、ガンマ線、ベータ線をしっかりと測定をして、その中でアルファ線を発するプルトニウムの測定をどこで行うかということを判断をしたということであります。それから先ほど日本原燃につきましてでありますけれども、六ケ所につきましては、現在中断をしているということではございませんで、全体として●●問題等々ございまして、工程が遅れると、全体としては遅れているという認識はございますけれども、今回の津波による事故も踏まえて緊急点検の指示が出ているわけでございまして、これがこれをこの指示の中身につきまして、きちんと対応をとりまして、作業を必要に応じて行っていくということで、進捗を見極めていきたいというふうに思っております。

勝俣会長:すみません。私がちょっと勘違いしました。申し訳ありませんでした。

吉田:大変申し訳ありません。会見スタートから2時間経過いたしました。

記者:すみません。先ほど手を挙げてるんですが。

吉田:いずれも勝俣はじめといたしまして、陣頭指揮とっておりますので、あと1問、2問程度で、恐れ入りますけれども、終了ということでお願いさせて頂きたいと思います。それではどうぞ、お待たせいたしました。

記者:ニコニコ動画のナナオと申します。よろしくお願いします。連日お疲れ様でございます。2つあります。まず今回の原発の件につきまして、菅総理と最近お話されたのはいつでしょうか。またどのようなお話をされておりますでしょうか。まずこれが第1点です。会長に2問ともお伺いします。

勝俣会長:菅総理は時々お電話を頂きます。例えば、海水を今注入してるんですが、これは淡水に早く切り替えたらどうかと。その時にダムの水源はどうなってんだとか、そんなことが確か、ちょっと定かでない、一番最近の電話かと思います。それから菅総理のスタッフなんかも統合本部の中におられますので、そうした方とは間接的に通じて総理に●●かと思っております。

記者:あと最後、第2点でございます。かなり状況やですね、問題点がある程度明らかになっている中で、原発の件ですね、現地でのオペレーションにあたりまして、海外からのロボットの導入など、そういったニュースも、色々な動きをされていると思うのですが、最終的なですね、事態の収束にあたりまして、やはり人による、人によります作業によってでしか終了しないという、こういう認識でよろしいでしょうか。

勝俣会長:ここは非常に難しいところでございまして、言ってみれば、人が●●ところに入って作業ができれば一番早いというところもあるんです。これはできませんので、例えばアメリカからもロボットを提供できるよっていうようなお話もありますし、そういったところを最大限活用しながら、人が入らないで高線量のところに入らないで、どんな●●できるかということで日々●●方法というのをですね、●●そんなことでやっていますので、ちょっと時間がかかるという。

記者:状況によっては、最終的にはやっぱり人がやらないといけないっていう場合もあるということでよろしいでしょうか。

勝俣会長:人がどういうところでやるかっていう、それは●●次第です。

記者:作業としては人によってしか収束しないというそういう認識でよろしいでしょうか。環境条件はともかく。

武藤副社長:人間が当然接近できるところは人間がやる部分もあるでしょうし、難しいところについては、ロボット技術なんかも使っていくということで、これはこれからどういう仕事をどのように組み立てるかという中で一番いい形を考えていくということでございます。

吉田:それでは大変申し訳ありません。陣頭指揮を引き続きとりますので、本日の会見ここで終了させて頂きたいと思います。本日は大変ありがとうございました。

記者:会長、中国旅行についていった●●の名前、明らかにしてくださいよ。マスコミはプライベートじゃないですよ。公共施設に入ってて情報独占してるんだから。マスコミはプライベートじゃないです。約束したんだから明らかにしてくださいよ。国会で追及されますよ。