【官房長官】
私の方から原子力発電所の件、そして計画停電の件、それぞれ当事者である東京電力からも発表・報告がなされておりますが、細かい具体的なところは直接当事者の方からも発表されていると思いますが、私ども政府としての認識について、改めてしっかりと御報告をさせていただこうということでこの場をセットさせていただきました。
まず、福島第一原子力発電所の件について御報告を申し上げます。この原子力発電所の、まず本日午前11時過ぎにいわゆる水素爆発を起こした3号機を始めとして、第一原子力発電所の各機については大変御心配をおかけいたしております。3号機につきましては、水素爆発の後も注水再開の努力を行い、8時過ぎに注水が再開をされました。第1号機につきましても同様に注水を開始いたしました。これら2つの機につきましては、本日午前11時過ぎの水素爆発によって、建物の屋根、外壁等が飛散をしていて、その取り除き作業等によって再開をするのに若干の時間がかかりまして、御心配をおかけいたしましたが、この会見場に下りてまいりますタイミングでは、注水が再開をし、水位の上昇も見られております。これによって、しっかりと冷却をするという行為が再開をいたしておりますので、この状態が続けば安定的な状況に向かっていくものと思っております。2号機につきましては、原子炉を冷却する装置が停止し、こちらも水で冷却をする、そのための作業に入っておりました。この作業については、一時、ポンプの燃料の不足等がございまして、想定より時間がかかってしまいまして、一時水位が低下して、いわゆる燃料棒のところが水面から出る状態が若干継続したものと見られております。しかし、やはり20時過ぎに、そうした問題を解決して注水を開始することができまして、水位の上昇も観測をされております。いずれも水を注ぎ込むことによって原子炉を冷却するという作業が再開をできておりますので、このままこの水を流し込む作業でしっかりと冷却を進めることができれば、安定的な状況に向かっていくものと思われますが、引き続きこうした状態を継続し、安定した状況に向かわせるべく、現地の作業の皆さんは全力を挙げていただいておりますが、安全確保に向けて最大限の努力を進めてまいります。
続いて、計画停電の件について申し上げます。本日は、計画停電の初日でございました。いろいろと混乱もあり、国民の皆さんには大変な御迷惑をおかけしたことをおわび申し上げますと同時に、国民の皆さんの節電への積極的な取組みに感謝を申し上げる次第であります。特に、電力需要が増える通勤・通学の時間帯に、事前の予測よりも900万kWも低い電力需要でありました。これは電車の運行が止まったということの効果もございますが、地震の影響を考慮しない想定需要と比べると1,500万kWも低い数値であります。夕方から夜にかけても、すべての実績値が出ているわけではありませんが、トレンドで見ると、やはり事前の想定より大きく減少していることが考えられます。こうしたことは、鉄道事業者はもとより、国民一人ひとりの方々の節電努力や効率的な電力使用に御協力をいただいた産業界などの貢献なくしては、なし得なかった結果であると思っております。明日については、現在、鉄道について何とか運行をする中で対応ができないだろうかということについて、東京電力と経済産業省、そして国土交通省、鉄道事業者等と調整を進めているところでございます。特に本日、鉄道の運休に関わって多くの国民の皆さんに大変な御迷惑をおかけしました。また、社会経済活動の上で鉄道運送がしっかりと行われるということは大変重要であると考えております。ただ、単に鉄道をこのままの状態で運行した場合には、節電の努力を最大限していただいている状況においても、計画停電無ければ電力需要が供給を上回ることが想定されます。一方で、計画停電を行うということをこのまま進めようとすれば、本日のような鉄道の運休等を鉄道事業者としてはせざるを得ない、こういう前提条件になっております。こうした中で、鉄道の運行をしながら、なおかつ電力需要が供給を上回って、予測されない停電という事態を生じさせないためには、さまざまな、今、工夫と調整の努力をしていただいているところです。最終的な結論はまだ出ておりませんが、ぎりぎりまでの努力をしていただけるという御報告をいただいております。いずれにしても、鉄道利用の可能性を少しでも高めるためには、国民の皆さんお一人お一人の節電による努力というものの本日以上の積み重ねが必要になることが想定されます。明日以降は冷え込みが予想され、電力需要の押し上げ要因となることも考えられます。したがいまして、国民の皆さんには大変御不便をおかけし、御迷惑をおかけいたしておりますが、できるだけ早い時期に最低限の鉄道運行を確保しながら、計画停電でしっかりと電力供給の最低限の安定を図るということの努力を進めてまいりますので、その大前提となる節電の御協力を重ねてお願い申し上げます。
私からは以上です。
【質疑応答】
記者:フジテレビのニシムラです。福島第一原発の動きについてなんですけれども、今回の燃料棒の露出によって1号機や3号機で起きたような爆発の可能性というのはあるんでしょうか。
官房長官:1号機や3号機がですね、ある時点で辿った状態と類似した状況になっているというふうに認識いたしております。ただ若干条件が違いますのはこの2号機については3号機の爆発によって建屋の部分に空気が通る状態ができているという報告を受けております。それも高い位置にそれができていると、従いまして水素が仮に発生をしたとしても、水素が一番軽いですからここを通じて外に出てしまいますので、少なくとも大規模な爆発が起こる可能性は相当低いという報告を受けております。
記者:読売新聞のクリバヤシです。特に2号機なんですけれども、炉心の溶融が起きてですね、それによってその圧力容器が破損している、あるいはこれからする可能性については、政府はどのように認識されているんですか。
官房長官:1号も3号もベントを通して、あるいはそれ以外のルートを通ってですね、外部にこれは身体に影響を与えない程度の放射性物質が出ているということは従来からお伝えしているとおりでございますので、それについては十分可能性があると、若干そうしたところから出ている可能性はあるというふうには思っております。そして同様の可能性については、まさに従来1号機、3号機が辿ってきたプロセスと類似したプロセスを辿っておりますので、その可能性はあると思っております。これについては周辺の放射線量の測定をしっかりと行うことによって、異常な放射線の放出がないかどうかということを、しっかりとモニタリングしてまいりたいと思っております。
記者:読売新聞のカマタと申します。計画停電の件なんですが、電車の運行について、ぎりぎりまでのところでいうと●●その場合いつぐらいまでに出されるとお考えですか●●…
官房長官:私のところにはとにかくできるだけ、勿論明日から全て平常どおりということにはならないと思いますけれども、できるだけ鉄道の運行を確保するためには、これは専門的ないろいろと技術的なことがあるようでございますが、専門家同士の間でぎりぎりの調整をしていると。これについては勿論電車の始発の時間等がございますが、そうしたことを踏まえながら最大限ぎりぎりのところという報告を受けております。具体的な時間まではご報告を受けていません。
記者:ギリギリというのが今日も始発のぎりぎりまでかなり●●の社員の方たちも考えていたという情報があるんですけれども、相当早めにやらないと運行●●に困るんじゃないかと思うんですけれども…
官房長官:基本的には運行会社等に、こちらから国なり、東京電力から命じたり、あるいはお願いをしたりというよりも、大きな意味でお願いしたわけですけれども、調整しながらでございますので、各鉄道事業者の皆さんにおかれましても、利用客の皆さんとの関係でぎりぎりのところの努力というのをご判断していただけるんだと思っております。
記者:すみません、産経新聞の●●ですけれども、時間帯は決まっていないということですけれども、要するに混乱したというのは今日も早朝だと思いますので、要するに明日の時間帯は決まってないんですけれども早朝、あるいは帰り際のですね、多い夕方あたりについては通常運行するという理解でよろしいんですか。
官房長官:申し訳ありません。通常運行を模索しているということは私は聞いておりません。鉄道の運行をできるだけ確保するための努力をしているという報告でございまして、それは運行の量が多ければ多いほど、電力を沢山消費することになるわけですし、これ鉄道運行する場合もこの計画停電がなされることが逆に前提になって参りますので、計画停電によって鉄道事業者への供給される電力が下がるということも前提になるわけでして、それと安全性の兼ね合い等の調整をしているということでございます。
記者:産経新聞のノダですけれども、原発関係なんですけれども、そのシンガーポール政府がですね、日本の生鮮品について放射線汚染のですね、点検を行う意向を示しているという報道が一部出ているんですけれども、政府としてはその事実関係を把握しているかどうかと受け止めを聞かせてください。
官房長官:各国においてもいろいろとご心配をされていると思います。勿論国民の皆さんが誰よりも心配されているかというふうに思います。しかしながら、これについては繰り返し申し上げてきておりますが、原子力発電所周辺の放射線量についてはしっかりとモニタリングを続けてきておりまして、身体に影響を及ぼす可能性のない放射性を帯びた物質が出ていること、これは間違えございませんが、その量もしっかりと一定の範囲の中で動いておりますので、必要以上のご心配をされることなく、冷静に対応いただきたいというふうに思います。もし必要があればそのことについては適切に正確にご報告をさせて頂きますが、現時点では出ている放射線物質の量については、しっかりとモニタリングしてご報告をしております。
記者:毎日新聞のカゲヤマです。関連ですが、影響はない程度の放射線ということなんですけれども、一方距離に関してですね、女川原発の方で数値を観測していると。これ第一原発から100キロほど離れてるんですけれども、これだけ広く拡散しているという現状についてはどのようにご覧になってますでしょうか。
官房長官:これは気象状況、風向き等によっては遠くまで通ることは当然可能性のあることとして、国際的にも安全性の基準等が設けられているというふうに聞いておりますので、従って周辺部のところで従来ご報告している数値の幅の中での変化であれば、そうしたことは勿論目に見えないものですから、ご心配されるのは当然だというふうに思いますけれども、例えばX線写真等でも放射線、私ども皆さん浴びるわけですし、高いところ空を飛べば浴びるわけであります。そうしたものとの比較の上においてご心配に及ばない量であると。もしそうしたものに変化がある時には、必ずしっかりと国民の皆さんにご説明を申し上げます。
記者:引き続き、爆発の件なんですけれども、冷却水を送るためのポンプなんですが、爆発によって、5台のうち1台しか使えなくなっているという情報があるんですが。
官房長官:一時的に三つとも注水ができない状態がありましたので、それを回復させるのに若干の時間がかかったと。そのことによって大変ご心配をお掛けしたと、これはこういう経緯であります。
記者:読売新聞のフナツキと申しますけれども、夕方の会見の関係で続きで教えて頂きたいんですけれども、総理が避難所を直接訪問されたいというふうに検討さてたということで、これは誰から誰に持ちかけられて、どういう理由で遠慮してほしいということになったのか、お伺いします。
官房長官:遠慮してほしいというよりもですね、事務方を通じて現地が受け入れられる状況であるかどうか改めて情報を把握したところ、これかえって想いは別として、ご迷惑をかけるということを私のところで判断をして、まだ時期尚早でありますということを総理に進言して、できるだけ早い時期に、しかし現場におかけする迷惑が様々な救援活動に影響を及ぼさない、できるだけ早い時期にということで改めて検討するということになった次第です。
記者:現地のどなたと…
官房長官:いや、それは事務レベルでまさに情報を集めたという状況ですので、どなたかにこう言われたからということではなくて、事務レベルで情報を集めたということです。
記者:産経新聞のオダですけれども、ちょっと総理のかかりなんですが、今日総理はこの会見にも出られておられずですね、ぶらさがりも受けていないということで、今日記者団から取材を受ける機会も一度もなかったということなんですが、これまでずっといろいろ悶着は有りましたけれども、絶えず取材の機会はあったと思うんですが、今日総理が出てこられないことは何か理由があるんでしょうか。
官房長官:ここまでの時点で総理が直接国民の皆さんにお伝えをする必要のある事項が生じていないということだというふうに私は理解しております。できるだけ総理、まさに最高責任者として、あらゆる案件の必要のある重要な最高決定に関与してきておりますので、できるだけそれに代わって私の方から正確に情報をお伝えすると。あるいは関係各省からそれぞれ具体的な情報をお伝えするということで、特にこの地震の災害に対する情報、政府としての情報提供をしっかりと行うと同時に、それ以上に大事なことはこの危機対応を異論なく行うということでありますので、ここまでのところ、この危機対応ということに専念する中で、皆さんの前に出てくる機会がなかったということでございます。できるだけ総理から直接国民の皆さんにお話をさせていただくのはこういう局面においては特に重要だろうというふうに私も思っておりますし、総理もそういった問題意識を持っておりますので、今日この後どうなるかということは別として、そうした問題意識をしっかりと持ちながら、今後の対応を進めてまいりたいと思っています。
記者:毎日新聞です。関連ですけれども、今日、72時間という、その、生存ができるかどうかというメルクマールになる瞬間だったと思うんですが、総理の会見、メッセージがあってもいいように思うんですがいかがですか。
官房長官:一般的にこうした災害等による救命の可能性が大きく下がる72時間を残念ながら超えてしまった中で安否の分からない方が沢山いらっしゃると。あるいは全てのがれき等を捜索できている状況ではないということは大変残念に思っているところであります。同時にしかしながら、この救命の努力が現時点でも鋭意続けておりますし、一方でこの地震の直接には命を失うことがなかったけれども、大変厳しい条件の元で避難生活をされてる方、あるいは避難所にもまだ行けずにですね、いわゆる孤立状態にある方多々おられます。こうした皆さんの生活をできるだけバックアップするということにも、今全力で取り組んでおります。この2つの一刻を争う対応と、そしてちょっと違った意味で一刻を争い、常に最高の緊張感を持って望まなければならない原子力発電所の対応に、まさに自ら先頭に立って、今取り組ませて頂いているということで、国民の皆さんにその時間の経過の直接のメッセージはないことはご容赦頂けることと思います。
記者:朝日新聞なんですが、原発のですね、現場の作業員の健康被害、被曝というのも出てきてるんですが、政府として作業員に対する何らかの保障ですとか、そういった対応っていうのも今後考えられる予定ありますでしょうか。
官房長官:当然現場の作業員の皆さんには大変な危険の中で大変なご苦労を頂いているということに、本当に頭の下がる思いでございます。基本的には安全基準の範囲の中で作業をして頂いております。ただ、例えば今日負傷された方等は、ある一瞬に一時的に放射線が出ている、放射能を帯びた物質が出ている可能性等もありますので、そうした方に対するチェックや健康管理は万全を期してまいりたいというふうに思っております。当然のことながら、こうしたことによって負傷された方についてはしっかりと広い意味での政府の責任として対応していくことが役割、責任であるというふうに思っております。
記者:時事通信のコウケツです。2号機についてなんですが、燃料棒の溶融は起きたというふうに考えてらっしゃるんでしょうか。
官房長官:それが起きている可能性は高い、1、2、3いずれともですね、確認はできませんが、起きている可能性が高いという条件は、これは三つとも一緒だと思っています。
記者:それとですね、燃料不足によって今回の事態が生じたということですが、燃料不足が生じた原因について東電からどういう説明を受けたんでしょうか。
官房長官:そこの更に元の原因のところまではまだ報告を受けておりません。逆に現時点では燃料も水も当分の間のものについては、しっかりとバックアップ含めて確保しているという報告を受けております。
記者:それとですね、すみません、玄葉大臣が今回の福島原発の件について、チェルノブイリのようにはならないという話を東電から受けた、というふうに言ってらっしゃるという話があるんですが、長官はこうした話を東電側からお聞きになったことはあるんでしょうか。
官房長官:この国の原子力発電所の構造やそれからここまでの管理の状態というものは、あるいは一瞬に確か大きな事故になったというものであったと記憶しておりますが、しっかりと地震そのものは一瞬で生じたものでありますが、その後の対応においては一定の管理の元でですね、残念ながら国民の皆さんにはご心配をおかけする状態で推移しておりますが、今なお安定化に向けた方向性に現時点では進んでおりますし、最悪の事態を想定してもチェルノブイリと同様の事態にはならないというふうには思っております。何をもって同様と見るかということの定義に意味はあるかと思いますが。
記者:政府が想定してらっしゃる最悪の事態というのは、チェルノブイリ級のものではないということなんでしょうか。
官房長官:チェルノブイリ級のものとかという言葉はですね、それがどの、何のどういう性格のところを指すのかということで、全く意味が違って参ります。そうした意味では全く同種の事故というのはありえないわけでありまして。今回は最初の地震、津波の事象からしっかりと一定のコントロールの元、管理の元でここまで推移してきているという意味では全く対応は違っています。
記者:読売新聞のクリバヤシです。計画停電についてなんですけれども、本日はほとんど限られた時間、限られた地域でのみ停電が実施されましたけれども、今後も鉄道のいわゆる間引き運転ですとか、国民の節電を決定すれば、持続可能な形でこのように限られた停電に抑えられるということが可能とみてるのか、それとも今日は特別であって、やっぱりそれなりに期間のある停電を伴うことは避けられないことなのか。
官房長官:これはまさにですね、国民の皆さんの節電のご協力がどの程度の量で、どの程度の期間、継続していただけるのかということに関わってくる問題でございますけれども、今日の場合はですはね、この計画停電があるという前提で鉄道事業者の皆さんが運行上の問題等と節電の協力の観点から運行を相当抑えられました。その結果として大変国民の皆さんにご不便をお掛けしました。これを鉄道をより運行しようとすればするほど、この計画停電を実際に電力供給をストップするというところまでやらなければならない可能性は高くなると、こういう相関関係にあります。そうした中では今日の皆さんへおかけをしたご迷惑とそして国民の皆さんのニーズ等を考える時に、できるならば鉄道運行を一定程度はしっかりと確保しながら、しかし計画停電は実行させていただくということの方が国民の皆さんにお掛けする迷惑は少ないのではないかと、こういうことで、それのぎりぎりの努力をして頂いていると、こういうことでございます。
記者:政府の誘導したい方向性としてはですね、一定の期間、完全に運休する期間があるような形で停電が実行されていても、もうちょっと他の停電のすくない時間はですね、本数を増やすという方向に持っていきたいということですか
官房長官:そこはまさに鉄道運行も一種のプロフェッショナルの専門的な世界でございまして、今専門家の皆さんで、いろいろとどういうところで、どういうところに停電の効果が及ぶのかということによって、それぞれいろいろと状況が取らなければならない対応が、安全性その他の点ですね、取らなければならない対応が違うと、そういうことを全て専門的に分析しながら、可能な道を模索していると、こういうことでございます。
記者:すみません、今の時点ではですね、電気事業法の、強制的にですね、供給量を制限するという政令を決定するということは検討されているんでしょうか。
官房長官:基本的にはですね、電力の供給を、なんというんでしょう、スイッチ一つ的にですね、切り替えていく、つまり送電するしないというのを、切り替えていくということについては、いわゆる変電所単位でないとできない。それより先のところでここには送る、ここには送らないという選別をするためには、相当現場に近いところで個別具体的な工事が必要であると。そういう前提の中にございますので、こうした計画停電というやり方を取らざるをえない。こういう状況であります。
記者:朝日新聞のヤマシタです。先ほど総理のぶら下がりの件なんですけれども、先ほど長官は総理から直接国民にお伝えになる事項がないとかですね、直接メッセージがないとおっしゃられましたけれども、昨日の総理の会見もそうですけれども、基本的に記者会見とかぶら下がりというのは記者の質問に答えるという、記者とのやりとりに意味があると思うんですが、総理が忙しくて先頭に立ってやられているということは分かりますけれども、こういう時だからこそ、記者の質問に答えて、総理がどういうふうに答えるのかということに意味あるんじゃないかと思うんですけれども、その辺について長官どう思われてますか。
官房長官:その必要性については私も否定いたしません。ただ、ご理解頂きたいのはそれ以上に、私が例えば、直接大きく関与している原子力発電所と計画停電の件だけでも、相当の何というんでしょ、エネルギーと当然のことながらですけれども、相当のエネルギーや時間や、それから瞬間的に早い時間情報を正確に把握するというようなことが求められています。総理は最終的には私や副長官、あるいは海江田大臣、そして松本龍大臣、それぞれが扱っております案件について、全体についての最高責任者でございますので、しかもそれぞれがまさに一刻一秒を争ってそれが国民の皆さんの生命や、あるいは最低限の生活の確保のために、不可欠の仕事をさせていただいていることでございますので、そちらの方を優先させて頂いていることについてはご理解を頂きたいと思います。可能な範囲内では、今ご指摘いただいたご指摘は私はごもっともだと思っておりますので、可能な範囲では対応する努力をさせていただきたいと思います
記者:●●ですが。孤立地域でですね、まだ食糧とか物資が届いていない部分があるんですが、こういった部分に食糧が届くのはああと何日ぐらいかかるという目途はあるんでしょうか。
官房長官:今最善の努力をしてですね、自衛隊等の空輸のプロセス等のお願いをしてですね、対応しているところでございます。今申しあげられるのはとにかくできるだけ早く、最大限の努力をしてできるだけ早くということをさせて頂いてるということです。
記者:テレビ朝日の●●と申します。冒頭でですね、原発の注水が確認されているとおっしゃったと思うんですけれども、東京電力が福島第一原発の1,3号機で海水が普通に出ているかどうか、確認できなくなったという報告があったそうなんですが、この報告というのは長官の方に入っていますでしょうか。
官房長官:それは何時何分の時点の情報でございますでしょうか。私がこの会見場に入りました時には、今申し上げたような報告を受けてまいりました。勿論あの段階でも冒頭申し上げたと思いますが、これがしっかりと安定的になることに向けて努力をしているという趣旨のことを申し上げたかと思いますが、もしその後の情報であるとすれば、逆にできれば戻らせて頂きたいというふうに思うんですが。
記者:9時過ぎの●●。長官が会見された後の情報かもしれないんですが。
司会:会見始まりはまさに9時ちょっとでございます。
官房長官:よろしゅうございますか。
記者:確認できたらまた長官のほうから教えて頂けますか。
官房長官:情勢、状況によってご報告をさせて頂く、必要があればご報告をさせていただきます。私からになるのか、保安院からになるのか、東京電力からになるのかというのは、状況によってしかるべきところから報告はさせて頂きます。