【冒頭発言】
まず私(官房長官)の方から、何点か申し上げます。本日の緊急災害対策本部において、この緊急災害対策本部の下に、被災者生活支援の体制強化のため、特出しをして、被災者生活支援特別対策本部を置くことを本部長決定として決定をいたしました。
それにも関連をいたしまして、内閣官房副長官及び内閣総理大臣補佐官の人事について申し上げます。本日付で仙谷由人民主党代表代行を内閣官房副長官に任命するとともに、藤井裕久内閣官房副長官を内閣総理大臣補佐官に任命し、加藤公一内閣総理大臣補佐官を願に依り免ずることといたしました。宮中における副長官の認証式は、本日午後8時を予定いたしております。
これは藤井副長官より、この間、震災発生以来、大変御高齢の中を、無理に無理を重ねて公務に当たってきていただいておりましたが、そろそろ限界であるというお申し出が一方でございました。その一方で、同時に被災者の生活支援の体制強化に当たりましては、内閣官房の更なる強化が必要であるという認識も、総理においていたされておりました。このため、藤井副長官のお申し出を受け、しかし、藤井副長官の御見識等は、特にこうした状況において大変重要であることから、加藤公一補佐官に異なった立場から、特にこの間、電力供給の計画停電等に関連して大変重要な役割を担ってきておりますので、そうした役割をしっかりと引き続き担っていただくものの、補佐官の法律上の枠は5枠でございますので、加藤補佐官に代わりまして、藤井副長官に補佐官として、総理や私(官房長官)を事実上お支えをいただき、そして、仙谷副長官において、強力な官房体制で被災者生活支援を進めてまいりたいと思っております。
したがいまして、この被災者生活支援特別対策本部は、本部長に松本防災担当大臣。本部長代理に、地方の声をしっかりと受け止めるという観点から、片山総務大臣。副本部長として、事務局長兼務で平野内閣府副大臣。そして新たに、8時に認証されます仙谷官房副長官という体制で、被災者生活支援を専念的に、全力を挙げて前進をさせていくことといたしております。
なお、これとも若干連動いたしますが、本日の緊急災害対策本部において、お示しをされ、そして、持ち回り閣議において、緊急災害対策本部全体の副本部長、現在は私(官房長官)と防災担当大臣が務めておりますが、この副本部長に、新たに総務大臣と防衛大臣にもお就きいただくことを決定いたしたところでございます。
本日のこうしたことを決定いたしました緊急災害対策本部におきましては、孤立した避難所の解消や物資のしっかりとした補給、ライフラインの復旧等に加えて、被災地に物などの支援をしっかりと行なう対策を更に充実する一方、全国各地から、さまざまな皆さんから、被災者の皆さんを受け入れて当面の雨露をしのぎ、最低限の生活を確保する寒い避難所ではなくて、受け入れる用意があるというたくさんのお申し出もいただいております。こうした対応策についても、更にしっかりと強化をしていこうということを一致いたしたところでございます
更に、もう二点ほど国民の皆さんにお願いを申し上げます。1点は、首都圏における計画停電でございます。計画停電の中で、電車、鉄道をしっかりと運行させていくということは、全体の電力需要の観点から、大変厳しい中で進めてきております。
しかしながら、まさにこの鉄道をしっかりとある程度は動かすということは、国民生活の上からも欠かせないという中で、ぎりぎりの対応を、この間努めてきております。本日は寒かったということもあったと思いますけれども、こうした中で、このぎりぎりの状況を超えてしまいかねない状況が生じているという報告を受けております。
担当の大臣からも、国民の皆さんに、更なる節電をというお呼びかけをさせてきていただいておりますが、計画停電とそして鉄道などの間引き運転と、いろいろな意味で御苦労をおかけしておりますが、それでもぎりぎりの状況でございますので、節電に対してしっかりと御協力をいただかないと、万が一の場合には、全面的な、あるいは予測されない停電という事象に陥ってしまいます。是非とも計画停電に加えて、それぞれの御努力での節電を徹底していただきますよう、よろしくお願いを申し上げます
また、ここ数日、この被災に絡んだ、震災に絡んだ、いわゆる振り込め詐欺等の事象が出てきております。被災地の皆さん、避難をされている皆さん、本当に厳しい過酷な状況でこれを乗り切るために頑張っておられます。自衛隊、消防、警察を始めとして、本当に多くの皆さんが、現場で、やはり厳しい状況の中で、あるいは危険な状況の中で、この国難を乗り切るために、現場の皆さんに頑張っていただいております。
こうした状況の中で、これに乗じたような事態が生じていることは、大変残念なことであります。しかし、現実でもございますので、是非こうしたことには十分御留意をいただきますようお願いを申し上げます
【質疑応答】
記者:長官、あのー大規模停電の可能性はですね、現在も、たった今この現在も可能性まであるのか。で、政府としてですね、どのような対応をされるのか、しているのか、節電の呼びかけ以外に何かあるのかということをお願いしたい。
官房長官:あの結局、電力消費量を急激に、あのしかも大規模に抑えるための方法は、一つは国民の皆さんに節電の努力をお願いをすること。もう一つは大口の需要者の皆さんにそれを電気を使わないでくださいということでお願いをすることです。えー今日の事態に対しては大口の皆さんに更なるご協力をということをお願いをさせて頂いているということを報告を受けておりまして、それによって鉄道等についても影響を受けているというものではないかと思っております。まさに皆さんの節電をしていただけば、鉄道がたくさん動くと。えー逆に節電がうまくいかなくて電力消費量が多いとその結果として鉄道が動かなくなる。こういう相関関係にありますので是非そうしたことご理解頂ければと思っております。
記者:現状でブラックアウトの可能性はあるんですか。
官房長官:これ極近の数字は経済産業省、東京電力が持っておりますが、ぜひ節電のご協力ということについてはどういった状況であるにしてもお願いをしたいと思っております。
記者:日本テレビのヒラモトですけれども、今日非常に寒くて暖房を多く使っていたからその原因が一つということがあったんですけれども、明日もですね首都圏は非常に寒いことが予想されますけれども、この●●というのは継続して明日以降もやはりこの切迫した状況というのは続きそうなんでしょうか。
官房長官:可能性としては否定できないというふうに思っております。したがいましてですね、もちろん大変ご不便は承知でございますが、被災地の皆さんは本当に全く冷暖房を暖房の設備が全くない状況の中で着の身着のまま逃れられて毛布で寒さを耐えているという方もたくさんいらっしゃいます。ぜひ電気による暖房に頼ることのない形で暖を取っていただくということについてのご協力をお願いを申し上げます。
記者:日本テレビのヒラモトですけれども、福島第一原発の注水の状況は今現地でどういう状況でしょうか。
官房長官:わたくしが今出てくる段階では注水が始まった等という報告はまだ受けておりません。
記者:あの昼間ヘリコプターで注水作業したと思うんですけれども、その効果というのは実際報告が上がってきてるところで今何か目に見える効果というのはあるんでしょうか。
官房長官:これは専門家のみなさんからご説明をいただいているところに基づきますと、水がある程度の一定量入っていけばそのことの効果は外に見えて参りますが、まさにある程度の一定量まで入れていくことがまずは重要であるという状況でございます。そうした中でしっかりとモニタリングは進めている、今のところ顕著な数字が出てきているという報告は受けておりません。
記者:あの産経新聞のオダですけれども、人事の話なんですけれども、問責決議案を受けたですね、仙石前長官が副長官になるというのは、ちょっとにわかにですね、一般的に信じがたいんですけれども,仙石さんを起用した理由は何でしょうか。民主党には藤井さんに代わる人材はいないんでしょうか。あとですね、野党の反発と一緒だと思うんですが、これから震災対策でですね、野党と協力してやっていかなければならない時にわざわざ野党は反発するような人事をしたのは何かあるんでしょうか。
官房長官:私はそういった国会の内外の事情ということよりもですね、今はいかに強力に震災対策を進めていくか、そしてこの被災者の生活支援というまさに強力な政治力を要する仕事でございます。まさにこれ関係省庁の様々な関係を調整していかなければなりません。そうした仕事を進めていく上では、仙石新副長官が適任であると総理が判断されたものであり、そのことは他のあらゆる事項に優先することだと私は思っています。
記者:すいません、それに関連して、共同通信のコシバですが、そもそもその1月に改造内閣が発足したときは最強の内閣ということで発足したはずですけれども、こうした事態に至ってすごく人事の変更っていうのが散見されるんですけど、それはどうしてなんでしょう、もともと最強の体制ではなかったのかということと、今までの体制ではうまいこといかなかったから改めてこういう色んな人材の登用をしてるということなんですか。
官房長官:あのーまさにこの震災発生以来のわが国の状況はわが国にとって特別な事態であるということは多くの国民の皆さんも共有をして頂いている認識ではないかというふうに思っております。したがいまして、平常時におけるベストと思われる体制とこうした緊急、特別な状況下におけるより強力な体制というのは私はある意味で異なっているのは当然のことではないかというふうに思っております。
記者:それに関連して、今日になって被災者支援のための対策本部を作ったっていうのはこれまであまりそういうことが機能していなかったということを政府全体としても感じてらっしゃったからそうしたってことでしょうか。
官房長官:防災担当部局、松本大臣のもとの防災担当部局はですね、立ち上がりにおいての救命という役割から当然、この、まあ、復旧といいますか、被災者に対する支援などという役割、そしてまあ、現時点ではまだ想定できませんが、将来においては復興等ということを含めて幅広い役割を担っておられます。現時点においても救命等まだ捜索等の仕事は残っておりますが、当然これは全力で進めて参りますが、一方で、被災者支援ということが、ある意味で少し特出しができるという状況になってきたというそうした状況、時系列的な変化というものが私はこの前提であろう、というふうに思っておりまして、まああの少し別の表現を致しますと、ここまでの仕事は官邸のいわゆる危機管理センターで完結をする、あるいはそこで完結せざるを得ないことでございましたが、今、主に中心になってきている被災者支援はいわゆる危機管理センターが情報の集約については重要でありますが、むしろそれを踏まえた関係省庁の調整、あるいは当該地元自治体等との調整、あるいはご支援を頂けるという外部民間を含めた皆さんとの調整という若干危機管理センターで行っている業務と特出しのできる性格の異なる部分のところがまとまっているという、そしてここに力を注いでいこうとこういう位置づけだと思っています。
記者:毎日新聞のカゲヤマです。関連なんですけれども、認証式が20時からということでしたが、総理も出席されると思うんですけれども、時間が取られることになると思います。一刻一刻を争う地震対応が迫られる中で総理の時間をそこで割いてまで仙石さんを任命する必要があるとお考えですか。
官房長官:あの、一方で藤井副長官にはそもそも副長官最初にご就任頂くときからご高齢にも関わらずそのご経験というものをぜひ活かさせていただきたいということで一種伏してお願いをした状況でございます。そうした中にも関わらずまさに国難ともいえるこの状況の中で一週間大変なご尽力を頂いて参りましたが、まさに体力的にもそろそろ限界であると。そのことでかえって国民の皆さんにご迷惑をかけてはいけないという、こういう事情もございまして、仙石さんを任命するためというよりもそうした事情のもとにございますので、いずれにしても3人しかいない官房副長官、しっかりと全員がフルで働いて頂けるという状況でなければ内閣官房回って参りませんので、したがいまいして、もちろん認証式等に割かれる時間というのは他のことにも使わせていただきたいという思いはありますけれども、しかし、しっかりと陛下のご認証を受けて正式な立場で仕事をしませんと、行政、これまた日本は法治国家でございますので、いけないということで判断をされたものと思っております。
記者:関連ですけれども、藤井さんは78歳ということで体力的に限界ということですが仙石さんも65歳、66歳になるかと思うんですが●●とは思われますか。
官房長官:はい、あのーもちろん大変だろうというふうに思いますが、それぞれがそれぞれの持ってらっしゃる体力の中でここは限界まで全力で頑張るということだろうというふうに思っております。
記者:産経新聞のオダですけれども、人事の関係なんですが、長官の話を聞いていると、そもそも藤井さんを副長官にしたのはこういう事態の発生が予測できなくて平和で進むだろうということで就任させたんでしょうか。あとですね、藤井さんは鳩山政権で財務大臣をお辞めになったと思うんですけれども、今回副長官をやめるということで改めてやめるということなんですが、菅総理の任命責任はないでしょうか。
官房長官:あのー決してそのー平穏な状態で全てが続くということをはじめから想定していたわけだとは私が先ほど申し上げたのは違うと思っています。まさに今回の地震と津波は世界的にも例のない大規模なもので我が国がこれまで被った自然災害の中でも比類のない大きなものでございまして、こうした特別な状況に対応をするためには、特別な対応も私は多くの国民の皆様には認めていただけるのではないかと思っています。
記者:読売新聞のクリバヤシです。被災者支援を強化していくということですけれども、地震発生から一週間がそろそろ経つころなんですが自治体の担当分野もあるんですけれども、今までの救命捜索活動に回してた人員っていうものをですね、被災者支援の方に●●縮小した分重点を置き換えるというようなことにできるのでしょうか。
官房長官:これはあのー一般論で私は軽軽に申し上げるべきではないというふうに思っておりまして、それぞれ被災地といってもですね、地域によって大変事情は異なっておられます。それぞれの、まさに被災地の事情、状況応じて最も優先度の高いことをですね、この間も進めてきていただいていると思っておりますが、まさにそうした状況の中で、ただ全体としての、特に防災担当部局のもとで進めている仕事の内容、性質については大きく変わってきているということでご理解ください。
記者:時事通信のコウケツです。今回の大震災に関して枝野長官と新しく就任される仙石副長官がどういう役割分担でやられるのかということについてよろしくお願いします。
官房長官:あのーま、色々とこれまでの経緯はございます、ここは大変恐縮ですが、藤井副長官のときもそうでしたが、私が官房長官として内閣官房全体の統括をさせていただきます。私自身これまでもそうでありましたが、震災対策全体、そして原子力対応の問題、あるいは計画停電の問題、官房長官としてはこれに関連する全体について統括をさせていただく、というこういう立場でございます。そうしたことの中で、特にこの生活支援という分野については私のもとで仙石副長官が担当する、とこういう位置づけになります。
記者:それと、あのー復興担当相をですね、置くべきではないかと、専任で置くべきではないかという声が上がっていたんですが、今回仙石さんが就任されるというのは、そうした役割を仙石さんが専任で果たされる、そういう理解でいいんでしょうか。
官房長官:私は今の被災地の、ま、もちろん先ほど申した通り被災地によっても全然状況が違いますが、多くの被災地の状況は復興という以前の問題、まさに避難所などに逃れてらっしゃる皆さんの目の前の生活をいかに支えていくのかという、まさに被災者支援という段階でございまして、内閣としてはその今、多くの被災者の皆さんが求めておられるこの被災者支援という仕事に総力を挙げていく、こういう状況だと思っています。
記者:ブルームバーグの●●と申します。昨日も質問が出たかと思うんですけれども、政府と東京電力の統合本部に関してなんですけれども、統合体制で官邸と東電と保安院はそれぞれ色んな形で●●やられてると思うんですが、その役割分担はどういう形をイメージとして捉えればいいのかを教えていただきたいのと、東電の再建にはついては●●。
官房長官:東電においては東電の事業者としての責任の範囲についてしっかりと把握した事実を国民のみなさんにお伝えをいただく。そしてそれを一義的に監視をする保安院の役割、立場としてはですね、そこで把握をされた情報等についてきちっと整理した形で、そしてここは専門家もおられる集団でございますので、専門家としての分析も含めて発表をしていただく。官邸においてはそうしたことを前提として、一種の政治判断等に関わる部分、あるいはその前提となるような状況、事情等、あるいは国民の皆さんに政治として政権としてお呼びかけしなければならい事項、こうしたことについてお話をしていく。こういう役割だと思っております。もちろん、機械的に白か黒か割り切れる世界ではないというふうに思っておりますが、性格的にはそうした違いがあると思っております。そうした中で、やはり同席をする等ということになりますと、逆に責任の所在がはっきりしなくなるという問題もあるというふうに思っておりますので、それぞれ発表する主体はそれぞれの主体ごとに責任をもってやっていただく。ただしそこについての情報の混乱等のないようにですね、しっかりと連携をしていく、こういうことで進めて参りたいと思っています。
記者:NHKの●●です。放射線のモニタリング調査なんですけれども、保安院の調査と文科省の調査で、文科省の調査の方が2桁以上レベルが高いという場合があるんですけれども、これはどういう意味なんでしょうか。
官房長官:それはむしろ専門的に詳細は分析をしていただかなければいけない話だというふうには思っておりますが、類似の地点であっても、例えば天候条件とかに応じてですね、時間帯によっては異なるというようなことは当然あることだという報告は受けております。
記者:毎日新聞の●●と申しますけれども、福島第一原発の3号機の件ですが、防衛大臣の方が今日中に注水をやらないといけないというようなお話があったと思うんですが、今日中に効果的な注水ができる目途は立っているのか、あるいはもし今日中にできなかったらどういう不都合が生じるのかお答えいただければ。
官房長官:防衛大臣がどういった主旨で仰られたのか存じ上げませんが、まさにできるだけ早く、一刻も早く注水をして冷却をするということが望ましいということはこれはもう当然のことだと思っています。
記者:ニコニコ動画のナナオです。先ほどもあったのですが、放水にからめて質問させていただきたいのですが、福島原発の作戦の実施においてですね、人命●●からみても、一企業が主体として対応することは難しい局面にきている気がするんですが、今後政府主導で作戦にあたるという可能性についていかがでしょうか。あるいは先ほども幕僚長が会見されておりましたが、既に政府主導にある意味移行しているということでよろしいでしょうか。作戦に関して。
枝野:何をもって政府主導というのかってなかなか難しいところありますが、ここはもう本部長たる総理の意思でしっかりと何が何でもここの事態悪化を防ぐために最善の措置を取るという意思の下にすべては進められております。そして、警察機動隊、自衛隊をはじめとしてですね、様々な政府機関が危険の中取り組んでいただいております。または一方で、例えば現場のですね、物理的地理的状況、つまり炉のどこにどういうものがあるとかですね、というような情報、知識、あるいはこの原子力に対する情報、知識を現場にこちらから送るというよりもやはり現場に担当者、責任者の方、東電の方がいらっしゃるわけでございまして、そうしたことでは、そうした皆さんの情報であるとか、現地について熟知をしているとか、ということが当然一定の役割を果たす。外部の者だけでできるのかといえばそれはなかなか困難があるということだと思っています。
記者:大規模停電ですね、東京電力管内に住んでいる人、皆さんですね、大規模停電の可能性を今後も踏まえながら生活していくということになると思うんですけれども、そうしますとですね、その当初の計画停電というのはですね、うまくいっていないというふうにみたらいいのか、そうであれば見直す考えはないかということについてお聞きしたい。
官房長官:まさにですね、地震が発生をして供給量が大幅に落ちて、という状況の中でまずはその予想されない停電、最悪の場合大規模停電になるというのを阻止するために、これ、あのー準備の時間待ってくださいというものでなく生活は動いておりますので、ということの中で計画停電、スタートさせました。そうした中で、計画停電を当初の予定どおりやれば当然のことながら電車は動かないということになると。でも電車はある程度動かさないといけない、ということの中で、ぎりぎりのこの実施、運用をしてきている、ということであります。そうした中で、まさに国民の皆さんの節電のご努力、あるいはさまざまな企業の皆さんの全体としての電力消費、これピーク時をいかに下げるかということが重要でありますので、そうしたことについてのご協力、そうしたことのトータルの中で、できるならば計画停電を行わずに節約や、それから自主的な電力消費時間の分散、等によってですね、何とか対応できることが望ましい状況だと思っていますが、これはまさに政府や東京電力だけでできることではなくて、国民の皆さん始めとして多くの事業者の皆さんのご協力や連携がないとできないことだと思っております。この間、鉄道各社にはですね、できるだけ鉄道を動かしながら計画停電を実施するという、これは大変難しい困難な作業、ご協力いただいてきているところでございます。大口の事業者の皆さんにも色々とご協力いただいているところではありますが、そうした努力をさらに進め、かつ、国民の皆さんの節電のご努力、お願いすることによって、そうした状況を変えていきたい、というふうに思っています。
記者:産経新聞のオダですけれども、仙石さんの話なんですが、仙石さんは党の方で代表代行を現在勤められていると思うんですけれども、それについてはそのまま続けられるのか、それとも党の方は辞めるのかということと、仙石さんと枝野さんは従来、子弟関係でやってきたと思うんでうすけれども、これからは枝野さんの方が長官で上になるんですけれども、そこらへんの分離というかどうやっていくお考えでしょうか。
官房長官:まああの党の方のお立場がどうなるのかというのは、党の方でご判断いただくんだと思いますが、事柄、仕事の性質上、代表代行兼務だとしてもですね、実質的な仕事は100パーセント官房長官の仕事をして頂くということになるんだろう、というふうに思っております。それから、あのー仙石さんと私の従来の関係は色々あると思いますけれども、しかしあのーこれまでも藤井副長官に官房長官の私がお支えをいただくということで先輩に支えて頂くということでやって参りました。今度もそういうことになるわけでありますけれども、ここはあのーお互いにある意味では法律家でございますので、法に基づいたそれぞれの役割、責任ということについてまずはそこが様々な行動の出発点になるということを共有している立場でございますので、しっかりと私は仙石さんであろうとどなたであろうと官房長官として副長官の方とは接しさせて頂きますし、仙石さんも副長官である以上は副長官という立場で私と接していただく。少なくとも仕事の上ではですね、ということは何も心配していません。
記者:読売新聞のフナツキと申します。あのまた人事の関係なんですけれども、仙石副長官の関係ですが、かつそのー通常国会召集の段階で野党側としては問責された仙石前長官に対して、人事があったということを一つの判断として審議に応じてこられたということがあったと思うんですけれども、現実問題としてですね。ただま、それで震災のあといわば政府与党に対して強硬姿勢を取りづらくなった現段階で、副長官も閣僚ではないわけですけれども、●●したということで。いわばフェアでないという見方も出てくるかと思うんですが、その点はどのよう応えますでしょうか。
官房長官:まああの色んな味方、ご意見はあるのかもしれませんが、今はいかに被災地の皆さんから求められている、政府としての責任、被災者支援を最大限実施をするということ、唯一の観点で人事が行われたというふうに思っています。
記者:中国新のアラキと申します。原発の関係なんですけど、あとでまた●●触れますが、この間、東京電力とか保安院の方にも多々浮かんだ●●と思うんですけれども、一方で原子力の専門家をうまく使いこなせてなかった政府の側の課題もあったと思うんですけども、解決の道筋が全く見えてない中でみんな不安も非常に強いわけですけど、どうやってこの問題を収拾していくお考えなのか、改めてお願いします。
官房長官:こういった問題は、100点のあり得ない問題だと思っておりますのでご批判は多々あろうかというふうに思っております。この間、国会のご承認を頂いていたか、少なくとも法律に基づいて原子力安全についてのもっとも権威ある立場である原子力安全委員会の先生方、そして、専門技術者集団である保安院のみなさん、さらにはそうしたみなさんなどを通じてですね、様々な民間の専門家のみなさんの意見、知見というものもお聞きしながら進めてまいりました。もちろん、あらゆる国内の専門的な知識を持ったみなさん、あるいは海外のみなさん全ての意見を聞きながらやったわけではありませんが、重要と思われるあるいは不可欠と思われるみなさんには、ご意見を聞きながら進めさせてきていただいていると思っておりますが、さらにこれは万全、100点満点のない世界だと思っていますので、より多くの皆さんの知見を伺いながら進めてまいりたいと思っております。
記者:日本テレビのヒラモトですけども、7時前から行われる予定だった福島第一原発の注水作業なんですけれども、警視庁の放水が中止になったというような話が上がってきたんですけれども、何か把握されてることはございますでしょうか。
官房長官:いえ、わたくしが入ってくる段階では実施に向けて努力をしているという情報でございました。
記者:読売新聞のクリバヤシです。先ほど海江田大臣の会見では計画停電の見直しにもちょっと言及されていたんですけれども、今日はもう夜になっているのですが、今の段階以降、また明日朝一からの停電についてこの段階から変更が行われるっていうような可能性ってあるんでしょうか。官房長官:そういった報告は今のところは受けておりません。
記者:すいません、関連するんですが、先ほど明日以降の大規模停電も否定できないというふうに仰ったと思うのですが、節電の呼びかけ以外で現時点で何かあの大規模停電を明日以降防ぐためのですね、具体的な対策、対応は考えていらっしゃるんでしょうか。
官房長官:それはもう大口の需要家の皆さんに電力の使用を抑えて頂けばそれはあのー計画停電の範囲でリスクは小さくなっていく、ということになります。そうすることのためには例えば鉄道等の運行は少なくせざるを得ない。こういう関係になっております。ただできるだけ社会生活上は鉄道の運行は少しでも多くしたいということの中で、まさに国民の 皆さんのご協力を重ねてお願いすると共に、そうした鉄道事業以外のですね、節電の可能な大口事業者の皆様には努力をお願いをしている、こういう状況です。
記者:毎日新聞のカゲヤマです。冒頭あのー政府の緊急災害対策本部に絡んで人事の話があったかと思うんですけれども、今大きく地震対応と原発対応と抱えていると思います。それぞれに、そのー自衛隊、警察、消防などの組織に関わっていると思います。で、その本部長、副本部長として総理、長官、松本大臣、北澤大臣などがいて、膨大な仕事を抱えていると思いますが、司令塔不在ともいわれている中で、現状、本部としての役割分担というのは具体的にどういうふうになっているのでしょうか。
官房長官:はい、全体の本部の中でですね、まさに被災者の支援であるとか救命であるとか、こうした部分については従来からも松本防災担当大臣が総理のもとで担当大臣であるという状況でございます。その中でも特に、これから大変重要な役割で特出しがしやすい別室を持っている被災者支援については別立ての本部を全体の本部のもとにでございますが、そのことで別に会議が増えるということではございません。ただ位置づけと体制、指揮系統を明確にするために、担当者を明確にするために位置づけたという関係にあります。一方、原子力の方についてはこれはあの総理のもとで原子力についての基本的な主務大臣は海江田大臣でございますので、総理から海江田大臣というラインで指揮系統はできております。私官房という立場はその総理をお支えするという立場で両方包括的に見させていただいていると。こういう立場でございます。そしてその本部の本部長の権限、立場のもとでですね、自衛隊など、あるいは警察、消防などの皆さんにご協力を頂いたり、指揮をしたり、こういうのが、制度であり、実際の運用でもあります。
記者:産経新聞のノダですけれども、すいません、原発の関係なんですけれども、文部科学省がですね、午後4時現在の調査結果で原発から30km離れた地点で、170ミリシーベルトを記録したという結果が出てます。ま、30km離れたところでみんなそういうわけではないんですけれども、30km離れた地点としては結構大きな数字かなと思うんですけれども、これについて枝野さんはどうお考えでしょうか。
官房長官:一個の数値をもってどう思うかということにはお答えができない性格のものであると。全体としてのまさに放射線の濃度の広がり、分布、そしてこれが時系列的にどう変化をしていくのか、こういうことを総合的に判断して安全性についてチェックをしていくべき性格のもの、というふうに認識しています。
記者:読売新聞のクリバヤシです。藤木長官の任命の際にですね、枝野さんもあのー●●と思うんですけれども、今回の仙石さんの起用においては、総理から何か相談されたのか、あるいは枝野さんから推薦したのか、その辺どのような経緯なのでしょうか。
官房長官:あのーまあ当然総理の人事権のもとでありますが、私のもとでの副長官の人事でありますので、総理からはこういうことを考えてるんだけどどうだろうかというご相談は頂きました。