官房長官の記者会見テキスト(2011年3月23日11時03分から28分間)

【冒頭発言】

官房長官:私から野菜、それから原乳についての原子力災害特別措置法に基づく総理大臣からの指示について御報告を申し上げます。本日、原子力災害対策特別措置法20条3項の規定に基づき、内閣総理大臣から福島県知事に対し、一部食品の出荷制限及び摂取制限を指示いたしました。具体的には、非結球性葉菜類。ホウレンソウ、コマツナなどの玉にならない、広がっている形の葉っぱものです。それから、結球性葉菜類。キャベツ等の丸く固まった形、球を結ぶ形の野菜類及びアブラナ科の花蕾類、ブロッコリーやカリフラワーなど、及びカブについて、当分の間、出荷を差し控えるよう指示をいたしました。ただいまのところから、カブを除いた非結球性葉菜類、ホウレンソウ、コマツナ等。結球性葉菜類、キャベツ等。それから、アブラナ科の花蕾類、ブロッコリーやカリフラワー等について、茨城県に対し、当分の間、摂取を差し控えるよう指示をいたしました。これらの指示は現時点で一時的に、こうしたものは食用に供されたとしても、健康に害を与えるようなものではございません。しかしながら、こうした状況が今後、長期にわたって継続をすることが残念ながら想定される中で、念のために早い段階から出荷を差し控えていただき、かつ、できるだけ摂取しないようにしていただくことが望ましいといった趣旨で、今回、出荷制限及び摂取制限を指示したものでございます。先ほど申し上げましたさまざまな野菜類のデータは、厚生労働省から御報告をいただいているはずでございますが、最大値を示した野菜を約10日間にわたって食べていたと仮定しても、1年間の自然放射線量のほぼ2分の1にとどまるものでございまして、直ちに健康に被害が出ないことはもとより、将来にわたって健康に影響を与えるような放射線量を受けることにはなりません。ただ、こうした状況が今後も継続することが想定されることから、今の段階で、できるだけ摂取をされないことが望ましい。そして、出荷を差し控えていただくよう指示をしたものでございます。なお、福島県については、全農系列はすべての露地野菜について、3月21日以降、出荷を自粛しておりました。ただし、全農系列以外では、ホウレンソウ、カキナ以外のものについて出荷をしていた可能性がありますが、ただいま申しましたとおり、万が一食用に供されていたとしても、人体に影響は及びませんので、そこは御安心をいただきたいと思います。今後もさまざまなモニタリングを強化いたしまして、それに基づいて出荷制限あるいは摂取制限についての範囲、対象については、その都度、適宜指示をしてまいる見通しでございます。また、これらの出荷制限の実効性を担保し、消費者の食の安全を確保するため、出荷制限の対象となったものについては、適切な補償が行われるよう万全を期してまいります。なお、ここまでは福島県についてでございますが、茨城県につきましては、21日にホウレンソウ及びカキナについて出荷制限の指示を出したところでございますが、本日これに加え、原乳及びパセリについて、当分の間出荷を差し控えるよう、原子力災害対策本部長である内閣総理大臣から茨城県知事に対して指示をいたしました。これについても先ほど申しましたとおり、もし食に供されていた場合であっても、そのことによって健康に害を及ぼすものではありませんが、こうしたものが一定期間続くことが予想される状況の中で、念のため早い段階で、こうした指示をしているものでございます。

【質疑応答】

記者:朝日新聞のサトウです。摂取制限の措置の理由なんですけれども、出荷制限の際はですね、直ちに健康に影響を及ぼすものとは考えられないと長官おっしゃっていました。これがこの見解がやはりちょっと変わったのは、後々例えば影響が出てくるということなのか。その時の見解とちょっと変わっているんでしょうか。

官房長官:いいえ。いま、もし食に供されていたとしてもですね、されたとしてもですね、直ちに何かの影響が出ないことはもとより、将来にわたってですね、健康に害を及ぼす、影響を与える数値の摂取がなされるということは想定されていません。ただ、しかしながら、出荷制限の時点よりも、より大きな数字が出てきている。つまりどの程度の量をとった段階で、そうしたリスクが生じるかということについての可能性がより高くなっているわけでありますから、出荷にとどまらずですね、摂取についても念のため、今から差し控えて頂くことが望ましいということでございまして、いずれにしても食に供しても、健康に影響を現時点で及ぼす数値にはなっていませんが、将来に備えて、早い段階でということの意義が出荷と摂取では違っているということです。

記者:読売新聞のクリバヤシです。そうしますと、出荷制限だけのですね、品目と摂取制限も出ている品目との差というのは、すでにタイムラグで出荷されてしまっているものがあるからという理由ではなくて、あくまでも放射性物質の濃度ですか、そういったものの違いによる差だという理解でよろしいですか。

官房長官:そうご理解頂いて結構です。

記者:NHKヨシカワです。確認ですけれども、制限がかかる品目はですね、モニタリングで放射性物質が検出された品目ではなくて、もっと広い類ということになるのでしょうか。

官房長官:そうした意味では、これは詳細、このそれぞれの等の範囲ですね、つまり非結球性葉菜類、ホウレンソウや小松菜等実を結んでいない葉っぱ類、それはかなりいろいろなものがあって、そのすべてについて数字が出ているわけではありませんが、しかしながらこうした種類のものについては、全体的に同じような状況であることが合理的に想定されるということで、こうした種類のものを全体について出荷制限をかけた、こういうことであります。

記者:日本テレビのヒラモトですけれども、今まさにおっしゃった等というなどでほかの野菜も含まれていると思うんですけれども、いま確認している野菜で紹介できるものがあれば紹介して頂けますでしょうか。

官房長官:これ相当実際には栽培されていないもの含めてですね、かなり詳細にわたりますので、農林水産省の方で正確にご報告をいたさせます。

記者:あと先ほど全農系列以外で出荷している可能性が、出回っている可能性があるという今お話ありましたけれども、確認している中で今市場に出回っているものがあるのか。あと可能性としてはどれくらいなのかっていうのはわかれば教えてもらえませんか。

官房長官:いや、これは可能性があるということにとどまるものでございまして、出ているものがあるということではありません。可能性がある、つまり全農系列については、まさに組織的にしっかりと出荷自粛が行き渡っていた、逆にそのことを認識をして頂ければと。それ以外の部分のところについては、可能性があることは否定しないということでございます。

記者:そこは調べて、もしあれば、回収するだろうとか、そういったものに対する措置というのは具体的に何か考えていることはあるのでしょうか。

官房長官:現時点ではですね、まさにそうしたものがないかどうか、できるだけ事実関係を追いかけたいという状況でございます。

記者:読売新聞のクリバヤシです。確認ですが、総理から知事への●●指示ですけれども、都道府県知事から業者なり接種制限の対象の県民なりに対しては、これはあくまでも拘束力のない要請にとどまるのでしょうか。

官房長官:これは現行法ではですね、そうした制度になっているということでございます。

記者:そうすると接種制限もあわせて出すということは、勧告をしているにもかかわらず出荷されることが想定されるということでいいんでしょうか。

官房長官:これについては、県知事からの、これは正確に言うと法律的に言うと要請になるんでしょうか、県知事の方で対応がなされれば、これは現実的にはいわゆる市場に出回るということの可能性はないというふうに聞いております。

記者:時事通信のコウケツです。食の関連なんですが、海からも放射線濃度が高い数値が検出されていますけれども、改めてその海産物のモニタリング調査の今後の検討状況については今どうなっているんでしょうか。

官房長官:これについても昨日申しました通りですね、モニタリングをさらに強化をすると。できうる限り最大限のモニタリングを進めるようにということは指示をいたしています。

記者:それに関連しましてですね、アメリカの食品医薬品局がですね、福島、茨城、栃木、群馬の各県で生産された乳製品や野菜についてですね、検査なしで水際に留め置く措置をするというふうに発表しているんですけれども、これ若干過剰な反応のようにも思うんですけれども、このアメリカの対応についてどのようにお考えでしょうか。

官房長官:正確にアメリカの当局がどういう措置を取られたかということを今確認をいたしているところでございます。一定の対応をされるということの報告は受けておりますが、その内容はかなり詳細、具体的に把握をしなければいけないというふうに思っております。ただ、今申しました通りですね、一定の品目については我が国としても出荷等を控えて頂くべきものが含まれている、これは間違いありません。ただ、まさにデータ、事実に基づいてですね、それは必要な範囲にとどめて頂く。あるいは念のためのチェックというモニタリングを強化するという範囲にとどめて頂くのが合理的であろうというふうに思っておりますが、まずは事実関係をしっかりと把握をしたいと思います。

記者:その上で、何らかアメリカ政府に申し入れを行うなどの対応は取られるのでしょうか。

官房長官:これは食品の安全基準についてはですね、我が国は一般論としてですね、こうした放射能に限らずですね、他の国に比べて大変厳しい食品安全基準をとっていて、それが従来は一種の関税障壁ではないかというようなご批判も一部からありましたように、一義的にはそれぞれの各国の主権と判断に基づく範囲のものだろうと思っておりますが、我が国としては事実関係をしっかりとですね、各国にご説明申し上げて、そうしたことのなかで合理的な対応をとって頂きたいということは求めて参りたいと思っています。

記者:共同通信の●●です。まさにそれに関連して、先日来、対外広報に力を入れ始めたということなんですけど、まず対外広報を始めた理由とですね、それに伴う何らかの成果みたいなものを感じているかと。例えばこの医薬品局の話なんかは、やっぱりあんまりそういう意味では、ちゃんと届いてないんじゃないかという気がするんですが、いかがでしょうか。

官房長官:特にこの原子力の事象が生じまして、これについては国際的にも関心が大変強いということでですね、従来の態勢に加えて、この私自身の会見も同時通訳をして頂くという仕組みが1週間ほど前から確か入っているかというふうに思っていますが、さらに丁寧にですね、従来から外務省を中心に官邸からの発表、あるいは各関連省庁からの発表を外国のプレス、それから外国の在京大使館、あるいは在外の日本大使館を通じて、できるだけ周知を徹底するような態勢はこの間、強化をし続けてきているところでございます。若干、外国の、特にプレスを中心としてですね、過剰ではないかと思われるような反応も見受けられましたが、こうしたプロセスの中でかなり認識を共有してきて頂けているのではないかというふうに思っております。ただ、そうしたなかでですね、様々な新しい事象というか、我が国としての措置をですね、各国に対して、これは報道というよりも広報というよりも、政府間、在京大使館や在外の日本大使館を通じての各国政府に対するですね、丁寧な説明というものはさらに強化していかなければいけないというふうにも思っています。

記者:朝日新聞のサトウです。文部科学省がですね、放射性物質の拡散予測っていうのを調査しているらしいんですが、これを文部科学省は公表できないとしているんですが、これは、この対応は妥当でしょうか。

官房長官:その文部科学省の話というのは私のところでは正確にどこでどういうことをおっしゃっているのかがよく分からないところがあるんですが、いわゆる放射線量についてのですね、拡散の予測についてのシステムは、例えば原子力安全委員会等において、そうした能力をもったコンピューターシステムをもっております。これについては、この間も何とか使えないかということは指示をして参りましたが、今回の事象の場合、原子力発電所においてですね、出ている放射線の量であるとか、放射性物質の種類等というものがまさに分からないことが、実はこの問題の一番難しいところでございまして、ある場所からどれくらい出ているから気象状況とあわせてどう拡散するかというのを予測をするシステムでございますので、なかなか実は今回の事象には使えないというのが1つです。逆にですね、だとしたら今、モニタリングで各地の放射線量の数値が出ているので、その数値と気象状況をインプットすることで逆に放射線がどれくらい原子力発電所から出ているのかということの逆算ができないかということも実は指示いたしましたが、これもなかなかその放射線モニターもっと広範に、メッシュのようにかけられれば別だけれども、なかなかこれも大変幅があるものしか出てこないというようなことで、残念ながら、このスピーディーと称するようでありますが、放射線量がどう広がっていくかという予測システムが今回の事象には使えないという報告は受けています。

記者:日本テレビのヒラモトですけれども、まず野菜についてお伺い、また戻って恐縮なんですけれど、今スーパーとかでですね、茨城県産とか福島県産の野菜が当該対象品でないものが売れなかったりしている現状がさらにその状況が増えていると思います。その現状をどうご覧になるのかという点と。あと枝野さんがこの会見で健康に影響がないというふうな呼びかけをしてもですね、それとは逆行する形で消費者がそういった野菜から非常に離れていく現状が今あると思います。その現状の捉え方とそのギャップについてはどう思われますでしょうか。

官房長官:まずちょっと念のためもう1回繰り返しますが、県名と対象が若干混乱をして申し上げた部分がどうもあったようでございますので、申し上げますと、繰り返し申し上げますと、福島県についてホウレンソウ、小松菜等の非結球性葉菜類、キャベツ等の結球性葉菜類及びブロッコリーなどのアブラナ科の花蕾類、及びカブについて出荷の規制。そしていまのところからカブを除いたものの摂取規制の指示をさせて頂いたというところでございます。そして茨城県については従来出荷規制をかけているホウレンソウ、かき菜に加えて原乳及びパセリについての出荷規制を加えた。これが繰り返しますが、正確なところでございます。そのうえでですね、今回、出荷規制あるいは摂取規制をいたしておりますのは、いまそうしたものを食に供したとしても直ちにも影響でないし、将来にわたっても影響が出ないという範囲の数値が観測されているわけでありますが、しかしながら、まさに消費者の皆さんの不安というものもあるだろうと。それから、こうした状態が今後継続することにも備えて、まさに念のために出荷規制やあるいは摂取規制というものの指示を出したところでございます。それ以外の農作物については、これらの地域の産出のものについても一定のモニタリングがなされていて、こうした措置すら必要な数字が出てきていないということでございますので、ますます健康への影響はないというまず客観的な情報、データ、これは正確に迅速に提供いたしておりますので、まずはそれをしっかりと受け止めて頂きたいというふうに思っているところであります。まさに、風評被害というものをできるだけ小さくしたい。従って逆に健康に影響が出るような数値でなくても、かなり安全に幅をもったところでですね、念のための措置を必要なものについてはとっておりますので、それ以外のところについては、さらに安全な範囲であるということを十分ご理解頂くようさらに努力をしたいと思っています。

記者:すみません。しつこいんですけど、そのギャップがなかなか埋まってこないことをどう具体的に埋めたりとかですね、さらに周知徹底するには何かお考えというのはございますでしょうか。

官房長官:正直申し上げて、この放射線量であるとか、それが人体に与える影響ということについては十分にですね、この間周知、認識されていなかった。そうしたことのなかで、目に見えないものでございますから、多くの国民の皆さんがより慎重に物事を受け止められるということは、ある意味で必然的なことだろうというふうに思っています。それだけにですね、まさにどういったことが危険であって、どういった状況なら危険でないのかという基本のところからですね、繰り返し丁寧にご説明を申し上げて、理解、認識を広めていくということが重要ではないかと思っておりまして、そうした意味で、念のため繰り返しますとですね、私どもが普段、原子力発電所の事故等がなくても日常生活をしていても、放射線は一定程度必ず受けております。それから、様々なものには放射線を出す、そういう構造になっていますので、あらゆる食べ物に普段から放射性物質はあるということが大前提になっております。それが、今回の事故を受けてですね、その数値が高まっている。では、その高まっているレベルがどの程度のものであるのかということについては、例えばCTスキャンの1回受けるのと比べてどうなのかとか、そういったことでできるだけ分かりやすく、この間お伝えをしてきているつもりでございますが、こうしたことなかなか周知が徹底されるには一定の時間がかかろうかと思いますが、ここは粘り強く繰り返しご説明を申し上げていきたいと思っています。

記者:毎日新聞のカゲヤマです。先ほどの放射線量の拡散の関連で質問なんですけれども、事故後の放射線量の蓄積なんですけれども、これ換算すると、30キロ圏外の福島市で14日から21日までの約1週間で1770マイクロシーベルト。これ年間の自然放射線の量である約1500マイクロシーベルトをすでに上回っています。再三、人体に直ちに影響ないと説明していますが、これだけ蓄積すると今後人体に影響するということをも考えられると思うんですが、いかがご覧になっていますか。

官房長官:様々な地点で大気中で浴びる放射線量のモニタリングと、それから今は食べ物を通じて、食べ物、飲み物を通じてということでのモニタリングをいたしております。そうしたことについて、当然この間の蓄積というか累積も含めてですね、専門家の皆さんに分析をして頂いた中で、いまのような例えば退避圏についての距離を出させて頂いておりますので、そこから超えた地域におけるですね、数字の蓄積についても、さらに分かりやすくですね、安全性についての説明をするように原子力安全委員会等の専門家の皆さんに分かりやすい説明の仕方を指示したいと思います。

記者:関連ですけれども、特に放射線の影響を受けやすいのは妊産婦さんとか乳幼児だと思うんですが、こうした妊産婦さんや乳幼児に対して避難指示とか、現状の避難指示など屋内退避措置を弾力的にする考えはありませんでしょうか。

官房長官:その必要があれば当然、そういったことも考慮、検討しなければいけないだろうというふうに思ってはいます。ただ現時点でそういうまだ段階には達していないと思っています。

記者:読売のクリバヤシです。出荷制限の関連なんですけども、今出荷制限がかけられている地域のですね、他の産品についてなんですけれども、例えば果物ですとか、家畜ですとか、そういったものは今後調査をですね、検査を詳しくしていけばそれで新たに品目が増える可能性があるのか。それともおおむね検査、網羅的にやっていってですね、あんまり増える可能性というのはないのか。その辺はどのような認識ですか。

官房長官:ある程度ですね、すべて完全に網羅ではない。例えば、産出量の小さな産品とかありますので、ですが、かなりいろいろな分野についての算定はして、それは厚生労働省から、どういった品目を調査しているかは出ているかと思います。ですから、むしろですね、調査の対象がということよりも、これは残念ながらいま、放射性物質は一定程度、原子力発電所から出てきておりまして、こうしたものが空気中にあるものが地上に落ちてくるという今プロセスの中にありますから、これから一定期間の間は数値が高まってくる可能性はある。ですから、そういったものをきちっとモニタリングをして一定の水準に達した場合には必要な措置をとると。現時点ではそういったものは他の品目については見受けられませんので今回指定した範囲について指示を出したと、こういうことであります。

記者:●●ジャーナルのハヤシと言います。福島第一の今後の復旧と、あともう1つ、長期的な原子力の安全性のことなどについて政府の中で●●新しい機能などを作るという可能性はあるのでしょうか。

官房長官:今の段階は、まずは、この福島の事故の被害、影響というものをこれ以上悪化させずに収束をさせるべく、全力をあげて取り組んでいるところでございます。当然のことながら、それがうまくいった場合にはですね、今後のあり方について抜本的な検証は必要だというふうには思っておりますが、まずは今あらゆる関連する知識、経験、能力をこの事態の収拾に向けているという状況です。

記者:時事通信です。先ほどの海産物の件なんですけれども、モニタリングはいつごろやるのかということと、それから規模は全国どういう地域、どれぐらいの規模で考えているのかということですね。あともし数値に異常が出た場合はどのような対応をとるのかということについてどのようにお考えでしょうか。

官房長官:これは農林水産省を中心にしてですね、一番効果的なモニタリングができるやり方をいま、組み立てて、できるところから現に進めて頂いていると認識しています。

記者:●●です。福島の原発の周辺に住んでいる方の今後の損害賠償なんですけれども、東京電力に●●だと思うんですけれども、国の負担は法律に基づく●●ことだと思うんですが、今回の場合、福島第一、第二ともに対象になってそれぞれ最高額になるという見通しでしょうか。

官房長官:まだそういったところの具体的な計算をしてはおりませんし、まだそういった段階ではないというふうに思っております。農作物の出荷制限も含め、退避をして頂いている皆さんについてはですね、まずは現行法に基づく適切な対応をとらせて頂くことはもとよりでありますけれども、全体の構造の中でですね、最大限の配慮をしなければならないということをいま当事者の皆さんに向けてもですね、申し上げたいと思っておりますが、具体的なことについては今後まずは状況が落ち着くこと、事態を収拾させることがまず第一だと思っています。