原子力安全保安院の記者会見テキスト(第8報)(2011年3月12日00時51分から24分間)

司会:5分ほど遅れましたが、第8回の現状報告させて頂きます。それでは、審議官お願いします。

中村審議官:第8報でございます。0時30分現在の情報でございます。

まず1Fの状況でございます。1Fの1号、2号、3号のその後でありますけれども、引き続き1号と3号につきましては、給水が炉心のなかに行われておりまして、水位についても、先ほど申し上げた22時の時点と変わっておりません。

それから2号機の方でございますけれども、こちらについても、10時の時点で燃料上部から340センチということでございましたけれども、23時30分現在でありますけれども、350センチということでございます。モニタリング化等によります放射性物質の放出の状況でありますとか、そういったものについては、とくに新しい情報は入っておりません。

それから電源調達の方でございますけれども、これは第8報のその資料の方、2ページをご覧いただきたいと思います。東京電力福島第一原子力発電所の(3)のところでありますけれども、第一発電所の注水機能回復のための電源確保の状況でありますけれども、現在、電源車が3台ないし4台が敷地内で待機中でございます。ケーブルの方が調達できましたので、いま作業員を確保してですね、作業員を確保してその作業に入るべくやっておるということと、東京電力のほうから聞いております。ケーブルについては、さらに必要なものを関東の方から空輸準備中でございますし、また、バッテリーを広野火力の方から別途空輸準備中であるということでございます。福島第一原子力発電所については以上のとおりでございます。

それから第二原子力発電所の方でございましたけれども、第二原子力発電所につきましては、とくに先ほどの状況から変化はございません。それから、女川原子力発電所の煙の件でございますけれども、タービン建屋からのその煙が出ていた件でございますけれども、事業者からの報告によりますと収束をしたということを確認したということでございます。福島第一原子力発電所、第二原子力発電所、それから女川については、以上でございます。それから産業保安の、3ページ以降の産業保安の関係でありますけれども、先ほど以降の変更地点のところにつきまして、下線で記してあるとおりでございます。一般ガスの方につきまして、日本ガス協会が仙台市からの要請を受けて、ガス協会として仙台市への先遣隊準備を進めているということ。それから、東京ガス管内での状況につきまして、日立支社エリアについてはそういうような状況であるということでございます。

保安院:先遣隊8条とありますが、これ8名の間違いです。

中村審議官:それから、4ぺージ目でございますけれども、その他ガス関係でありますけれども、下線を引いてあるとことが新しい情報でございます。簡易ガス、それからガス導管事業者、それから熱供給。熱供給の方については、0時現在の状況でございます。それからコンビナートの方でございますけれども

保安院:これ新しい情報ではありません。

中村審議官:そうですか。変わってないということですか。

保安院:変わってません。

中村審議官:けが人等々の情報はまだあれですか。

保安院:ありません。

中村審議官:それから、保安院、政府全体の対応としてはとくに新しいのはございません。ほかになんかございますか。

保安院:すみません。電気ですが、12時14分現在の数字が入ってきてまして、東京電力管内で、停電戸数257万戸となっています。神奈川県の川崎市、横浜市で復旧が進んでいます。

記者:すみません。聞こえないので、もう1回繰り返してもらえますか。

保安院:東京電力管内の停電戸数は12時14分現在で、257万戸になっています。

中村審議官:私どもの方からの情報は以上です。

司会:それでは、質疑応答に入りたいと思いますので、挙手の方をお願いします。

記者:福島第一の2号機ですけれども、350センチということで、ここで安定しているということで、結局なにも影響はないということと。あと電源車とはまだ繋がっていないという理解でよろしいんでしょうか。

中村審議官:水位については、先ほど10時の時点ですと340センチでしたけれども、今は350ということで、そういう意味では安定はしているとことでございます。それから電源車にはまだ繋がったという情報は入っておりません。いま作業しているというふうに聞いております。

司会:3列目の男性の方。

記者:確認なんですけれども、1Fの2は水位は安定しているけれども、冷やす機能というのは8時半からでという話で、回復はしていないという状況。

山田課長:はい、はい。

司会:では、1列目の男性の方。

記者:一部情報だと、福島県が2号機は午前1時半に復旧する見込みということを発表したという情報もあるんですけど、とくに把握はされてないですか。

中村審議官:聞いておりません。

司会:では3列目の男性の方。

記者:3号機だったと思うんですけど、バッテリーの方はどうなったか。

山田課長:まだRCICは動いております。おそらくずっと動き続けているわけではなかったということで、バッテリーがまだ残っているんだと思われます。

記者:それがどのくらいかということはまだわからない。

山田課長:はい。今のところわかっておりません。

記者:共同通信の●●です。1F2の水位が若干ながら回復した理由というのは、これはボイトですか。なにか理由はあるんですか。

中村審議官:水位を見てみますと、10時が340で、それ以降340で、11時過ぎから350になっていまして、その辺の明確な理由というのは、まだ確認ができておりません。

記者:推定原因でもなんかないんですかね。

中村審議官:よく確認する必要があるんだろうと思っています。

司会:では、1列目の女性の方。

記者:すみません。1号機と3号機の水位が変わらないという時間は何時ですか。

中村審議官:これはですね、1号機については23時24分の情報でございます。

記者:3号機は。

中村審議官:3号機についてはですね、これについては23時30分の情報であります。

記者:どうしてその充電者が着いているのにこんなに時間がかかるんですか。

中村審議官:ケーブルを接続ケーブルを探していたという、調達をしているということと、あと作業員ですね、作業員の確保にいま努めているということでございます。

司会:ほか、挙手お願いします。

記者:時事通信の●●です。先ほどの発表だとですね、確かコンビナートの火災がもう1件鹿島の方であったかと思うんですけど、これはどうなったんですか。

保安院:新しい情報はないんですが、これから落ちているというのは、どうして落ちたかということですね。鉄筋コンビナートの災害情報は引き続き原子力安全保安院のプレスリリースでやっていくんですけれど、別途経済産業省の本省の方でそれ以外の産業の情報を集約しているらしくて、製鉄所なのでそっちにまとめようということで、発表ソースが移し替えられたということで、ただし新しい情報はいま入っていません。

記者:要するにまだ継続中ということですね。

保安院:はい。新しい情報はないので、我々が知っている情報はそういうふうです。

記者:すみません。それに関連して、ちなみに本省の方ではいつ頃それを出されるんでしょうか。とりまとめたのは。

保安院:すみません。私は詳しく承知していません。確認します。

司会:ほか、挙手ございませんか。

記者:NHKの●●です。確認ですけど、一応電源車3,4台確保できたということで、随時準備出来次第、まず次に繋いで次にというそれぞれに繋ぐ台数は十分にあるということでよろしいんでしょうか。

中村審議官:はい。そういうことです。

司会:それでは2列目の女性の方。

記者:すみません。ケーブル1部確保されたということなんですけれども、これ先ほど作業員も確保して準備中とおっしゃっていましたが、ケーブルも作業員ももう確保されて、確保されたということなんですか。

中村審議官:作業員はいま確保しているところだというふうに思います。そこは、申し訳ありますけれども、現場の錯そう情報が錯そうしているので、まさしくそこは人が確保されたかどうかというところまでは、ちょっと申し訳ございません。

記者:で、そのケーブルは2号機用のなんですか。

中村審議官:電圧ケーブルですので、2号機でも3号機でもですね、使えるようなものでございます。

記者:2基分確保されたということですか。

中村審議官:そうですね。使えると思います。

記者:すみません。ケーブルも2基分あるという認識でいいですよね。要するに作業員を確保でき次第繋げる状態で、その作業員の方がいま難航しているという状況ですね。

中村審議官:はい。そうですね。

司会:3列目の男性の方。

記者:朝日新聞のコボリです。確認ですけど、発電車にケーブルを繋いだら、まずその冷やすっていうのがRCICと言うので動かして、ECCSのなんか万が一あったときに、その発電車から繋いで動かせる状態になるのでしょうか。

山田課長:ECCSとかのポンプは、おそらくもう少し大きな電力がいると思いますので、今来ている電源車で足りるかどうかというのは、確認はしていませんのではっきりしたこと申し上げられませんけれども、たぶん足りないんじゃないかと思います。

司会:では、こちらの男性からお願いします。

記者:非常用電源の復旧状況とか回復状況とかそういった情報というのは。

山田課長:入ってきておりません。

記者:全然目途も見えませんか。

山田課長:はい、はい。

司会:ちょっと前の女性からお願いします。

記者:すみません。さっきの質問と関連ですけれども、そうすると結局バッテリー充電して、また7,8時間しかもたないということですか。

中村審議官:それは、ディーゼルなんでですね、燃料をずっと追加していけばですね、ずっと継続的に電力を供給することができます。

記者:じゃあもうずっと。

山田課長:電源車に燃料さえ供給すればいいわけで、その燃料は確保されているというふうに報告は受けております。

司会:じゃあ4列目の女性の方。

記者:じゃあ足りないのは人だけということなんですか。

中村審議官:そうですね。要するに作業員を確保しているということであります。

記者:それ以外の分は全部そろっているということですか。

中村審議官:ええ。電源車も3,4台着いてますし、またそれに加えてまた追加的な電源車も向かっていると聞いていますし、それからケーブルも少なくとも2号機、3号機分のやつは確保されているという状況であります。

記者:作業は難しい作業なんですか。

山田課長:詳細は周知していないんですけれども、それなりに。

記者:専門的な。

山田課長:ええ。という方がやらないといけないというふうに聞いております。

記者:それだけの人を集めるのに、想定はしていなかった、そういう事態は想定していなかったんですか。

山田課長:いや、いま確保しているということで、人がいなくて今右往左往しているという状況ではないと思います。

記者:でもまだ、今すべてが揃っているのに、止まってから8時半から止まっていて、まだ動いていないというのは、時間が結構かかっていると思わないんですか。

中村審議官:こういう状況なんでですね、最善は尽くしてはいるんだろうとは思いますが、結果的に時間はかかっているなというふうには思います。

記者:こういう事態が起きてケーブルを接続しなきゃいけないということは想定されていた事態なんですか。

山田課長:常日頃から想定しているかというと、今申し上げているとおり、電源車かき集めて向かっていますので、こういうことをあらかじめやるということで、準備がされているということではございません。

司会:2列目の男性の方。

記者:日経新聞の●●と申します。ケーブルが2号機と3号機分確保されているということなんですが、さらに必要数関東地方から空輸準備中というのは、これはそのなんのために。

中村審議官:電源車の方もですね、聞いているところですと、それぞれ、さらに相当数いま向かっているところでありまして、それをいろんなところに電源を供給するために多数のケーブルが必要になってきますので、そのケーブル用としてさらに今現在発電所の方で調達できたもの以外にも外部から調達をしてきているということであります。

司会:じゃあ3列目の男性の方。

記者:女川の(3)の消火開始という17時15分のやつなんですけど、1号機のタービン建屋のやつなんですけど、これ収束したというのは、完全に鎮火したという理解でよろしいんでしょうか。

中村審議官:いや、そこはですね、とりあえず事業者の方ではですね、CO2で消火をしてですね、そのあとまた必要な作業をやってですね、収束はしたと、でも本当に鎮火しているかどうかというところまでの確認はできていないと。

保安院:通常、鎮火確認は公設消防さんがやられるので、事業者さんとしては確認しているんですけれども、鎮火というのは最後消防署の方が来られて判定するので、いま他のところに行ってらっしゃるので、消防署の方では確認をしているという状況ではないということ。

記者:そうすると、収束したの何時ですか。

保安院:22時55分です。

記者:これ出火って何時なんでしょう。出火が確認されたっていうのは。

中村審議官:出火っていうのは、煙が出てるという情報が入ってきたのはですね

保安院:15時15分前ですから、ちょっと正確な

中村審議官:第1報のときに申し上げておりますので、15時15分の時にはその煙を確認しているということでございます。

記者:けが人はいなかったということですか。

中村審議官:その情報は今のところ入ってきていません。

司会:では3列目の女性の方。

記者:産経新聞のタキガワです。電源車ですとか、バッテリーですとか確保できたということなんですけれども、これをもってその、(燃料棒)溶解、メルトダウンっていうのを当面回避できたということで、理解してよろしいでしょうか。

中村審議官:まず、接続をしてですね、きちっとRCIC、隔離時冷却系がですね、作動するというところをまず見る必要があるんだろうと思います。まずは。

記者:それは今晩中にできるということですか。

中村審議官:できる限り早くやる必要があると思います。

司会:ほかございますでしょうか、挙手をお願いいたします。では3列目の男性の方。

記者:すみません。住民の避難というのはどうなっているかというのは把握されていますか。

保安院:3キロ圏内ということで、避難の指示が出されていますけれども、まずその対象になっているのは、大熊町と双葉町でございました。大熊町に関してはですね、3キロ圏内の住民の避難が一応完了ということで、ただ現在万が一残っている人がいないかというので念のための確認を今しているということの連絡を受けております。

双葉町につきましては、12時過ぎくらいの情報ですけれども、現在まだ避難を続けているというところでございます。

記者:先ほど満員になって県外に、他のところに移送中とおっしゃっていたと思うんですけど。

保安院:双葉町につきまして、先ほどの前の時に双葉町は、3キロ圏内の避難所は満員状態で3キロ圏外の避難所にバスで移送中というそういうことを申し上げたと思います。その避難の活動を引き続き続けているということでございます。

記者:共同通信の●●です。津波の関係なんですけど、例の2Fの1,2,4のポンプ関係以外に、いま津波の状況、全然僕把握していないんですが、いま想定されている引き波によって取水口が完全に露出しちゃったりして、電源喪失という恐れは今のところはないんですかね。

山田課長:今のところ引き波で、海水ポンプが壊れたという情報は入っておりません。寄せ波の方で被ったというのはございますけれども。

記者:寄せ波で被ったというのは、別にその非常用DGとかそんなんではなくて、どういう機器が被ったという。

山田課長:海水ポンプです。

記者:そこまでですね。逆に他の施設に関しては、押し波、寄せ波によっては被害の情報は入っていない?。

山田課長:若干敷地内で水没しているところはあるようですけど、何か壊れたという情報はいま手元には入ってきておりません。

保安院:先ほどの大臣官房のプレスリリースのタイミングですけれど、確認しましたところ、まだ未定だそうであります。それから住金、鹿島については、事業者によればもう鎮火したという情報もあるようですが、茨城県に確認したところ、事業者も今津波警報が出ていますので

01:12:24

16秒間記録なし

01:12:40

中村審議官:すみません。今確認できているのはこの情報です。

司会:ほかございますか。挙手お願いいたします。よろしいですか。じゃあ残り2人の方。じゃあまず前の男性の方。

記者:ちょっと気が早いんですけども、今後の、まず1点、現段階で何時頃に電源が確保できることになるかというのは、時間の目途としてはまだはっきりしていないということでよろしいでしょうか。

山田課長:はい、はい、はい。

記者:2点目、まだちょっと気が早いんですが、今後のプロセスとして仮に電源が再開できて、徐々に落ち着く方向に行った場合に、15条を解除、つまり宣言を解除するときのプロセスというのは具体的にどういうふうな、法律上どうなっているのかという情報を教えておいてもらっていいですか。

山田課長:おそらく15条の宣言をしたときの要件がすべて解除されていて、再び15条にいくという恐れがなくなったなというところでおそらく判断がされて、その判断に際しては原子力安全委員会の意見を聞いて、内閣総理大臣が解除するというのが、原子力災害対策特別措置法上、書かれておりますので、そのプロセスにしたがって、15条が解除されていくのではないかというふうに思ってます。

記者:大丈夫だろうというのは、たとえば今の状況からいうと、どういう風になったらば大丈夫と言える状況になるのでしょうか。

山田課長:これからどういうふうに復旧していくかがちょっとよくわからないものですから、どの順番でどこが回復したところで判断ができるかというのが、ちょっと今この時点でどこまでどうなったらというのはちょっと申し上げにくいところでございます。

司会:じゃあ4列目の女性の方お願いします。

記者:すみません。この2ページの福島第一の(3)のところにあるこれバッテリーを広野火力から空輸準備中っていうんですが、このバッテリーというのは弁のところにつけているバッテリーのことですか。

保安院:弁を開閉するためのバッテリーでございます。

記者:あの動かすためのもの。

保安院:はい。

記者:これって基本的には電源車と繋げばなくても大丈夫なんですか。

保安院:電源で動かすことは可能ですけれども、複数持ち込むことによって、確実にするという。

記者:万が一動かなかった時のために。

保安院:はい、そうですね。

司会:よろしいでしょうか。それではですね、第8回の現状報告を終了させて頂きます。次回は1時間後の2時15分から開始とさせて頂きます。ありがとうございました。