原子力安全・保安院の記者会見テキスト(第9報)(2011年3月12日02時19分から30分間)

司会:お手元資料行き届いてますでしょうか。よろしいでしょうか。それではですね、また遅れてしまいましたが、第9報として、現状をお知らせしたいと思います。中村審議官お願いします。

中村審議官:第9報でございます。午前2時現在のものでございます。福島第一原子力発電所の1号機から3号機の状況について、ご説明申し上げます。

2ページ目をご覧を頂きたいと思います。電源車3,4台が敷地内で待機中ということで、それでケーブルを確保いたしまして、1時20分にですね、2号機に着きまして繋ぎこみの作業を開始をしております。それから3号機については、引き続き隔離時冷却系(RCIC)が作動しておりまして、引き続き炉の方に水が供給されているということでございます。一方で、1号機の方でありますけれど、こちらについてそこに書いてございますように、格納容器内の圧力、これが上昇しておりまして、それのその設計値がですね400キロパスカル、これラフに言いますと約4気圧というふうにお考えいただければと思いますが。その設計値のところ現在、可能性としてではありますけれども、確認はとれておりません。可能性としてですね、600キロパスカル程度まで上昇しているという可能性があるということが事業者の方から報告がありました。それでこれにつきましては、事故時のですね、これは非常に、事故時におけるマニュアル手順書としてですね、事業者の方で用意しているものではですね、この圧力が約600キロパスカル(注:800の間違い)、約8気圧ですけれど、そういったようなその状況にまでになると、格納容器にですね、弁が付いているわけですけれども、そこの弁を開放するという手順になっているということでございます。福島第一原子力発電所に状況につきましては以上でございます。

記者:すみません。800になるんですか。

山田課長:800です。

記者:600。800。

中村審議官:今現在600キロパスカルまで上昇している可能性があるんですけれども、手順書のマニュアルを読みますと、800になる場合については

記者:800イコール約8気圧?

中村審議官:8気圧というふうに考えて頂ければいいと思います。では、この前と同様、7報以降の、前回以降の変更点については下線でしているとおりでございます。電気の関係で東京電力の停電規模が一部変更、減少してきているということとでございます。それから一般ガスの方でございますけれども、午前1時現在ですけれども、仙台市営ガス、気仙沼市営ガス、福島ガス、連絡が取れないという状況でございます。それから北海道、青森県、山形県、秋田県の都市ガス供給区域において、供給停止でないことをガス協会から確認済みということでございます。4ページ目におきまして、ガス会社からの情報で、前回以降変更があったところを下線で記してございます。それから、JX日鉱日石エネルギーの八戸LNG基地の関係でございますけれども、11日23時過ぎの時点で天然ガス鉱業会によりますと、導管事業者のパイプラインに被害はないという連絡が入ってございます。それ以降、原子力安全保安院、それから政府としての対応に変更はございません。それから申し遅れましたけれども、2Fの状況についても、とくに前回以降の変更はございません。私の方からは以上でございます。

司会:それでは、挙手をお願いします。では、3列目の男性の方お願いします。

記者:朝日新聞の●●です。確認なんですが、福島第一の2号機は1時20分にケーブルに繋ぐ作業を開始したということなんですが、その、炉を冷やす機能は回復したという。

中村審議官:いえ、まだです。作業開始したわけでありまして、それが作業が完了するまで時間がかかると思います。

記者:もう1点、1号機の方で600キロパスカルまで上がってきて800キロパスカルになると、格納容器の弁を開けるということなんですけど、格納容器の弁を開けてその蒸気の逃げ先というのは、格納容器の外にある、違う、圧力容器でしたっけ。格納容器から外に出してしまう。

中村審議官:そうですね。格納容器からフィルターを通してですね。

山田課長:いわゆるスタックという排気筒ですね。あそこから出て行くことになります。

中村審議官:外部に出すということですね。

山田課長:あの高い筒ですね。

記者:出す蒸気のなかにはやっぱり微量の放射性物質が入っている感じですか。

山田課長:はい。通常のBWRの冷却水がそのまま出て参りますので。

記者:その放射能というのはどのくらいの程度の放射線が含まれている可能性があるんですか。

山田課長:通常ですとそれほど多くないんですが、今炉の中の状況がよくわかっておりませんので、今どのくらいの、どのようなものが出るかということについてはわかっておりません。

記者:圧力が高まった理由というのはどういうことなんですか。

山田課長:おそらく何らかの形で蒸気が格納容器のなかに漏れ出しているというのが考えられるものでございます。

司会:では、4列目の奥の男性の方お願いします。

記者:朝日新聞のヤザキと言いますけど、どのくらい放射能出るかわかってない状態で出しちゃっても別にそのなんていうんでしょう、害というか、そういう危険性というのが全然ないような量なんですか?。全然知らなくて申し訳ないんですけど。

山田課長:今の段階は、圧力が上がっているから出すということで、必ずしも格納容器のなかがどうなっているかは確認はとれてないんですけど、今のところは。

記者:でも確実にその含まれているわけなんですよね。

山田課長:はい。

記者:それはどの程度あるかはわからなくて。

山田課長:いまの現時点ではちょっとわかっておりません。

記者:現時点でわかんない状態のものが、要するにだから、驚くほど少ないかもしれないし、もしかしたら驚くほどすごい含まれているかもしれないということなんですか。

山田課長:格納容器のなかにある量はある程度推測はつきますので、そこから出るとすると、これくらいかなという数字はある程度見積もりはつくれると思いますけども、今のところそこの見積もりまではやっておりません。

記者:それは、ごめんなさい。ちょっと素人的で申し訳ないんですけど、要するに人体に影響するものはないんですか。

山田課長:今のところ、現時点では風は海側に吹いているということですので、おそらく現時点では、大きな影響はないのではないかということになるのではないかと思います。

記者:もしもで、仮で申し訳ないですけど、風が逆だったらこれは開放はしないんですか。

山田課長:現時点は、いまそういう状態ですというだけで、まだ外へ出すかどうかということも決まっているわけではございませんので、今は圧力が上がっているという状況だけでございます。

記者:でも要するに上がったら、その800でしたっけね、なったらこれはもう開けるんですよね。手順書によると。

中村審議官:手順書によるとそういうことになっていますけれども、まだ最終的に開けるということを決定したわけではございません。今現在600キロパスカルでありますけれども、その後の状況を見ながらですね、それからたぶん今山田の方から申し上げたように、放射線レベルの問題であるとか、あるいはその風吹きの問題であるとか、そういったところを総合的に判断して考えられるんだろうと思いますけど、現時点でまだそういうことをやるということを決定したわけではありません。可能性としてそういうことが考えられるということでございます。

記者:すみません。800キロパスカルを超えて、弁を開けないとどんな危険があるわけですか。なんかもっとひどいことが起こる可能性があるということですか。

山田課長:格納容器の圧力が上がり過ぎますので、格納容器から漏洩が出て行くと。いま申して上げておりますのは、排気筒から出ますので、排気筒から出せば高いところから出ますので拡散しますので、影響は小さいのですが、格納容器のどこかわからないところから出て行くと影響が大きくなることは考えられますので、そういう意味ではよりまだましな方法ということになります。

記者:高い、煙突みたいな。どのくらいの高さがある。

山田課長:100メートルくらいはあると思いますね。

記者:何メートルですか。

山田課長:すみません。正確な数字はわかりませんので、ちょっと今確認を取りに。

記者:なんかその煙突みたいなものの名前ってなんていう。

山田課長:排気筒です。

記者:排気筒。

山田課長:はい。

記者:今までその煙突から排出したことはありますか。

中村審議官:ベントとしてのは過去ありますね。

司会:一応挙手をみなさんお願いします。では、女性の方お願いします。

記者:先ほど800キロパスカルになると、弁を開放するということですけれども、これは判断するのは事業者が判断する、独自に判断するということになるんですか。どういう判断で、これは自動的にそれとも開放するということになっているんですか。

中村審議官:これは自動的ではなくてですね、一定の操作が必要だと聞いております。それはまず、第一義的には事業者の判断だというふうに思われます。

記者:事業者がじゃあそちらの保安院さんの方に確認とか、相談とかっていうのではなくて。

中村審議官:もちろん。そういう話はあると思います。

司会:はい。1列目の男性の方。

記者:NHKのホッタです。1F1,2,3号機の現在の水位を教えてください。

中村審議官:1F2の水位ですか。

記者:1,2,3。

中村審議官:1,2,3。1号機についてですけれども、こちらについてはこれは130ですね。先ほど23時24分の時点で申し上げたと思いますが、燃料頂上部から590センチと申し上げたと思います。590ね。

山田課長:590ミリ。59センチですよ。

中村審議官:59センチ。59センチ。それで12時30分現在ですけれども、130センチであります。それから2号機につきましては、23時30分現在で350でありましたけれども、12時30分現在350で変わっておりません。それから3号機の方についてはですね、すみません。正確なちょっと情報がまだ入っておりませんので。

記者:すみません。その3号機です。正確な情報が入っていないと、水位が下がっている可能性もあるということ。

中村審議官:そうですね。可能性あります。先ほど10時現在で450センチと申し上げたかと思いますが、それ以降それに相当するような数字がちょっと手元に入っておりませんので。申し訳ありません。

司会:すみません。挙手、あててからお願いします。では、4列目の男性の方。

記者:聞き間違いだったら恐縮なんですが、開放、排気筒の、過去に開放したことあったと先ほどおっしゃったんですか。

中村審議官:いえ、ありません。

記者:ない。

中村審議官:はい、ありません。

記者:じゃあ今回もし開放することになると初めて。

中村審議官:はい、そういうことです。

司会:はい、では女性の方お願いします。

記者:その排気筒から出る蒸気なんですけれども、通常であれば、現在の状況がどうかわからないということですけれど、通常であればどれくらいの放射線レベルのものが出てくるんですか。

山田課長:通常状態ですと炉水の濃度はどれくらいなんですかね。ちょっとその数字もちょっと確認をしてみます。

司会:では一列目の男性の方。

記者:1Fの1号機について、1時間後に要するに59センチから130センチということで回復しているようですけども、その回復と圧力容器、いや格納容器内の圧力の上昇との関連性というのをどういうふうに捉えればいいのでしょうか。なにか関連はどんなふうに見ればいいですかね。

山田課長:考えられるところとしては、この水位が正確に出てるかどうかというところはちょっとよく見てみないといけないのかなというところかと思います。

記者:その心は。

山田課長:圧力が上がっているということであれば、水蒸気は外へ出ている可能性がありますので、そうした場合水位が下がるはずですので、それが上がっているということですので、何かが起きてるかもしれないということかと思います。

記者:その何かというのは。

山田課長:起こり得る、あり得るとすると、表示が必ずしも正確になっていないかもしれないと。

司会:ほかにございますでしょうか。挙手をお願いいたします。はい、では3列目の男性の方。

記者:今の、今のところですけれども、水位の方が正しくないのか、圧力の方が正しくないのか、どちらの可能性が高いんですか。

山田課長:それは今、どちらともわかりません。

記者:表示については色々あがったりさがったりする状況が続いていましたよね。圧力の表示については。

山田課長:圧力の表示も今自身は、数字は得られておりません。一旦計ってみた、表示が出たときに、その600キロパスカルになっていたということで、現時点どれだけの圧力になっているかということについては、数字は得られておりません。

記者:今までずっと表示がなくて、突然出て、突然というか表示が出て600という?。

山田課長:すみません。そこちょっと確認をしないと、お答えできませんので、申し訳ありません。

司会:こちらの男性から。3列目の男性からお願いします。

記者:すみません。毎日のタテヤマと申します。先ほど、東電さんの説明を若干聞いてきたときにですね、この1号機の圧力が上がったやつというのは、15条通報の対象にはならないんですか。

中村審議官:もうすでに、あれですね、1Fの1号、2号については15条通報の対象になってますので。

記者:この圧力が上がったということを通報の対象ということでは?、新しく。

山田課長:格納容器の圧力は確か判断基準になかったんじゃないかと思って。ちょっと確認してみますが、冷却機能はあるとか、それから測定したときの放射線の濃度が上がってる、線量が上がってるとか、そういうのは確か判断基準になっていますので。

司会:はい、じゃあ1列目の男性の方。

記者:今のに関連するんですけも、東電の方が東京電力さんの方が、0時49分に15条通報、15条に該当する事象があったということを通報しているというのを発表しているんですけども、そこら辺の事実関係の方、確認はいかがでしょうか。

中村審議官:すみません。そこは聞いておりませんけれども、この15条通報の事象の基準ですけど、さっき、今日の第何回目かの会見のときにお配りをしましたけれども、その基準のなかでですね、格納容器の圧力がですね、設計上の最高使用圧力に達した場合ということで、基準に該当するということであります。そういうことで東電の方から、我々正式に確認はしておりませんけれども、東電の方から発表していたとしたら、そういうことだろうと思います。

司会:では、1列目の男性の方。

記者:すみません。バッテリーの件なんですけれども、3号機のバッテリーっていうのはまだきれてないということですか。

山田課長:はい。まだRCICが止まったという情報はきておりません。

司会:では3列目の奥の男性の方。

記者:朝日新聞のコボリです。今回その格納容器のなかの圧力が上がっているということなんですけど、もし非常用電源とかが生きてECCSが動く状態であれば今回のような事態にはなにもならなかった?。

山田課長:格納容器の冷却という機能もありますので、それで圧力下げられたんじゃないかと思います。

記者:やっぱりECCSが動かないという状態がここまでに繋がっている?。

山田課長:格納容器の冷却機能というのはECCSではないんですけども。

記者:別の。

山田課長:ええ。ECCSも動いて、格納容器の冷却機能もあればここまでにはなっていないと思います。

司会:はい、では4列目の男性の方。

記者:同じ格納容器の圧力なんですけど、先ほど蒸気が漏れだしているという。もう少しちょっとわかりやすく教えていただけますか。

山田課長:格納容器のなかが今どういう状態になっているのかは、誰も中に入れませんのでどうなっているかはわからないんですけれども、格納容器の圧力が上がるとすれば、蒸気が何らかの形で漏れ出してそれが中の圧力を上げているのではないかというふうに今、推定。

記者:どこからのものが漏れ出して格納容器を。

山田課長:中がわかっていないものですから、現象として圧力が上がるとすればというところでの推測しかちょっと申し上げられません。

記者:すみません。図を指しながら例えばこういうところで漏れるとこういうところで上がると言ってもらえませんか。

山田課長:(図を指しながら)今ここ止まっておりまして、格納容器のなかにこの圧力容器のこれがあるわけですけども、ここは運転中にはなかには入れませんし、今停止をしております。これ中には入れません。したがいましてこの中で何が起きているかということについて、誰か人が入って見てくるということができません。中で例えばこの配管のところにひびが入るとか、それからポンプがあるところ、ポンプの継ぎ手というところからもし漏れたり、それから弁から少し漏れたりすると、蒸気がこの中に充満をしますので、蒸気で圧力が上がるということになります。

記者:その格納容器の中に色んななんかこうパイプみたいなものがあって、その。

山田課長:はい、はい。それが色々と入っていますので、それをどこかのつなぎ目から蒸気が漏れるということはあり得ると。

保安院:こちらの方が配管としては数が多いので、イメージに近いんだと思います。こういったところから漏れている可能性は考えられます。それから先ほど排気筒の高さについてお尋ねがあったかと思うんですけれども、スタックの高さ、排気筒の高さはですね、1,2号機共用の排気筒で120メートル、それから3号機、4号機もこちらも共用で120メートルです。いずれにしても120メートルとなっております。

司会:ほかございますでしょうか。はい、では2列目の男性の方。

記者:設計値の…

テープチェンジ

02:40:08

山田課長:…みたいなものが起きたときにここまで上がるというので設計をされているものでございます。したがいまして、通常の運転中にここまで圧力が上がっているわけではございません。

司会:では、前の女性の方お願いします。

記者:今の状況で何かやることはできますか?。例えば配電車がきて、しくみがちょっと違いますよね。1号機に対して何かできることというのはありますか。

中村審議官:可能性としてですね、外への、外部への放射性物質の量というのを最小限に抑える方策の一つとしてですね、今おっしゃったそのベントと、その弁を、そのベント弁を開けてですね、その圧力を抑えるために排気筒を通して、外部へ放出するというのが、一つの方法であり、それが手順書に書かれているということでございます。それが可能性としてあるということであります。

記者:それしかない。放出するしかないと。

中村審議官:今のところあれですね、可能性としてはそういう方策が考えられるんだと。

山田課長:あとは電源を復旧させれば、当然あの。

記者:復旧させれば何とかなるんですか。

山田課長:通常の電源です。発電所の外から来ている送電線とか、そのあたりのところが直ればですね。

記者:でもそれが難しいんですよね。

山田課長:ええ、今のところは。

中村審議官:短期間には難しいんだろうと思います。

記者:放出する場合、何らかの住民への対策とか。

中村審議官:もちろん、仮にそういう場合には対策というのは考えられます。

記者:どういう対策があるんですか。

中村審議官:今、防護対策ということで住民避難、住民避難、それから屋内退避、それについて今、総理の方からすでに指示が出されておりますけれども、その内容でいいのかどうかということをまた再検討するという形になると思います。

記者:開けるときにアナウンスしますか。今から開けますって。

中村審議官:もちろん。それをやる場合については、まず判断する際に当然のことながら然るべく発表するという形になるんだろうと思います。

記者:今、住民が退避しているのは3キロと10キロだと、放出しても影響はないんでしょうか。

中村審議官:その辺をまず総合的に判断する必要があるんだろうと思います。

司会:では、1列目の方。

記者:すみません。1号機で格納容器の周りに、格納容器内で放射能漏れが起きているかどうかというような情報はありますか。

山田課長:周りで測定したときに若干放射線のレベルが上がっているというデータ、測定はされているみたいです。

記者:周りというのはどこの周りですか。

山田課長:格納容器の周りです。

記者:それ建屋内ですか。

山田課長:建屋内ですね。

記者:建屋内でいいんですね。

山田課長:ええ。

司会:じゃあ大石課長。

大石課長:基盤課長の大石です。ちょっと一旦住民の避難の関係で、前の会見からの新しい情報ですけども、1時5分時点で双葉町に確認をしたところですね、避難、3キロ圏内の避難の指示、そこから先への避難というのがこの時点で基本的に完了しました。ただ町としては、万が一残っている方いらっしゃらないかということで、念のための確認を続けているというそういう確認をとりましたので、ちょっと報告をさせて頂きます。

司会:1列目の男性の方お願いします。

記者:先ほど格納容器の周りで放射能の数値が上がっているというような報告があるということ。

山田課長:放射線ですね。

記者:放射線。それは漏れ出しているということになるんですか。

山田課長:何らかのことが起きているんだろうなと思いますが、何が起きているかというのは先ほどから申し上げているとおり、中がわかりませんので。

司会:奥の方から。4列目の男性の方からお願いします。

記者:朝日新聞のヤザキといいますけども、先ほど放出してその影響あるかないかを判断する必要があるとおっしゃっていましたけども、これが一番の方法だと先ほどおっしゃっていたと思うんですが、影響があると判断しちゃった場合は他に方法はあるんですか。

中村審議官:今短期間にですね、とり得る方法としてはいろんなことを考えていますけれども、それほど原始的にとり得る方法はないんではないかなと思っていますし、それからマニュアル上、先ほど申し上げたような、あれですねベントをするという方法があらかじめ用意されておりますので、そういったことが大前提としてとるべき対策であるんではないかというふうに思っております。

記者:多少放出して影響があるというふうに判断してもその方向自体が変わるってことはほぼないというふうに考えて。

中村審議官:おそらく現時点で考えられる方策の一つだと思います。

司会:では、奥の男性の方お願いします。

記者:共同通信のアサミと申します。弁を開けるという最終判断の前に他にすることはないんですか。ただそれは上昇が、その状況を見守るだけなんですか。

中村審議官:今、その設計圧力がですね、約4気圧で、それで今現在6気圧程度になってきているということもありますので、そうすると、それが弁を開けずにですね、そのまま推移してしまうとですね、逆にこれは格納容器にですね、大きな損傷が起こる可能性がありますので、そういった事態に至るよりは、あらかじめ手順書に書かれているような形で対応をとるという方が現時点ではより望ましい方策ではないかなというふうに考えております。

記者:そうすると、今からそれほど間をおかずに開けるという結論に達する、そしてそれをやるっていう可能性も。

中村審議官:可能性はあります。

司会:では、ここら辺で終わらさせて頂いてもよろしいでしょうか。では、今2名手が挙がっていますので、では女性の方からお願いします。

記者:確認なんですけれども、1号機の今の格納容器の圧力が上がっているというのは、蒸気が漏れ出している可能性というのは、蒸気というのは圧力容器内から漏れ出している可能性があるということですか。

山田課長:はい、はい。

司会:奥の男性の方お願いします。3列目の男性の方。

記者:朝日新聞のコボリです。これから開放するかどうかっていうアナウンス、また、開放とは別にそうなった場合、発表していただけるのかというのと、あと、格納容器から放射線を含め蒸気出してしまうというのは、海外だとどうなのでしょう。スリーマイルのときとか。に匹敵するようなケースになってしまうのでしょうか。

山田課長:スリーマイルは、すみません、正確に記憶しておりませんが、意図的にたぶん出したのではなくて、少し漏れ出したということであったんじゃなかったかと思います。

記者:意図的ではない。

山田課長:はい。

中村審議官:それからそういう判断をする際には、公表すると、発表するという形になると思います。

記者:すみません。国内も初めてなんですか。

中村審議官:はい。

記者:あの、建屋内のレベルが高くなった、放射線のレベルが高くなったという具体的にどれくらい、通常のあれと比べるとどれくらい。

山田課長:すみません。ちょっと正確な数字をいま。

記者:わからない。

山田課長:ええ。

司会:じゃあ女性の方。

記者:最終判断、その放出の最終判断をする際に、放射線のレベルを推定するというふうな作業をするというふうなことだったんですけど、今、中身全然わからない状態で、どういうふうに判断するんでしょうか。

山田課長:炉心にある放射性廃棄物の量、核分裂生成物の量はわかっていますので、それで出るとしたらこれくらい最大出るんじゃないかという想定をして、それで影響はあるかどうかということを多分判断することになるんじゃないかと思います。

司会:では、最後よろしいでしょうか。はい。

記者:1号機の方の現状、今後の出さずに済むというふうになり得る事態は、こうなったら出さずに済むというのは具体的にあるんでしょうか。

中村審議官:今この短時間でですね、その特効薬というか、対策があるというものは今のところ考えにくいなと思います。

記者:要するに2,3号機の場合は、例のその電源が復旧すればうまくいくということになるかもしれないですが、確か1号機は違うシステムになっていて、それは関係なく回っているはずなのが、圧力が外に出て高まっているということは、それとは関係なく、要するにそもそも出始めちゃっている状況になっているということは、短期的には何かしらの方法でこの状況を改善しうるというのは基本的にはないということですね。

中村審議官:難しいと思います。

司会:それではですね、もう45分、30分以上が経ちましたので、今回第9回の報告をちょっとここで打ち切らせてもらいます。次回は…