原子力安全保安院の記者会見テキスト(2011年3月12日14時24分から42分間)

記者:放出される放射線量が大分違ってくるんじゃないかと想像するんですが、その点はどうかっていうのはいかがでしょう。

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中村審議官:えっとですね。圧力容器の中のあれですね、圧力が高くなり、またさらにその放射性物質の放出される割合というのが高くなってくるということでございます。したがいまして、一刻も早くですね、ベントですね、作業を進めてですね、被害を、その圧力が高まることによって格納容器に大きな損傷に至るということがないようにですね、まずはそのベント作業を始めてですね、被害をその最小限に抑えるということがまず大切なことだろうというふうに思います。

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記者:まずですね、水を今まで入れていたと言われていたんですけれども、その給水はどうなったのかというのがまず一点。もう一点は注水しているのに水位が下がり続けているというのは、炉がどこか漏れているのではないかとかいうそういう想定しかできないんですけれども、そうするとなぜですね、水を入れながら水位が下がっているのかということについて教えてください。

山田課長:そこについては、炉の状態が今わかりませんので、推測でもちょっと申し上げる材料、今持ち合わせておりません。

記者:でも入れても上がらないわけですよね。

山田課長:はい。そういう意味では、入れたものが蒸気になって格納容器の方に抜けていってるか。

記者:漏れてはいないんですか。

中村審議官:否定できないですね。

山田課長:ええ、否定はできないですね。格納容器から入れたものが溢れ出ているという可能性は無きにしも非ずだと思います。

記者:水はいま、2万1000トンからどれくらい。その数字が変わっている数字があれば。

山田課長:注水したのは、今先ほど申し上げた通りの2万1000リットル。今入れた総量はその量でございます。

記者:まだ漏れているということは確認はできてないけれども、可能性はあるということですね。

山田課長:はい、はい。

司会:では1列目の。

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記者:どれくらい検出されたかという数値、あとはセシウムが検出された地点というのがどういった場所なのかっていうのがもう一回繰り返してください。

中村審議官:申し訳ありません。私どもに入ってきているのはですね、セシウムが検出されたということでございます。はい、はい。

山田課長:あとヨウ素、前回の時も少し申し上げた東京電力のヨウ素を検出したと。

記者:ヨウ素を検出。

山田課長:はい。

中村審議官:それは東京電力の。

山田課長:はい。

記者:で、数字とかわかんないですよね。セシウムの。数字もわからない。

中村審議官:はい。

記者:あと、安全情報として、住民たちがどういうふうに行動したらいいかとかそういう何かこう呼びかけるものとかってありますでしょうかね。

中村審議官:3キロメートル圏内の方々については、今避難を続けて頂いていると思いますし、また10キロ圏内の方々については屋内退避を進めて頂いているかと思いますけれども。

記者:今10キロ圏内?

記者:全部?

山田課長:10キロ圏内じゃない。

中村審議官:すみません。10キロ圏内の方々について避難を進めて頂いておりますけれども、地元自治体をはじめとする方々のですね、ご指示に従って、すみやかに避難、避難をして頂くようにお願いしたいというふうに思っております。

司会:では、4列目の男性。奥の。どうぞ。

記者:セシウムが検出っていう段階までいくとですね、この先ってのはどういうことを保安院として考えてらっしゃるのかっていうのと、あとはなにか防ぐというかですね、現実的な手立てっていうのはどんなことを今考えられてるんでしょうか。

山田課長:考えられることとしましては、ベントをして格納容器をなるべきもたせるという。で、その間にできる限りの注水をして、融けてるかもしれない炉心を冷やすと。そこで時間を稼いでいる間に、なるべく早く電源を回復して、さらに冷却機能を回復させるということになるかと思います。

記者:それは今のプロセスでいけば、順調にいくというふうには思えないんですが、どうみてますか。

山田課長:最大限東京電力中心に進めて頂くというしかないと思います。

司会:では、2列目の男性の方。

記者:ちょっともう一回確認なんですけれども、セシウムとヨウ素っていうのは両方とも放射性物質なんですか。

山田課長:はい。

記者:両方とも放射性物質。

山田課長:はい、はい。

記者:この件っていうのはもう海江田大臣には情報は入ってるんですか。

中村審議官:入ってる、入ってると思います。

記者:何か海江田大臣はこの件について言ってるんでしょうか。

中村審議官:連絡はいってますけれども、どういうことをおっしゃっているかということは聞いておりません。

記者:なんか今後この件で対応で何かするっていうことは、決まったことありますか。

中村審議官:今のところまず避難ですね。避難を速やかに行うということと、このベント作業をできる限り速やかに行うと、実現をするということであります。

記者:セシウムを含むですね、現状での炉内にある放射性物質ですね、ベントによって放出された場合にですね、現在退避範囲になっている10キロ圏外への影響というのは想定されないんですか。全く影響がないということなのか。影響があるとすればどういう影響があるのか。

保安院:ちょっとすみません。質問失念してしまったので、もう一度お願いできますでしょうか。

記者:現在ですね、状況でセシウムを含む炉内にある放射性物質がある状態で、ベントを行ったときにですね、退避範囲の10キロの外側に影響は及ばないんでしょうか。及ぶ場合どういう影響が及ぶんでしょうか。

保安院:今回の私どものシミュレーションではですね、セシウムとかそういったものは取り扱ってございませんが、現在の気象条件からいきますと先ほど申し上げた通り、最大の線量が出現する地点というのが1キロ未満ということから考えますと。現在のその避難の想定とかそういったものを変える必要はないんではなかろうかというふうに考えてございます。

記者:影響はないということですか。

保安院:広範囲には及ぶような影響ではないというふうに考えております。

司会:では2列目の男性の方。

記者:だいぶ深刻なようですけれども、自衛隊とか米軍の協力は求めてるんでしょうか。

中村審議官:そこは確認をさせて頂きます。

司会:2列目の男性。

記者:炉心にですね、例えば穴が空いて、水がですね、進まないような状態になっている場合ですね、ほかにそれを止める方法とかあるんですか。

山田課長:格納容器にスプレーをして冷やすというのはあり得るかと思います。

記者:そういうことは可能なんですか。電源が回復したら可能になるとか。

山田課長:電源が回復すれば、格納容器スプレーが使えると思いますので、そういう対策もとれると思います。

司会:ではですね、3列目の男性の方どうぞ。いや、3列目の。

記者:少なくとも溶融しているということは1200度以上、そういう温度さらに高温になってたりすると、そういうスプレーのシステムとかに、そういうところが高温で損傷を受けたりとか、そういう可能性は大丈夫なんですか。

山田課長:冷やすためには水をかけるということになるかと思いますので、どれくらい冷えるかというところはチャレンジしなきゃいけないと思いますけども、やれることは冷やしにかかるということになるかと思います。

司会:じゃあ奥の男性の方、どうぞ。

記者:ちょっと重複になりますけど、見てる人がわかりやすくお伝えして頂いて、その可能性っていうのが今、どんくらいの可能性レベルでみてるかってちょっと簡単に教えてもらっていいですか。

中村審議官:燃料のですね、溶融が始まっていると見ていいということであります。燃料というのはその、先ほどから山田課長が申し上げてますように、燃料を覆っている被覆管とその中に入っているペレット、そのペレットがその溶融を、溶け始めていて、したがってその中に含まれている核分裂性物質、通常からあるセシウムが溶けることによってまた被覆燃料、被覆剤をですね、から出てきているということだろうと思います。

司会:質疑応答中ですが、ちょっとこちらからちょっとコメントございますので。

根井審議官:自衛隊、米軍の。

中村審議官:はい。

根井審議官:すみません。まず現時点において、自衛隊には、の全面的なご協力を得て、福島第一発電所1号機の注水作業のための水の確保に最大限のご協力を頂いております。今すでに発電所の方で水の注入を消化系配管を使ってやっておるんですが、その水は例えば柏崎から持ってきた事業者さんの消防車の、タンク消防車の水を使ってみたり、というようなことをやっておるんですが、今まだ残ってますけれども、段々そこをつきつつあるということもありまして、自衛隊の方に例えばタンク車でありますとか、あるいはポンプ車を使って水源でくみ上げて持ってくるといったような手配を全力でやっていただいておりまして、すでにちょっとまだ正確な台数を現時点で抑えきっておりませんが、もう3台から5台程度はほぼ現地に入りつつあるようなお話まで伝わってきてございます。まだお願いしてちょっと前だったかと思いますから、わずかな時間ですけれど、でもすでにそういった調達作業に入っていただいてございます。さらにそれ以外にも水の供給のための最大限の努力をして頂いているのが今の状況でございます。

それから米軍。米軍については外務省経由で要請があれば全力で対応させて頂きたいという趣旨のお話も頂いております。そういったことも含めて今の段階では、実は水の供給云々ということになりますと、自衛隊さんの方が近場に、今申し上げたようなものを大体持ってきておられるということもあって、そちらからの供給の方を今優先的に、ただ受け手側の発電所の事情もあるもんですから、そのまず自衛隊の方のご協力の方を最優先で受け手の方も対応しているということでございますが、自衛隊、いや米軍の方にも、自衛隊のご協力の見通しがある程度たったあとに、さらに必要な場合にお願いをすることがあるということを私の方から外務省の地位協定室かな、の方にすでに伝えてございます。したがいまして、現場の状況を見て、追加の必要があれば米軍の方にも直ちにお願いができる環境は作ってございます。

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記者:厚労との連携を早くとっといた方がよろしいんじゃないんでしょうか。

根井審議官:今のおっしゃったようなことにつきましても、私どもとしては認識は持ってございます。ただご案内かもしれませんが、原子力災害対策特別措置法の、すでにもともと準備されている中に二次医療機関でありますとか、三次被曝医療機関でありますとか、たとえば今回のような福島であれば、どこが対応するというのが、もう大体十分に対応できている部分ございまして、おっしゃるようにさらにそれに加えて必要があるような事態になったときには当然にお願いするということですが、今のところ私どもの医療班の方での厚生労働省さんからの最大限のご協力を得て人員構成をさせて頂いておりますが、今の段階ではその必要性というところに至らないというふうに私は聞いております。

司会:では1列目の男性の方。

記者:炉心の現在の温度ってわかりますか。どういう温度になっているか。

山田課長:格納容器の中は状態よくわかっていません。ですので。

記者:わかってるなんか温度ってありますか。なんか。

山田課長:燃料の関係でわかってるデータっていうのはございません。

記者:燃料棒が融け出すとしたらば、想定的にいうと何度くらいで融けるんでしたっけ。

山田課長:先ほど来、申し上げてます1200度というのは被覆管の破損の温度ですので、もし融けるとすると、燃料のペレットの融点というのが何度かっていう数字があると思いますので、ちょっと今私は承知していないんですけれども。その温度で融けるということになるかと思います。

記者:要するに今回の場合はセシウムが溶けるということを考えると、ペレットと被覆管両方とも融け出している可能性が、融け出しているという状況を考えると、少なくともそのあたりは1200度を超えているということを考えているという。

山田課長:はい、はい。被覆管よりも高い温度になりますので。

記者:炉心溶融ということですね。

山田課長:はい。

司会:はい、それでは奥の男性の方。

記者:時事通信のマスダと申します。確認なんですけれども、●●がセシウムを検出したのは原子炉建屋の中ですか、それとも外ですか。

中村審議官:建屋の外だと思います。その敷地の中であるのか、それから敷地周辺のどの辺りであるのかというところについては先ほど申し上げた通り、情報は入手しておりません。いずれにしてもその外でございます。

司会:はい、では4列目の男性の方どうぞ。

記者:格納容器から蒸気が漏れてる可能性が否定できなという話が先ほど出たかと思うんですが、その場合ですね、すでに漏れているのであればですね、ベントを行ったところでこれまで期待していたようなですね、減圧の効果が得られないという可能性はないでしょうか。

山田課長:いずれにして、今まで格納容器の圧力高い状態でありますので、ベントをすることによって格納容器を破損する圧力まで今後上がるという可能性を、可能性を小さくするということができるんじゃないかと思っています。

記者:すでに漏れているとしてもそれは効果があるということですね。

山田課長:はい、現時点、高い圧力まだ維持されておりますので。

司会:では3列目の男性の方。

記者:すみません。この1時間で急速に水位が下がった原因はなんとおっしゃったか。

山田課長:申し訳ありません。詳細は中の状態がどうなっているのかわかっておりませんので、なぜ今こういう状態になっているのかということについて明確なお答えをするのはちょっと難しいと。

記者:炉心温が急激に上がって、それで蒸発したとかっていうことなんですか。それ原因はわかんないんですか。

山田課長:実際の減少は何か急にはなっているということはないと思いますけども、ですから徐々に進んでいたのかもしれません。ただ状況、如何せんわかりませんので、現時点わかっているデータの中からお話をさせて頂いていると、わかる範囲でお話をさせて頂いているということでございます。

司会:2列目の女性の方。

記者:先ほど3号機が一度冷却系統がストップしたっていうのがあったんですけれど、これ1号機が今回こういう事態になったんですけど、他のその3号機とか同じようなことって起こり得る可能性ってあるんですか。

山田課長:1号機と2号機、3号機、設計が違いますので、全く同じようことは起きないと思います。

記者:これ1号機特有のことであって、他の第二と原発の方でも起こり得ない。 

山田課長:はい。ちょっと違った。同じBWRですけども、ちょっと形が違った形になっています。

司会:では、壁際の男性の方どうぞ。

記者:先ほどですね、ベントの影響のところで放射性ヨウ素、放射性物質であるヨウ素を吸入した場合、9.1ミリシーベルトの被ばく量が想定されるというお話がありましたけれども、この9.1ミリシーベルトというのはこれは健康にすごい大きな影響を与えるような量と言えるのでしょうか。

保安院:一般公衆の方の正常限度は1年間で1ミリシーベルトということでございますが、特定の1年間に5ミリシーベルト許容できるという考え方もございます。また職業人の被ばく限度というのは5年間で100ミリシーベルト、いかなる1年間でも50ミリシーベルトということから考えると、今回の9.1ミリというものがとくに高いということではないというふうに考えております。

司会:じゃあ奥の男性の方。

記者:前回の会見でさっきはシビアだっていう認識でしたが、さらに大幅に状況が変わってですね、これは要するに危険というのも変ですが、どういう状況と言えばいいですか。

中村審議官:非常に深刻な事態だというふうに認識をしております。したがいまして、一刻も早くですね、ベント作業を実現すると、そのために最大限の努力を尽くすということであります。もちろんそれ以外に電源の復旧等々も含めてですね、ありとあらゆる努力を行使していくということと、が必要であるというふうに思っております。

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記者:ベント作業、ベントが成功してもですね、つまり根本的な解決にさえならないわけですけれど、電源の復旧というのはですね、現実問題いつ頃になりそうで、これは今の状況からいくとですね、それで間に合うんでしょうか。いつ頃までに実現させないとまずいというのはラインはお持ちです。

中村審議官:電源の復旧の方についてはですね、非常用ディーゼルも含めて、また電源車とかあるいはバッテリーの交換も含めてですね、他電力の協力も得ながらですね、ありとあらゆる方策を講じてですね、低圧それから高圧の電源車等々を発電所の方に持ってきているところでございます。そしてケーブルと繋いでですね、必要な箇所に供給をするという作業を続けております。したがって、そういう努力は続けつつもですね、やはりそれがうまくいかないときにも備えてですね、先ほど申し上げたベントの作業をするとかですね、あるいは今行われている冷却水の注入をですね、引き続き確実なようにしていくですとか、あるいは消防水を圧力容器内への水の供給、これも進めていくと、そういうありとあらゆる対策をとっていく必要があるというふうに思っております。

記者:計画通りに進んだ場合に、いつ頃電源は。

中村審議官:申し訳ありません。今具体的にちょっと申し上げるのはなかなかその状況、あるいはその情報を入手しておりませんので、そこは差し控えさせて頂ければと思います。

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山田課長:…スリーマイルアイランドの事故がありますが、あの時は確か幾分かのセシウムが検出されたというようなことがあったんではなかったかと思います。

記者:国内では。

山田課長:国内ではございません。

司会:では壁際の男性の方どうぞ。

記者:素人考えなのかもしれませんけども、1号機でですね、そういう炉心溶融のようなことが起こって、今後歯止めがきかないような状況になるとですね、近くにある2号機とか3号機とかそちらの方にもなんか構造上の被害が及ぶとかそういうことって考えられるんでしょうか。

中村審議官:直接的にはその考えにくいと思っております。

司会:では、1列目の男性の方お願いします。

記者:3号機が先ほどトリップしたというお話があったと思うんですけれども、その3号機の今の状況と、あとその電力供給のその要するにバッテリー繋ぐとか、電源車に繋ぐとかそういう作業今どうなっているのかその3号機について、を教えてください。

山田課長:3号機についてはこれまでその隔離時冷却系RCICで炉心への注水をしておりました。このRCICがトリップをいたしまして、炉心への注水がなくなったんで水位が少しずつ下がりまして、それでRCICの代わりにHPCI、これもタービン駆動の注水装置でございまして、こちらの方が動いて、また炉心への注水は維持されてるという状況でございます。それから、それで電源の復旧についは、まず2号を最優先するということで、今2号への繋ぎこみ、そして繋ぎこんだ後の実際の電気の供給するという作業を鋭意進めているところでございます。

記者:現状でまだ2号に電力が繋がったということはないんですか。

山田課長:まだ、まだ繋がっておりません。供給はされておりません。

司会:じゃあ壁際の女性の方どうぞ。

記者:すみません。先ほど1号機で起きているような溶解は2号機や3号機では起こりにくいというふうにおっしゃいましたけど、簡単にいうとそれは例えば。

山田課長:同じような形でということで、今後の事態の進展によってはまた可能性がないというわけではございません。

記者:電源の供給がずっとなければ同じことが起こる可能性、やっぱりあるんですよね。

山田課長:可能性としてゼロであるというふうに今の時点で言いきるところまではいっておりません。電源とそれからいろんな機能が回復するのを鋭意進めなければいけないという状態にあるのは依然その状態でございます。

記者:私から質問してもいいですか。それは普段の状況、その2号機の電源がうまくいかない、もしくはそのトリップしてた3号機が今抑えられている状態がダメだった場合、今の現在の状態が続いた場合は、1号機と同じような状況になり得る可能性が。

山田課長:同じように15条の状況、今15条じゃないんだよな。

記者:温度が高くなったりとかして。

山田課長:はい、はい。炉心への注水が失われるというようなことが続いて起きてくれば、同じよう、全く同じシナリオで進んでいくわけでありませんけれども、ちょっと違ったシナリオの、事象の進展のシナリオのもとでそういう状況になることについて、まったく可能性がゼロであるという状態ではございません。

記者:これが、うまく進んでいるということで。

山田課長:はい、はい。現状では維持されております。

司会:奥の男性の方お願いします。

記者:根本的な話なんですけど、2号機へのですね、電源の接続がずいぶん長いことうまいこといってないということだと思うんですが、それ最大の要因っていうのはどういうところにあるんですか。

中村審議官:事業者の方から聞いているのはですね、やはり作業そのものがですね相当複雑であるということとですね、これたぶん相当狭隘な部分にですね、入っていって作業しなけばならないとかですね、あとはやはり放射性物質、放射性被曝との関係でですね、十分その管理値を守りながらですね、また放射線からの防護をして色んなその作業服等々ですね、作業服等々を着てその作業をしなければならないとか、色々と着替えたりしなければならないとか、そういった諸々のことのためにですね、どうしても結果的に長い、あれですね、時間がかかっているということだと聞いております。

記者:進展はあるんですか。

中村審議官:申し訳ありません。最大限努力をしているというふうに聞いております。一つ一つの作業については努力をされているかというふうに思っております。

司会:では2列目の男性の方どうぞ。

記者:作業員のですね。被曝線量が一定量を超えると作業ができませんよね。そういう、それで一つの…

14:53:23

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14:54:56

山田課長:…かどうかということについてはちょっとあの詳細、今把握をしておりませんので、それ以降のやつについては福島の1号と同じような設計にはなっておりません。

記者:炉心溶融状態ではないんですけど、1号機と同じようなということは起きないだろうと。

山田課長:はい、はい、はい。

司会:では1番前の女性からどうぞ。

記者:すみません。ちょっと難しくて、ちょっとあれだったんですけど、1号機…

14:55:19

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14:55:27

山田課長:ヨウ素も核分裂性生物ですので、燃料から漏れ出ているということですが、ヨウ素はそれほど融点の高いものではないので、燃料が溶融しなくても出てくる可能性があるものであります。

記者:じゃあこの炉心溶融によるもの。

山田課長:炉心が溶融しても出てくるものですけれども、炉心が溶融していなくても出てくることはございます。被覆管に小さな穴が空いたときにも漏れ出してくるというようなことはあります。ごく微量ですけども。

記者:危険性を比べると、やはりヨウ素よりセシウムの方が。

山田課長:危険性は線量になりますので、そこはどういう線量になるかという計算をすることになりますけれども、融け出してくる、外へ出てくるための燃料の損傷の仕方というのが違っていると、で、セシウムが出てくる方がより重大な損傷が起きている場合ということでございます。

司会;1番奥の4列目の男性の方どうぞ。

記者:えっと、日常からその、対策については最大限にやってて、厚労省とかいろんなとこと協力はしてるとおっしゃっているんですけども、炉のタイプはいろいろと違うでしょうけどど、チェルノブイリとかですね、スリーマイルとかの例を考えていくと、今回1号も2号も3号もすべて安全だとは言い切れないという状況にあるということは、今までの世界で起きた原発事故のなかでも最悪の場合を想定した場合ですよね。これ一番最悪のケースになり得る可能性がある事故というふうに言えるんではないんですか。どうでしょうか。

中村審議官:燃料溶融が起こり始めているとみるということであると、それはスリーマイルアイランド、これは炉心溶融が起こっているわけですので、そういった意味からするとですね、同じグループに入るのかもしれません。ただ、その程度であるとかあるいはその原因であるとか、そういったことをよく見ていく必要があるんだろうなというふうに思っております。でも今の段階で非常に大切なのは、是非そういうふうにならないようにですね、今最大限の努力を傾注したいと、事業者の方にも傾注して頂きたいというふうに思っております。

司会:では、すみません、1番の男性の方から。

記者:2点確認されてください。まずセシウムの融点ってわかりますか。

山田課長:すみません。正確な数字承知しておりません。

記者:あと今、ベントの、ベントを開く作業っていうのが今どんな状況になっていて、あと何が一番難点というか困難な状況になっているのか、そこら辺についてわかりやすく説明して頂けますでしょうか。

山田課長:今福島の1号機のベントについては一つ目の弁は開いて、二つ目の弁をどうやって開けるかということで作業をしているということでございます。それで電気で一度バルブを動かしてみようとして、ちょっと動いたかもしれないという状態にあったということでございますが、私今承知している情報はそこまででございます。

記者:何が、なんで難しいんですか。

山田課長:前回のとき申し上げました通り、作業を安全にやるために、線量が少し高いということで、慎重に検討をしているというと。

司会:4列目の男性の方からお願いします。

記者:ベントをやりたいけれども、やっぱり避難がまだ完全ではないというところで、今朝の段階でも10キロからの避難という方針という変わったというのは、ちょっと時期として遅かったという判断ではないんですか。

中村審議官:第二原子力発電所について、あるいは第一原子力発電所について、相当早い段階から非常事態宣言をし、それから防護対策を実施をしてきていると思っております。これ15条の報告が事業者からあって、速やかに公示をし、それから指示をする、それは最初の段階は3キロメートル圏内は避難で、10キロメートル退避という形になっておりましたけれども、それをすぐ事態の推移に応じてですね、10キロ圏内についてはすべて避難という形に移しておりますので、これについては事態の推移を見ながら、我々としては現時点で振り返ってみても適切であったなというふうに思っております。

司会:では、後ろで立たれてる男性の方。

記者:ベント作業の確認なんですが、今一つ目の弁は開けて、二つ目は開けている途中というふうに。

山田課長:開ける作業を、に取り組んでいるという状況でございます。

記者:二つ目の弁を開けば水蒸気が外に出るんですね。

山田課長:はい。

記者:あと見通し何時間後とかそういうのはまだ。

山田課長:ここに出てくる段階ではその見通しについて確たる情報を持ってきておりません。

司会:では、1列目の男性の方。

記者:そのベント弁、ベントのことなんですけれども、開いたかもしれないというのは、どういった意味でそういう認識をされているのかと思います。

山田課長:格納容器の中にあるものがベント弁を通して外へ出てくると放射線の線量が上がりますので、どこかのモニターしてたその線量が上がったというのがなんか確認はされたということです。

記者:どこのかはわからないんですか。

山田課長:いえ、すみません。詳細はわかりません。はい。

記者:じゃあ、あともう一つ聞きたいんですけども、いつの時点でその放出をしたということに、少しでも開いたら放出したことにならないんですか。

山田課長:完全に開けばですね、放射線の線量がどーっとずーっと上がっていくわけですけれども、今上昇が止まってしまっているそうですので、きちんとベント弁が外に出ているという状況にはないということだ。

記者:すみません。三つ目で申し訳ないんですけれども、気圧で壁がこう、膜がこうあるの、あれの後なのか手前なのかもわからないすっか。放射性物質の濃度が上がったみたいな話。

山田課長:それは外側です。

記者:外側っていうのは。

山田課長:排気筒から出た後外側。発電所の外。

記者:で、観測したのが上がったと。そのなんか電気でも動かして。

山田課長:モニタリング、モニターがふって回ってますので。

記者:それって放出されてるんじゃないんですか。

山田課長:少しは出たということだと思います。

記者:でも今開きっぱなしなんですよね。それが変わらない状態なんですよね。

山田課長:ですので、確認がされなかったということです。出たかもしれないし出てないかもしれない。そこが明確にわからなかったので、現時点ではベントが成功したという状態とは判断されていないということです。もしかしたら少し出たかもしれないしという。

記者:でも出てるかもしれないんですよね。

山田課長:なので、明確なことが言えていないということです。

司会:では、壁際の女性の方どうぞ。

記者:ちょっと確認なんですけども、注水をしても水位が上がらなかったということは、今後セシウム以外の放射性物質が増えたりする可能性もあるということなんですか。

山田課長:他の放射性物質が出るかどうかということは燃料が損傷するかどうかということですので、水が入れば損傷が少し遅くなるということはありますが、出てくる、どういうものが出てくるかということと、水が入る入らないというのはちょっと別の話になります。

記者:じゃあ水がうまく入ってないという状況なんですか。

山田課長:ええ。水が入ってないと、燃料の温度が上がっていろんな物質が燃料から、燃料が壊れれば外へ出てくるということになります。

記者:12000リットル給水をしても上がりませんでしたよね。今後給水をしても上がらない可能性あるということですよね。

山田課長:可能性はあると思います。

司会:後ろで立たれている方お願いします。

記者:共同通信のカトウと申しますけれども、炉心溶解が始まっているかもしれないとみられるということを受けて、避難の範囲ですね、10キロ圏内というのはこれから拡大されるような見通しというのは。

中村審議官:今のところ、これまで通りの考えでいく予定にしてございます。

司会:では1列目の男性の方。

記者:何度も繰り返しなんで大変恐縮なんですけれども、今後この事態が進んだ場合、考え得る事態として、どういうことが起きるかっていうのを実際問題として、当然努力はするんでしょうけれども、実際このままの状態が進んだ場合どういうことが起こり得るというふうに想定されるでしょうか。

中村審議官:仮にこのままの状況が進むとですね、炉心が融けていってですね、圧力容器の圧力が高まり、そしてまたその格納容器の圧力も高まっていってですね、格納容器からですね、それなりのですね、場合によっては大量になるかもしれませんけれども、放射性物質というものが放出されることに繋がる恐れがあるということでございます。したがってそうしたことを是非とも避ける必要がございますので、できる限りベント作業を進め、成功させるということが是が非でも必要になってくるということでございます。

司会:もうそろそろですね、1時間くらい経ちますので、ちょっと状況も把握したいということで。

中村審議官:すみません。先ほどお問い合わせがあったペレットの溶融温度ですけれども2700℃から2800℃ということでございます。

記者:つまりそれ以上だということ。も考えられるということ。

山田課長:はい。融けたとすればそれ以上に温度が上がったということになると思います。

記者:に上がっているという可能性が極めて高いと。

山田課長:はい、はい、はい。

記者:2700から300?

中村審議官:2800です。

司会:では、ここら辺でですね、一度打ち切らせて頂きます。次回ですが、4時15分、4時15分から開始したいと思いますので。4時15分ここです。ずっとここになりますので、よろしくお願いします。ではありがとうございました。