原子力安全保安院の記者会見テキスト(2011年3月12日15時24分から34分間)

司会:ちょっと臨時で会見させて頂きます。それでは中村審議官。

中村審議官:先ほど記者会見させて頂いた後、会見やらせて頂いている間だと思いますけれども、事態の推移がございましたので、それについて、原子力安全保安院の事故対策室長の方から説明をさせて頂きます。

八木雅浩室長:原子力保安院の事故故障対策室長の八木と申します。お世話になっております。福島第一の1号機のベントのことにつきまして、ご報告いたします。東京電力におきましては、14時、本日14時頃からベントによります圧力の低下をさせるために、作業を行ってまいりまして、その結果、本日の14時から1号機のドライウェルの圧力が急激に下がって参りました。さらに申し上げますと、その後モニタリングの値、それが、数字が、観測値が上昇いたしました。この両面を考慮いたしますと、ベントが成功して格納容器内の高圧のガスが外部に放出されたというふうに考える合理性があるものと考えます。基本的な構図でございますけれども、(図を指しながら)ここドライウェル、ここ非常に圧が高かったわけでございますけれども、これまではこちらの弁が開いていて、こっちが開いていなかったということになっております。今回ここを開放いたしまして、結果的にここのガスがサプレッションプールを通って、こちらのラプチャーディスク、ボーっと、を介して、スタックの方で外に出て行くという形で、この中の内圧が下がったということになったと考えております。とりあえず私の方からこのベントに関するご報告は以上でございます。

司会:こちらの絵ですが、今配布しておりますので、ない方は…

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司会:では質疑応答に入らせて頂きます。では女性の方。

記者:今モニタリングで、観測の値が上昇したということなんですが、どれくらい上昇して、所謂一般的なレベルよりも何倍、基準より大きいとか、そういうレベルとかありますか。

八木室長:13時40分でございますけれども、モニタリングカー、東京電力の所謂モニタリングをする車による計測値、これ正門の値でございますが、13時40分に4.8マイクロシーベルトパーアワーで、4.8マイクロシーベルトパーアワー、毎アワー、毎時ですね。であったものが14時30分の計測値といたしまして、9.979マイクロシーベルトパーアワー。いう形で優位に上昇しているということでございます。したがいまして、格納容器内にあるある意味その、放射性物質を含む気体が外に出て、それがモニターに計測されたというふうに考えることが合理的ではなかろうかと思っております。

司会:では2列目の男性の方お願いします。

記者:格納容器内のその圧の変化というのは計測されているんでしょうか。数値はあるんですか。

八木室長:それがドライウェルの圧力でございまして、14時頃までは大体0.755メガパスカル辺りであったんでございますけれども、これが14時を境に非常に低下いたしまして、14時58分のデータでは0.555メガパスカルという形でこれも優位に低下をしたというふうに考えております。

司会:では1列目の男性の方。

記者:現状の風向きをまず教えてくださいということと、あとは今、外に放出されている物質の内訳っていうのはどういったものが今出ているかっていうことはわかりますでしょうか。

八木室長:風向きでございます。私オフィスからここまで歩いて参りまして、出る前の状況でございますが、北西の方から南東の方に吹いておりました。ですから海岸線がこうあると(地図を指しながら)こういう感じでございましょうか、こういう形で吹いておりました。したがいまして、こちらから出ますとこういう方向に、海の方に流れて出ていく。

記者:あと物質は。

八木室長:物質までは、申し訳ございません。まだちょっとわかっておりません。

司会:はい、では1番前の女性の方。

記者:1号機で先ほど炉心で溶解の恐れがあるということが確認されていましたけれども、そことの関係っていうのはどういうふうに理解されていますか。閉じ込めは可能になるとかそういうことなんでしょうか。

八木室長:これ基本的に内圧がやはり高ければ、何らかの形で微細なすき間から外に出て行くという形で出ていくということになっていると思いますので、内圧が下がることによってその頻度というのは理論的には下がっていくのではないかと思います。ただしそれにつきましては、実際にどういうリークの仕方をしているのか等にもよろうかと思いますので、現時点で断定することはちょっと避けさせて頂きければと思っております。

記者:圧が上がり続けていたらどうなっていたんですか。

中村審議官:格納容器の圧が上がり続けますとですね、先ほどずっと申し上げてもらったと思いますけれども、格納容器の破損に繋がってですね、大量の放射性物質が外部に出てしまって一般の方の被爆の方の恐れが非常に高まってくるということになったわけですので、そういった意味でベント作業を確実に早期にやるということが是非とも必要だと思いまして、それが今回実現できているというふうに判断をしております。

記者:溶解が進んでも閉じ込めることができるというふうに言えるんですか。

中村審議官:溶解は溶解で別途あれでしょ。炉心の中の対策になってるでしょ。

八木室長:はい。基本的には今後の対策でございます。これはいずれにいたしましてもとにかく水で埋めると。たくさんの水で格納容器内を満たすと。それで燃料棒を水で冠水させるということが、これが非常に重要なことかと思っております。そういう観点から今後様々な方式を考えまして、水を注水していくことが重要ではなかろうかと思っております。

司会:では4列目の男性の方、どうぞ。

記者:先ほどの会見のときは所謂ドライウェルの中の圧力が0.2マイクルパスカルに、200くらいのところまで下げるのが目標だみたいな話をしてた。その辺のところは、具体的にどのくらいのところまで気圧を下げたい、圧力を下げたいというのが何かあるんですか。

八木室長:いずれにしましてもこちらの設計圧力が0.4メガパスカルということかと思いますので、それを下回るレベルまで持っていくということが必要なことだと思っております。

記者:その場合、設計値を下回った場合にその後の作業というのはこれベント開けたままにしていたら、そのまま出続けると思うんですけども、なにかまた次の手をうつとかですね、方策はあるんですか。

八木室長:そのあたりは東京電力の方で、現在手順等を考えている形になろうかと思います。

記者:何らの圧が下がったら、作業はもう一回やらないといけない、考えているんですか。

八木室長:例えば、これ一般論でございますが、風向きが今海の方に向かっている非常にいいタイミングでございますので、積極的に圧を下げていくベントをするというようなことが重要だと思っておりますけれども、その逆のような場合につきましてはこれは非常に注意をしなければいけないんではなかろうかというふうに思っております。

司会:壁際の男性の方。

記者:もう一度ちょっと今回のおさらいさせて頂きたいのですけれども、まず制御棒で核分裂反応を制御、止めたり、制御したりしてたはずなんですけれども、燃料が露出というニュースが出ているんですけれども、水が溜まっていますね。制御棒だけじゃ、所謂崩壊熱を除去できないということですね。常に冷やしている必要があるということですね。

八木室長:はい、おっしゃるとおりです。制御棒は核反応を止めるというようなことはできます。その結果発熱は当然下がるわけでございますが、依然として、その燃料棒は熱いものでございますので、そういったその余熱なり崩壊熱なりを水で積極的に冷やしていくというようなことが重要になって参ります。

記者:水位がなかなか上がらないというのは、やはり下のほうで水の漏洩ということも疑われているということですね。冷却水の漏洩といいますか。どっかに漏れちゃってると。

保安院:可能性はございますけれども、現時点では事象については断定することはできません。今調査中でございます。

司会:順番にいきますね。では、1列目の方からお願いします。

記者:現在の最新の水位というのがまずわかりますでしょうか。まず一点目水位。さっきの発表でマイナス170からマイナス45っていうのが12時35分の発表だったんですけど、その後一番新しい数字がもしあれば。出来れば、回復以降、ベント成功以降があればいいんですけど。

八木室長:これが、すみません。今現在私がもっているのがそれの途中の数字でございまして、基本的にまだ劇的な回復はしていないようでございます。燃料頭頂部から燃料域Aの部分につきましてはマイナス1700ミリ。

記者:170センチ?

:170センチです。

八木室長:Bのところにつきましてはマイナス1650ミリ、165センチ。

記者:何時現在?

八木室長:14時41分現在でございます。

記者:もう一つついでに。今回ベントが開いたことによってとりあえずは格納容器の圧力を下げることには成功したと思うんですけれども、それと冷やすこと、今後冷やせるっていう話はまた別になってくると思うんですが、今後その中のものを冷やすっていう対策、どういうふうにやっていくことになるんでしょうか。あとその冷やせる見通しというはあるんでしょうか。

八木室長:これ、これまでも行ってきたところでございますけれども、消化系のラインを使いまして、とにかく水を注入していくということ、これを引き続きやっていくということかと思います。それがまず、とにかく燃料を水で冠水させるということ、これ当面の至上目的かと思います。それをやっている一方で、やはり電源の回復と、復旧というようなもの、これは非常に重要かと思います。それをやることによって、従来の余熱除去ポンプなりなんなり、そういった形で残留熱を可能な限りとっていくということが必要になって参ります。

記者:そうしますと、流れですみません。そうしますと、所謂今は外からの水を力技でどんどん入れている状況だと思うんですけれども、元々自分の持っている色々循環するとか、色んなシステムは現段階ではそういうの全部ストップ、ないという状況と理解していいんでしょうか。つまり、最初の段階では、1Fの1号機はパッシブの何とかインター何とかシステムがあった、それが回っているという話があったと思うんですけれども、それが今どうなっているのかということも含めてどう理解したらいいんでしょうか。

八木室長:いわゆるICという、アイソレーションコンデンサーでございます。これは依然として動作中ということでございます。このアイソレーションコンデンサーの動作というようものが果たしてこれが適切であったのかどうなのかというようなことは、今後十分に検証していく必要があろうかと思いますが、いずれにせよ、先ほど申し上げたような低い水位であるというようなことを鑑みますと、まずその水位を回復するというようなこと、そのためには必要なとれる対策というようなものを使って、一刻も早く水位を回復するというようなことが重要かと思っております。

15:40:24

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記者:一応確認なんですけれども、排気筒から今どんどんガスが出て行っていると思われるというその根拠は、モニタリングとあと圧力が下がったということで、煙突というか排気筒からなにか出ているというのがリアルタイムで観測できたり見えたりするわけではないわけですね。

八木室長:はい、今回実際に確認をしたわけではございませんが、基本的には見えないんではないかと思います。

記者:あともう一点なんですけれど、電源を回復すると言ってましたけれど、電源車は1号機に今どれくらい来ているのかという、あと外部から送電線から引っ張ってくるのもあるということで、その復旧状況というのは何か情報は入っていますか。

八木室長:電源車わかる?

保安院:電源車数はわかりません。電源車、すみません。数は正確な数字はわかりませんけれども、現在2号機の方に繋がる作業をしておりますので、2号機と1号機が電気的に通じるところがありますので、そういった系統を通じて電気を送れないかということを今事業者の方で検討しております。

八木室長:それから外部からの系統による供給につきましても、これ事業者の方で復旧に向けた検討というようなものが鋭意行われているということでございます。

司会:間の男性の方からお願いします。

記者:仮に風が、風向き変わって陸に出たときに、人体に影響ない範囲でベント作業は何時間くらいできるものなんですか。

八木室長:申し訳ございません。そこまでのデータは今現在持ち合わせておりません。

記者:あるいはどれくらいまでだったら危険って考えて、避難しなきゃいけないとか。

八木室長:おそらくその時にどれだけの線量のものが出ているのかというようなところ、あと風の強さ、それによって拡散のレンジが広がりますし、そうするとその密度も変わってきますので、一概に何とも申し上げられないんだと思います。ですからそのあたりを十分に考慮した形で放出作業というのは行うべきではなかろうかと思っております。

司会:三列目の…

15:42:45

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15:42:52

記者:…線量というのは、人体に影響がないレベルだというのは言っていい、でしょうか。

保安院:先ほどの繰り返しになりますけれども、今回午後2時の気象データを用いまして、1時間で炉内相当の放射性物質が放出するということで、この炉内相当というのはどういうことかと言うと、設置許可のときに立地指針というなかで、被曝評価をしますが、そのときの重大事故の相当の放射性物質量を想定した評価を行ってございます。その結果では、外部被ばくによる実効線量は西南、失礼、放出地点の南西の0.1キロメートルの地点で約0.019ミリシーベルトという被ばくの評価の結果が得られております。またヨウ素によりますが、吸入によります甲状腺被曝の等価線量では、西南西の0.7キロメートル地点で、最大で9.1ミリシーベルトという評価が得られてございます。こういったなかでは比較的被ばくは小さいものと予想されますということでございます。

記者:ということは、今もその作業を続けて、続けるべきだし、続けても大丈夫だという見方。

保安院:とお考えてございます。また、今申し上げた地点っていうのが1キロ未満のなかに最大2地点出てございますので、これは避難区域にもすでに入っているということでございますので、そういった観点からも問題はないというふうに考えてございます。

記者:もう一度お願いします。そもそもで申し訳ないんですけれど、緊急作動装置というのは、働かなかった理由というのは電源の問題だったのですか。なぜ緊急作動装置って働かなかったんですか。

八木室長:はっはい。えっえっあっあっ、もっもう。

中村審議官:緊急作動装置が働かなかった理由は何でしょうかというご質問です。

保安院:CCSKのことでしょうか。電源が喪失されておりましたので、緊急のシステムというものはポンプで動いておりますので、そういった意味で動かなかったということになります。

記者:理由は電源?

保安院:電源でございます。

記者:ありがとうございます。

八木室長:先ほど、申し訳ございません。先ほどの説明の補足でございます。こちらの方に書かれてございますけれども、(図を指しながら)どんどん積極的に水を入れているというところでございますが、今現在事業者の方では海水も使いまして、ここの消防ポンプ、防火水槽、消防ポンプを使ってとにかく海水でもいいので、とにかく水位を回復するという取り組みを検討しているということでございます。

司会:それでは、壁際にいらっしゃる女性の方、お願いします。

記者:ちょっと4点…

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記者:…結局入れた水分だけまた水蒸気になって出て行くと、いうようなことが中で起きているのかどうか、そういうことが考えられるのかどうかということをお尋ねしたいのが二点目です。で、三点目については圧が急激に下がったということなんですけれども、急激に下がったことによって逆に誘発される、想定される危ない二次の反応はないのかどうかあるのか教えて頂きたいということと、四点目は、圧の数値は一時的なデータではなくて比較的それが維持されているのかどうかということを確認させて頂ければと思います。 

八木室長:すみません。最後の方から、覚えているところからでございますが、申し上げました通り、14時頃から圧の低下傾向となっております。今現在、、。

記者:15時45分です。

八木室長:まだ2時間も経っていないという段階でございますので、これにつきましては圧力がどういう傾向を示すのかというのを逐次注意深く見ていく必要があろうかと思っております。それで、急激に冷えた、圧が低下したことによるデメリットということでございますが、いずれにしましてもこれまでは設計圧力を超えていたという状態でございましたので、それをやはりなるべく早いタイミングで設計圧力内におさめていくというようなことが必要ではなかろうかと思っております。いずれにしましても今現在は反応自体は止まっておる段階でございますので、そういったまず適正な圧力に戻していくというようなことが必要ではなかろうかなと思っておる次第でございます。あと、実際にその入れたものが水蒸気になって、それが入れた分だけ出てしまうと可能性があるということでございますけれども、そういうようなことも考慮したうえで、積極的に注水を行っていく。そういうことで、こういう海水などもとにかく使ってでも冠水をさせていこうという趣旨ではなかろうかなと思っております。一番初めは。

記者:一番最初は、水位の減少が実施されているのか、要するに水位の減少は止まったのか。そうじゃないのか。

八木室長:ちょっと申し訳ございません。そこにつきましては今現在トレンドがどういうことになっているかというデータは持ち合わせておりません。

司会:2列目の男性の方。

記者:先ほどですね、海水を使うというお話が出たんですけれども、それは相当の覚悟だと思うんですけど、海水を使うということは、つまり錆びる恐れがあるとか色々やってはいけないことみたいなものもあると思うんですけれど、そういう覚悟したことの評価とどういう意味合いなのか教えてください。

中村審議官:まず冷やす。

八木室長:ええ。まず冷やすということが、これが第一ということではなかろうかと思います。

記者:それだったら早く使えばよかったって話になると思うんですね。なぜ今海水を使おうというふうに思い立ったのか。やっぱりこれまで海水を使ってはいけなかったんじゃないっていうような何かあったんじゃないかと、そこをちょっとお伺い出来ればと思います。

八木室長:そのあたりにつきましては、事業者からどういう経緯で海水を使うのかというようなこと、私正直伺っておりませんものですから、今現在どういう覚悟があったのかというところまでご説明する材料持ち合わせてございません。現時点におきましては。

保安院:そこは考えられる手段としては、当初消防ポンプというのがなくてですね、今淡水、普通の水を入れていたんですけれど、注水をしていたんですけれども、仮に分量が復活するようであれば、海水を入れるということも選択肢の一つとして考えているというふうに考えてよろしいかと思います。

記者:そうなると、海水を使うことによってのプラントへの影響というのはいかがなんでしょうか。

八木室長:やはり錆びるというのが、これは長期的にみると。

保安院:炉内に不純物が入ることになりますので、その除去等を考えますと除去作業等々含めると、いくつかの作業が発生するのではないかというふうに考えられます。

記者:例えば二度ともう使えなくなるんだけれども、あえてやるとかそういう意味合いじゃないんですか。

保安院:そこについてはわかりません。

司会:では、奥の女性の方お願いします。

記者:素人の質問で申し訳ないんですけれども、中に入った海水がですね、汚染された形で漏れてしまっているんではないんですか。

八木室長:それにつきましては海水であっても淡水であっても基本的には炉内に入るわけですので、同じという形になろうかと思います。そういった液体廃棄物につきましては、必要な処理の仕方がございますので、それにつきましてはそういった処理の、適正な処理がなされて、いたずらに海にそのまま流されるとか、そういったことは行われないということが原則でなかろうかなと思っております。

記者:それは通常のときだと思いますけど、今そういった症状は起きていないということでよろしいんでしょうか。

八木室長:今はいずれにしても、冠水させるのが第一でございますので。

記者:こちらに付随していいですか。

司会:どうぞ。

記者:今まで注水作業をしてもまたこう下がるというのを繰り返して、その理由が計測の異常じゃないかというふうに言ったんですけれども、例えばそれが漏れ出てるっていうことはないんですか。水を注水してもまた下がっていく。漏れてるか、もしくは蒸発してしまっているか、どういうことなんでしょうか。

中村審議官:先ほど来、ご説明申し上げていますように、これまでもですね、消防車を使ってですね、圧力容器の中に水を注入してきていると、相当量な水を注入してきていると。それにも関わらず炉の水位が低下をしてきているというような状況であります。したがって、その炉の中で今どういう状況なのかということ、ご質問何回かありましたけれども、今のところ炉の中の状況というのはなかなかどういう反応が起こっているのか、あるいは炉と格納容器との関係がどうなっているのかというところについてちょっとわかりかねるところがあるのでですね、炉水位がですね、これからどうなっていくのか、あるいはなぜその炉水位自身がこれまでどのような推移を経てきたのかというようなのは、今現在これこれこういう 理由だというのがちょっと申し上げにくい状況でございます。なかなかその状況が、炉の中の状況がわからないがゆえにですね、これこれこういう理由だというのは、今現時点では難しいと思います。

司会:では壁際にいる男性の方。

記者:よろしいですか。それで、今問題になっている原子炉についてですね、ちょっと今、佳境の段階でちょっと無粋かもしれませんけれども、これ第一世代の商用炉ですよね。福島の今、溶融が生じてる原子炉は。世代的には第一世代ですよね。

:第一世代というか、比較的古いプラントであることは間違いありません。

記者:そうするとそういう古いタイプのですね、商用炉、今後色々と原因などの調査も進むと思うんですけれども、場合によってはもう抜本的にですね、廃炉も含めてこれはやっぱり政的安全圏、バックアップのそういうシステムがないと、ちょっとこれそういう想定外な地震が起きた場合、問題ならんということでね、それで抜本的なそういう検討やり直しというのは今後入るんでしょうね。

中村審議官:まずは現時点で、炉心の中で起こっているですね、現時点でやれることは、炉心の中でですね、起こっているその状況についてですね、まず確実に冷却をしていくということでございます。したがって、その冷却水の注入と、先ほど申し上げた海水の注入なんかも含めてでございますけれども、そこに注力をしていくということだろうと思います。そしてまたおっしゃったことについては、またその後ですね、今後具体的にどういう対策をとるべきなのかというようなところについては、十分原因というものを分析をしたうえで考えていくべき話なんだろう思います。まずは確実に今この炉についてですね、冷温停止の状態にまたもっていくというところが大切かと思っております。

記者:そうすると、必ずしも旧型の弱点が出たとは、そういうことはまだ今の段階ではそういうことは言えないということですか。

中村審議官:まだ言うのは差し控える必要があるんじゃないかと思っています。

司会:では1列目の男性の方。

記者:海水の入れ始めた時間というか、どの段階で入れ始めたのか、もしわかれば教えてほしいのと、もしわかれば、それも今どれくらいの量が入っているのかを教えてください。で、合わせて現状で要するに水が今どんなふうに今循環しているふうに想定されているのかというのをもし、図面など使って教えていただければなと思います。

八木室長:海水を使っているかどうかにつきましては、これちょっと確認しないとわかりません。いずれにしても、私がこちらに来る段階ではまだ使っていなかったと思います。

司会:4列目の男性の方どうぞ。

記者:ベントを開けたことによって、たぶん建屋内と建屋周辺というのが正門とは全然違うくらいの放射線量があると思うんですけれども、今まだ電源車からの繋ぎこみみたいなのはまだやっているんですか。

八木室長:はい。

記者:ってなると、たぶん建屋とか建屋周辺での作業が増えると思う、多い、あると思うんですけども、その辺というのは、所謂ベントを開けたことによって、ある程度効率は下がると考えていいのか、今まで通りの作業量が確保できるのか。

保安院:放射性物質の放出はですね、スタック、排気筒と呼ばれるところから放出しますので、この排気筒というのは120メートルの高さがございます。そこからそれなりの流速をもって放出するものですから、建屋だけに放射性物質がですね、集中的に集まるという状況にはなっておりません。

記者:ということは今までと同じような作業はできるということですね。

保安院:引き続きモニタリングカーを使って、モニタリングするということを続けていくことになると思います。

司会:ここら辺でよろしいでしょうか。一度打ち切らせて頂いてですね、またこちら情報を集約して、収集してですね、5時、5時に、1時間後の5時にプレスをしたいと思いますので、よろしいでしょうか。ではありがとうございました。