原子力安全・保安院の記者会見テキスト(2011年3月14日09時25分から57分間)

司会:それでは本当に非常に大変お待たせしまして、大変申し訳ございませんでした。ただいまから原子力安全保安院の記者会見を始めさせて頂きます。それでは。

西山審議官:おはようございます。大変お待たせしまして申し訳ございませんでした。それでは今日の未明からこれまでの動きについて説明を申し上げたいと思います。主に説明申し上げるのは福島第一原子力発電所の1号機と3号機の関係でございます。これらの発電所につきましては海水ピットと我々称していますけれども、(図を指しながら説明)ここの、ここにかけてある防火水槽にあたるところですね。ここのところを海水が溜まっている場所がありまして、そこに海から消防ポンプでもって海水をひいてそれを1号機も3号機も流し込んでいるという状況でございます。これにつきまして、この海水ピットの水量が段々減って参りまして、これを補給するために本日の1時10分に1号機および3号機への、3号機の原子炉への給水を一旦停止いたしました。そしてこの海水ピットに補給後3時20分に3号機への給水を開始いたしました、再開いたしました。その間、3号機の原子炉格納容器の圧力が上昇いたしましたために、3号機の方ですね、3号機の原子炉格納容器の圧力が上昇したために、東京電力は本日6時50分に屋外の作業員に対しまして、一時退避命令をかけ、追加的なベント、圧力を下げるための中の気体の放出ですけれども、これの可能性を検討いたしました。しかしその後、格納容器の圧力が下がりましたので、ベント作業の必要性がなくなったと判断いたしまして、今は屋外作業に戻ってこれを再開しております。1号機につきましては引き続きこの格納容器の圧力が安定しておりまして、今後状況を見ながら必要に応じて給水を再開する予定でございます。

今の関連でですね、少しデータ的なところを申し上げたいと思いますけれども、まず圧力の、3号機の方、3号機の方の原子炉格納容器の圧力の上昇の状況でございます。私どもの入手したデータでは、今日の5時に365キロパスカルアブソリュートという単位だそうです。この365という数字になりまして、それが段々と上昇いたしまして、一番高いときで6時50分および55分において530にまで上がりました。これが現在500あるいはそれを少しきるくらいのところに下がり始めております。この今申し上げました圧力というのはこの原子炉格納容器の元々設計されている、設計の中でのかなり裕度をもたせた、実際にはその何倍かの裕度があるわけですけども、その設計の数字としては、その設計の数字にほぼ並ぶくらいの圧力になりました。そういうことで、先ほど申し上げましたように、これは中のガスを抜く必要があるかどうかというのを検討を始めるという段階にきたという判断にたちまして、東京電力としてはその検討をしながら、一時的な退避命令をかけて、退避される方は緊急時対策室、発電所の中にある緊急時対策室の方に退避されたということでございます。(図を指しながら説明)尚、問題はこの防火水槽と書いてありますが、ここにある海水ピットの水量を補給するということでありまして、現在これについていくつかの方法を考えてこういうことにならないように、今作業をしております。具体的には一つは今まではこの海水を海から消防ポンプで、海水ピットに入れておりましたけれども、これがどうも必ずしもこのポンプの調子もよくなくなってきたということで、そういうこれをくみ出していくと、1号機3号機両方にくみ出していくことによって、限界が生じてしまいますので、一つにはこの敷地内にありますろ過水タンクという元々真水の方を入れるタンクを使いまして、そこから消火栓を使って、消火栓の水として供給するということをやろうと考えています。それからもう一つの選択肢としては海から消防車、ポンプ車を繋ぎましてこの一つのポンプじゃなくて消防車のポンプを、ポンプ車を繋ぎでこの海水ピットに入れる方法と、この二つの方法を今候補として考えて現場でそれに取り組んでいるところでございます。

今現在1号機の方については安定しておりますので、まずは3号機の方の、圧力の上昇を見ると、3号機の方を中心にと言います、3号機の方にまずは給水をしているというところでございます。次に今格納、原子炉、失礼しました。格納容器の方ですね、圧力の数字を説明いたしましたけれども、従来この場では原子炉の水位と原子炉の圧力について説明して参りましたので、それについて説明申し上げます。まず3号機の、今問題の3号機の方ですけれども、3号機については、実は燃料棒のところにどこまで水が被っているかということを示す原子炉水位ですけれども、マイナスの4ケタの数字を毎晩申し上げて参りました。ところが最近はマイナス2000というような数字が出る時もありますし、あるいは逆に今度プラス2000というような数字が出るときもあって、ちょっとこの原子炉水位のですね、現在の測定の状況というのはあまり信頼性が高くないというふうに考えられております。それから原子炉圧力の方は、今日のですね、7時7分の段階で0.39メガパスカル、なんだっけ、ゲージということで、従来の2倍くらいの原子炉圧力になっております。先ほど冒頭申し上げましたのは格納、原子炉格納容器の方の圧力です。今申し上げたのが、圧力容器の、中にある圧力容器の方の、こっちの方の圧力です。そうですね、毎晩申し上げたのはこちらの方です。それから以上で3号機の方の説明をとりあえず終わりまして。1号機の方ですけれども、1号機の方については今現在そういうことで、給水を一時的に中止しております。

原子炉の水位については相変わらずマイナス1700ということで、これは変わっておりませんので、昨日申し上げたようにこの値の信頼性は高くないものというふうに考えております。原子炉圧力につきましては0.034メガパスカル、メガパスカルゲージ。あるいは0.299メガパスカルゲージといったような値が、燃料の場所によって出ております。それから2号機につきましては、昨晩ととくに変更はございません。ただ低温停止という状態にはまだ至っていないということでありますけれども、安定した状況にございます。ちなみに原子炉の、まずここについては隔離時冷却系というものが引き続き作動しております。それから燃料棒につきましては燃料の上端ですね、一番上よりもさらに上に水がいっておりまして、正常な姿ですけれども、3.85メートル、3850ミリ、あるいは3900ミリといったような数字が出ております。

それから原子炉圧力につきましては、5.40メガパスカルゲージというようなデータが出ております。私から福島原子力発電所の第一につきましての説明は以上でございまして、今日はほかに政府としてのモニタリングの結果として、文部科学省の方からの配布資料を一つお配りしてあります。あとは放射線のモニタリングのデータお手元にいってるかと思います。これでご覧いただきますと、福島、まず1ページ目のですね、真ん中のところに四段になっている福島第一のMP2という敷地の北、北西の敷地境界におけるメーターの値で、サーベイメーターの値でですね、三段目の右の方にありますが、2時40分とか2時50分、3時、このあたりで2時50分が700ということで、少し高い値が出ております。これにつきましては今、原因を究明中でございまして、まだどういう因果関係でこういう数字になっているのかということを突きとめられておりません。私の方からの説明は以上でございます。

司会:それではこれから質疑をと思います。また挙手の上、所属とお名前言って頂きましてと思います。それでは。

記者:すみません、一点。注水は1時10分くらいに中断したというお話があったと思うんですが、その後2時20分とか2時40分に高い線量を検出していることは昨日の説明とは合致するんですけど、関係あると思ってますか。

中村審議官:すみません、ちょっと質問の意味を確認させて頂きますと、今のはあれですか。最後のモニタリングのその状況…

記者:状況とのリンクです。

中村審議官:リンクですね。

記者:1時10分に注水停止しているんですよね。

中村審議官:そうですね。

記者:はい。

中村審議官:今正確にはですね、今申し上げた通りですね、確認中ではありますが。昨日説明をさせて頂いたときにですね、若干増えているのは、なぜ増えているのかといったときに、純水系からですね、海水系へですね、変えたときに一旦停止した時期があったと思います。その時にちょっと増えているところがあったんで、そういう説明をさせて頂いたんですけれども、今回もちょうどたぶん海水注入をですね、停止をしたということに伴って増えているのではないかというふうに東京電力はおっしゃっておられます。はい。

記者:可能性は高いわけですね。

中村審議官:はい、まだ断定はしておりませんけれども、そういうことではないかなというふうに。

記者:注水を停止したのと、大体1時間くらい遅れているの、昨日のデータとほとんど同じような感じなんで、因果関係は高いとみているということでいいんですか。

中村審議官:そういうことです。

記者:朝日新聞のコボリです。3号機の圧力のことでお伺いしたいんですが、先ほど圧力容器の中は従来の2倍くらいになったと。3号機は設計上の耐えられる数字ですね、数字上は並ぶくらいになったと、それは従来のどれくらい、何倍くらいで、設計上耐えられる数字っていうのはどれくらいなんでしょうか。

西山審議官:この原子炉格納容器ですね、格納容器の方の話ですけれども、格納容器で最高使用圧力として設計上の値としてとれてますのは、427キロパスカルゲージということになりまして、私がさっき説明申し上げましたのは一番高いときで530キロパスカルアブソリュートということで、この比較はゲージの方の数字に100を足したものがアブソリュートにあたるということですので、ですから427が設計値でそれにプラス100で527が設計上の最高値というふうになっております。

記者:じゃあ設計上の最高値を超えたということで。

西山審議官:少し超えたということですね、はい。ただつまり527対530ということです。ただこの種の設計値というのは大体2倍とか場合によっては3倍とかですね、そういう保守的な非常な設計になっておりますので、ただこの時点でそこまで来たというからにはこれからまたさらに上がっていくことも十分に考えられるので、屋内、屋外退避、屋外要員の退避をしながら、私どもとしても東電も、私どもも次の手を考えるという段階にきました。それはこの追加的なベントということで、ガスを逃すと、逃がすということの追加をやるかどうかということの検討でした。

記者:ちなみに3号機の格納容器内の圧力というのは通常の大体何倍くらいになっているんでしょうか。

西山審議官:今格納容器の圧力は通常、通常のですね。

中村審議官:昨夜申し上げたかもしれませんけれども、昨夜の23時の時点ですと、格納容器の圧力がですね、265キロパスカルでございました。で、今日の午前からの動きというのは先ほど申し上げた通りでございます。

司会:他に。はい、どうぞ。

記者:毎日新聞のヤマダと言います。今の追加なんですけれども、これは大部分が水素が溜まったことによって起きていると思ってよいんでしょうか。

西山審議官:その可能性は高いと思いますけれども、まだちょっと状況を今考えているところです。

記者:それと、追加的ベントをやるか検討といったことでしたけれども、どんな方法を今検討されているんでしょうか。

西山審議官:この場合にはより直接的にですね、このガスを抜いていくということになるので、従来のやってきましたベントよりももう少し放射性物質の量が多くなるというものになると思います。

記者:具体的には、壁に穴を開けるとかそういうことですか。

中村審議官:ベントの方法としてですね、ドライベント、通称ドライベントというのとウェットベントというのがございまして、ドライベントというのはとくに水の中を通さずに出していくものでありまして、ウェットベントというのはあそこのサプレッションプールの水の中をですね、通していくベントの方法でございます。ここで、ここでの検討対象になったのはですね、そういう意味ではこのドライベントの方のが検討対象になったということでございます。

黒村晋三審査官:(図を指しながら説明)これが原子炉格納容器なんですけれども。通常この図ですと、このサプレッションチェンバーというところで、ここ水を通ってこう出て参りますけれども、それ以外にここ、ちょっと場所は今正確には承知しておりませんけれども、ドライ側から出て行くというようなラインもございます。

司会:他にいかがでしょうか。

記者:すみません、その設計上の裕度をもたせたものよりも上だということなんですか。

西山審議官:いや、違います。設計値というものと同じくらいに、微妙に、少し超えたということだけで、裕度というのはそのいま今日超えたものよりもさらに2倍とか3倍とか。これは正確な値はないわけですけども、そのくらいは十分あるということなので。ここに来たらそれはこういう事態ですから、こういう値になってしまったわけですけれども、これがそのまま上がっていくと段々本当の限界に近づいてくると困るので。そういう意味で方法を考え出したということです。

記者:2倍、3倍というのはそんな曖昧なものなんですか。

中村審議官:通常最高使用圧力というのを設定をしておりませんけれども、それに対してですね、実際の簡単に言うと実力というふうに申せばいいのかもしれませんけれども、大体通例2倍ないし3倍くらいのものが、色んな容器によってですね、色んな構造をもったものによってそれぞれ、本当の実力、そういう意味での実力なんでですね、若干幅があるということになっております。したがいまして、今回の場合については最高使用圧力そのものと概ね等しいわけですけれども、実力からするとですね、相当程度まだ余裕はあるというふうに見ております。

司会:他にいかがでしょうか。

記者:二点。すみません、裕度の問題なんですけど、これは原理的に把握されてるものではないということですね。

西山審議官:ないですね。

記者:ない。

西山審議官:はい。

記者:それからドライベント、ウェットベントなんですけれども、サプレッションチェンバーを通すと、放射性物質が水に溶けるとかそういう。

西山審議官:そういうことです。はい。

記者:ありがとうございます。

司会:はい、どうぞ。

記者:二点お伺いします。朝日新聞の●●です。ドライ、ドライの場合とウェットの場合と放出される放射性廃棄物の量あるいは濃度はですね、そういうのはどれくらい差がでるものなのでしょうか。

西山審議官:例えばヨウ素の場合とかですと、水に溶けるヨウ素は水に通した場合とドライで出した場合とで大体100倍とか、そのくらいのオーダーです。100倍と言っても、通常が非常に少ない値なので、ちょっと今正確な比を持ち合わせておりませんけれども、いつも私が申し上げている肺のレントゲンを撮る場合とか、あるいは東京ニューヨーク間を往復する場合とか、それに少し超えるかもしれませんけれど、基本的にそれとそんなにオーダーとしては変わらないくらいの量です。

記者:すみません。いずれにしても、1Fも2Fもですね、本来の冷却系のですね、ポンプなりがですね、未だに回復していないということでこうなっていると思うんですが、初日からずっとこういう状態が続いているんですが、少なくとも第一、福島第一について冷却系の回復の見通しというのはまだ立ってないということなんでしょうか。それとも進みつつあるということなんですか。

西山審議官:まだ立ってないですね。まずは今これを、事態を鎮めるのが第一ですので。そこに全力をあげております。

記者:つまり回復しないとしずまないわけですよね。

西山審議官:いや、これは、そうじゃなくて。水がちゃんと入ればそれが、前にもここで申し上げましたけど、一日くらいしっかり水が入った状態になればそこでもう融解熱、崩壊熱は除去できるんです。その状態が一度もとれないもんだから、こういう大変なことになっているので、それが出きればもう低温停止になってしまって、その後はちゃんとゆっくり、ゆっくりでもないけれども、きちっと、今おっしゃった冷却系を立て直せばいいわけです。

記者:日刊工業新聞のカトウです。先ほど7時7分に原子炉圧力をあげるという圧力容器の方の圧力で従来の2倍という話だったと、これの評価というのはどういうふうに考えていますか。

西山審議官:先ほど一回ご質問があったかもしれませんけれども、やはり燃料に異常があって燃料が高温になって燃料の被覆管がとけるなりして水と反応し、水素が発生しているという可能性が高いということであります。

記者:原子炉圧力とおっしゃったのは、圧力容器内の圧力。

西山審議官:今のは圧力容器の話ですね。最初に私が申し上げていた数字、最高値と比べてるやつは原子炉格納容器という、表、大きな方のやつです。

記者:お尋ねしたいのは圧力容器の中の圧力の従来の倍になったとおっしゃったのは評価としては、安全面の評価としてはどういうふうに。

西山審議官:ちょっと確認いたしますけれど。ちょっとお待ちください。

中村審議官:手元に具体的な設計値は持ち合わせておりませんけれども、これまで水位を見ていきますとですね、順次低下をしてきているわけですけれども、高いところですと、先ほどの0.39とかという7時7分のところ、そうですね。3月、昨日の時点のお昼頃でございますけれども、0.45というやや高いときがございましたけれども、それよりも低い値であります。これ設計値を決して上回るものではないになると思っております。

記者:従来に比較して倍になったというのは給水を停止する前に比べて倍くらいに上がったという、そういう理解で。

中村審議官:そうですね。ちょうど昨日の夜の時点ですと、0.314で、0.314で、そして、そうですね。今朝5時の時点が0.181ということでありますので、それ以降停止をすることによってですね、増えたということです。

司会:他にいかがでしょうか。

記者:確認ですけど、今の3号機の圧力の状態っていうのはもう大丈夫なんですか。格納容器の方ですが。

西山審議官:それが先ほど来申し上げていた裕度も含めて考えて、それから今低下傾向にあるということも考えて、大丈夫だし、そのあとの手段としてベントのことも残っておるわけなので、そこの点は大丈夫でございます。

記者:繰り返しになりますけど、今の最新の圧力っていくらでしたっけ。

西山審議官:最新は7時45分に500、そのあと495というような数字もあったということもあります。7時45分に500という。530が500まで下がったという。

記者:絶対数で考えた場合、だから設計上の許容値も下回った状態になるという。

西山審議官:そうです。

記者:ただ高い状態には変わりないけれども低下傾向にあるから、まあ大丈夫だろうということを言っているわけですね。

西山審議官:そうですね。

記者:ただしこの状態だと放っておけないから、追加的なベントをやっていく必要があるというお話でいいんです。

西山審議官:いや、ベントは今はやる必要はないと。

記者:やる必要はない。

西山審議官:やる必要はないと。

記者:追加で一時検討したけれども、もうやらないと。

西山審議官:やらないと。

記者:やらないということでいいんですね。

西山審議官:やらないということです。やらないけれども、皆様にははっきりそういうことまで考えたということを申し上げた。

記者:ありがとうございます。

記者:圧力容器の設計値ってわかりますか。

西山審議官:ちょっと今持ち合わせてありません。

記者:ごめんなさい、確認なんですけど、追加ベントをやらないっていうのは、今後やる可能性はあるっていう、可能性はある。

西山審議官:ベントの中に、さっき申し上げたドライベントとウェットベントというか、水を通すやつは今までもやっていたんですね。それから今日やろうとしたのはもっとドライベントいうことで少しさっきの100倍とか、ヨウ素でいうと100倍とか放射性物質が多く出るやり方で、やむを得ずガスを抜くというやり方を一時検討はしましたけれども、今の情勢であれば、後者の方のドライベントより放射性物質の多いものについてはやる必要はないと今は考えてるということです。

司会:他にいかがでしょうか。はい。

記者:すみません、先ほどの注水の停止と線量の増加の因果関係についてなんですが、改めてどういうことが想定されるのかっていうのを説明。

中村審議官:注水をしている場合についてはですね、これは当然そこで水の状態あるいは水蒸気の状態でですね、燃料棒にですね、が冷却をされる状態になってるわけですけれども、一旦注入がですね、ストップしてしまいますと当然のことながらそこの部分に溜まっておったですね、例えば水素ですね、水素、あるいは低温、冷却が、作用がですね、抑制されるためにまたその発生する可能性のある水素、そういったものがおそらくは出てきているのではないかと。そういったことで結果的に放射線量の測定値というものが増えてきているのではないかなということであります。

記者:その可能性は高いということで、今。

中村審議官:その可能性は高いのではないかということになります。

記者:可能性が高いと言っているのは、さっきだと東電がそういう報告があったということ。

中村審議官:そういうことです。その方が正確でございます。

記者:すみません、最後確認なんですけれども、ドライベントをやらなくてもいいという判断の根拠というのはどういうところに。

西山審議官:設計値、原子炉格納容器の方の設計値にほぼ等しくなるようなところまできたので、まだ裕度は数倍あるけれども、そろそろ検討始めないといけないかという状況だったわけですね。しかしそれが裕度はもう考えなくてもいい、本来の設計よりも下がるというところまで圧力がきていますので、今ガスを抜いて気をつけなきゃいけないというか、安全にしなきゃいけない状態ではなくなったということですね。今検討の必要はないということです。

記者:自然に下がったということ。

西山審議官:注入することによってですね。水、水源をちゃんと。しかも1よりも3の方を優先して、今注入をしたことによってそうなったということです。

記者:関係して屋内退避は解除された。

西山審議官:解除された。そこははっきり申し上げましたけれども、もう一度申しますと、その後圧力容器の、が先ほど申し上げた数字に下がったので、圧力が下がったので、失礼、格納容器のですね、格納容器の圧力が下がったのでベント作業の必要性がなくなったということで屋外で作業しても問題ないと。ベントがあったときにどうかっていうことはありますけど、一応そのときのことを考えて緊急避難所に、緊急時対策室に行って頂きましたけれども、それは解除して、今は屋外作業に戻っておられます。

記者:一点だけ確認させてください。今日は線量の増加と圧力容器の圧力の増加と、格納容器の圧力の増加っていう3つ悪いファクターがあると思うんですけれども、やっぱりひとえに注水が滞ったことが根本にあるとみていいわけですか。

西山審議官:そうだと思います。

記者:3つともそうですよね。

西山審議官:そうです。

記者:はい、ありがとうございます。

記者:すみません、ベント作業を行うかどうかを検討されたということですけども、1号機のときにベント作業を開始した時の圧力というのは。

西山審議官:それは確認させてください。

記者:たしかもっと高い値でも開始されたような気がしてるんですけれども。あとでいいです。

西山審議官:そうですね、あとで。

記者:注水を止めてこういう高い結果になったということは逆に言えば今までの注水が3号機の場合、水位が、水位計がおかしいためか、変わってなかったんですけど。つまりは注水が効果を示しているということをこれは考えているということでよろしいんですか。

西山審議官:一定の効果は示していると思いますけれども、まだはっきり低温停止に向けて確信をもてるようなところまでいっていないもんですから、今ひたすら水源を探して海水を注入しているというところでです。

司会:はい、どうぞ。

記者:朝日新聞のコボリですけども。その一時的に海水ピットの海水が足りなくなって、また再開したということなんですけど。また今後足りなくなるということもあり得るんでしょうか。今海水は順調に海水ピットに入って。

西山審議官:先ほど立って説明申し上げたように、あと2つの違う方法を考えてですね、安定的に、海の水はあるわけですから、それを安定的に持ち込みさえすればいいわけですので。そういう方法を今2つ検討してやっております。

記者:1号機の注水については今止まってますけれども、その止めたことによってまた新たに危険な状況というのは想定されるんですか。

西山審議官:このまま止めっぱなしにするということはよくないと思ってますので。今のところそういう兆候が表れているわけではありませんけれども、様子を見ながら、あと水の量、3号機の方との兼ね合いもありますから、見ながら安定的になるように再開していくことになると思います。

記者:関西テレビです。昨夜、3号機で水素爆発の可能性があるということをあったと思いますが、これは格納容器の圧力が昨夜から比べて上昇しているということですけども、これは水素爆発の危険性にはなにか影響与えます。水素爆発の可能性は引き続き。

西山審議官:引き続きあるということですね、はい。いいことにはならないと思います。いい影響にはならないと思いますね。ですから可能性があるということで、今状況は本当によくわかりませんけれども、昨日の段階よりも水素の状況がよくなったということはないと思います。

記者:さらに高まったっていうことですか。

西山審議官:可能性もあると思います。

記者:産経新聞の●●です。水素を抜く作業というのは行われているんでしょうか。

西山審議官:前に一度ここで申し上げたことあるかもしれませんけど、原子炉建屋の一番外側を覆っている、1号機ではちょっと爆発してしまったところですけども。あそこにはそういう、前に彼が説明したかもしれません、水素なんかが溜まったときに、ガスあるいは水素以外のガスも溜まった時にですね、いざとなったら外れるような板が付けられてる部分がありまして、そういうものを外すというのが考えられるんじゃないかということで、検討はしております。

記者:まだ実行はしていない。

西山審議官:実行はしてません。

司会:他にいかがですか、はい。

記者:それを外すときの危険性というのはどのくらいの。人が近づいて外すというのはなんか変革的に見えるんですが。

西山審議官:そうですね、その辺がまさにポイントでございますね。あとは放射性物質のことも考えなきゃいけませんし。

記者:そこはどういうことですか。板を外すという作業で。

西山審議官:基本的には外すに行くものじゃない。自動的に外れると言いますか、いざというときに自動的に外れるような仕組みになってるものですので、外しにいくことは想定されてないのと、今のやはり爆発の危険性があるということがありますので、そのあたりをよく考えたうえでどういう方法がいいか今検討しているところです。

記者:すみません、昨日の段階ですと、水素を抜く方策というのはかなり考えているけど難しいっておっしゃってませんでした。

西山審議官:申し上げてました。ということで、今その板を外すくらいしかないということなんですね。それも本来いざとなったらシュッととってどうぞっていうか、水素に出てもらうっていうような感じのものじゃなくて、自動的に本当に危ないときに外れるようなものですので、それを外すかどうかっていう選択しかないというようなことであります。そういう意味で難しいと申し上げました。

記者:ちょっと今のあれに関連して教えてほしいんですけども、自動的に外れる構造っていうのはこれ圧力が高まると自動的に本来であれば外れる構造なんだっていう。その辺説明。

中村審議官:原子炉建屋のですね、構造上ですけれども、やはりどうしても水素も含めてガスが溜まりますので、最後の最後ですね、その爆発する状況に近くなってきたときにですね、全体として破壊して、破壊されてですね、大きな影響を及ぼさないようにですね、一部構造的に弱いところをあらかじめ作っていると。通称壁パネルと呼ばれているところですけれども、そういった箇所についてはほかの部分よりもやや耐圧構造が弱くなっていてですね、ある一定圧力になったらそこの部分がスポッと抜けるような形にですね、構造上考えられているということでございます。ただし本当にそれをそのまましておくよりもですね、むしろあらかじめ何らかの形でですね、工夫して抜く方が合理的。もし可能な範囲でできるものであればですね、具体的な方策を検討していったらどうかということを今検討しているというところでございます。

記者:1号機の時は外れなかった。

中村審議官:1号機とちょっと構造が違っていると聞いております。

記者:そうですか。1号機にはなかったもの。

黒村審査官:(図を指しながら説明)1号機、ちょうどここにありますね。ここにこのラプチャーディスクというのがありまして、これが圧力が高まると破壊されるような構造になっているということでございます。建屋の方は確か1号機にはなかったんではないかなと、ございません。

記者:1号機にはないんですね。

中村審議官:はい。

記者:壁パネルは壁面ということですか。上ではなくて。

中村審議官:そうですね。壁面ですね。

記者:大きさって大体どんくらいをイメージしていますか。おおざっぱでいいんですけど。

中村審議官:すみません、ちょっと確認をさせて頂きます。

記者:すみません、度々で申し訳ないんですけど、この構造が1号機にはなくて3号機にはあるわけですよね。それを活用しえない理由とは何かあるんですか。例えば、何かあるんですか。

西山審議官:とくにはないと思います。活用しえないというのはそれを本当に外すのかどうか、どうやって外しにいくのかとか、どういうタイミングでやるのかとか、いうことを考えるってことだろうと思います。

記者:すみません。これまでは原子炉建屋の爆発というイメージだった。今回は原子炉格納容器の圧力が規定値を超えたと。全然事象が違うような気がするんですけれど、こういう屋内退避にまで作業員がなっているのに、なぜこれが公表されないのかなというのがちょっと不思議なんですけど。

西山審議官:そのためのこの記者会見で、ここで説明申し上げてるつもりではあるんですけれども。先ほどのような5時半、失礼、5時頃からの上がり方、それでそれに対してまた下がる時点もあったということですので、原子炉圧力、格納容器の方の裕度もありますので、それらを考えてもちろん一つ一つの数字をその場で公表するってやり方もあるでしょうけれども、我々としては我々が知ってからその対応を考えたうえでお話するということでやりたいと思いました。

記者:ただ一時的にはこれまでにない緊急事態になったわけですよね。

西山審議官:圧力の高まりという点ではこれまでになかった事態になったことは間違いないですね。

記者:その時点でドライベントをするかどうか検討したくらいなんだから、その時点で公表すべきだったんじゃないんですか。

西山審議官:ドライベントの公表というのは、失礼、ドライベントの検討というのはこれからじゃあ検討するかというまだ、先ほどから申し上げているようなかなりの裕度がありますから、そういうことはあったと思います。あったといいますか、その裕度も考えながら必要なペースで検討したと我々としては思っておりますけれども、色々な状況の整理、把握した上で皆様に説明申し上げた方がいいと考えまして今のタイミングにいたしました。これは我々としては一番皆様にわかりやすく説明する整理をしたうえでの一番早いタイミングというふうに思っております。

記者:わかりやすく説明をすることが目的じゃなくて、緊急事態が起きたときにそれをいかに早く知らせるかということの方が重要じゃないんですか。

西山審議官:それは原子力の鉄則だと思っています。

記者:じゃあなんでそれをできなかったんですか。

西山審議官:まだ事態が動いてたっていうことなんですね、はい。

記者:でももしかしたら、ごめんなさいね、格納容器が本当に飛んでしまう可能性があったわけですよね。

西山審議官:我々が今まで、今の時点までの間にその可能性があったというふうには考えておりません。そのために裕度というものがありますので、それを見ながら我々としても考えております。当然そこは手遅れになって皆様に報告するようなことはあるはずはないと思います。

記者:すみません、細かいことがあるんで、わからなければいいんですが。格納容器は運転開始時から変わらず使ってるものなんですよね。

西山審議官:そうです。

記者:ですね。途中で耐震設計審査試験変わってますけど、要求される使用もう変更されてるんでしょうか。そうするとその2倍3倍っていう当初の設計裕度は現時点でも2倍3倍とは言えないんじゃないかと。つまり引き上げられていれば。最初は2倍3倍あるけど、今2倍3倍とは言えないんじゃないかという。どうでしょう。

西山審議官:だから圧力との関係ですからね。圧力との関係なので揺すられることとの関係ではおっしゃったようなことはあるかもしれない。そこはクリアして今動かしてるわけですけど。

記者:圧力と強度ということから考えて、その後ね、最高使用というのが変更されていることもない。

西山審議官:それはないですね。

記者:それはない。当初から2倍3倍の容量があって今でもあるという。

西山審議官:そういうことですね。

記者:すみません、わかりました。

記者:ごめんなさい。そういう危険性があったからこそね、聞き様によってはこういう危険性があったからこそ作業員を避難させたようにも聞こえるんですけれども、その辺の因果関係どうなんですか。

西山審議官:作業員の方にはやはり安全なところに身をおいて頂きながら、検討もするということであるべきだと思います。そういう意味でそのことを先に考えたし、それから仮にまた国民との関係でなにか申し上げるべき必要があれば、それはまたそれで十分間に合う時点でお話するということであろうと思います。そういう原則に立って我々としてはやっておきたいと思いますけれども、今回の場合はそういう時点はなかったということです。

記者:今前提がなんか違ってたと思うんですけども。格納容器吹っ飛ぶような可能性があるから、退避させたんですか。先ほどの説明ではドライベントをするということを検討していたので、ドライベントによる被曝を避けるために退避させたという説明だったと。

西山審議官:そういうことです。今聞こえ方が悪かったかもしれませんけれども、ドライベントをする可能性があったので退避させたということです。

記者:すみません、一点確認。燃料棒なんですけど、水位計がもうマイナス2000が出たりプラス2000が出たりもう当てにならないみたいなこと3号機おっしゃっていましたけれども、でも放射線量の増加があるってことはやっぱり核燃料棒露出していることは、もうそれはそうだということですか。

西山審議官:その可能性は十分あると思います。

記者:燃料棒の損傷の程度はどう思います?

西山審議官:そこはわからないですね。

記者:わからない。だからやっぱ被覆管とかジルコニウムの辺りはもうやられてるんじゃないかという可能性が高いと思います?

西山審議官:そう、全体が被覆管ですからね。上から下まで被覆管ですから。

記者:だから水位計が当てにならないけれども蓋然性として線量の増加などを考えるとやっぱり露出はしてるっていうことはもう。

西山審議官:そうだろうと思います。

記者:やっぱ燃料の程度…

西山審議官:現時点がどうかってことは。

記者:損傷もしているということもやっぱ考えられる?

西山審議官:考えられると思います。十分考えられる。

記者:すみません、昨日の説明と変わっちゃうので、今のをちゃんと説明してもらえませんか。

西山審議官:どういうふうに変わってますかね。

記者:昨日はだって、要するに露出していない。要するに計器類がいかれてる可能性が高いから、そういうようなお話されてませんでしたっけ。少なくとも一番、レクチャー終わった後お聞きしたらそういうふうにお話になったので、あっそういうものかと思ったんですけど。そうすると今の段階だと要するに燃料棒はもう要するに露出して、3号機に関しては露出していると言っていいですか。

西山審議官:我々、私も昨日自分の発言確認してますけれども、炉心が露出して燃料損傷が生じている恐れがあるというふうにはっきり申し上げました。

記者:その後に、後でホールでお伺いしにいった時には、そうはお答えになっていなかった…

西山審議官:それは、そこははっきり私は記憶してませんけれど、この場で私ははっきりとそういうふうにお答えしたのは覚えておりますけれど。

記者:計器類が壊れているんではなくて、要するに燃料棒は露出していて損傷しているということで、もう要するにその一本でいいですね。

西山審議官:ええ、ただ昨日申し上げたのは計器類については動きをみせてかつ下がったということなので、これはある程度信頼性はあるかもしれないということに、は申し上げたと思いました。それから炉心が露出して燃料損傷が生じている恐れがあるということも申し上げたわけです。ただ、最近になって水位のですね、振れ幅が極端なことになってしまいましたので、これはなかなかそれを信頼性のあるものだとは言えないなということが著しくなってしまったということです。

記者:すみません、さっきの公表のタイミングのことなんですけれども、色々ご説明は先ほどお聞きした通りだと思うんですけども、こちらから見るとですね、一定のレベルから下がったから公表するに至ったというふうに結果的に見えて。上がった時点で発表してもよかったんじゃないかという気もするんですよね。そこの点どうなのかなと。

西山審議官:下がったから公表したということはなくて、上がった時こそちゃんと公表しなきゃいけないということは私も思いますので。今回のタイミング、ちょっと私がちゃんと説明できるようにするための準備のこともあって、一定の時間がかかりましたけど、我々としては今後ともなるべく早く事実関係をお知らせするようにしたいと思っております。

記者:それと1Fの15条通報というのはただちに自治体に確認するということになっていますよね。で、ただちに受けたんであればそれもただちに発表するのが筋だと思うんですけれども。先ほど一回分についてしかおっしゃらなかったですけど、もう一個のモニタリングポストも上がってましたよね。500マイクロシーベルトに。

中村審議官:モニタリングポストの2のところですね。

記者:モニタリングポスト2だけじゃなくて、モニタリングポストの6についても2時20分に700マイクロシーベルトパーアワーですね。

中村審議官:そうですね。申し遅れました。モニタリングポストの6のところですね。

記者:これも15条だと思う、通報だと思うんですけれども。それも含めてその時間帯に通報があったのであれば、すべからくただちにという法の趣旨に則って公表してもらうのが筋だと思うんですね。

西山審議官:それはこういうふうな場でやるかどうかは別として、公表することは原子力の鉄則ですので、そのようにしたいと思います。

記者:先ほどの圧力が高まった時点で発表すべきだということと、もやっぱり爆発の危険性がないわけではないですから、その時点で発表すべきだと思うんですけれども。

西山審議官:そこはみなさんの指摘を受け止めて対応したいと思います。

記者:それと全然関係ないんですけど、なんていうんですか。壁パネル、それを外さない、圧力が高まれば自動的に外れるということだったんですけれども。現時点で外してしまえば水素が逃げてしまうのであれば、外すという手もあるんだとは思うんですけれども。その外すことによるリスクがあるから外さないという選択を今とっているというところなんでしょうか。

西山審議官:そこは今この時点でちょっとはっきり現場の検討状況などわかりませんので、また次の機会にでも考え方を整理したいと思います。

記者:確認なんですけれども、炉心が露出して、燃料の、燃料の損傷をしている恐れがあるということなんですが、あれというのはつまりは3号機においても炉心溶融の恐れがあるということとは違うんですか。

西山審議官:そうですね。溶融というふうになってるかどうかっていう形はあるでしょうけれども、ほぼ同じことだと思います。

記者:つまり3号機でも炉心溶融の恐れがあるというってことですね。1号機と同じ。

西山審議官:そうですね。一応我々としては損傷している恐れがあるというふうに考えていますけれども、はい。事態の進展によってまた言い方を変えなきゃいけないかもしれません。

記者:炉心溶融も一個の可能性としてあるということですね。

西山審議官:そうですね。ちょっと補足。

中村審議官:まだ放射性物質のですね、測定をしている段階において、放射性物質といいますか、成分を見る限りにおいて出てきているのは、今水素でございますので、水素が出てくるというのを考えますと、やはり燃料を覆っている被覆材ですね、ジルカロイと言われていますけれど、それとの反応で出てきているのかなというふうに推測されますので。まだそういう溶融とかですね、そういう段階では決してないと思っております。一部燃料についての外側の被覆材の損傷というのが適切な表現ではないかというふうに思っております。そういったことが生じている恐れがあるというのが現状でございます。

記者:すみません、ちょっとこれまでに質問出ちゃってる部分があるかもわかんないんですけれども、格納容器の圧力っていうのは震災以降最も高いんですよね。

西山審議官:ちょっと確認をいたします。

記者:1号機で屋内退避とかがあったんですよね。

西山審議官:1号機ではありませんでしたね。

記者:格納容器の最高圧力が設計上、427キロパスカルゲージでその2倍3倍の裕度があるということでしたが、2倍と3倍ってだいぶまた違うと思うんですけど。その通りだったら、大体本当にその裕度っていうのは2倍なのか3倍なのか。どれくらいの数字を見込まれているのかっていうのをはっきり。

西山審議官:我々安全審査を経た数字については大体2,3倍の裕度があるというふうに原子力の担当者は思っておりますけれども、ちょっと確認をさせてください。

記者:ちょっとなんか間尺に段々合わなくなってきたんですが、おっしゃってることが。だいたいじゃあね、飛ぶ可能性がない、爆発する可能性のないのになぜ作業員を退避させるのかとかね、全然言ってることがバラバラなんですよ。さっきから退避させた理由が…

西山審議官:退避させた理由は先ほど、退避させた理由は先ほど申し上げましたように。

記者:その一方で東電さんは朝、早朝私たちにこんだけ数値が上がりましたって持ってきましたよ。モニタリングポストの2と6が異常な数値を示したって話持ってきて、やっぱり、それでなんだっけ、国に通報したってねってちゃんと言ってるわけですよ。だから全然言ってることが矛盾だらけな気がするんですよ。

西山審議官:私の説明は自分としては一貫していると思っておりますけれども。

記者:爆発する可能性があったといってもいいんですか。

西山審議官:そういうことはありません。追加的なベントの可能性を検討したということなので、屋外作業員に退避してもらったということです。検討するために、検討しながら退避もしてもらうということです。

記者:すみません、12日以降セシウムは検出されてないっていうことでよろしいんですよね。

中村審議官:検出されたっていう報告は入っておりません。

記者:今の退避の説明なんですけれど、ベントの可能性を考えて退避させたということで。でも1号の人たちは退避させていないとおっしゃいましたか。屋外作業員。

西山審議官:いや、そうは言っていません。

記者:屋外の人たちすべてを退避させようとしたってこと。

西山審議官:そういうことです。

記者:そういう理解でいい。

西山審議官:そういう理解です。

司会:それではもしございましたら、最後の質問にさせて頂ければと思います。

記者:ちょっといくつか確認なんですけれど、海水ポンプに繋がるポンプ、これは調子が悪いのはまだ。

西山審議官:そうです。

記者:あとは所内の状況を示すデータのことなんですけれども、信頼できないデータっていうのは1号と3号の水位だけでいいんですか。

西山審議官:今私が申し上げているのはそうですね。

記者:他の圧力のデータは信頼できると。

西山審議官:そうです。

記者:その上で、福島第二の方なんですけど、こちらの方の圧力のデータはみていて安定していると思っていいんでしょうか。

中村審議官:はい、2Fの1号から4号まで圧力については安定をしております。

司会:それでは、最後。

記者:すみません、朝日新聞のコボリと。追加的なベントの可能性を検討したということなんですけど、追加的なベントをすれば今やってるベント以上に放射性物質が出る恐れがあると思うんですけれども。屋外退避、作業員の人だけの退避でいいのか、一般の人に伝える必要というのは本当になかったんでしょうか。

西山審議官:我々としては今までの時点ではなかったと思いますけれども。なかったと思います。ただ先ほど来ご指摘いただいている原子力の情報を生のデータをですんで、なるべく早く出すという意味ではですね、少し我々もデータの整理などの現場の確認などに追われてたという面もありましたので、多少遅れたことは申し訳なかったと思います。

司会:それではこれで終わらせて頂きたいと思います。どうもありがとうございました。