西山審議官:では大変お待たせいたしました。原子力安全保安院としての記者会見を始めさせて頂きたいと思います。
それではまず福島第一原子力発電所の2号機のプラントの状況について説明申し上げます。これは先ほど官房長官がポイントを説明されたものでございます。前回の私の説明のときにお手元の資料で申しますと13時25分、真ん中ら辺の13時25分に隔離時冷却系RCICの機能が喪失の可能性があるため東京電力は原子炉冷却機能喪失を判断ということで、そのあと同じ時刻で原子力災害特別対策、対策特別措置法第15条の規定に基づく特定事象と判断したということで、報告をして参りました。(図を指しながら説明)その後ここで記者会見も行ったわけですけれども、17時16分にこの燃料のこの頭のところまでですね、水位が燃料の頭のところまで下がってしまったという状況になりました。その後、18時6分、SR弁と言います、SR弁というのは、Safety ReliefというもののSとRを採ったものでありまして、SR弁というのがあの位置にありまして、圧力容器から主蒸気配管という、これはBWRですから蒸気を出してそれでタービンを回してまた冷やして戻すという構造の炉ですけれども。その出た、主蒸気として出たものを下にひいて参りまして、弁から出してこのサプレッションチェンバーと言われる、いざというときにこの蒸気を入れて炉心を冷やす機能をもつこの部分に入れて冷やしていくと、こういうやり方でもってやる、このSRという弁を開けました。そうしたところ原子炉の圧力が減ったわけです。このやっている目的はこの圧力を減らすことによって、後ほどやります消火系統、火を消す系統の海水の導入を円滑にするというものでございます。そして19時53分に別のSR弁の、SR弁というのは何個もありますので、別のSR弁を2回目のを開きまして、1回目の1台目を開いて、2台目を準備中ということでございました。そして20時5分から海水ポンプの再起動をいたしました。ただその後ですね、このプラント関連のパラメーター、プラント関連のパラメーター、この部屋におられる方はお手持ちのありますけれども、それをご覧いただくと、上の方の枠のですね、一つ別の図をご覧いただきます。この表ですけれども、プラント関連パラメーター。
記者:それは一枚紙になってるやつ?
西山審議官:一枚紙ですね。ちょっとこの表が大きく映し出せなくて申し訳ないのですが。このパラメーターをご覧頂きますと、水位のところで18時がマイナス16、1600、1メートル60。この燃料の頭から下がってしまったということになってました。そして7時、19時においてはもうダウンスケールということで、メモリ上出てこないというような状況になってしまっておりました。ただその後ですね、この20時5分、元々の上のところに書いてありますように、20時5分に海水ポンプを再起動してあったことが功を奏して、水が入り始めるということになりまして、それによってこの紙の上では現在のパラメーターとして、主要パラメーターとして原子炉内の圧力0.81メガパスカルで、原子炉水位はダウンスケール。失礼、これは20時40分現在ということで書いてあります。私がここに来る前にですね、最新のデータを確認して参りましたのをちょっとご説明いたします。最新のデータによりますと、21時34分ですけれども、原子炉の圧力が0.450メガパスカルゲージ、0.450メガパスカル、メガパスカルです。そして格納、失礼、原子炉の水位の方はマイナス2000、マイナス2000ということで、この燃料の頭の部分から2メートルの下のところまでに回復していると。頭がまだ出ている状態ですけれども、2メートルのところまで回復しているということになりました。ですから燃料棒が4メートルくらいだといたしますと、でありますからその半分まで水に浸かる状態に回復したということでございます。それによって今申し上げた0.450メガパスカルという圧力もかなり改善してきた圧力になってるということであります。
次にこの、その際の、先ほど色々ご批判も頂いた各号機へのですね、原子炉の海水の注水の方法です。今朝の段階ではこれが海水のピットというものでして、ここに海水が溜まっていてこれをもとにこの三つの系統に配分するということだったわけですけれども、ここの量が少なくなってきために、今朝ご説明していたのは、1号機よりも3号機の方を優先して注入をしようとしているということでありました。現時点で、そうなったのはここのポンプが不具合だったからであります。その後の努力によりまして現時点ではこのような系統になっております。まずご説明している2号機については、元々この海水ピットに注水するために二つのポンプ車を繋げて威力を出すことによってですね、ここに入れようということを考えておりましたけれども、それよりもむしろ今はこの2号機に入れるのが急がれるということで、このピットに入れる部分をまずは優先的に2号機に注水するということにいたしました。それからこの1号機、3号機、まず1号機については海から直接持ってくるということにしております。このメリットデメリット両方ありまして、無限に量があるということはありますけれども、ここにもってきてたのはホウ酸を入れることによって核分裂反応を抑制するという意図がありましたけれども、それよりも量の方を冷やす機能を優先するということで今は海から直接入れる系統を動かしております。そして、ですからこのピットの部分については今現在はこの3号機を専門に扱っているという状況です。ここの分については、この2号機の動きなどを見ながら、このピットへの入れることも考えていくということも将来的には考えたいということのようです。以上が原子炉への注水方法の概要でありまして、現在聞いておりますところでは12台のポンプを用意しているということであります。12台用意しているということです。
以上が主なところで、あとお配りしてありますのは現地のモニタリングデータであります。私の見るところあまり大きな変化は見られないように思いますけれども、ご参考までにお配りしてございます。以上でありますので、あとこの変更だけ少し報告します。
住民安全班:住民安全班です。住民の避難の状況について、ご説明したいと思いますが。第23報の資料の一番最後の、すみません、最後から2ページ目に住民避難の状況、3月14日15時30分現在というのがあるかと思いますが。そこで483名(確認中)についてバス、自衛隊ヘリ等により搬送対応中となっていますが、21時の段階で確認した数字でありますけれども、(ホワイトボードを使って説明)この浪江西病院の75人の方と、それからオンフール双葉の279人の方についてですね、今自衛隊によって20キロ圏の外に向かって搬送中ということであります。そしてこのドーヴィル双葉と双葉病院それからオンフール双葉の方たちについてはですね、すでに20キロ圏の外にですね、全員出た、避難されたということを確認しています。したがいまして、福島第一発電所から20キロ圏の中にいる方の人数は21時現在で75足す279で354人、しかもこの方たちは現在移動中、すでにこの場所を出発して移動中というのが21時時点での確認した情報であります。以上です。
西山審議官:では当方からのご説明は以上ですので、ご質問に承りたいと思います。
司会:それでは質疑応答に入らせて頂きます。では挙手をお願いいたします。では1番目の方どうぞ。
記者:2号のですね、水位がダウンスケールになったことの、その時間とですね、その影響について教えてください。
西山審議官:ダウンスケールになった時間、プラント関連パラメーターの資料に書いてありますけれども、19時および19時35分における指示…
記者:何分間とかそういう言い方できますか。
西山審議官:これ終わりがわかんないよね。終わりがわからないので、19時の、19時に計ったときと、19時30分に計ったときにはダウンスケールが出たということなんですね。ダウンスケールが出たということは、炉心、燃料棒が水に浸かってないという状態になったということですので、これは炉心の損傷の可能性が高いということだと思います
記者:それで現実的に、例えば線量とかですね、それの影響っていうのは今のところ。
西山審議官:今のところは把握できておりません。まだ把握できておりません。
司会:次の方。
記者:2号機の水位が下がり始めたのが12時、正午頃からということですけれど、これは3号機の爆発と何かしら因果関係があるんでしょうか。
西山審議官:それはわかりません。
記者:そうすると2号機の水位が下がり始めた原因はどこら辺にあると考えてらっしゃいますか。
西山審議官:前回のあれで申し上げたように、まず隔離時冷却系の機能が残ってはいたんだけれども、海水による冷却機能がないわけですから自然の空冷の機能しかないという状況ですから、非常に効率の悪い冷却にしかならないという状況でした。したがってそれによって温度が低くならず、圧力が高まってしまったということだと思います。
司会:では一番前の男性の方。
記者:時事通信のイマイと申します。パラメーターを見るとですね、4時が300、水位ですね、300ミリで、17時12分がマイナス800で、この時間になったと普通に考えたら、実はこれゼロになったのは18時06分、ごめんなさい、17時16分だったんですかね。
西山審議官:そうですね、これだから。
中村審議官:はい、そうですね、17時16分に有効燃料頂部と書いてありますが、これがちょうど燃料棒の一番先端に達するくらいときということでございますので、ちょうどそこがゼロということでございます。すみません、ちょっとそこの数字を確認させて頂きますかね。
記者:普通こういうふうに段々ちょっとずつ。
中村審議官:そうですね、そういうことでありますので、ちょっと確認させて頂きましょう。
司会:では2列目の男性の方どうぞ。
記者:2号機のダウンスケールの件で、7時と7時35分がダウンスケールで、別紙でこの8時40分現在のパラメーターのダウンスケールということなんですけど。今もダウンスケールの状態が続いているんですか。
西山審議官:今ちょっと確認いたしましたところ、ダウンスケールだったのは18時30分から20時50分、約2時間20分の間、ダウンスケールでありました。その後水が入ってきたということであります。
記者:2時間20分。
西山審議官:2時間20分。
記者:それは燃料棒に水が浸かってなかった状態がそれだけあったという解釈で。
西山審議官:そういうことですね。現在はマイナス2000ミリメートルということで、4メートルの半分まで水が来ているということです。
司会:では1列目の男性の方。
記者:水位が下がってですね、燃料が出ている状態ですので、そうすると水素が出て、先ほど会見ではですね、水素を逃がすような方策も考えているとおっしゃっていたんですけれども。水素を逃がすような方策というのはもう実行に移されているんですか。
西山審議官:これは実行に移したと言えるかどうかあると思いますけれども、たまたま東京電力からお受け頂いた内容によりますと、今日ここで唯一の方法ともいえると説明申し上げたパネル的なものがですね、ブローアウトパネルというのかな、それが格納容器の側面の、上の方の側面についているわけですけれども、それがたまたま3号機の爆発の後も、観察によると、2号機が少し開いているようであるということなので、そこの開きから水素が逃げるということは考えられるんじゃないかというふうに伺っております。本来それは閉じていて、いざというときに衝撃を和らげるためにとれていくものなんですけれども、それが爆発の衝撃でどうも開いたんじゃないかと思われますが、それがかえって水素を逃がす役割になるのかもしれないということを聞いております。
司会:では4列目の男性の方どうぞ。
記者:6時6分と7時53分のSR弁のことでお伺いしたいんですけれども。
司会:もう少し大きい声で。
記者:SR弁のことでお伺いしたいんですが、原子炉内の圧力は下がったということなんですけれども、原子炉内から格納容器の中のSR弁、とくに放射性物質出たと思うんですが、今ベントで格納容器の中の圧力はちょっと抜いてると思うんですけど、それへの放射線への影響はないのかと。
西山審議官:これはありません。いわゆるベントと言って外に出すベントとは違うので。水の中に入ってそこで終わってしまうものです。
記者:格納容器の中に留まる。
西山審議官:そういうことですね。
司会:他にございませんでしょうか。では壁際の女性の方どうぞ。
記者:ダウンスケールの状態、2時間20分の間の原子炉の圧力を見ますと、そうなっていないときの値が6とか7で、ダウンスケールのときは0.63、0.61となっているんですが、この圧力がそれより変わっていることの影響というのはどのように現時点で分析をされていらっしゃるんでしょうか。
保安院:ダウンスケール、炉圧とか下がっておりますけれども、この間は可能性としては水がなくなって蒸気がないという状況が発生したということが想定されます。そのために蒸気が発生していないので、炉圧が急に下がったということは想定されますが、これはあくまでも今の段階での分析ですので、本当にそうなのかどうなのかというのは詳細な解析が必要だと思っております。
記者:それでその時の圧力で燃料棒の損壊というのはどの程度の損壊であろうということが推定されるものなんでしょうか。
保安院:このダウンスケールの期間は先ほど説明しましたように2時間程度でございますので、この時間だけで燃料が溶けたりとかというところまではいっていないのではないかとは考えておりますが、そこの部分については詳細な解析をしてみないとそれが確かかということについてはお約束できるデータはない状況になっています。
記者:溶けてはいないですけれども、少し表面が剥がれるとかそういうような、どの程度のことが想像?。
保安院:水素が、燃料が水がなくなると表面から水素が出てくるというお話を何回かさせて頂いていると思いますが、当然この反応というのは高温の中で水蒸気が、ジルコニウムという金属で出来ているんですけれども、そこと反応して酸素がジルコニウムと反応するという形で水素が出てくるという形になります。ですので金属が参加をしている形になりますので、若干その量が多くなっていけばもろくなっていくという形になります。
司会:では、1列目の男性の方どうぞ。
記者:さっき炉圧が下がったということで、そうすると考えられることとしては炉の中の水が一時的に全くなくなったような状態になったということでよろしいんでしょうか。
保安院:全くなくなるというのはあまり想定をしておりません。というのは熱いのは燃料ですので、燃料のところから下にいくとそれほど燃料ほど熱くはありませんから、そこの部分には水が若干残っているだろうという想定はできますけれども、いずれにしろ燃料のところまでは水がなくなったということは判断できて、しております。
記者:すみません、関連ですけれども。先ほどの会見でですね、ポンプが1台だけ動いている状況というお話があったと思うんですけれども、今頂いた資料を見るとですね、これ何時頃からですね、2台目のポンプがきてどのようにして中の水位が上がっていくかというふうに考えられるかというところを教えてもらっていいですか。
保安院:ちょっと調べてお答えさせて頂きたいと思います。
司会:では1列目の男性の方。
記者:ダウンスケールの間、その時間の間、燃料棒は完全に水から露出した状態から継続したというふうに考えてよろしいでしょうか。
保安院:はい、水には浸かっていないと。ただ下のところに若干水が残っている、説明しましたけれども、そこの部分から蒸気は出ておりますので、蒸気による除熱は若干はあったというふうに考えております。
司会:では4列目の女性の方どうぞ。
記者:先ほどの方の質問にちょっと関連するんですけれども、先ほど2時間程度ではそれほど燃料棒の腐食といいますか、破損はそれほどでもないんじゃないかというお話がありましたけれども。大体どれくらいの時間だったら耐えられるというふうに考えたらいいんですか。
保安院:これは今私の直観として言っている話であって、解析をしてみないと正確なことは言えません。というのはその時の燃料がどのくらいの崩壊熱というか、熱を持っているのかとか、そういったことによっても影響されてきますので、そこの部分はきちんと評価をしてみないとなんとも言えない状況にあります。
記者:炉内の温度とかっていうのはわかってないんですか。
保安院:すみません、ちょっと今記憶にないんですけど、この期間の炉内の温度はとれていなかったと思います。そこは確認させてください。
司会:では奥の男性の方どうぞ。
記者:そのポンプのことなんですけれども、ポンプは今数えると4台置いているということなんでしょうか。
西山審議官:そういうことでございます。
記者:一つだけ。注水中と、注入中って違うんでしょうか。
西山審議官:同じございます。
記者:すみません、先ほど解析してみなければわからないとおっしゃいましたけれども、その解析するための期間というのはどのくらいかかるんですか。つまり今その解析というのは優先事項ではないんですか、それとも、その辺ちょっと教えて頂けますか。
中村審議官:確かに重要なことではあるかと思いますけど、ただまずは今はきちっと冷温状態までですね、炉心をもっていくということが一番大切なことでありますんで、そちらの方に最大限の努力をしているところだと思います。
司会:では前の男性の方。
記者:注水について、2号機の方はホウ酸じゃない水を使っていて、3号機の方はホウ酸の水で、その選択っていうのは2号機の方はかなりまずい状況だったんじゃないかと思うんですが、そういう意味でいうと、ホウ酸は2号機を優先すべきじゃないかと思うんですけれども違うんでしょうか。
西山審議官:2号機の方はまず量的に入れて冷やすことを重視する必要があったということなので、そちらを急いでやったということです。
司会:4列目の男性の方どうぞ。
記者:今の関連で、ホウ酸を入れないとメリットデメリットがあって、メリットは海水を入れたら量は無限だということで、デメリットはホウ酸を入れないことだとおっしゃいましたけれども、デメリットとしてはどんなことが考えられるんでしょうか。
西山審議官:メリット?
記者:デメリット。
西山審議官:デメリットとしては冷やす方をしっかり冷やさないと、ホウ酸による、ホウ酸で妨げられるはずの核分裂反応ですね、制御棒が入っているわけですから基本的に核分裂はそう起こらないようになっているわけですけれども、しかし微妙に少量起こると、少量でも起こるものがあるとすると、ホウ酸があればそれをかなり食い止められるけれども、ホウ酸がなければその分余分に冷やさなきゃいけなくなるということですね。
司会:奥の男性の方。
記者:2号機の最近のですね、水位っていうのはわかりますか。
西山審議官:先ほどちょっと立っているときに申し上げましたけれども、21時34分っていう知らせがありまして、21時34分は水位においてはマイナス2000。ですから燃料棒4メートルくらいの内の2メートル分が上からあいているということですね。浸かってない部分が2メートルあると。ただ先ほどのようなことですから、そこまでずいぶん回復したことなんだろうと思います。それから原子炉の中の圧力は0.450メガパスカルということです。そうですね、それで21時30分というデータが、その前のやつがありまして、今私が申し上げたのは21時34分ですけれども。この時が圧力の方が0.473。ちょっと逆になっちゃってすみませんが。圧力の方が0.473、炉水の方の指示値がマイナス3000ということでしたので、この3分間の間に、違う、4分間の間に1メートル分入ったということですね。
司会:男性の方どうぞ。
記者:そもそもダウンスケールまで至ってしまった原因というのを少し詳しく説明して頂けますか。
保安院:一般論としては格納容器内の蒸気を抜くのが遅かったと。もう少し早くやっていた方がよかったのではないかというふうには考えられます。
記者:注水がストップしたという話にもあるんですが。
保安院:注水がストップしたということの影響もありますが、なによりも一番重要であるのは可能な限り、ぎりぎりまでではなくて、準備ができ次第なるべく早く入れるべきであったということでございます。今回の場合はポンプの修理とか注入ラインを作ったりとか、そういう準備等がございましたので、この時間になっておりましたが、もう少し早く入れられたらまた別の結果にはなっていたとは思っております。
記者:もう少し早く入れる方法というのはあったんですか、それは。例えばできたのにやらなかったのか、それとも何らかの理由でできなかったのか。
保安院:この局面においてはポンプが3号機の爆発においてどういう影響があるのかということについて、動くかどうかというのを評価を行わなければ圧を抜くことができない状況でありましたので、今回の場合は決して遅くしたということではなくて、最善を尽くしたというふうには考えております。
司会:4列目の男性の方どうぞ。
記者:2号機はベントは行われているんでしょうか。行われているとしたら何時から。
中村審議官:前回の記者会見のとき申し上げたかと思いますけれども、行える準備は整っていたということで、それが確か5時30分過ぎだったと思いますけれども、それ実際の実行したかどうかっていうのを確認をしておりません。それから恐縮ですけれど、先ほどTAF、有効燃料頂とですね、が17時16分であり、それから表の方で17時12分にマイナス800という数字が出ております。それで先ほど有効燃料頂ということで、これがちょうど燃料棒のトップということで、ちょうどゼロということで申し上げたんですけど、正確、私が間違っておりまして、有効燃料頂というのはですね、燃料棒のトップではなくて、ペレット、一番上のペレットの先端ということでありますので、したがって燃料棒からいくらか下がったところで、この場合ですと900。ちょうどペレットが一番燃料棒の先端から900下がったところにですね、ペレットの一番上のやつがあるということで、それがマイナス900でありまして、それが17時16分でありまして、17時12分には若干それよりも上のところのマイナス800ということでございます。
記者:17時16分はマイナス…
中村審議官:マイナス900です。
司会:はい、2列目の男性の方。
記者:読売新聞の●●です。モニタリングポストでセシウムは検出されているんでしょうか。炉心の溶融があったと考えられるんでしょうか。
中村審議官:今のところ報告は入っておりません。
司会:では1列目の男性の方どうぞ。
記者:先ほどの会見でですね、ポンプは全部で5台あって、1台は動いている。残り4台は動くかどうか確認中とおっしゃっていたんですけれども、今示されている中だとポンプが4台あって、この動いているのは、そのとき動くかどうか確認した4台なのかどうなのかということと、あと現在12台確保しているということですが、これはどこから確保して今後どのようにポンプを配置する計画みたいなものがあれば教えてください。
西山審議官:まず後者の方につきましては、色々な周辺の電力会社とか関係のところなども含めて、これ消防車ですから基本的には、そういうところを含めてかき集めてくるということで、まだ現時点で12台全部が東京電力の福島の管内に到着しているというわけではありません。確保したということです。それから最初のご質問のさっきの説明との整合性というのはこれは誰か説明できるかな。
保安院:注入中となっているのが、右から行きますと、すみません、下から行きますと、海から2号機の方へ注水するラインの2台、それと1号機のところへ注水する1台、それからピットから3号機に注水する1台、それとあと左上になりますけれども、ろ過の地下タンクから回収タンクのところへ1台ということで、こういう形で5台を配置をしております。現在稼働中なのは左上の1台を抜いた4台が稼働しております。すみません、左上の1台が稼働状況なのかどうなのかというの私の方で把握しておりませんので、確認させて頂きたいと思います。
記者:そうするとこの図にうつっている5台以外に12台を確保して、さらにまた2台ということになるんでしょうか。
西山審議官:この5台を入れて12台確保ということです。
記者:さらに。
西山審議官:さらにプラス2台を今求めているということで。
記者:その後、だから来るっていってるポンプをどこにどう配置するかっていうのは何か計画が。
西山審議官:あるのかもしれませんけれども、私どもは今承知しておりません。
司会:では1番前の男性の方。
記者:先ほどダウンスケールの原因として蒸気を抜くのが遅かったということと、あともっと早く水を入れるべきだったという二点がありましたが、どちらの方が影響が大きかったんでしょうか。
保安院:これは事象の進展によってどちらが影響するのかっていうのは結構大きく変わってくるものでございますので、この段階でどちらが影響大きかったの一概には判断できないとは思っております。
司会:では女性の方どうぞ。
記者:さっきのポンプの話なんですけれども、前の会見で故障と思われていたのをチェックしたら4台故障していなかったということなんですか。時間かけたら戻って今作動しているということですか。
保安院:すみません、途中で修理したかどうかっていうのはちょっと把握しておりませんけれども、最終断面ではきちっと動くようになるように電力さんの方で整備をしたというふうに認識しております。
記者:同じものなんですか。それで時間かかって、もしそれがちゃんとなってればもっと早くできた、確認がもうちょっと時間が変わるとか、早く確認出きればもうちょっと早くやれたっていうことをさっきおっしゃって。
保安院:ですので、先ほどの会見の時に1台は動くことを報告を受けているということを言っておりましたけれども、それを受けて、私の勘違いだったという説明をしましたけれども、もう1台の方は確定はしてなかったんですけれども、すぐ動くような形になったという形でその二つが動くということで2号機には注水を優先させるという形で、海から直接入れるような形の注水を決定されたというふうに認識しております。
司会:2列目の男性の方どうぞ。
記者:2号機の水素爆発は回避できるんでしょうか。
西山審議官:先ほどご説明したブローアウトパネルがですね、3号機の爆発の影響か少し開いている部分があるっていうことは水素を抜くという意味ではいいようなふうに今は報告を受けておりますけれども。はたしてそれで十分なのかどうかということははっきりいたしません。
記者:仮に2号炉の水素爆発が起きた場合に、爆発した衝撃で1号3号の格納容器も爆発してしまって、それが損傷するということは考えられるんでしょうか。もし損傷しちゃったら、これによって内部のものが出てくることに。それはどのようにお考えでしょうか。
西山審議官:それがはたして、こういう考え方じゃないでしょうか。ちょっと事業者の今の考え方、我々承知しておりませんけれども、電力の方の考え方は承知しておりませんが、影響の、おっしゃるように影響のある距離、あるいはその、なんというか、力が加わるということが予測されるのであれば、それは何としても防がなきゃいけないということになると思います。
司会:じゃあ前の男性の方。
記者:逃がし弁の開放からセーフティリリーフ弁の開放まで時間があいているのはどうしてなんでしょうか。もうちょっと早くやれなかったんでしょうか。
保安院:SR弁を動かした、開いた後に、原子炉容器の圧力が格納容器の中に出て参ります。それが外に出るためには弁がございます。その弁がAO弁という形で空気動作の弁と、あとラプチャー弁という形で圧力がかかると破れる弁と二重になってございました。今の評価としてはAO弁というところがなかなか開かずに、圧力がかかってもAO弁は破れるタイプじゃありませんので、これを開くのにちょっと時間がかかってしまったためにラプチャー弁を破るための時間がかかったというふうに考えております。
記者:何故なかなか開かなかったんですか。
保安院:この弁はAO弁といって、Air弁といって、AOのAはAirなんですけれども。空気を送り込んでその圧力で弁を開けるというタイプの弁でございます。そこのところで圧力等の、が低かったりとか、そういう形で何らかの不具合があって遅くなったのだというふうに考えております。
司会:では女性の方。
記者:燃料棒が露出していた2時間20分の間の炉内の温度について、先ほど温度はとれていないというお話だったんですけれども、例えば原子炉の圧力の0.63から0.45で推移していたその圧力から大体推定温度っていうのは出てくるものなんでしょうか。色んな条件によって違うというと思うんですけれども、大体どのくらいの温度だということが推定できるというが、なんか数字として言えるものはあるんでしょうか。
保安院:すみません、評価できるのかどうかっていうのは今私の手持ちの知見ではわからない状況です。そこはちょっと確認させて頂きたいと思います。
司会:ではまずこちらの男性からどうぞ。
記者:先ほどの水位で、マイナス2000でちょうど半分くらいまでとおっしゃっていたんですが、その一方でペレットの先端がマイナス900。ちょっと感覚的によくわからないんですが、これマイナス2000で半分という表現でよろしいんでしょうか。
西山審議官:燃料棒全体ということからすると半分ということですねよね。半分ということですね。ですからその中で実際にペレットが入っている部分っていうふうに勘定すれば、先ほど同僚が説明したようなことあります。
記者:すみません、それ今よくわからないんで、図で書いてもらってもいいですか。
西山審議官:後で紙で配らせて頂きます。燃料棒の図がありますので。
記者:また後で紙になっちゃうとわかんない。
西山審議官:じゃあ書きましょう。
記者:これ見ると、ペレットだけで見ると、半分まで回復したという言い方は正しいんですか。
保安院:あれ一本の燃料棒、ロットの形で棒を示しておりますけれども、あの棒の中は上にも空間もありますし、下にも空間がございますので、大体真ん中くらいというふうに考えて頂いて構わないと思います。
司会:では1番前の男性の方どうぞ。
記者:枝野官房長官の会見と、あとその前に玄葉大臣もおっしゃっていたらしいんですけれど、最悪の場合でもチェルノブイリと同様のことにはならないというような見解を示していたみたいなんですが、専門家としてはその点についてどう思われますか。
保安院:チェルノブイリの例ですけれども、チェルノブイリの例は高圧の条件下で炉心が崩壊をして爆発的に放射性物質を飛ばしたということになっております。炉型の形が格納容器がないとかいろいろありますけれども、基本的には高圧の条件下で格納容器が破れて、いや、密封が破れてドンと飛んだというものでございます。一方で今回はベントをしておりますので格納容器内の圧力はかなり下がった状態になっております。ですので、格納容器が破れたときにその勢いで放射性物質が周辺に飛散するというチェルノブイリのような事故は起こらないというふうには考えております。
司会:では1番前の男性の方どうぞ。
記者:先ほどの東電●●のリリースがあった、1,3号機の事象を踏まえて2号機について原子炉建屋の壁面に水素ガスを抜くための処置について検討しております、これについて具体的な手法はあるのか、どういうふうにやるのか教えてください。
西山審議官:さっきもちょっと述べたんですけれども、ブローアウトパネルというのが、朝もちょっと説明したかもしれません、元々ついているんですね、それでこれ普通は中にガスが溜まって爆発するときにその衝撃を和らげるような形でそこからぬけるようにするわけですけども。今回はたまたま3号機の爆発によってそれが少し開いているということが目視で確認されていると東京電力から報告を受けておりまして、そういう意味ではそこから水素が逃げ得る場があると。そういうふうに処置したというかは別としてですね、という現象が今あるということです。
記者:とるかどうかっていう話にはなっていない。
西山審議官:なっていないですね、まだ。
司会:じゃあ4列目の女性の方どうぞ。
記者:今のブローアウトパネルでお尋ねしたいんですけれども、中央制御室のところに何枚かパネルがあるというふうに伺っているんですけれども、ブローアウトパネルは何枚あって、何枚あいているのか。それで高さは大体どれくらいのところにあるのか。天井にあるのか壁の方にあるのか。それと位置関係等を教えて頂ければと思うんですけれども。
保安院:何枚あるかとかそこまではちょっと今手元にないですけど、概略の場所として言えば、リアクタービルとか原子炉建屋ですと、建屋の上の方のところに窓の形で四角いものがついているというものでございます。
記者:天井ではなく窓の横に。
保安院:天井ではなくて、側面の上のところについているものでございます。
記者:それが風圧で開いた、中に押し込まれた格好になっていると。
保安院:外から圧力かかってますので、中に押し込まれたというか、もうずれていますので、押し込まれたとかそういう形じゃなくて、開いちゃっているという状況でございます。
司会:他ございますでしょうか。はい、では1列目の女性の方どうぞ。
記者:廃炉についてなんですけれども、そういった指示をするとしたらどういう場合になりますでしょうか。
西山審議官:ちょっとそれは想定の、想定といいますか、仮定のか、仮定のことで今現在それについての答えを持ち合わせておりません。
記者:では、今全くシミュレーションというか、こういう状態になったら廃炉にしなくちゃいけないというものをやっている状態ではないと。
西山審議官:今はやっておりません。
司会:他ございますでしょうか。では、前の方からどうぞ。
記者:3号機の爆発で東電社員とか自衛隊員らが被曝した方もいるような、そういう話は官房長官のお話の中であったんですけれども、放射線量とか被曝線量がわかれば教えて頂けますか。
西山審議官:これは今わかりません。
司会:1番奥の男性の方からどうぞ。
記者:ダウジョーンズのウォールストリートジャーナルなんですけど、第2号機で燃料がきれてポンプが止まったというなんか報道があるんですけど、確認できますか。
西山審議官:はい、一時的に燃料がきれてすぐ補充したというふうに聞いております。
記者:この事態で、そんなことが起こることはこれどういうことなんですか。
西山審議官:4時間くらいで燃料がなくなるそうで、それがなくなった、一瞬なくなったことがあるというふうに聞いております。
記者:一瞬っていうとどのくらいの時間ですか。
西山審議官:短い時間だというふうに聞きましたけれども、実際に何分間かということは聞いておりません。
記者:当然本当にこれ深刻に受け止めてるんですか。こんなことが起こるということは。
西山審議官:受け止めていると思います。
記者:これ、燃料がなくなるということはどうなんですか。
西山審議官:これは十分注意すべきことだったと思います。
記者:あとこれ過去、ちょっと遡るんですけど、私も20年くらい日本にいるんですけど、過去の原子力事故で政府あるいは電力会社がやっぱり事故を、なんていうの、評価。
西山審議官:過小評価。
記者:過小評価してるっていうことは過去に色々あったんですよ。でも今回は違うと思いたいんですけど、そういうことはあり得るっていうことはないんですか。過小評価してるっていうことは。そういう燃料をきらすっていうことは本当にちゃんと評価してるんですか。
西山審議官:この燃料をきらしたことは非常にまずかったと思いますけれども、私どもとして今回のことを過小評価しているということはないと信じています。
記者:だけど、海外からみるとやっぱり日本は過去から見ると、やっぱり過小評価して、ちゃんと情報を発信してなかったということはもう明白に出てるんですよね。
西山審議官:我々としては毎回色んなことがあるたびにそうならないように努力してきた歴史はありますけれども、その場面場面によって色んな評価を得たことは確かに事実だと思います。評価というのはプラスの評価もあるし、マイナスの評価のあったときもあったと思います。
司会:他ございますでしょうか。では1番前の女性の方。
記者:モニタリングの状況なんですけど、頂いた紙の一枚目のMP3に関してはこの一枚目の、アンダーラインが引いてあるということはこれが一番新しいということでいいんですかね。
西山審議官:MP3?
記者:はい、230っていう。
西山審議官:そうですね。
記者:この数字の値に関しての評価をもらいたいんですけど。
中村審議官:MP3について全体的な推移の中でですね、みて14時30分のこの数字、数値ですね、がとくに特異な数字ではないという評価であります。
記者:確認なんですけど、さっきおっしゃっていた燃料がきれてポンプが止まったっていう20時5分頃の再起動っていうところのことを指している、ちょっとわかんない。
西山審議官:ちょっと確認が必要ですね。この20時5分にあるのがそのための再起動なのかどうかがちょっと確認が必要です。
司会:じゃあ1列目の男性の方どうぞ。
記者:先ほどの説明でですね、21時30分に水位がですね、マイナス3000、21時34分にはマイナス2000になって、1分間に●●くらい上がっているという●●ですけれども、マイナス900にいくまでにですね、あとどれくらいかかるのか。それと有効燃料頂に達するのはあとどれくらいで達するのかという見通しみたいなものお持ちでしょうか。
西山審議官:まず私どもはここに来てから、後ろからもらった一番新しいデータというのがありまして、それで見ると、まず少し前のところから申しますと、21時42分にマイナス2000、21時42分ですね、マイナス2000。21時55分にマイナス1800。22時にマイナス1600というような水位できて、今のマイナス1600、22時、10時ですね。これが一番新しい数字です。ですからこの三つの数字を見ると、200くらいずつ、200ミリメートル、単位はミリメートルですけれども、ずつくらい10分、5分くらいの間にきているということです。これをはたしてただ比例的に考えていっていいのかということはありますから。けれども、この勢いでいけば相当かからず炉頂までくるんじゃないかというふうに期待されると思います。
記者:先ほどの会見でですね、ご説明ではまだ燃料は水に浸かっているという説明だったんですね。
西山審議官:そうでした。
記者:その会見はもうすでにダウンスケールで剥き出しになっていると。その間に電力会社からの発表はあったんですが、保安院としての発表は全くないので。だからみんなが注目している重要な情報なのでそこはもう逐一出して頂きたいんです。
西山審議官:それは、そういうふうにおっしゃるのはよくわかります。我々なるべく努力したいと思います。
記者:努力はするけれども、出す約束はできないんですか。
西山審議官:基本的にやるのが原子力の原則ですので、そのようにしたいと思います。
司会:では1番前の男性の方。
記者:何点か確認させてください。さっきの燃料交換のやつで、これは基本的に燃料の交換によってやっぱり作業そのものが途切れたんですか。
西山審議官:はい、そう聞いております。
記者:一瞬って言ったのどれくらいっておっしゃいました。数分っておっしゃいましたか。
西山審議官:それはちょっとわかりません。
記者:作業が途切れたことと、水位が下がったことの因果関係は当然あるとみていいんですよね。
西山審議官:それはそうだろうと思います。
記者:あとすみません、重複したら申し訳ないんですけども、燃料棒が全部露出してしまったということは状況として、一時的にはあるけれど、冷却材喪失事故に至ったという認識でいいんですか。
中村審議官:状況的にはですね、冷却材を欠いて、ない状態ですから、そういう解釈もできるかとは思いますけれども。ただ色んな評価をするときにあるいは端的にこの原子力の安全、世界でですね、冷却材喪失事故というのは、例えば配管からですね、配管から冷却材がですね、漏れ出てしまうようなケース、そういったものを通常冷却材喪失事故と呼んでいるもんですから、そういったものとはちょっと正確的には違うかなとは思います。
司会:他ございますでしょうか。2列目の男性の方。
記者:先ほどですね、燃料、ポンプ車の燃料がきれたという件でですね、大変まずかったと西山が、西山さんがおっしゃったんですけれども。大変まずかった事件がなぜ起きたんでしょうか。どうすればよかったんでしょうか。
西山審議官:そこはよく原因を究明していく必要があると思います。4時間くらいで燃料がきれるということだそうですので、当然それを予期して対応していくべきものだったと思いますが、どうしてそうなったのかについては今ここでは確認できませんので、そこはよく確認したいと思います。
司会:では間にいらっしゃる男性の方どうぞ。
記者:●●と申します。これはここで言うのは、総理大臣のことかもしれませんが、今代表の記者も言ったように、これは私の国も含めて世界が注目しています。日本が問われている。すべてが問われているぐらい重要な問題だと。それがどんどんどんどん悪くなっていくような気がみんなしてると思うんですよ。本当にどういうふうに、今のことも含めてですね、燃料系のことも含めて、今の事態を本当にどこまで真剣に受け止めているのかってもっとわかりやすく国民にメッセージをしてほしいんですが。どうしてこういうことになったんですか。
西山審議官:この問題、今の我々直面している事態というのは発端は未曾有の大災害だったことは間違いないわけですけれども、それによって我々が過去に積み上げてきたものの中に十分大災害に耐えきれないものがあったということは明らかになっているわけで。ただそうは言っても、これまでの経験のもとでですね、この原子力について、またよく考えながら、必ずこれは人類にとって必要なものですので、それをどういうふうに今後運営していくかというのは、まずはこの事態の収束を図って、今国民の皆様に多大なご迷惑をおかけしてますので、まずはこの事態の収束を図ったうえでよく考えなきゃいけないと思っております。
司会:では4列目の女性の方どうぞ。
記者:SR弁の開放のことでちょっとお尋ねしたいんですけれども、頂いた資料ですと18時6分、19時53分というところがあるんですが、その後、格納容器からさらに建屋の方にというのが9時20分に出たという情報があるんですけれども、外界に出たのか、どこに出たのかそこがちょっと不明なので、圧力容器から格納容器、格納容器からさらにというところの時間と状況を教えて頂けますでしょうか。あわせて、もし外に出た場合については放射性物質等の外への放出というのがあるのかどうかあわせて確認をさせて頂ければと思います。
西山審議官:ちょっとその情報については我々確認ができませんので。基本的にはここにあるSR弁の、を開くことによって動く物質というのが炉内に留まるものというふうに我々考えています。
記者:じゃあ水にトラップしたところで終わるという。
西山審議官:そういうことですね。
記者:ありがとうございます。
司会:じゃあ2列目の男性の方どうぞ。
記者:1号機と3号機の件なんですけど、一時海水が原子炉に注入できているかどうか確認できなくなったみたいな話もあったと思うんですけど、プラントのデータの1時過ぎの水位が変わってないことと関連してですね、あと水位が依然低いままであると。この1号機とか3号機の危険性っていうのは今はどうなんでしょうか。
中村審議官:1号機、3号機についてもですね、十分注意をして見ていく必要があるんだろうと思っています。1号機についてはこれまでの冷却機能によってですね、相当程度崩壊熱っていうのは除去されてきているんだろうと思います。そして3号機の方につきましては、尚、一定の崩壊熱をもっているものでございますし、また炉の水位の表示を見ましても、これ少しこれまで海水を相当程度入れてきているわけですけれども、その量に比例するような形での表示が必ずしもなされていないということで、表示上の問題もあるのかもしれませんけれども。いずれにしましてもちょっとよく見ていく必要があるものと思っております。
司会:4列目の女性の方どうぞ。
記者:すみません、誤解があったら申し訳ないんですが、3号機の格納容器内の放射能度、放射線濃度も上がっているというふうに聞いていますが。
西山審議官:何濃度です?
記者:その点については把握しておられますか。
司会:すみません、もう一度。
西山審議官:何濃度でしょうか。すみません、もう一度。
記者:すみません、3号機の格納容器の中の放射性物質の濃度なのか、すみません、ちょっとそこは定かではないんですが。160シーベルトという値を聞いたんですが、何か把握しておられることはございますでしょうか。
保安院:原子炉容器からSR弁を使いまして、格納容器内に蒸気を放出しておりますので、それとともに格納容器内の放射性物質が出てきております。ですので当然開放する前よりは開放した後の方が格納容器周辺での放射能レベルは上がっているというふうには考えておりますが、すみません、今何シーベルトだとかその辺のデータは、ちょっと今事業者から直接聞いておりませんので、そこは確認させて頂きたいと思います。
記者:それは2号機の話ですよね。
保安院:2号機もそうです。基本的には2号機にしろ3号機にしろ、皆原子炉容器から格納容器内に放射性物質を出して、原子炉の容器の圧力を下げて、それを水のところで放射性物質を除去するような形で低減させた上で排気筒から放出をするという形で減圧をしていくというのがやり方ですので、放射線レベルが上がるということについては同じ考え方になります。
司会:どうぞ。
記者:5号機の燃料棒の損壊が思ってたよりも大きい、いう場合には、その水位を上げて冷却していくときに、また弊害はあるんでしょうか。
保安院:燃料の剥き出しになったというか、水が被っていない時間が長かったということはそれだけその時間が長いに応じて燃料に影響が出てきます。それは事実でございます。ですので、逆に言うと、早く冠水をさせてあげなければいけないということになります。
記者:水位を上げるということですか。
保安院:そうでございます。
司会:以上でよろしいでしょうか。はい、どうぞ。
記者:繰り返しになりますが、これからも注水が非常に重要な問題だと思うのでもう一回確認したいんですが、結局2号機で注水に使うポンプ車っていうのは何台で、故障していたのがどれくらい故障していたとかですね、これもうちょっと詳しく教えて頂けないでしょうか。それから今後の見通しでこういう状況でちゃんと下げられるかっていう見通しも、もう一度繰り返しになりますが、教えてください。
西山審議官:まず2号機に今つぎ込んでいるポンプ車は2台ですね。この図面を差し上げた各号機への原子炉注水方法の概要というので、左の海のところから注水中と書いてある、1600リットル、1分間1600ミリリットル、いや1600リットルのものと、それからその勢いをつけるための2800リットル、1分間という、この二つのポンプ車が2号機について活用されております。それから先ほども申し上げましたけれども、油が燃料が足りなかったことによってどのくらいの間中断したかというのは今ちょっとデータは持っておりません。
記者:それはこの2台が中断したという。
西山審議官:そういうことです。2台ともかどうかはちょっと確認していませんが、この2台の中のものだと聞いてます。
司会:では1番前の男性の方。
記者:中断したのは何時だったんでしょうか。
西山審議官:すみません、そこはわかんないです。
司会:間の男性の方どうぞ。
記者:●●の●●です。もう一度、繰り返しになるかもしれませんが、今この問題はとにかく世界の技術の粋を集めてやらなければ手遅れになるような段階ではないかと思うんです。もちろん日本は高い技術を持っていると思うんですけど。外国の協力、あるいは自衛隊が現場で協力したり、具体的にどのような協力関係が成り立って、これから何が必要なのか。もしこれがあれば、こういう技術があれば事前に防げる、もう最大限の努力をするべきだと思うんですけど、そういった国際的な連携っていうのはどうなっているんでしょうか。現場で、実際に。
西山審議官:それは我々としてもこれは世界中にある知恵はですね、どういうものでも活用していきたいと考えております。それから日本の国内でも自衛隊の力も必要に応じて適切にお借りできるときには借りたいと思っていますけれども。そこはよく事態の状況は見ながらですね、日本の知恵だけで足りないのか、どこにそういう知恵をもった方がいるのかとか、どの分野でそれを活用できるのかとかよく考えながら対応したいと思っております。
記者:まだ今はそういう国際的な連携で行うという発想はないんですか。
西山審議官:今はないですね。ないですね。今国際的な説明をどういう事態が起こっているのかということについての説明することについてはしっかりやろうと思って、今頑張っているとことですけれども。実際にオペレーションにあたって、我々官庁側では少なくともそういうことはないと思いますが、事業者についてはわかりません。
司会:以上でよろしいでしょうか。それでは会見終わらせて頂きます。次回もまた進展がありましたら、出来るだけ早めにみなさんにお伝えしたいと思います。ありがとうございました。