原子力安全・保安院の記者会見テキスト(2011年3月21日02時42分から70分間)

西山審議官:では、夜分遅くに申し訳ありませんけど。皆さんから色々頂いたご質問についての、今現在で準備ができたところでお答えしたいと思います。

まず、ちょっと順不同的なところがありますが、3号機のですね、今朝からお騒がせした3号機の、炉内の温度について、官邸の資料に書いてある300数十という件ですけども。まず、このデータが、発生した、データが取れた日時がですね、3月19日の6時から3月20日の3時にかけてのデータでございます。で、3月19日の6時から20日の3時のデータということです。それで、これは少し高い温度ということで、その後流量を増やすことで、海水の流量を増やすことによりまして、20日の4時48分。20日4時48分には、8分ごろには300に低下いたしまして、20日の、20時には200を下回る温度となっています。

次に、2号機の電源復旧についての予定であります。明日の予定ということですけれども。本日、既存の設備の健全性確認を実施いたしました。これは、外観の点検でありますとか、絶縁抵抗の測定などでございます。少し例をあげて説明いたしますと、ポンプの場合には一系統、ポンプに関する一系統を復旧させるには、ポンプ自体を動かす電気系統だけではなくて、開閉弁、ポンプが逃す、海水なり水なりを通す、開閉弁。その、通す部分を開けたり開いたりする弁であるとか。それから、潤滑油を送るためのポンプであるとか、そういう色々なものの組み合わせで動きますので、それらの複数の電気系統を復旧する必要があります。で、ポンプ自体の電気系統が使用可能であるものというのは、見つかっているけれども、まだそのひとつの系統全体を、いくつかの今のようなものの組み合わせで動かせるものは見つかっていない状態だというふうに伺っております。で、部品の取り替えには、2、3日かかる見込みであります。そのための海水に弱い電源盤だとか、モーターだとか、その種の取り替え用の部品を緊急発注しているところだと聞いております。

それに関連して、2号機以外の電源の復旧状況と今後の見通しについて申し上げます。1号機については、その2号機と同じ、パワーセンターから電源を、電力を引き込むことになりますので、1号機については2号機の作業の進捗を見ながら1号機の方にも手をつけていくということだと思います。3、4号機につきましては、現在ですね。今後の予定として、開閉器といい、スイッチのところから、3、4号機に入るスイッチのところから、4号機のパワーセンターのところが起点となりますので、そこまでのスイッチから4号機のパワーセンターまでのケーブルを敷設、接続するのが3月21日8時開始で、16時完了予定というふうに聞いております。そして、4号機のパワーセンターで受電するのがこの3月21日の16時を予定しております。そこで、4号機のパワーセンターまで電力、電気が来ることになります。そして、3号機および4号機の既存の設備の健全性の確認と、それから、今、電気が来ました4号のパワーセンターから3号および4号のその点検、健全性を確認したあとの様々な機器に対しまして、ケーブルの敷設、接続をやっていくということになるということです。それから5、6号機については、今、外部電源については。ちょっとまって、5号機6号機については、3月21日、明日開始予定で5号機6号機のなかの各設備に対する接続を行っていくというふうに聞いております。それから、以上のような様々な電源の復旧工事をしていくにあたりまして、現場の調査は、すでにほとんど終えておると聞いておりますけれども。外部電源を引いていく作業っていうのは全体的に、少し遅れ気味であるということで、あるそうです。これは、放射線が高いことから作業を慎重に進めることが、原因であったり、あるいは所内の電話が使用できないなど、作業環境が悪いということであって、一部遅れがでているというふうに聞いております。

次に、防衛省のヘリの温度測定の結果ですけれども、これについては、皆様お手元にあるかもしれませんが、防衛省の方で、資料を公表されているというふうに聞いております。で、我々も結果を頂いておりまして、防衛大臣からもお話があったようです。で、これをみて保安院としてどう思うかということですけども、この、全部理解しきれないところもありますけども。基本的には温度のこの、この形で計れる温度としては、とくにその、異変を感じるようなところはほとんどないのではないかというふうに思っております。

それから次にベント関係の情報です。ベントはどこで何回実施したということですけども。まず、1号機については、3月の、1号機については、3月の12日にウエットベント。水を通して、圧力抑制室に水を通したベントを行っております。2号機につきましては、3月13日にウエットベントを行っております。それから、3月15日の日に、私どもの理解では、3月15日の日にドライベントを実施することが可能になるためのバルブの、バルブを開く操作を実施いたしました。それで、圧力の状況によって、開くことのできる状態に持って行きました。ただし、これは、数分間という短い時間の間で、その前後で優位な圧力変動がなかったために、どの程度このベントの効果があったのかということははっきりしておりません。弁も小さい弁で行いました。3号機につきましては、3月12日の日にウエットベント。それから3月14日の日にもウエットベントということです。

次に、サプレッションプール。3号機。3号機かな。3号機の圧力抑制室、サプレッションプールの圧力について、一度高くなったあとで、大きくその値が下がり、ハンチングと言われるような大きな動きを示しているということでありますけども。この、ことが、何を意味するかということであります。これは、海水を注入することによりまして、サプレッションプールの計器の、そのセンサーとしての計器のところまでミスが来たために、それによって、その水によって影響をうけて、こういう値を示した可能性があると思っております。これが、そのサプレッションプールが満杯になったことを意味するかどうかというところははっきりいたしません。いずれにしても、今のところは注水を続けて、炉心の冷却に勤めることがまず第一というふうに考えています。

次に、これも順不同ですが、三重県の中央建設というところの強力な注水器が、福島の現場に届いたという報道があるけども、これについてどういう認識かということであります。まず、この、コンクリートポンプというふうに理解しておりますが、このコンクリートポンプについては、使用済燃料プールへの注水作業を検討するなかで、その、水を飛ばせるやり方とか、あるいは流量などから有効な手段であるというふう東京電力自身が判断して導入することにしたというふうに理解しております。この機械については、昨日、20日の日に小名浜のコールセンターに到着しておりまして、昨日午後に操作方法の訓練を実施しております。で、明日といいますか。今日ですね。21日も再度、操作方法の訓練をおこなう予定となっておりまして。訓練が終了して準備が整い次第、福島第一原子力発電所に移動する予定と聞いております。発電所に到着後は使用済燃料プールの注水の有効性などを確認するための注水試験などが行われると聞いております。で、また、これ、今のが最初の動きでありまして。この同じ装置を持っている他の国内企業からも東京電力に対しましてコンクリートポンプのオペレーターの提供のご協力が申し、ご協力の申し入れがあったということでありまして。東京電力は、それを今、一応お受けしているというふうに聞いております。この二つ目のコンクリートポンプにつきましては、福島県に向けて移動を開始した模様であって。明日には現地に到着するというふうに聞いております。

それから各種の関係は先ほど資料をお配りしてあるところでございます。あと、少しまえの説明の訂正みたいになりますけども、本日の夕方に2号機の使用済燃料プール。2号機の使用済燃料プールの注水について。そのラインができていると。で、一部、ここまで申し上げたことがちょっとはっきりしませんけど、40トンばかり15時5分から、本日の夕方15時5分から17時20分まで、2号機の使用済燃料プールに海水を注入いたしました。それでこれについて私が、消火系。火が出るときに消す系統から入れたというふうに確か申し上げたと思いますけれども、それはちょっと間違いでございまして、冷却系の配管に接続したというふうに。ということが事実のようです。冷却系の配管に接続したということです。もともと、なんらかの、冷やす形の系統に接続して、2号機への使用済燃料プールへの注水を行ったというふうに聞いております。あとは、皆様が持たれた疑問のなかで大量の水が注入されておりますけども、この水が、その目的を達したにしても、一部、入れた建物から流れ出て、海に流れ込んでいるのではないかと。いう疑問を予定されたと思います。で、この汚染された部分もあると思われる水についてどう管理するかということです。この海水の炉心注入につきましては、炉内にある、目的としている、3号機であったり、4号機であったり、その、炉内の、炉内に残留する、残存する水量を推計しながら行っておりますので、余分に流れ出るというのは、極力、少なくするというわけです。ただ、現時点では、とくにこの、海水のモニタリングといったことは行っておりません。ただ、これについては、やはりその汚染された海水が、海に戻るということが充分考えられるので、そのモニタリングをするべきであるということを我々としては考えております。すでに、19日の日からこの、海に入る水についてのですね、浮遊物質。どんなものがそこに混じり込んでいるのかということについての観察をし始めているというところであります。

次に、原子炉の温度の関係ですけれども。19日から測定できるようになったということなんだけれども。これはどういう経緯なのか。どうしてこういうふうになったのかっていう。回復したんだろうかっていうご疑問についてですけれども。4号機に対して、電源車から電源を供給できるようになりまして。そこから3号機にも電気を供給することによって、計測装置を起動させて、温度を計測できるようになったというふうに聞いております。圧力容器に関して申しますと、一番必要なパレメーターは圧力なわけですけども。温度もあわせて計測することによりまして、この圧力容器に対する注水が水を送ることが適切に行われているかどうかについて把握することができると考えています。各種について示せということについては、今あるデータについては、先ほど、お配りしたようなことですので、またそのときに色々ご意見をいただいている点については、また、考えたいと思います。

除染措置を行いました作業員の方の被曝量については、これは確認中でございます。多くの方が、除染作業に携わっていますために、個々の作業員の方の被曝量についてはなかなかまだ我々としては把握できておりません。次に、作業員の方の被曝そのものですけども。100マイクロシーベルト、100マイクロシーベルトを超えている作業員の方は一名ご報告を受けておりまして、おります。この一名については内部被曝の恐れはないということで、医療的な措置が不要であったということを把握しております。それから怪我をした7名の方の被曝量および入院をした方の怪我の程度であります。入院された方はすでにもう退院をされておりまして、重篤な状況というわけではございません。それから全員の具体的な被曝量とか怪我の状況については、個人情報保護の観点からお答えを差し控えさせていただきたいと思います。

あとそれからお手元に、1号機から4号機に関わる、通常圧力と設計圧力についての表を原子炉圧力容器、格納容器等々について、表にしてお配りしてあります。以上、これまでにいただいた宿題、用意ができたものについてお返し致しました。で、いただいた宿題で、我々として残っていると思っていますのは、ひとつは、緊急時環境放射線予測システムというものがあると聞いたけれども。その数字があれば教えてもらいたいというのがひとつ。それから、アクシデントマネージメントに関する、ご疑問がもうひとつ。この事前の計画をどこまでコンティニュイティープランについて事前の計画をどこまで承知しており、承認しているのかと、その、その、どういうふうな審査をしたのか。この件がもうひとつ。それから三番目がプルトニウムの計測に関すること。以上が、以上についてはもう少しお時間をいただきたいと思います。

それから次に、全然別の系統の話ですけども、屋内退避をお願いしている地域の皆様で、雨に濡れた場合の留意点ということで、前にも少しここでも議論いたしましたけども。さらに考え方を整理いたしましたので、次に申し上げます。まず、雨に濡れました場合には、念のため、体を水道水で洗っていただきたいと思います。水道水が使用できない場合には、濡れたタオル、なければ乾いたタオルでも結構ですので、拭き取っていただきたいと思います。拭き取ったタオルとか、雨に濡れた衣服、靴などは、現状ではビニール袋にいれて密封して人が普段の生活で触れることのない場所で保管をしていただきたいと思っております。玄関でありますとか、軒先とかそういったところです。もちろん、避難生活で、そういう余裕がないという方もいらっしゃると思いますので、その場合は難しいとは思います。雨具の処理につきましては、雨合羽とか、傘などは、ビニール袋に入れまして、次回の、使用をされるときまでに、までは、屋外に保管をお願いしたいと思います。繰り返し使用することは可能でございます。以上でございます。あとはご質問があればお受けします。

記者:朝日新聞のツボヤと申しますが、二点お伺いしたいのが、まず一点が冒頭に、お話された、3号機の、炉の温度の低下なんですが、これは原因はなにが考えられるのかを教えていただきたいのが一点と。5号機6号機については、電源復帰に関しては3月21日に各設備への接続を行うとありますが、お話をされていますが、パワーセンターへの接続というのはもうすでに済んでいるんでしょうか。済んでいるんであれば、その、いつ済んだのか、済んでいないのであれば、それがいつ接続されるのか、それを教えてください。

西山審議官:3号機の温度の、炉内温度ですね、これについては、300度を越す温度になって、必ずしも適切な状態とはいえないと考えました。その後、流量を増やすことによって、200度、それに反応して200以下に温度が低下したというふうに我々は理解、見ております。

記者:水をたくさん入れたから温度が下がったということ?

西山審議官:そういうことですね。いま我々が思っておるのは、そうでございます。

記者:最初は、東電の話だと最初、東電の話ですと、最初に夜間水をたくさん入れたことによって圧力温度が、温度が上昇したというふうな説明をしているんですけど。さらに水を入れたら下がったと。そういう理解でよろしいでしょうか。

西山審議官:その上がった時点で、一度水の量を少なくしたんですね。それで、圧力の方は落ち着いて、すみません、ちょっと整理をいたしますと、温度と圧力とふたつあるわけですね。それで、流量を増やした、おっしゃる部分があって、流量を増やしたときに温度、失礼。そうだ。流量を増やしたときに圧力の方はあがって、それで今朝ご説明した、今朝というかお昼にご説明した、昨日か。昨日のお昼に説明したような事態になったわけですね。それで、ただそのときに流量を増やした時に、その前までは300度以上あった温度が、200度に以下にまで下がったと。ですから圧力が上がったんだけども、温度は下がったという状態になったということです。それで、今度圧力に対応するための流量を減らした。ために流量を減らした。ですから、いま、その流量を減らしたことによって温度がどうなったかということはいま確認されていないという状況です。

記者:普通常識で考えると圧力も上がると温度も上がると思うんですけど。

西山審議官:そうですね。ちょっといま、それ以上の情報はないので、また確認をしておきます。

記者:よくわかんないんですけど。もう一点教えていただきたい。5号機。

西山審議官:ああそうそうそう。

司会:ちょっとそこは確認します、いま。

記者:すみません。朝日新聞のウエクリです。いまの冒頭の説明の中でですね、ちょっと質問と答えが食い違った部分があったんですけど、おそらく、水が流れ出て海に流れ込まないかという部分なんですけども。先ほどの会見での質問は、むしろ、放水したものの水がですね、中を洗った形で海に流れ込むんじゃないかという質問だったと思うんですが。ま、結果的には同じだと思うんですが、その浮遊物の、確認をですね、19日から始めているということが19日から始めて、もう20日過ぎたので、その結果、どういうものが出ているのかということについて教えてください。

西山審議官:確認しているということのみをわかっておりまして、まだ、結果についてまだわかっていませんので、分かり次第報告させてもらいます。

記者:NHKのシゲタです。それに関連してお伺いしたんですけども。この水というのは、どこから漏れている可能性がありまして、見立てとしてはどれくらい漏れているものだと認識しているのでしょうか。

西山審議官:どこからというのは、建屋の、水のかかり方によって、建屋の外側の場合もあるでしょうし、それから中に入ったものが建屋の中からこう染み出してくることもあるでしょう。そういうことだと思います。それから量的にはいまはよくわかりません。

記者:その水というのは、プールの放水したものなのか、それとも、圧力容器内に海水を流し込んだあとのものなのか。その辺はどうなんでしょうか。

西山審議官:多いのは、放水したものだと思います。圧力容器内に流し込んだものは、そこでなくなるとすると、基本的には蒸発によって無くなって行くということだと思っています。

記者:すみません。多くて申し訳ないんですけども、あともう一つお伺いしたいんですが、いまの浮遊物に関しての観察を行っているということなんですけど。浮遊物の観察というのはどういったものを観察しているのかという認識でよろしいのかということと。今後はモニタリングをやっていくのかどうか、ちょっとお伺いします。

西山審議官:モニタリングはやっていくべきだと我々は思ってますので。事業者ともそういう方向で話をしたいと思います。それから浮遊物は、ちょっと確認します、どういうことなのか。

記者:読売のホンマです。2号機の関係でお伺いしたいんですけれども。2号機の復旧の予定で、部品交換に2、3日かかるという話が出たんですけれど。中央制御室の照明なんかも、例えば明日とかにつくんでしょうか。それともそれも含めて、2、3日後。どういうかたちの進捗で進められるかっていうのを教えていただければ。

西山審議官:どうかな。明日から、この2号のパワーセンターから、1号および2号の必要なその設備とか、電気とか、そういう負荷に対して接続していくというふうに聞いておりますので、中央制御室はかなり優先順位の高い候補だと思いますけども。果たしてそれを明日中にできるかどうかは、いま把握しておりません。なるべく早くやりたいだろうなというふうには思います。

記者:共同通信のイグチと申します。補足的な質問ばかりなので、ちょっと一つずつ聞いてもいいでしょうか。

西山審議官:どうぞ。

記者:はい。ポンプ。2号機の電源復旧についてなんですけども、ポンプ自体のひとつの大きな系統のなかにいくつかの系統があって、で、系統全体が大丈夫なものがみつかっておらずとおっしゃってたのは、つまりこの系統のなかにいくつかその、ダメになっている、系統があるという、そういう理解いいんでしょうか。で、そうだとすると、そういった一例を挙げるとどんなものがいまダメだ、取り替えを要するというのがわかっているんでしょうか。

西山審議官:ええ。ひとつの系統として、この系統は全部完全に動くというところがないということですね。いろんなたくさんの、ポンプとか、スイッチとか、弁とか、組み合わせでそれぞれが出来上がっておりますので、どこかに故障があると全体がうまく動かないということになるので。ということです、で、いま具体的にどこの系統というのは、ちょっといまの時点では、情報をもっておりません。

記者:何日に、ウエットベントを実施とおっしゃっていただいたんですけども、これは、各自一回というカウントでいいんでしょうか。それとも、1日に複数回やってとか、ちょっと数え方がよくわからないので教えていただければと思いますが。

西山審議官:一回の弁の操作、時間の長い短いはあると思いますけど、その一回の弁の操作をしたのを、が、私が申し上げた時点でそれをやったということです。

記者:つまり、3月12日にウエットベントというのは3月12日に一回その操作をしたということ?

西山審議官:はい、そうです。

記者:わかりました。それからまた、すみません。この汚染されたと思われる、かけた水とか注いだ水のですね、モニタリング、モニタリングというか、浮遊物質の観察なんですが。これはどういう方法でやっているんでしょうか。

西山審議官:それも先ほどの質問とあわせ、あとでお答えします

記者:あとすみません、原子炉の温度のことで、項目のなかで4号機に対して、電源車から電源供給ができるようになったと。で、そこからは3号機にも電気供給をすることで、計測装置が作動させられるというお話だったんですけれども。これっていうのは、もし4号機に対して、外部電源が引き込めれば、3号機、これらの計器は即動くという考えでもいいんでしょうか。

西山審議官:3号機はかなり、なんといいますか、ダメージを受けているんですね。ですから、もちろんその健全であれば、電気が来れば、他の号機から来てもふつうに動く都思いますけども。やはり、その点で、水もかかっていますし、もともとのダメージもあるし。それは地震によるものと爆発によるものとあるでしょうから。そういう意味で、そういうところが克服できれば、動くということだと思います。

記者:じゃあまだ今4に繋いで3の計器が動いたということは、そのまま外部電源をつないだからといって、3の、その時にも、3の計器が動くとはまだ限らない?

西山審議官:それは、限らないということです。

記者:すみません、あと、本当素人質問で申し訳ないんですが。設計圧力と運転圧力の表をいただいているんですけど。ここに出てくるその運転圧力設計、設計圧力、最高使用圧力というお言葉が出ているんですが。どういう意味なのかちょっと解説していただけますでしょうか。

青木審査官:はい、設計圧力、これをベースに、設計をしたうえで、それよりも、下回るところで運転圧力というもので運転をするといったようなことです。で、設計圧力、それから最高使用圧力というのがございますが、これは、運転していて、変動したとしても、この最高使用圧力を超えないようにと、いうことで設定されるものでございます。例えばその、容器だとか、配管だとかで、最高使用圧力以下というふうに設定をすると、それに接続される逃し安全弁、安全弁といったものがこういった圧力に対応するように設定されて。その最高使用圧力を超える前にも安全弁がふいて運転圧力が維持されるといったような、そういうふうなものになります。で、容器のその、我々使用毎検査とかするときに、その最高使用圧力の、1.2倍とかいったような水圧をかける、持ちますね、といったような検査もやるといったようなことで。そういうふうに使われる圧力になります。

記者:すみません、ちょっと、運転圧力っていうのは、つまり、普通に運転しているときに最高まで行かないようしようという圧力で。

青木審査官:いや、運転圧力は大体これぐらいの運転されています。

記者:これぐらいで運転しているってこと。

青木審査官:ですから、原子炉圧力容器ですと、設計上、8.62メガパスカルくらいで設計はするけれど、実際に運転をされる圧力はそれよりも下回っている6.8メガパスカルあたりで運転されていますということです。

記者:で、すみせん、格納容器でいうと、設計圧力を、最高使用圧力が上回ったりしているんですけども、これはどういうことなんでしょうか。

青木審査官:設計圧力を超えて、最高使用圧力までいってもですね、いま言いましたように、耐圧試験とか、この最高使用圧力をもとに、その1.2倍とかかけて、大丈夫ですねという確認をしておりますので、便宜上、設計圧力、一応目標を決めたものが設計圧力。でそれに対して、最高使用圧力ってものが設定されて、実際にその強度をもちますということを確認されて。一方運転は、もうちょっと低いところで運転圧力があります。

記者;本当にすごく掛かっちゃった時に耐えられる圧力っていうのは、この最高使用圧力よりさらに1.2かなんかをかけた。

青木審査課:そうですね。我々も、耐圧試験で最高使用圧力の1.2倍とかっていう水圧をかけてですね、強度がありますねってことは一応確認はいたしますが、じゃあ実力どこまで持つんですかっていうのは、実証試験とかで、さすがに破壊するところまで圧力かけてですね、やるってなかなかできない試験なんですけど、過去そういうことがやられた試験をみると、格納容器の例でいうと、2倍から3倍の範囲でもったというのが、実験結果もあるというふうなことは聞いています。

記者:ありがとうございました。

記者:朝日新聞のコボリです。確認なんですが、その、浮遊、先ほどから質問があったその浮遊物質の観察なんですけれども。浮遊物質の観察と、海水のモニタリングとどう違うのかっていうのか確認が一点と。あと、先ほど怪我をされた方の被曝の手入れはですね、個人情報保護の観点からお答えできないと。その、個人名とか、そういうのは個人情報とかだと思うんですけれども、その、いま、高い線量のなかで、作業されている方がですね、どのくらい被曝されているのかっていうことは、やっぱり言えないんでしょうか。

西山審議官:まず、海水のモニタリングのところは、後ほどまた少し詳しい情報が来るかもしれませんけども。まず、全般としてはモニタリングというものをやるのが望ましいと思うんですね。それだけたくさんの水をプラントに流し込み、それが溢れるなりして、漏れて、出てきて、海に入ることであれば、その全体をモニタリングをしていくということが望ましいと思いますので。なるべくそれができる方法で考えなきゃいけないなというふうには思っております。で、現時点では、そのモニタリングをすぐ、始めるところに行き着かない分、まずは、その目に見える浮遊物質から対応するということだというふうに私は理解しております。

記者:確認なんですけども、モニタリングっていうのは、例えばその水が流れていくのを全部その、線量を測るとか、サンプルを測るということでしょうか。その浮遊物質をやっているというのは目視だけなんでしょうか。

西山審議官:そこはちょっと確認させて下さい。いまの、個人情報保護の件は、確認いたします。

記者:日本テレビのスズキです。また重ねて3号機の炉内温度の件でお伺いしたいんですが。これちょっと細かいですけども。東京電力の方では、その19日18時から20日3時までのデータということで、300数十度ということだったんですが、400度近くというふうにも出てきていたんですが。これも300数十度っていうのは、400度近い後半ということでしょうか。

西山審議官:いま我々の知っているのは、この、300数十度というところまでですね。

記者:それ以上細かい部分については、ちょっとわからない

西山審議官:はい。

記者:というのが一点と。あと、その、先ほどのご説明のなかで、その炉内温度が測れることによって、注水状況が適切かどうかを把握できるというご説明があったんですけども。そうすると、その今日の段階で、300数十度から流水量を調整して、200度を下回る温度になったということは、これをもってして、その、現在のその3号機への注水および冷却っていうのが安定した状態になっているというふうに見ていいんでしょうか。どのようにみてらっしゃるんでしょうか。

西山審議官:そういう方向で落ち着いてくれればいいと思いますけれども、今日は、あれだけの動きがありましたので、もう少し見てみないと、流量と圧力温度などがうまくこう、調和的に推移するか、まだ、ちょっと油断を許さない、っていう、ちょっと大げさかもしれないけども、もう少し慎重に見た方がいいと思います。

記者:じゃあ、温度は低下したけれども、まだ圧力の関係とかその辺をみてみないとまだ完全に安定したかとは言えない、言えないということ?

西山審議官:はい、そう思います。

記者:あと、その温度が下がった、これはいいこととして見ていい?

西山審議官:はい、そうです。

記者:わかりました。

記者:すみません、先ほどひとつ聞き逃してしまったのですが、2号機に40トンの水を注入したというお話のことなんですけれども。消防車のポンプをその冷却用の配管を通して注入したと、そういう理解でいいんでしょうか。

西山審議官:2号機の使用済燃料プールへの、ということでは、いまのおっしゃった通りです。

記者:わかりました、ありがとうございます。

記者:5号機はわからないんですか。5号機のパワーセンター。

青木審査官:5号機、非常用電源で動いておりましたけど、いま外部電源が繋がって、外部電源が動いている状態になっています。

記者:いつですか。

青木審査官:はい、非常用電源が動いていたのが、いま外部電源が繋がって、外部電源が動いているようになっていまして、これが20日の、ここの、途中でトランスの5って書いてあるのがございますけども。失礼いたしました。5号機の冷温停止が20日の14時30分。これ、非常用ディーゼル発電機の電気を使って、冷温停止まで至りました。で、その後、起動用変圧器まで、受電することができましたというのが、20日の19時52分になっています。

記者:何時ですか。

青木審査官:20日の19時52分。

記者:何が19時52分?

青木審査官:外部電源がですね、トランスまで来たという、ここのトランスまで来たのが確認されたのがいまの時間だと思います。

記者:じゃあ、5号機の発電所まで電気が、引き込みが成功した、そういうことでいいんですか。

青木審査官:はい、いま、確認しましたけれど、いま動いているのはもう外部電源で動いているというふうに聞いております。

記者:なんか夜ノ森線の鉄塔が壊れたから、新双葉線の鉄塔を借りて、移すという作業があって、結構時間がかかる、一日くらいかかるとか言って、それももう終わったんですか。外部電源の引き込みが20日の夜に終わったという理解でいいんですか。

青木審査官:すみません、私も結論のところしか聞いていなかったんですけれど、いまはもう外部電源で動いているというふうに聞きましたが。

記者:じゃあ送電線の電気を使って、もうじゃあ、炉の炉水の循環も?

青木審査官:はい、非常用電源ではなくて、送電線で送ってくる電気をいま使って回しているというふうに聞いています。

記者:わかりました。

青木審査官:すみません、発電所のなかのすべての電源系が回復したわけではなくて、いま動いて、今まで非常用のディーゼル発電機を回して動かして、ポンプとか回してましたけども、この電気が送電線から来た電気に置き換わりましたというわけで、まだ他の系統いっぱい、を使っていない、これから、通電をしてこれ使えますか、ということを確認したうえで通電していかなきゃいけない系統まだいっぱいありますけども。こちらの方の作業はこれから引き続き行われます。ただ、これまで動いていた、電気を通電して実際にポンプを回していた系統につきましては、非常用電源で回していたものが今度は送電線で送られてきた電気で回すように今なっています。そういう状態です。

記者:すみません、先ほどまだ少し宿題というふうにおっしゃていた、アクシデントマネジメント、緊急時の放射線予測システムなんですけども。その、緊急時のシステムの方なんですが。今日から明日にかけて、また風向きとかの関係で、関東からまたその放射性物質が流れてくる可能性があると。そうすると、千葉とか埼玉とか、農家の人がどう対応を取ればいいのか、っていう、その、判断の基準になるかもしれないので、なるべくはやく公表していただければと思うんですけども。そんなに公表するのに躊躇う理由があるんでしょうか。何か、その、公表できない理由があるんだったら先におっしゃっていただければいいんですけども。ずるずる延びてしまうと、あとで、農家の方から非難がくるかもしれないし、なるべく早く公開してほしいんですが。

西山審議官:おっしゃった趣旨はわかりましたので、ちょっと頭に置いておきます。

記者:細かいところちょっと確認したいところがあるんですが、計器の話で、炉内温度とか、計測器への復旧というのは、やはり、原発の冷却や停止には欠かせないものという認識はありますか。

西山審議官:炉内温度と。

記者:温度とか、そういった計測機器というんですかね、それはやはり。

西山審議官:欠かせない、目や耳という感じで、人間でいえばですね。そういうことだと思うので、欠かせないと思いますが。

記者:改めて、どういった意味で欠かせないのかちょっと説明していただけますか。

西山審議官:今回は、この、津波を中心とするこの天災によって、こういう計測類がほとんど失われてしまった状況になって、そういうなかで、非常にこの、プラントの状況を知ることが困難な中での対応になってしまったわけですね。で、やはりなるべくはやく、プラントのなかで何が起こってるのか、正確に知れるような、そういう計測類をまず、回復させるというのが正確な診断をして、正しい手を打てる、道、一番いい道だと思います。今までとってきた手は、それなりに、その都度その都度、ベストな手を取ってきたと思いますけれども。しかし、よりなんといいますか、的を得た手をしっかり打つためには計測系のたぐいが重要だと思います。

記者:あともうひとつお伺いしたんですが、ちょっとお話変わるんですけども。先ほど海の海水の話なんですけども。海に流れ込む話なんですけども。安心情報になるかどうかわからないんですけども。漁業関係者や、その周辺への影響はどういったことが考えられるのか。お伺いできますか。ただちに危なくないとか、そういったことになるとは思うんですけども。

西山審議官:なかなか今これを、その、水がどういう風に、どこを通ってどう流れてくるのかっていうこと知ることは今非常に難しいので、あまり軽々には言えないと思いますけども。水の量、膨大な量の水ということからして、そんなにその大きな影響を人体や、あるいはそのそれを、影響を受けた、その魚介類を経由しての人間が摂取することによって影響を受けることになるということは、大きな、その、危ないことになるということは考え難いと思いますけども、もう少しそこはよく、検証してみないといけないと思います。

記者:すみません。昨日の午前中の話ですけども、ドライベントをする場合にですね、これ誰が決めるのか、最終決断は誰がするのかっていうのを事前にどういった形に保安院に相談が来て、保安院はどういう形でそれに関与するのか。それから、午前中に話でましたけども、事前に告知するしないというのは大きな問題だと思うんですが、で、これをどうするのか。でドライベントをするってことは、重大な意味があるということ認識しているのか。放射性物質、特にヨウ素ですね。これ大気中に放出するということでですね、その認識についてもちょっとお伺いしたいんですが。

西山審議官:それには、ドライベントというのは、おっしゃる通り、排気筒を通るにしても、水をくぐらせないもので、放射性物質の量は多くなるわけですね。ですから、これは、どうしてもそれを使わなければいけない、危険性のあるときに、のみ、使うということだと思います。それについては、当然事前にその、電力会社なりから、電力会社から、保安院の方にはこういうことをやりたい、やらざるを得ないという話があって、保安院としては、この組織に意思決定をしているんですね。意思決定というのは、基本的にも責任のあるトップまでになると思いますけど、ま、はっきり言えば、その、大臣まで含めて、しっかり検討したうえで、やむを得ないという決定を下すということだと思います。

記者:最終決定は東電ということでいいの?

西山審議官:それはそうだと思います。

記者:重大な問題であることは、これはそれでよろしいんですか。

西山審議官:それはそうですね、やらなくて済めば、なんとかやらないようにしたいと思います。

青木審査官:二転三転して度々申し訳ございません。今まだ非常用ディーゼル発電機で今まさに、先ほどの5号機のですね、電源ですけれども、もう外部電源につながっている、そちらの電気が供給されていると申しましたが、いままさに、外部電源に切り替え作業をやっているところだと、いうことでございます。どうもすみません。ちょっと早く結果を申し上げすぎました。失礼いたしました。

記者:朝日新聞のウエクリですけども、いま、のドライベントをする場合は、その、大臣まで含めて、しっかり検討としたうえで、決定を下すとおっしゃったのですが、先ほど、2号でですね、実際その出たかどうかは別にしてドライベントをですね、やれる状況にしたという話はあったと思うんですが、そのときもそうすると、大臣まで含めて検討をしたうえで、やむを得ない意思決定をしたんでしょうか。

西山審議官:それはそうでした。それで、皆様にも説明して、苦渋の決断と言いますか。そういう状態でした。

記者:あのときは、何時何分にしますというようなですね、告知はしていただけなかった記憶しているんですが、違いましたか。

西山審議官:やることになる可能性大というようなその種のようなことだったと思います。何時何分というのは、やっぱり、情勢によって、その、さっきも申し上げたように、圧力によってあるところまできたら、その弁が開いて、自動的に行われるということになりますので。どうしても、そういうふうに何時何分からきっちりやります、というふうに申し上げにくい性格のものだと思います。

記者:時事通信のサトウと言います。冒頭、細かい話なんですけども。2号機の話で、いまその、電源盤とか、モーターとかを緊急で発注しているとおっしゃっていましたけども。もう少し細かくどの部分に不具合があって、何を緊急発注しているのかを教えていただきたいのと。あと、その部分を交換しなければ、その2号機のまわりの計器類だとか、設備だとかっていうのは一切その、復旧しないものなのか。そこをちょっと教えてください。

西山審議官:まず、どの部分なのかということについて、いま、先ほど申し上げた以上の情報はありませんので、そこは、確認したいと思います。それから、緊急発注している部分というのはやはり、それがあった方が望ましいと少なくとも思っているものですし、基本的にはそうしないとなかなか先に進めないと私は思っております。

記者:いまのところ、緊急発注しているのは、先ほどおっしゃった電源盤とモーター?っておっしゃいましたですかね。

西山審議官:はい、電源盤、モーターと申しましたね。はい。海水に弱い類の、機器について、緊急発注していると聞いております。

記者:共同通信のフカヤです。すみません、確認なんですけど、被曝している作業員がその100シーベルト超えている方がひとりとおっしゃっていたんですが、それは昨日新たに判明したのが、という意味でしょうか。

西山審議官:いまちょっと確認いたします。

記者:すみません、共同通信ですけども。ドライベントのことなんですけども。先ほど東京電力がですね、2号機で16日から17日にかけて、ドライベントをやったというふうに言っているんですけども。何かそちらでは把握されていませんか。

西山審議官:我々は把握していません。いまの発表したということですか。

記者:16日から17日の間にやっていたと言っていた気がする。

西山審議官:ちょっとそこは確認しますけども、我々は今までは聞いていなかったと思いますが。今、16日から17日ですよね。確認いたします。発表されたということですか。

記者:すみません、弊社の●●

西山審議官:確認します。

記者:すみません、テレビ朝日のハシオカです。2点ありまして、ドライベントの件なんですけども、現象としてモニタリングの値っていうのはドライベントのまえとあとで変化はあったんでしょうか。あと、明日、ごめんなさい、ハイパーレスキューの注水さぎょうが3時半に終わる予定だっていうことですけども。これが終わったのかどうかと、明日の放水の予定っていうのはどうなっているんでしょうか。教えてください。

西山審議官:ドライベントの前後ではほとんど優位な変化は、モニタリングについてはなかったと思いました。我々が申し上げた15日の分ですね。それについては、優位な変化はなかったと思いました。少しは、あがったかもしれませんけども、ほとんど優位な変化はなかったと思いました。それから、二点目については、今、確認いたします。

記者:先ほど途中にあったその、東電が発表した内容ですけども、2号機で3月16から17日にかけてドライベント作業を実施していると。ただし、ラプチャーディスクが破れているかの確認はできていないと。ではっきり言えないがラブチャーディスクが破れなかったのではないかと認識しているというふうに、今日の10時すぎの会見で、仰っているということですので。確認いただけますか。

西山審議官:確認します。はい。じゃあ、確認は、いずれにしてもこの場に待っていただくのは恐縮なので、今日はこれまでにしたいと思います。ありがとうございました。どうも。