原子力安全・保安院の記者会見テキスト(2011年3月23日22時08分から14分間)

西山審議官:はい、じゃあ、遅くなりましてすみません。では、最初にまず各号機の、ちょっと注意すべきと思うところについて、いくつか報告を申し上げたいと思います。

まず、1号機であります。福島第一原子力発電所の1号機ですけども。1号機の特徴は、微妙に、温度と圧力を調整しながら水の注入をしてきたということでありまして。今日の午前中にご紹介したように、本日の2時33分からこれまでの消化系の給水以外に消防ポンプ車によって給水系から炉心に注水をしてきたということをやっております。これでふたつのルートで冷やす行動に出ているわけです。で、そういうなかで、格納容器の圧力は若干あがってきておりまして、まだ、設計圧力の範囲内にありますけども、この水位については、よく、注意深く見ていかなきゃいけないと思っております。もちろん、まだ、設計圧力の範囲内にありますし、設計上の裕度というものがありますから、設計圧力を仮に超えたとしてただちに問題となるものではありませんけども。いずれにしても、この炉内に、入れていく海水の量をよく調整しながら、圧力と温度をよく見てですね、やっていかなきゃと思っておりまして。これは今そういう必要があるとは思ってませんけども。その先にあるのはウエットベントをやるかどうかということも選択肢になってきまして、また、そういうことも含めて、よく注意していかなきゃと思っております。それから、1号機については、今日は、中央操作室の、中央制御室の、計装系の電源は復活しておりまして。これは、明日以降またさらに各設備のですね、電気を通していく作業が続けられます。

次に2号機ですけども、2号機については、今日の午後報告したように、タービン建屋の地下1階の、復水移送ポンプの設置区域付近で、から、黒い煙が、ちょっとまてください。混乱しているかもしれない。失礼しました、まず2号機については先ほど線量の話がありました。そのタービン。今の話は線量の話。ちょっと混乱しておりました。タービン建屋の地下1階の復水移送ポンプのあたりで、高い線量を記録したということをもうしあげました。それで、線量の値は500ミリシーベルトということでありまして、これについては、これまでに、人が立ち入り作業する、人が立ち入って作業をする区域のなかでは高いものであるというふうに評価されます。で、実際に計ったところのなかでは、一番高いと思われますただ、測定の方法というのは、5分間二人の方が入っておられて、その数値から推測したというところがありますので、その、カチッとした数字ではないということはありますが、それを前提として今のようなことが申し上げられらると思います。煙の関係ですけれども。煙の発生した位置は、(3号?これはだから2号機の、あれですね)先ほどちょっと勘違いしました、すみません、2号機のタービンのところの高い線量の出た位置がここにあるということですね。それから、ちょっと勘違いしてすみません。

3号機の話に移りたいと思います。3号機につきましては、まず3号機についてご質問いただいた設計温度は、302ということで、原子炉設置許可の申請書に記載された設計温度は302ということでございました。ですから1号機と同じ値になります。それから、黒煙が出たわけですけれども、これについては原子炉建屋から、出たということで、原子炉建屋の東側から煙が発生したいということであります。で、この原因は未だに不明なわけですけれども。現在でも、まだ、煙は継続しているというふうに聞いております。で、作業員の方は退避していただいていて、これによって、その、この関係の作業と、3、4号機の作業の、失礼、3号機の作業員の7名の方が退避されたということで。あと1、2号機の中央制御室からも4名退避させたというふうに聞いております。それから次に、この3号機に関しては本日、横浜市消防局と、それから東京都の消防隊による、消防隊がサポートして16時半くらいから放水を予定しておりましたけども。これは黒煙の発生によりまして、中止になっております。

次に4号機でありますけども。4号機については、まず、今日は、コンクリートポンプ車による放水が朝の10時から13時2分まで行われたことはまえに報告した通りでありますけども。水の入った量としては、約130トン。私150トンと申し上げたようですけども、確認したところ、130トンというふうに聞いております。次にすみません、ちょっと紙が多くて。

5号機のことでありますけども、5号機に関しては、8時50分からの東京電力のプレス発表で触れられたと聞いておりますけども、5号機のポンプがトリップしたという情報がございます。これが、この、5号機6号機につきましては、昨日の段階で外部から受電するかたちで電源が引かれることになったわけすけども。一部に、5号機および6号機に、バッテリーによるポンプ、動かしているポンプが残っていたということで、その残っているバッテリーによるポンプの部分を、外部からの電源の受電に切り替えたと。その際に、切り替えた後、約5分たったところでそのポンプがトリップした、止まったということがあったということです。ただ、これに関しましては明朝予備機に切り替えるというふうに聞いております。で、このことによる意味というのは、この5号機について、このポンプが取り替えられるまでの間は、炉心および燃料プールの冷却ができないという状態になりますけども、現在原子炉の炉水の温度は38.5で、燃料プール水の燃料プールの水が40.7であることから、充分低い温度になっておりますので。明朝この5号機のポンプが切り替えられることによって、とくに問題は発生しないものとおもっておりますけど。この点は、しっかり、取り替えが円滑に行くかどうかは見ていかなければいけないと思っております。今、バッテリーで動かした電源車ということでありました。失礼いたしました。電源車で、外部電源をほとんど切り替えていたんですけど、電源車で一部動かしていたポンプにおいて、それを、外部電源に切り替えた時にそのポンプが止まってしまったという事象があったということあります。次に、

前回ご説明、説明申し上げた時に、ご質問いただいた、福島第一原子力発電所の津波対策の件について、これまでの経緯などを整理して申し上げたいと思います。まず、この津波と地震度の両方に対する原子力発電所の、その対抗力と言いますか、抵抗力。そういうものを、確率するために耐震設計審査指針というものが原子力安全員会から出されております。で、これは、当時、安全委員会の名前ではなかったと思いますけども、昭和53年に最初のものが出されて、それが平成18年に改定されております。現在はこの新耐震指針というものが指針に、そのための物差しになっているわけです。それで、福島第一原子力発電所のようにこの新耐震指針の適応前に建てられた発電所につきましては、その耐震指針に直接の対象ではないけれども、直接の対象になるのは、新しく、これからできる発電所が直接の対象になるわけですが。そういう新しい指針の直接の対象ではないけれども、しかし、新しい知見で指針ができた以上、それにもとから建てられたものが沿っているかどうかのチェックをするというふうになっておりまして。そういうことが我々としてはぜひ、必要だと考えて、耐震バックチェックというものをやってまいりました。で、実はそのまえまでの段階では平成14年の2月に土木学会におきまして、平成14年の2月に土木学会において、原子力発電所の津波評価技術という報告が取りまとめられまして。その手法に基づいて、事業者、この場合だと、福島の場合だと、東京電力が自主的に津波の、波の高さを評価しています。それが、5メートルというふうになっています。それで、今度その5メートルになっていて、新しい指針ができて、バックチェックに関しましては、今現在、福島第一原子力発電所の評価は事業者側で実施していたところでありまして。通常であれば、事業者側の評価結果の報告というものがやがて保安院に提出されて、保安院が、有識者の意見を踏まえて評価する予定であったということでありました。そういうなかでこの地震が起こってしまったということでありまして。非常にその、タイミング的には、残念な結果になったということであります。次に、時々ご質問いただくプルトニウムのですね、検出のことについて申し上げます。今現在、ヨウ素とかセシウムとかが検出されているデータがあります。それで、プルトニウム自体は、重い元素であって、簡単には、その、飛び出して来ないというものであるわけですけども。今回、とくに3号機がその、プルサーマルの機であることもあって、プルトニウムの挙動ということについては、皆様はご心配をされているわけです。それで、ただプルトニウムについては、相当計り方をきちんと工夫してやらないと、なかなか、もともとそんなに飛び出して来ないものでもあるし、それから、ほかのものが、ほかの自然界にある、現象とですね、自然界にある他の影響が、なかなかその、他の影響を取り去ってプルトニウムだけを評価することが非常に難しい元素であるという特徴があります。それで、あともう一つ言えることは、プルトニウムと似た挙動を取る元素というものがあって、例えば、アメリシウムというような元素がありますけども。こういうものとプルトニウムは大体同じような行動をとるので、やはりアメリシウムの方を測ることによって、これが出れば、プルトニウムも出る可能性があるというようなことを、測ることもできると言われております。それで、今現在は、簡単にはその、測定はできないようでありますので、例えば、この、アルファ線というものを放出するプルトニウムはアルファ線を放出するということですが。そのアルファ線を放出する核種の全体を測るような手法、一括して計って、そのなかから推定するような手法とか、あるいは、その、土壌を分析して、ガンマ線について観測して、そこから、もとめる手法とか、いくつかの手法のなかで、どういう手法がいいのかということを検討して参りたいと思います。

最後に、SPEEDIという緊急時迅速放射能影響予測、緊急迅速放射能影響予測、というネットワークシステムがあります。で、これについては、まえにご質問いただいて、原子力施設から、放射性物質が放出されるという緊急事態において、周辺環境において、その、大気中の濃度とか、被曝線量などを、気象関係の情報とか、地形とか、というものをもとに予測するシステムがあるというわけです。で、これにつきましては、現在の原子力施設からの放出されている核種の内容とか、あるいは放出量とか、必ずしもはっきりわからないというところもあって、現時点ではなかなか予測が難しいところもありますけども。今日原子力安全員会の方から、このSPEEDIについて、とりあえずの、試算を行った結果というのが発表されております。この内容についてはここで詳しく触れませんけども、これは今の原子力安全員会の担当ということになっておりますので、そちらの方をご参照いただければと思います。それでは、私の方の説明を以上にしまして、ご質問を受けたいと思います。宜しくお願いします。

記者:毎日新聞のヒノといいます。先ほどの、前回の会見で質問させていただいたんですが、先ほどその、お答えで、土木学会が平成14年2月に津波評価技術を取りまとめて、その章に基づき5メートルということで想定したと。で、質問二点なんですが、この際は5メートル高さの波でも、浸水しない、健全性が保たれると評価されたということでいいのかどうか、および、そのまえ、平成14年の2月以前というのは、一切そういった高さの評価、津波の想定はされていないということでいいのかどうか。その二点をお願いします。

西山審議官:まず、土木学会の5メートルの件につきましては、その高さでは、充分耐えられていますか、その波には、よっては、この、性能に影響されないということが確認されたということで。それから、立地のときですけれども、この、第一発電所は、立地のとき、昭和41年12月ですけども、このときには1960年の地理津波、地理地震における津波の最高であった高さからしてですね、こういう言い方するんですけども、小野浜湾の平均潮位プラス、3.122メートルという値で、評価をしておりました。それはクリアできるという、結果になっております。

記者:5メーター、共同通信の●●です。5メートルって正確に5メートル?5.0メートル?

西山審議官:確認、なんか小数点以下あったような感じがしますので、確認します。

記者:さらに追加で5メートルであったとして、それはさらに満潮になったときも、最高潮位になったときプラス5メートルで健全性が保たれるという評価だったんでしょうか。それも確認してください。

西山審議官:まずは、5メートルというのは5.4メートルです。正確には5.4メートル。で、満潮かどうかについては、どんな潮位であろうとも、耐えられるということだと思います。

記者:最高潮位プラス5.4メートルという意味ではなくて。

西山審議官:ちょっとそこは正確に確認します。

記者:それから、3.12から5.4になった根拠は把握しておられますか。

西山審議官:これは、地震とか津波に関する原発の、耐性を確認するというのは、新しい知見が出ればそれに従って、新しいものに耐えるようにしていくということでしたから。

記者:どういう地震を想定したかはわかりますかということです。

西山審議官:5メートルの方の、土木学会の方の根拠は今わかりません。

記者:もし確認していただけるなら、それも後ほどで結構です、お願いします。それから、もう一つ。10年以前は、最初の原子力員会の耐震指針及びその後一回建築基準法の関連で、簡単に改正されていますけども。直近の改正までは一切津波についての、意見はなかったということで、もう一度確認なんですが、いいんですよね?

西山審議官:おそらくそうだと思いますけども。ちょっと確認します、それは。

記者:ちょっと最後。耐震バックチェクで、先にSSの設定をして、それで中間報告を出すというやり方をしていますが。なぜそういうやり方になっているのでしょうか。つまり、津波は最後の後半でやるというふうに決まっていると聞きましたが。その理由は。

西山審議官:それはやはり、皆さんが一番ご心配、この結果を、今回のを見るまではですね、一番心配なことは大きな地震で、原発がその地震動で、ダメージを受ける、損害を受けることが、最も国民は心配しましたし、その、現に柏崎刈羽は2回襲われたわけですけども。そういうことからしても、そこが一番、心配だったということで、そちらの選択をとったということです。

記者:柏崎刈羽があったからということですね。

西山審議官:それだけかという、他にも確か、原子力立地付近で起こった地震があったと思いますけども、一番象徴的なのは柏崎刈羽の地震だったと思います。

記者:わかりました、ありがとうございます。

記者:すみません、フジテレビの●●なんすけど。ちょっと事実関係でいくつか確認なんですけど。まずその、3号機の黒煙が出続けているというのは何時現在の確認した話ですか。

西山審議官:それは確認します。

記者:あとですね、5号機のポンプの件なんですけども、これ止まったのは、冷却用の海水ポンプでいいんですよね。

西山審議官:そうですね、はい。

記者:それで、受電が21日だったと思うんですけども。わかったのは今日とかで、結構、それまでで時間かかったんですか。さっき切り替えで5分後に停止したということを言ってましたけども。それに気づくまでに相当時間がかかった。今日、確認した事実なんですか。

西山審議官:いや、切り替え作業をして、そこですぐわかったということ。5分経ってすぐ止まってしまったので、そこですぐ気付いたということです。

記者:そうするとわかったのは21日。

西山審議官:いや、今日、その電源の基本的な切り替えをしたのは21日で。で、残っている部分を切り替えたのは今日で。で、そのときに止まってしまったということですね。

記者;じゃあ、今日切り替えて、止まったのがわかって、それで、すぐに両意見切り替えん対応を。

西山審議官:そうですね。はい。

記者:あと、すみません。燃料、この5号機の燃料プールと、炉心の温度というのは、さっき温度から考えていたというとでしたが。標準的な温度ということでいいのか。それとも標準よりかは高いけども、でも許容範囲で、明日の交換で対応できるという認識なんですか。

西山審議官:そこ確認します。かなり、今、もっと低くなるかもしれないけども、ある程度は低いと思いますけど。確認します。

記者:AP通信のヤマグチです。すみません。津波のその、バックチェックのことでちょっと確認させていただきたいんですけども。えっと、3.12メートルから5.4メートルに、その、クリアできるという評価を受けるためになんか、その改良が加えられて、今回その5.4からさらに、もう少し大きな津波が来ても耐えられるというような、こう再評価をするかあるいは、なにか手当てをして、そのま、承認というか、再評価を待っている途中なんだろうかということをちょっと確認したいんですけども。

西山審議官:私の理解では、いまちょっと前者の方はわかりません。ちょっと確認します。それから、後者の方は、つまり、新しい耐震指針に基づいてバックチェックの、つなぎの部分をどう評価するかということについては、まさに、これから、どういう津波を想定するかというのを今、考え、それに対して対応策が必要かどうか吟味している最中にこの、今回のことが起こってしまったというふうに理解しています。

記者:すると、現時点では、5.4メートルにしか耐えられない施設であるということになるわけですか。

西山審議官:そこは5.4メートルをクリアしているというか、5.4メートルには耐えられることは間違いないんですけども、こういうものは裕度がありますから、そこのところは正確には今わかりません。

記者:産経新聞のタキガワです。2号機での、その作業の先行きについて、審議官のご見解をお伺いしたいんですけども、その人が立ち入って作業するには高い線量が検出されたということですが。これはつまりタービン内での作業は当面できないということなのか。仮にそうだとしたら、なんらかの方法で、冷却機能回復に持っていくことができるとみてらっしゃるのか。そのあたりの認識を教えていただけますか。

西山審議官:はい。私の聞いているところでは、私の理解は、この部分。この部分ですね。ここが線量の高い部分でして、この部分に、この周辺が高いということですので、他の作業については、極力やる方向で、対応しているというふうに聞いております。それで、その部分自体にはなかなか近づけないというふうには思いますけども。この1号機2号機等を総合的に考えて、そこを、いろんな配管がありますから。そういうものを配管なり、ポンプなり、いろんなものがありますから、それを活用する、フルに活用して、なにかその同じような機能を持たせるようなことができないかということを検討しているところです。

記者:NHKのシゲタです。3号機の煙についてお伺いしたいんですけども、東側からということなんですが、これは何がある場所なんでしょうか。

西山審議官:確認します。

記者:あと21日の、これも3号機から煙が出ていたと思うんですけども。このときは南側のプールから出たんじゃないかっていう話があったと思うんですけども。これ同一のものじゃないという認識でよろしいんでしょうか。

西山審議官:そこはわかりません。

記者:あと、すみません、もうひとつ確認したいことがあるんですけども。プルトニウムについてなんですけども。プルトニウムが検出された場合って、どういったことが、恐れがあるんですかね。ちょっと確認でお伺いしたんですが。

西山審議官:恐れがあるというのは、人間に害があるかというようなことですか。

記者:そう、ヨウ素とかセシウムに比べて何がちがうのかっていうのをお伺いできれば。

西山審議官:ちょっとそこは、正確にわかりませんけども。今、こういうことです。アルファ核種といって、アルファ線を出すものなので、これは容易に、外側では、容易に遮られてしまうので、問題ないんですけども。こう吸い込んだ。体の中に取り込むと、それが、長く滞留して影響を及ぼすということになるということ。

記者;あと、もう一回聞いていいですか、申し訳ないです。3号機作業、中断しますけど、今後の作業はどうしていかれる予定なんですか。

西山審議官:確認します。

記者:朝日新聞のコボリです。津波のことでちょっとまた確認していただきたいんですが、今まだバックチェックが終わっていない号機、全国の54機であると思うんですが。今後その、津波についてですね、なにか優先してやっていくとか、やり方を考えるというお考えが今の時点であるのでしょうか

西山審議官:そこは、我々として熟慮するべきところでして、今検討中です。

記者:今回、5.4メートルぐらいから想定で、場合以上の津波が来たというふうに考えられていますけど。そのことに関して全国の原発にですね、なんらかの、保安院として指示を出したり、注意喚起をしたり、今はされていないんでしょうか。

西山審議官:現時点ではしていないと思いますけども。それは、これからの、非常に重要な検討事項です。

記者:日本テレビのイシカワです。ちょっといくつかあるんですが。午前中か、先ほどの会見で、黒煙が出たところで3号機4号機両方の作業をしている方が退避というお話だったんですが。今日の今の会見では、3号機と1、2号機は退避ということで、4号機の作業の方については、言及がなかったんですが、どうなったんでしょうか。あ、退避されて、今も退避が続いているのか、戻って作業に取り掛かられているのか。

西山審議官:退避した方は今まだ戻っているとは聞いておりません。4号機についてはわからないので、ちょっと確認します。

記者:あと、ちょっと細かいんですが、午前中の会見で、3号機で、炉水に海水を入れているけれども、明日以降その、純水に変えたいという話でしたが。その純水の流れとしてですね、ちょっとうしろの例えば図をみて、どこのタンクに、どこから、水を引張てきて入れるのか。もしくはタンクの水がなくなったら終わりなのか、というのと。その、純水を入れる。純水というか、水のタンクが各号機にあるのか、各号機共用みたいな感じ。ちょっと細かいんですが、わかったところで教えていただければと思います。

西山審議官:はい。

青木審査官:えっと復水貯蔵タンクというものがございまして、こちらの方から給水、MUWCを使って給水するようなことを考えられております。で、これは、通常の原子炉に給水して、蒸気をタービンに巻いて、また、復水、海水で冷却して、お水に戻したらまた給水するという、こういうループを取っているわけですけども。ここは不給水計でちょっとここは線が切れておりますけども。この系統に補給するという機能を持っております。

記者:すみません。そのタンクは、限りがある水?

青木審査官:かなり大きなタンクでございまして、で、かなり満水に近い状態だと思います。それからあと、純水につきましては、たしか渓流水かな、渓流水で引張てきたりとか。あるいは、工業用水を引張てきたり、サイトによって違いますけども。必要な水は外から確保するということになります。いずれにしても、このタンクは相当容量の大きなタンクでございますので、その心配はないと思います。

記者:じゃあ当面は水が切れる心配はないということですね。

青木審査官:はい。

記者:ありがとうございます。

記者:毎日新聞のアダチと申しますが。1号機なんですが。温度と圧力で非常にその、調整しながらやっているということですが、ウエットベントは、どういう状況になったら、ウエットベントをやらなきゃいけない。このパラメーターとかでですね、どういう状態になったらウエットベントが必要になるかということと。あと、ウエットベントをやるときには、事前にやりますというのを、周知といいますか、それをされるのでしょうか。ということとですね。あと津波の関係で、あと、事業者から、報告があって、それが、えっと、やがて提出される保安院が有識者の意見を踏まえてとおっしゃっていましたが。これ東電からの報告っていうのは、やがて、っていうのはいつ頃の予定だったんでしょうか。

西山審議官:まず、温度と。1号機のウエットベントに関連しては、よく温度と圧力をみながら、水の量を加減してみて。それでもどうしてもしかし圧力が高まって、設計値を超えて、設計値の2倍あるいは3倍と言われたらあれですが、少なくとも2倍裕度があったとしてときに、その2倍の裕度をもってしても、危険な状態に仮になったとすれば、そういうときには、ウエットベントをまず、トライしてみるということになると思います。それでうまくお知らせができるかどうかは、我々としてなるべくそうしたいと思っております。それから、津波については、まだ、東京遠力の方でバックチェックに関する検討。事業所としてやったところでして、それ以降、いつ頃出すかっていうのは、ちょっと、私の方ではわかりません。

記者:すみません、それから、非常に目標、原子炉がどれも不安定で、1号機かと思ったら2号機、2号機カット持ったら3号機。3号機かと思ったら4号機というふうに不安定で、目標がどんどんずれて、なかなかその、安定しなくて、電源普及も進んでいないと思うんですが、今の状況について、どういうふうに評価されてらっしゃいますでしょうか。

西山審議官:確かに、なかなかこれでもう安心というところに持っていけなくて、皆さんのご心配いただいているのは申し訳なく思います。ただ、これまで、説明申し上げてきたように、今、これでいいと。もう手はちゃくちゃくと打っているというふうには考えておりまして。その、原子炉を冷やし、それから使用済み燃料プールには、外から入れるところは入れるし、中のルートもつくって、平行していれていく。それは原子炉についても同じようなやり方をとって、複数の手で冷やしながら、今の電気が、発電所まで、各プラントまでは通じましたので、これを生かして、持続可能な冷却システムを作り上げるということで。それに向けて着実に歩みをしているとは思いますけども。ただ、おっしゃるように、各号機が安定しないというのは、まだ、残念ながらそういう部分があります。で時々そういう煙が出たり、黒い煙、白い煙が出たりするということで、ご心配おかけしますけども。しかし、今のやり方がベストだと考えていますので。なるべくはやく、安定の状態に持ち込むべく、頑張りたいと思っております。

以下、記録なし