東京電力本店の記者会見テキスト(2011年3月21日20時44分から28分間)

記者:でもチェックするのにある程度は通すんですよね。

東電:調査機器を使って測定いたしますので、電気が通っていると言っても微弱な電流です。

記者:それによって火災が起きたということはない?

東電:それは考えられにくいと考えております。というのは、測定をしているのは建屋という外と中を接続するものですので、建屋の蒸気●●まさに引いたケーブルですね、●●考えにくいと考えております。

記者:そうすると、煙はどこからどうやって出てきたのでしょうか。

東電:煙が出ているところは、建物の一番上の階です。

記者:両方ですか。

東電;はい。2につきましては従来からブロワートパネルから白い煙のような蒸気のようなものが出ております。今回新たに建物の屋根から山側の隙間からもやが出たという状況です。

記者:それは2号機?

東電:はい。

記者:屋根の部分は何がありますか。

東電:屋根の部分はですね、特別に何があるというか、照明とかで、隙間も基本的にはあまりない状態です。今までは●●今回出た理由は現段階では確認できていないです。

記者:これまでの燃料プールから出ていたというのは若干違う?

東電:蒸気としては可能性として、燃料プールが過熱されて、それによって出ていたものではないかと考えております。2号機については、新たに今まで出ていた海側のブロワートパネル、窓の方ですね、そこからプランターとプラスして、山側の屋根の方から少し出てきたということです。

記者:ブロワートパネルから本来出ていたものが何らかの拍子で屋根の隙間から出てきたという可能性はない?

東電:その可能性もあるかと思います。

記者:それだったら全然どうでもいい話なんですけど。

東電:今回新たに何かが発生したと言うには中の状態が、少し風の流れですとかが変わったことによって起きた可能性はあるかと考えています。

記者:それだったらなぜ会見で言わないんですか。

東電:確認が取れていなくて、まさに事象が確認されてですね、何かが出ているというところまでしか情報が入っていないものですから。

記者:3号機の方ですけど、これは灰色ですよね。

東電:灰色です。

記者:写真を見ると灰色というより黒っぽく見えたんですが。

東電:ちょっと私も写真しか見てないのですけれども、今までは水蒸気のような白い流れですけれども、今回は色が違うものが上がったということで、原因は分からなかったので、現場の作業を一旦止めまして、作業員を退避させたということでございます。

記者:さっきおっしゃってましたけれども、基本的に3号機は稼働中だから、燃えるような可燃物はないと。ただ一方でケーブルだか油?フリースですかね、イメージとしては。そんなものが急に燃えるとは思えにくいですけども。

東電:そうですね。そのあたりはもう少し確認してみないとわからないのですが、同じように以前4号機がですね、火災が発生しておりますので。

記者:再循環何とかポンプの?

東電:はい。再循環ポンプですね。電源がありまして、やはり電源の箇所から煙が出て。

記者:結局4号機の煙が出たのは、危なくないんですよね。

東電:それはわからないです。現場の確認が取れていませんので。建屋の損壊が大きいのと線量が高いというのもありまして、現在作業員の安全性を考えますと、そこまで人を確認をとるというだけに送り込むというのは、非常に危険でありますので、現在そこまでは実施しておりません。

記者:となると、まだ断定するのは早いですけども、4号機で起きた話とかなり意味合いは似ている?

東電:その可能性もあると思います。

記者:そうですよね。話を聞いていると、基本的に可燃物はあるはずないと、同じ色の煙で、油か何かわからないけれども近くにあった?

東電:そうですね。可能性としては、黒い煙が出ているわけですから、油ですとか、●●そういうものが何かしらの影響で黒い煙を出している可能性はあります。

記者:大きな火元がないと黒い煙は出ないのではないんですか。

東電:ただ3号機はあれだけ上から水をかけていると、相当水浸しになると、特に上の方はなりますよね。何か大きな火元がない限り、黒い煙が燃えたりしないんじゃないかと。

東電:そうですね。現在炎という意味では確認されていないので、まさに煙がくすぶっている状況なんですかね。まだそれが何なのかというのは確認が取れていない状況です。

記者:確認なんですけど、プロットか燃料プールの方は特段異常がないということでいいんでしょうか。

東電:そうですね。今のところ周辺の線量が上がったという情報はきておりませんので、今のところ状態が大きく変わっていないということです。

記者:それは2も3も?

東電:同じですね。

記者:2の通電なんですけども、今回の例えば2から出ている灰色の煙、これは何か影響はあるんでしょうか。

東電:2は白い煙です。

記者:ごめんなさい。白です。

東電:2号機に関しても、まだ変圧器までしか受電していなくて、実際の建物の中の電気は供給しておりませんので、それが原因で何か火元になったことが考えにくいです。

記者:2号機でモーターがショートしたという話は?

東電:あれは現場の調査をしている中で、モーターの絶縁抵抗値を測定したところ、絶縁抵抗がゼロであると。これはどうやら海水の影響のようですけども、それによってもうショートしてしまったということで、そのままでは使えないということです。電気を流して動かなかったということではなく。

記者:あれはモーターということでいいんですか。ショートしたのは。ポンプなのか、モーターなのかわからないですけど。

東電:ポンプ自体は機械品でして、電気を流すことはございませんので、電気を流すところは、あくまで回すためのモーターです。

記者:交換したのはモーター?新しく部品を交換したというのはモーターということでいいんですか。

東電:まだ交換したという情報は入っていません。モーターを取り替えてポンプを使うのか、それともポンプ自体を取り替えてしまうのか、今いろいろ集めています仮設の代用品となるものがございますのでそれに取り替えるのかにつきましては、検討の段階です。

記者:ポンプは何のポンプでした?

東電:補給水計のポンプです。

記者:補給水計って普段は何をしていますか。

東電:MUWCとかあとは、純水系MYWP、一般的に補給水計の、要は水道みたいなものです。水源がありまして、プラントの中の必要な箇所に必要な水を供給するための装置です。

記者:普通は真水なわけですよね。

東電:そうですね。中はMUWCという復水と言われていまして、発電所の中で排水したものを再処理して、廃棄物と水に分けて、また戻った水を再利用するということです。発電所の中はできるだけ水を再利用するシステムとなっております。もう1つは純水といって、通常の水を電気によって純水にしたものを供給するもので、これは主に原子炉に直接入る水に使われているものなんです。そういう純度が高い水でして、そういう設備があります。そして今回補給水計として、確認したところ灌水してモーターが使えないという情報を頂いています。

記者:確認したのは何時頃ですか。

東電:時間についてはまだおさえていないんですが。

記者:午前午後とかはわかりますか。

東電:私が午前中に確認をしておりますので。

記者:午前中より早い時間であると。

東電:はい。

記者:モーターが使えないということで、中央制御室の照明とか空調とか計器類に影響が出たというのはないですか。

東電:それはございません。全く別物なので、問題ございません。

記者:2号機の通電なんですけども、今夜間では作業効率が悪いということで、長時間できないという話がありますけれども、そうなると真っ暗に近いということですけども。2号機の通電は今日中?

東電:今日の作業は、先ほどの火災と言いますか、煙が出たという情報がありますので、一旦作業を中断しておりまして、それが再開されるかどうか確認が取れていない状況なんです。あれが再開されたとすると、今日の夜に放水が計画されているかおさえていないのですが、もしそういうものがあればその辺全体の行程を調整してその中で作業に入っていくということになります。場合によっては、またすぐに作業に入っていくかもしれませんし、次の作業に合わせて調整をしていくのですが、それはまだ入手していない状況です。

記者:中断したときってどれくらいで2号機の通電が行われるのか、時間ですね、あと何時間くらいで終わるところまで残っていたんでしたっけ。

東電:そこまではまだ確認できておりません。何分慎重にやらないといけない作業ですから。

記者:基本的なデータなんですけど、16時に退避した時何人くらいいたとかいう数字は持っていらっしゃらないですか。

東電:今ちょっとまだ確認取れていないです。

記者:あとで教えてくれれば。お願いします。

東電:はい。

記者:2号機の付近でも線量というか、煙が出たということに変わりはないですか。

東電:そうですね。周辺で大きく変わったという情報は今のところ確認できていないです。戻りましてその辺の情報が確認できると思いますので、次回お知らせできると思います。

記者:次回って、テレビ等の締め切りもあると思いますので、せめて2号機の見通しだけでもよいので、みなさん同じと思いますので。

東電:確認したいと思います。

記者:さっきの確認で、整理させて。(資料を指して)これこれ。5号機の話。一番最初に変圧器があって、鉄塔が倒れて、鉄塔を迂回して変圧器につなぎますよと。まず、この変圧器というのは、5,6系統では、変圧器には5にしかないわけですよね。

東電:5、6にありまして。

記者:6にもある?

東電:はい。STR6とSTR5いうのが。TRっていうのはトランスレース。今回5号の変圧器に繋げます。

記者:その辺をつないだら、パワーセンターがありますよね。5号機も6号機もそれぞれは別々なんですね。

東電:別々です。

記者:それでこれが謎なの。6号機の受電設備を使用しっていうのは。要するに、ディーゼル発電機からの電源供給を使用って書いてあるんですけど。

東電:非常に複雑で説明しきれてなくて申し訳ないんですが。こちらはですね、5号入って、今回使うのが6号のメタクラなんですね。

記者:5号の変圧器に入った後に、このメタクラはどこに入るんですか。

東電:このメタクラは建物の中です。

記者:どっちの?5号?

東電:これは5,6タイで元々結ばれているので、6号機側ですね。6号機側のメタクラにつなげています。

記者:6号のメタクラ?

東電:6号機のメタクラにつなげています。

記者:メタクラっていうのは配電盤ですか。

東電:配電盤です。そこから5と6は共通なんですね。それで今回6号側のメタクラにつなぎこんで、そこから5号の電源を引っ張ります。

記者:そうすると、一旦5号の変圧器に入れ込んで、これは間違いないですか。

東電:はい。間違いないです。

記者:これは5号のタービン建屋にある変圧器ですね。その後、6号機の建屋のメタクラに入れて、メタクラに入れた後は、パワーセンターを経由しますね。

東電:メタクラに入って、そのあとはパワーセンターにいきます。

記者:それは、どっちのパワーセンターですか。

東電:これは5号です。

記者:5号のパワーセンターですね。ここに入ってから配電盤に行って・・・

東電:すみません。メタクラから直に残留熱除去ポンプにいきます。容量が大きいので。

記者:結局、パワーセンターは通じていないんだ。

東電:パワーセンターは通じていなくて、パワーセンターは海水計のポンプなので、これからです。

記者:ちょっと待ってください。5の変圧器に入り、6のメタクラに出て、6のメタクラから5のポンプに繋がるのですか。

記者:これは直に。そしたら6のメタクラから5の配電盤、整理すると、まず5の変圧器に入るじゃないですか、それから6のメタクラから6の配電盤に出ますよね。だけどこれには少なくとも5号のモーターとかの配線は繋がっていないはずですから。

東電:これは元から実はぶら下がっていて、5と6が共通になっていて。

記者:何が共通なんですか。

東電:5と6は母線が1個になっていて、こういうところを切り離すことができるので、使えるわけです。つなげたり、切ったりできるんです。今回入っているところがメタクラの6ですので。

記者:これからそしたら本来5号は5号の…ここ何かにスイッチがあるわけ、5号の?

東電:そうですね。これは5と6のタイです。

記者:これは配線なんですか。

東電:母線です。

記者:で、この母線を、このスイッチを今回入れたんだ。

東電:このスイッチはまだ切れています。

記者:この時点では切れている?

東電:はい。

記者:そしたら、残留熱除去系のポンプの配線はどこにあるんですか。

東電:6号機からその下に、6号機のメタクラの下にぶら下がっていて、ここから5C引っ張って。要は、すいません。今回ここから引っ張ったんですね、5号に。

記者:新たにケーブルを付けた?

東電:はい。新たにケーブルを引っ張って、それで5号のポンプに引っ張ったと。

記者:これは、配電盤とか分電盤とかそういうものは介さずに?

東電:介さずに直接ケーブルをつないでいるということです。

記者:この6号のメタクラっていうのは、ごめんなさい。パワーセンターの話をさっき教えて頂いたんですが。

東電:パワーセンターは海水系のポンプなので、今はまだ電源車で供給されているので、こちらはまだ電気いってないです。

記者:確認ですけど、パワーセンターは5と6別々にある?

東電:そうですね。5と6は別々にあって、これはそのままオリジナルを使っています。

記者:考え方として、もともと6号と5号のさっき共通と言われたのは何が共通なんですか。

東電:共通母線となっていて、5号の母線、6号の母線をそれぞれ1本で繋いでいます。その中で、どっちを切ってもどっちの電源も使えるような系統構成になっています。

記者:わかりました。

東電:すごく複雑なんですけど、何でそんなことをするかというと、片方点検していても、5号と6号運転できるようにすることを考慮しているので、上側は切り替えでどちらも使えるようになっています。

記者:確認ですけど、メタクラっていうのは、6号のメタクラっていうのもあって、5号のメタクラっていうのもある?

東電:そうですね。私の説明がまずかったんですけど、今回は5の変圧器を使って、6号のメタクラ電源を供給しました。6にぶら下がっているメタクラから5まで直接…

記者:ごめんなさい。6号の下にもメタクラがある?

東電:先ほどの5の変圧器の下から6のメタクラにいくという話をしました。その6のメタクラから、ケーブルを5号側のメタクラに引っ張って

記者:5号にもメタクラはある?

東電:5Cという接続は、5号のメタクラに入れているんですね。

記者:6のメタクラから5のメタクラに新しい線を繋いでいる

記者:もう1回確認ですけど、5号の変圧器に入る、そのあと6号の電源供給をする、ここから5のメタクラに行く。この5号のメタクラにはもともとポンプの配線が入っていた。こういう理解でいいですか。

東電:そうです。

記者:それとあともう1点。パワーセンターは別々にあって。

東電:パワーセンターは別々、独立であって。

記者:今はまだそこには繋がっていないです。

東電:今はまだ繋がっていない。

記者:それともう1点。原子力保安員でポンプと時間はこっちと食い違ってくる。5号機の。確認ですけど、これは11時36分までに作業は終わってるんですか。5号機のメタクラまで繋いでくるっていう作業は。ポンプ以外の何か外部電源が。時間が間違っているのを責めているわけではなくて、11時36分に電気が通るようになってから、何かポンプ以外のものを保安員が動かしたかどうかはないんですか。

東電:私が今おさえているのは、RHRにつきましては、今日の11時7分にポンプを止めています。ここで外部電源に切り替えています。今までデイジー、ディーゼル電気を使っていたので、1回止めて、外部電源切り替えのために停止しました。それに合わせて、デイジーの6Aですね。そのあと、11時36分にメタクラの6Cをいかして受電をしています。その後、12時55分にRHR、先ほど止めたポンプを起動していると報告をもらっているということです。

記者:そしたら、それ以上の方法はないんですね。

東電:はい。

:申し訳ございません。そろそろ。

記者:補給水計のことなんですけど、それは一体なんといったものなんでしょうか。言葉で説明するとして、どういったものと言えばよいでしょうか。

東電:例えばですね、今ここに書いていますけど、●●。

記者:これとは別なんですね。補計も動いているように見えるんですけど。

東電:くるくる回しているものなので。

記者:これと別の蒸気で回しているそういうわけではない?

東電:これはプラントの中で回して循環させているものです。

記者:補給水計の中で使いやすいとかあるんですか。こっちより。残留熱除去ポンプを最初に稼働してもよいかなと素人目には思うのですが。

東電:確かにその通りです。5,6はまずそれで回しました。●●その中に入っている水を循環、熱交換をして。

記者:海水系パネルがですね。

東電:そうです。冷たくした水を供給する。あったまった水をまたここで冷まして供給する。こういうことをやります。そのためには色々な設備が必要となってきます。

記者:海水系のポンプを動かすためだけに時間もかかるから、まずはこれを使わないで中だけで循環できる補給水計ポンプでこのやつを冷やす?

東電:そうです。もちろんこのポンプも同時に進行してます。

記者:あと、この制御棒をあげる?

東電:CRDですか。

記者:っていうやつですか。それもやるんですよね。

東電:そうです。

記者:ということは、どれが最初になるかわからないけれども、全部調整していって。

東電:その中でまず確実なものから順番に。

記者:チェックしていく。もう燃料があって電気通していけそうと思ったものからやっていくということなんですね。今全部電源を通してみてここが落ちているとかは、確認はしている最中なんですね。

東電:そうですね。今確認しています。

記者:じゃあどれからかはわからないけれども確認していく?

東電:そうです。

記者:ただ一番可能性としては先ほどおっしゃっていた。

東電:まずは先ほど言った中枢の制御系の話と補給水計ですかね、そういうところからまず進めましょうということです。ただそこだけではなくて、やはり最終的に期待している残留熱除去計ですね、これを動かしていくということです。

記者:先ほど言っていたCRDを最初に動かすということですね。わかりました、ありがとうございます。

東電:そこを動かせるのではないかということで色々と調査をしているところです。

記者:意欲としては残留熱除去計の方が多く量を回せるから、こっちの方を動かしたい。

東電:これは本来の姿です。

記者:通常ならこれで全部停止した後冷やしていくということですね。

記者:1点だけ。3号機の炉は200度くらいに下がったという話でしたが、その後も順調に冷えている?

東電:先ほどまでのデータですと、順調に冷えているようです。

記者:電量も1tphと書いてありましたけれども、あえて絞っている?

東電:そこは今確認しておりますけれど。

記者:圧力が高まって入れなくなったわけではなくて。

東電:そういうわけではない。

記者:十分に冷えたという判断はどうですか?

東電:そういう考えもあるかもしれないれど、電量増やして順調に温度が下がっているので、しっかりと水に入っているのではないかと判断もあるので。

記者:最後にごめん。何で?

東電:今、飛ばしているのはここが使えないからです。

記者:5号機のメタクラは使えない?

東電:5号機のメタクラにオリジナルで入っているのが使えないんです。だから、6号側から直接持ってきて入れているという状況です。

記者:それと、パワーセンターや変圧器というのが全く理解できないですけど、結局この入ってくるところの変圧器には配電盤はついてますよね。

東電:それは配電盤にはついていなくて、遮断機とそういうものはついています。

記者:配電盤には配電盤だけですよね。

東電:そうです。

記者:パワーセンターっていうのは配電盤の中?

東電:パワーセンターは少し小さい、中くらいの。

記者:配電盤は配電盤。変圧器は変圧器。変圧器を兼ねる配電盤というのは存在しない?

東電:そろそろごめんなさい。

記者:補給水計は普段使っている?

東電:はい。

記者:ありがとうございました。